[白い上質なクレインペーパーで作られた便箋と封筒。
暁色の封蝋はヴィルヘルム家の家紋である絶壁に吠える獅子。筆跡は黒インクの万年筆で記されたものだ。]
拝啓 ルキウス一座座長殿
突然の手紙と部下の訪問という非礼をお詫びする。
私はアッサ防衛軍・ウル銀河同盟軍
両軍少将レグルス・ヴィルヘルム。
両軍の第一艦隊司令官を務めている。
私がこうして一筆認めたのは、
以前貴公の元に所属していた
役者の願いに応える為だ。
私の名で、誰のことかは直ぐに知れよう。
言伝と手紙が本物の写しであることは
将である私が保証しよう、
私が本当に貴公へ連絡を図ったかどうか
アッサ防衛軍に確認を取っても構わない。