(ちくりとした痛みにびくりと震え、その拍子に堪え切れなかった涙が一粒頬を滑り落ちる)
(去っていく貴方を追いかけ腕を取ると、鞄から取り出したラッピングされた箱を握らせる)
俺とオレガノさんの思い出の品ってクッキーしかないなって思って、それ、昨日買ったんです。オレガノさんを思い出しちゃって。お別れの品になっちゃいましたが、良かったら持って行ってください。
(泣き笑いのような表情を浮かべ貴方を見上げると、襟首を掴み触れるだけのキスをする)
忘れませんよ、絶対。俺も、落雷を知ってしまったので。
迎えに来てくれるの、ずっと待ってます。約束も果たして貰わないといけないので。
(そうして、去っていく貴方を見送った)
(プレゼントを開けるなら、白い天使の羽が埋め込まれた透明のペーパーウェイトが入っている)