……本当に、わからない人だ。感性も、思考回路も。
[さんざ性的だと指摘され、挙げ句の果てにはこれだもの。
はいそうですねと首を振るには材料が足りなすぎて、ますます困ってしまった。
けれど、自分に足りないものは存在理由と与えられるべき指令であり、何れはここを離れなくてはいけないことも事実だったから。
いずれ、争いも何もない平和な場所に辿り着けたなら。
貴方のいるべき場所はここだったのだと知らせるために、その地に彼女を下ろしたい。
やっとの思いで拾い集めた、焦げついた主人だった灰が、懐の奥で眠っているから。
いつまでその気紛れが続くのかさえ予想もできないくせに、つい、その理由に縋りつきたくなってしまった。]
……私は優しくなどありませんよ。この通り、貴方に配慮することも出来ないし、酷い言葉を言う時もある。
……ですが、望むのであればなんだって、可能な範囲で叶えることはできるでしょう。