>>-374フェイちゃん(>>-457)
[男はぐい、と引っ張りあげられて声にならない呻き声を上げました。言葉すら、もう溢す余裕もない、生まれたての雛のように口を開けるだけ。それでもなお、そんな男はあなたへワルいことをさせまいと、まだその目線を向けていたでしょう。あなたがそれをやるまでは。]
………ぁ。
[ドクン。触れて引き出すあなたへと魔力の発破が襲います。]
あ゛ぁ゛あ゛う゛ヴぁ゛あ゛ァ!!!!!
[心臓から抉り、脳漿を掻き出し、丹田が磨り潰されるような不可思議の痛み。]
ぁ゛がぇ゛…ま゛……
[気脈の一本一本にじわりじわりと鉤針を通され、削り、拡がる感覚。
神の使いの力に当てられて、正気を保てるはずもなく、上の空で無為な音が溢れます。
しかし、人間はあなたの本当の姿をしかと受け止めました。]
………ふ゛ぇ゛………う゛ぇ゛……さ゛…
["ああ、捧げなきゃ…。こんな俺ちゃんでもシアワセになれる。やっとこれで…会えるんだ。"一筋の雫が人間の目尻から、冷たい広場へ落ちました。]