[その封筒には、しっかりと「夢の案内人レオーネくん」という宛名書きが記されている。
現実世界にいるその相手に届けと願えば「運次第で」届くという、そんな夢と魔法のような手紙……なのだが、そもそもこの手紙は夢のパーク内に届けられるものなので「運次第」も何もなくごく普通に宛先に届くことだろう。配送事故でもない限りは。
なおこの便箋と封筒の右下隅にも、それぞれ、ふさふさのたてがみをなびかせたレオーネくんのイラストが印刷されている。
著名人(獅子)へのお手紙にご本人(獅子)の公式グッズを用いるという、この新規ファンなのだった。]
レオーネくんへ
こんばんは、ヘローだ。
君を呼べばすぐに伝えられる話だとは思ったんだが、
折角なので、こうして手紙という形で綴ってみたくなった。
私はこの夢の中で、本当にたくさんの楽しみに浸り、
輝かしい未知と貴重な出会いとに恵まれた。
私がなくした大切なものも、ちゃんと見つけられたよ。