……どう、でしょう。
[ほんの少し言葉を交わしていなかったはずなのに、少しだけ裏返った声を咳払いとともに払って。>>-34]
私も一緒に踊りましたし、公園まで歩きましたし……
一緒に汗をかいているかもしれませんね。
でも、……私 アロイスの匂いは 好きですよ。
[抱き寄せられている中で 薄く鼻先擽るその彼を象る清涼感のある匂いは何処か落ち着くもので。寧ろ、私がその、匂っていたら……≠ヌうしよう、と。一枚、一枚と服がはだけていくのを隣で眺めつつ、ぽつりと呟いた。逞しいこの腕が、先ほどまで私を抱き締めていて。その身体にぴたりと私はくっついて————。見とれるように肢体へと向けた視線は、向けられた眼差しに緩く持ち上げて。]