[ 希望を伝えれば、食いつきの強さに目を瞠る。>>813
表情はいつになく明るく、頬も赤らんで、>>812
──ああ、本当に可愛らしいな。
いつも軍医として、あるいは側近としての
毅然とした彼女しか見ていなかった。
今日のように無邪気で自然な振る舞いを、
これまでに見たことは無かったように思うが──
オレが気付かなかっただけだろうか。
オレたちは王と側近の関係。
それを崩す気はオレには無いし、
今の関係に安らぐものを感じてもいる。
けれど……一度可愛らしく見えてしまえば、
言葉にも態度にも出すつもりが無くとも、
この思いが伝わってしまうことはあるかもしれない。 ]