>>-204
あっ………
[ 登り詰め吹き出すそれを出し切る前に、唇が離れ思わず出た声だった。 ]
は───……はぁ………
[ ゆっくりと少しずつ、離れていく舌に、長い呼吸をしながら、再び唾液が細く溢れた。
こんな筈では無かった。
彼の熱にあてられた事を、恥じるように自分の前髪を乱暴に掴む。まるで顔を覆っているように。 ]
…………っ
[ 暫く余韻から抜け出せずにぐったりしていると、腕の端から見た彼が濡れる手を舌を出して舐めるので、がばっと起き上がる。その手を掴もうとしたが、痛みに声を上げる彼の方が先だった。
それから肩の傷、包帯を解いた手首の傷と、点検をするように確認していく様を見る。
その間に、下履きを乱したまま、ゆっくりとベッドに座り直した。 ]