>>2:-103>>2:-104フェイちゃん
………、フェイちゃん……本気?
……俺ちゃんの魔力ってなに、魔力なんて持ってないよ。
[つい、この前知り合った少女が、男へとお願いしています。
そう、それは食卓で"調味料を取って"とお願いするくらいの自然さで。
男は愚鈍にも漸く、目の前にいる存在が良識的な人間ではなく、異質なモノだと捉え始めました。けれど、染み付いた幼い頃のその愚鈍(優し)さは致命的なものになり得るでしょう。]
………フェイちゃんが俺ちゃんとの子供を授かりたいってのは分かった。
フェイちゃんが、タラッシリアじゃない遠いとこから来たのも俺ちゃんは知ってる。
探しモノが婿じゃなくて子供って言うのはビックリしたけど。
[乾いた口内、早まる鼓動。痛む足首はあなたを振り切ることは出来ないと教えてくれているようで。]
……もっと驚いたのはそれがお礼代わりにってこと。
[男はあなたを見つめ返します。その視線の端にもうじき起動しそうなICレコーダーを捉えながら。]