>>*108そして、問いかけに対する彼の答えは納得できるものだった。
確かに悪役や、所謂負の部分の役柄もあるだろう。
そう言う役柄全てに愛着があると言う。
確かに、自分も自分の歌や楽曲には愛着がある。
その全てが全て世に受けた訳でもなければ、批判される歌詞もあった。ステージもあった。
でも、自分の仕事が好きだからこそ、それら全てに愛着が湧くのかもしれない。
役者もまた然り。
そう理解しながらうんうんと頷きを返す。
海藤くんに関しての感想も、面白く受け止めた。
正直、原作の生徒たちはみんな「若いな〜!」が第一感想だったりするのだが、確かに彼の少しずつ少しずつ努力を重ねていく姿は、素直に好印象だった。
それに付き合って一緒に歩く。
何だかそれが、ストンと嵌るような気がしたのだ。]