『 結月は救いの神になりはしない。結月自身、誰かを救えるなんて思ってもいなかった。 この時点で竹村の事情を知り、苦笑の意味を理解していたなら、結月は彼女の力になれただろうか。 けれど、結月はそうできない。 今の結月にとって、彼女の思いは劇薬だった。』[『─玉響に“なけ”─』より 一部抜粋]*