[涙で滲む視界に、未だ鎖骨の辺りに 顔を埋めたルーリが映った。 こちらを見上げ、にっこりと笑う男>>*36 仄赤い牙が、唇から覗く。 ───こいつ、せっかくの人の好意を。] ぅん、っ………、…………[生新しい傷口に、濡れた舌が這う感触。 ぐっと自らの口許を押さえつけて、 空いた手でルーリの髪を引く。]