ー 舞台裏・自身の役についてインタビュー? ー
飯島くんって、花壇の近くにいる描写や花の世話をしている描写が多いですけど、彼の視点できちんと花が咲いている描写をされているのは、一番最初の見頃も終わるパンジーだけで、それもすぐ切り花にしてしまうんですよね。後は終盤まで出てこなくて。
面白いですよね。美化委員として活動していて、蕾まで世話をしている描写は沢山あるのに、最初のパンジーも殆ど眺めている描写はないし。思い出としての描写はあっても、現在進行形で感慨を持って眺めるなんて、花壇で初めて登場したときくらいで。
じゃあ、一体何のために育てているんだって、最初は思いました。 今は、なんとなく分かるような気がします。
きっと花が咲くこと自体は、彼にとってそんなに大切なことではないんです。いや、大切だけど、彼はきっと蕾の方が大切だった。
だって彼が見ていなくても、綺麗に咲いた花は、きっと誰かしらが見ていてくれますから。
誰かのために花を咲かせていたんです。
だから、咲いた後の花は、他の人の視点から映されることが多い。
でも、約束は違います。だって、約束って自分のためのものでもあるわけですから。
ー 玉響に“なけ” ー キャストインタビューより*