[ 熱光線銃は、弾薬(セル)さえあれば、 放った光線で着弾部位の肉を焼き溶かす。 ごく稀に、良い位置に当たれば ──敵にとっては“撃ち所が悪ければ”、 着弾部位周辺の肉体が粘液塊と化すことすらあった。 そんな恐ろしい武器だが、 かつての戦争でほとんど使い果たされている。 運よくまだ動く熱光線銃を見つけても、 中身は空ということも多かった。 それでも。 辛抱強く弾薬(セル)を探してもらうことにしたんだ。 そういう必殺の武器があったほうが、 心の支えにもなるからな。 ]