[ まさか先程言葉を交わした幼馴染が出所とは知らず
私の脳内には、道具不足で死んでいった患者たちの、
名前も何もないカルテばかりが過っていた。
これで少しは医療が楽になるだろうか。
救える命が増えるだろうか。
ああ、道具の余裕さえ出来れば他の医師にも
私の知識を実践させ、育てることだって夢じゃない。 ]
王……ありがとうございます
貴重な資源を、医療に回してくださって。
[ 軍事力の補強とて王には重要な仕事だろう。
もちろん、その軍の維持には医療が不可欠といえど
そもそもそこに気付いてくれなければならず。
矢張り王は、王足り得る人なのだ! ]