星狩りの国-暁の街-

32 天使と悪魔R〜パイも恋も焼けます〜


【独】 大学院生 ユスティ

この気持ちはなんだろう、とひとり思う。

これまで幾人もの愛、魂を奪ってきた。それは悪魔として存在する自分の性質であり、また仕事でもあった。
楽しそうにレモネードを飲むプラムのほうを見やる。
神に会ったことがあるだの、おかしなことを言う男だ。
しかし宗教学を学んでいる人間というのは、魂が熟練されているからうまいものだ。

ポケットを触ると、プラムからもらった万年筆の箱がある。
……何度でも人間界は来る。その度、セレスティアではこのユスティのがわを使うことになるだろう。こいつは金回りがいいし、この都会で人間のふりをして生きていくには不便がない。
何度だって万年筆を使う機会はある。……せっかく貰ったんだ、大切に使おう。

「助けてもらった」誰に?
「見つけることができて幸運だ」誰だ?
胸がシクリとする。

この気持ちは……やはり、上質な魂を目の前にした時の、高揚なのだろうか。僕はあいつが欲しい。

(-115) 2024/12/26(Thu) 21:15:17

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