>>*19 カンテラさん
真相は闇の中、ということね。
でもわたし、別段それを怖いとも思わないの。
[自分のことなのに他人事のように。実際、『首を手で持ち続けなければいけない』ことを除けばほとんど不便していないのであまり気にしていないのだった]
きっとブッシュドノエルの香りだわ!
あの街はブッシュドノエルが有名で、クリスマスになると近くの街からたっくさんの注文が来るの。
だから季節に関係なく一年じゅうブッシュドノエルを売っているケーキ屋さんがほとんどよ。
甘いものは幸せな気持ちにしてくれるもの、ね。
[あなたが感じた甘い匂い。それは街の名産だろうと饒舌になる。クリスマスにだけ作っているのでは食べたくても食べられない…そんな悩みを解消しようとした結果、季節を無視してブッシュドノエルが作られるようになったのだ。それから立ち止まったあなたに合わせて立ち止まり、屋台に書かれた店名に『はて』という顔をした。金魚ならぬ人魚すくいとは]