―映画の終わり・打ち上げ会場―
[今日は一応会場の雰囲気に気圧されないよう、そして童顔に負けず大人に見えるよう、気合を入れてタイト目の深めの赤いドレスを着てきたが、やはり探してしまうのは、地元のエキストラ仲間たちだった。
挨拶が終わればその一角に戻りつつ、少し話をしていた。]
『桂木先生、今日は時休ですか』
いえ、わたし、今は非常勤なんですよ。
あ、おはなちゃんまんじゅう、結構差し入れ評判よかったみたいですよ。
ところで、おはなちゃんって…
『あ、先生あてぽい』
[まんじゅう屋の店主に話をそらされ振り返ると、そこには俳優、行平幸大の姿があった。>>*20]