[角度が定まらず手間取るじれったさには
まるで焦らす意図は感じられず
ただただ不慣れさを表す様で、興奮する。]
…──惜しい。ほら……頑張って、悠輝さん。
ん……、ふふっ。足、もう少し開いてください、
そのまま、そう……じょうず。
[包み込まれると形容するのは生温い
狭く温かな場所に再び呑み込まれて行く。
一気に突き立ててやりたくて…けれど
そんな度胸はないから、ではなく、勿体無くて
支える以外手伝わずに眺めていた。
「全部挿れるまで、俺の目、見ててな。」
彼の言葉を彼の声で、頭の中でもう一度繰り返して
従順に、指示に従う心算で
苦悩に艶めかしく歪む彼の表情をじっと覗きこんでいた。]