ふたたびの帰還
[機工の身体のままのオクリビは、再び「穴掘り帝国予定地」へと引き返す道を歩んでいた。
ポンチョの肩の左側の穴や右側の裂け痕は、糸で荒く縫い閉じられていた。右の二の腕の外装の損傷も、「傷跡」が残る形ではあったが、修理キットで
ツバを付けて塞がれている。]
荼毘葬送オクリビちゃん、
ただいま陛下の元に帰還いたしました――…
なんてね。ただいま、ズィー。
[挨拶としての「ただいま」をズィーに掛けたのはこれが初めてだったように、オクリビは記憶している。
親友か姉妹か家族か、そんな調子の言葉が自然と口をついて出たことに、女は微かな笑みを作った。]