「ぐぅ」……。[しかしこの、如何せんし難い腹の音はどうしようもない。よく大衆食堂で民衆に説教(と己は思っている)している赤髪の司教とやらがパンでも持ってきてくれまいか。何時も行ったときにはおとなしく説教聞いてることだし。――聖職者がそんな奉仕活動するわけもないな。と、即考えを棄却し、ソファに体をごろんと預ける。『鳥』は完成しないのに他に生み出されるものはいくつも、いくつも。油汚れで黒ずむ爪の先を見ながら。溜息、1つ*]