こんな今の私は、容易く「ユラの側に立つ」と口にはできない。
それでも、君と少しでも話ができて良かったと思うことにも変わりはない。
これは君が、私の祖国のしがらみに囚われず
言葉を交わせる存在だから、というのもあるが。
今を生きる君の痛みを微かに視た気がしたから、というのもある。
君との出会いが、忘れてはいけない感覚を私に改めて思い出させてくれた。
ありがとう。
あの時には伝えられなかったこの言葉を、君に届けたかった。
私の手には、止まない雨を遮る傘はない。
雨を止ませる機工も未だ作れない。
それでも長雨の先にある晴れ間を、私にも夢見ることを許してほしい。
もしも叶うならば、その隣に君の大切なものもあれば良い、と。
ヘロン・メイファ