いつか何処かの酒場にて
[酒を酌み交わせば組織なんて関係ない、…まァ全ての奴にそれが言えるわけでもねェが、少なくともフットマンとはそういう関係だった。高い酒は渋った挙句に今日くらいは無礼講だ、と妙な理論で景気よく。そんな調子だったから、無礼講な日は結構あったかもしれなくて。
大丈夫、ご機嫌が悪そうな日は近づきすらしない。なんなら酒場に入りすらしない。だからきっとフットマンに会う日は、そいつがご機嫌な日に限る。
悪くはならない、そんな答えに意外そうな顔をしてみせて。
>>484 そのあと続いた良くもならないの言葉に大きくため息をついてみせた
>>485 ]
時の運ね、…まあ同感だな
[視界の隅、財布をくすねた子どもが大人に腕を掴まれて、必死に逃げようとしている。遠巻きに路地裏や物陰から顔を覗かせる子どもは、彼の仲間だろうか。助けたくても助けられない、強い者には勝てない世界。]