―舞台裏/シーンカット後―>>0:350[本物に触れる。どこまでも演技を追求したい行平にとって、それがどんなに嬉しく素晴らしい事であるか。まるで宝物を見つけた子供のように眼を輝かせていたか。そんな様子を見て根岸がポカンとするのも当たり前であろう。知らない人なら不審者、いや不審なおじさん扱いだったはずだ。だが、二人は熱演を交わした後である。だから、そのポカンは一瞬であったと信じたい]