自室にて。アマレロへメッセージを送り、サモエドは一人微笑んだ。
この二日間で多くの善き人たちと出会い、交流することができた。その中でも最も美しいと思ったのが彼、アマレロだ。
サモエドは彼を愛し子と定めた。けれど彼は旅人であり、サモエドとは偶然すれ違っただけの関係性にすぎない。きっと彼は近いうちにセレスティアを発ち、二度とサモエドの前に現れることはないだろう。
そんなのは嫌だ。
彼がこの街にいる間に、旅先の知り合いから人生を通じての友人に繋がりを深めておかなければならない。
彼がこの先どこに行っても、自分のところへ帰ってくるように。
そこまで空想し、サモエドはクスクスと笑みを浮かべた。
「そうなれなかったら空から探して追いかければいいだけですけれど」