― 映画の終わり・打ち上げ会場 ―
[そんな終わりの時からも、少し経った今。
自分は松本先生とは思えない行平と乾杯していた>>*82
乾杯の文句を彼から聞くと、少し感慨深げに微笑む。]
いいですね。
映画の完成と、すべての出逢い、そしてさいわいに…
[出逢いの時、涙を浮かべて独りぼっちで養護教室に来た幼い彼女の姿を今でも覚えている。
そして、彼女を支え、支えられもした一年。
あっという間に大人になっていった彼女。
今もきっとどこか私の知らない遠くで彼女は幸せに生きている。
そうであってくれれば、これ以上のことはない。
そう思った。]