星狩りの国-暁の街-


21 【完全RP村】夜間飛行で追い越して


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曇硝子 スイッセス

[と、今度は彼女から私に質問が飛んだ。
私はぱちりと瞬きする。
訊ねられた本は彼女の同じ名前の作者が書いたものだから。
でも、目の前に作者がいるなんて人は想わないものだ。
だからまだ気付かずに答えた。]


  『宙色の鍵』の事ですか?
  はい、昨日読了しました。

  私はよく亡き妻と本の感想など言い合っていたんですよね。
  だからそういう相手がいなくなって
  寂しかったのですが…

  この船で知り合った方も偶然本を読まれていて。
  二人で話を出来て楽しかったです。

  もしかしてサンシアさんもお読みになりました?

  …ちょっとそわそわしてしまいました。

(158) CClemon 2024/06/05(Wed) 08:55:01

曇硝子 スイッセス

[私は結構前のめりな性格だ。正確には、スイッセスがそうであった。しかし、本にのめり込みすぎて饒舌になるのを昨日ツァリーヌから注意されていたのだ。とてもその言い方はとても彼らしく、嫌だったとか困ったとかは全くなかったのだが、しむしろ私がわーっと感想を話し相手が困るのを懸念してているのである。]>>122

(159) CClemon 2024/06/05(Wed) 08:55:34

曇硝子 スイッセス

――自室(過去軸)――

[私の腕は力を失い、だらりと垂れる。いつもはきりっと延ばしている背筋も張りはない。そして、ぽっかりと空いた空洞が広がっている…胸の前に。

彼女は言葉を失い、涙を零す。152

私のしたことを考えたのなら、詰ってもいいのにそんなことはしなかった。
そういう人だとは知っていたけれど。
むしろそうされた方が、二度と逢いたくないと言われた方が私は楽だったか?

――わからない。

私にはそんなことを考える資格すらないとも…思う。]

(160) CClemon 2024/06/05(Wed) 11:25:12

曇硝子 スイッセス

――自室(過去軸)――

[私の腕は力を失い、だらりと垂れる。いつもはきりっと延ばしている背筋も張りはない。そして、ぽっかりと空いた空洞が広がっている…胸の前に。

彼女は言葉を失い、涙を零す。>>152

私のしたことを考えたのなら、詰ってもいいのにそんなことはしなかった。
そういう人だとは知っていたけれど。
むしろそうされた方が、二度と逢いたくないと言われた方が私は楽だったか?

――わからない。

私にはそんなことを考える資格すらないとも…思う。]

(161) CClemon 2024/06/05(Wed) 11:25:41

曇硝子 スイッセス

[私の言葉は突き放すようであったか。冷たかったろうか。
だが今の私に出来る事はそれしかない。
このままの膠着状態が彼女を、私を同時に苦しめる事は明白だから。

彼女は短い言葉を残して走り去っていく。ごめんなさい、と。>>154
謝るのは私の方だが、彼女の心情は推し量れる。
優しい彼女は私が傷ついてしまったのを見て、胸を傷めてしまったのだ。
それはわかっていたのに、取り繕う事も出来ずに私は呆然とした。]

[暫くはベッドに腰掛けてぼんやりとした時を過ごす。
ただ、丸窓の外に広がる宇宙空間を眺める。]

(162) CClemon 2024/06/05(Wed) 11:26:02

曇硝子 スイッセス

  ドロシー…私は。


[いや、死者に答えを求めたとして、何が返ってくるだろう。
思い出の中の妻は間違いなく私を慰める。
だが、それに縋ってどうするのか。

私は立ち上がり廊下に出た。丁度通りかかったペンギンロボットのペン美を呼び止めて。]

  アーネストという女性の乗客に、言伝を頼みます。
  伝えてほしいのは住所です。
  居住者の名前はマイケル・サイフォン。
  〇〇区の…


[こくりと頷く(多分頷いた)ぺん美にそれを託すと、部屋に戻る。
あとは彼女の決断と運命に身を委ねるのみ。]**

(163) CClemon 2024/06/05(Wed) 11:27:20

曇硝子 スイッセス

――自宅アパート――

[老人ホームに職員として採用された後、私は郊外の緑の多い場所にアパートを借りて暮らしていた。

最近はアンドロイド専用の居住スペースも色々とある。風呂やトイレなどのアンドロイドには必要のないものがついていない部屋タイプで、其方の方が賃料は安いのだが、私はちょっと贅沢をして人間用のアパートに住んでいる。

その日は仕事がお休みで、私は近所の公園の散歩を終えて部屋に戻ってきていた。
映画でも観ようか。そんなことを考えていた夕刻の事である。

ノックの音がした。>>190

…はて、誰だろう。何かの勧誘かな?または、大家さんか。
私は首を傾げつつ玄関に向かう。]

(194) CClemon 2024/06/05(Wed) 18:43:53

曇硝子 スイッセス

  …はい。
  今開けますよ。


[いつものような緩慢な動きにて扉を開いた私は…驚きに目を見張る。
そこに立っていた女性を、忘れるはずがない。

忘れようが、ない。]


  アーネスト、さん…

(195) CClemon 2024/06/05(Wed) 18:44:12

曇硝子 スイッセス

[私の声は少し喉に詰まったように涸れた。彼女と最後に逢ったのは、ホワイト・マーブルに宇宙船が到着する前の日。

あの時、私と彼女は…。

今目の前に立つ彼女は同じ純白のドレスに身を包んでいる。
ごくりと唾を飲むように、私の喉が上下する(実際には私は唾を分泌しない)。]


  ……久しぶり、ですね。
  お元気でいらっしゃったのでしょうか。


[どうしてここが?とは問わない。マイケルに聞いた以外には答えは存在しないから。私が連絡先を渡したのだ、忘れはしない。

それどころか。一か月の間、私は彼女を忘れたことがなかった。いや、毎日毎日――思い出していた。

自分の軽率な行動を悔み、考えても仕方ないと頭を振り。
そして……そんな風に傷つけてしまったにも関わらず、こう強く想っていたのだ。

逢いたい、と。]

(196) CClemon 2024/06/05(Wed) 18:44:56

曇硝子 スイッセス

  ……妹さんは。
  いえ、そんな話しは立ち話で
  することではないですね。

  ……入ってください。


[そうだ、私はつい自分と彼女の事ばかり考えてしまったが、彼女はもしかしたら妹の件で私に助力を求めてきたのかもしれない。

部屋に招き入れるのを一瞬躊躇った。彼女が怖がったらどうしようと。
でも、ここまで来てくれた事を鑑みて私は身体を引いて室内へと彼女を案内する。]

(197) CClemon 2024/06/05(Wed) 18:45:18

曇硝子 スイッセス

[私の部屋はまだ随分と簡素だ。家具はベッド(寝乱れの一つもない)、テーブル、ソファ、本棚といったところ。

キッチンには珈琲を淹れる道具だけが置いてある(私は独りであれば人間の食事を取らない。)
でも、お気に入りの観葉植物を置いたり、好きな色のカーテンを掛けてあったりと、趣味的なところでは私の色が出ていた。

また、彼女から頂いたサインとカラントが描いてくれた私の絵(私が珈琲を点てている後ろ姿)を額に入れて壁に飾ってある。

風呂やトイレは未使用のまま綺麗に掃除してある。

そんな感じの部屋を彼女がどう感じたか、私にはわからない。
私は彼女にソファを薦めた。]


  珈琲、飲みますか?*

(198) CClemon 2024/06/05(Wed) 18:45:41

曇硝子 スイッセス

――某老人ホーム――

[彼は既に事務室に行ってきた後だと言う。つまり、もう入居申請済み?
などと話しつつ、私はまだ彼の髭を注視している…。

うっとりするほど芸術的な形の髭だ。

きっと毎日の手入れも大変であるに違いない…。]>>213


  いえいえ、お気にならさず。
  このホームに来訪された方への案内をするのも
  私の仕事でもあります。

  なんでもやりますから雇ってください、と
  土下座しましたからね。

(221) CClemon 2024/06/05(Wed) 21:59:13

曇硝子 スイッセス

  …人間で見えますか?
  ありがとうございます。
  そう言って頂けると嬉しいです。

  このホームで、皆さんに人の温かみあるケアをするために
  人らしくありたいと…想っていますので。

[彼は私を見つめていたが不意、視線を逸らす。どうしたのだろう。
私は首を傾げる。

私には髭はないはずだが…(違うそうじゃない)]>>214

(222) CClemon 2024/06/05(Wed) 21:59:55

曇硝子 スイッセス

[素晴らしい髭の持ち主である彼が入居者になってくれるのなら、私の務めはまた楽しいものになるな、とウキウキしていたところ、彼の口から事情が語られる。
え、と声が出てしまった。]>>215


  おやめになる…
  ええ、このホームはとても良いところですよ。
  施設も新しく、職員たちも皆、
  入居者の方が気持ちよく過ごせるように
  努めています。

  でも…地元にお帰りになるのも、
  それが貴方の決断でしたら、
  残念ですけれど、はい。

(223) CClemon 2024/06/05(Wed) 22:00:24

曇硝子 スイッセス

  私ですか?私はクビになるまでは勤めたいと
  考えております。
  お給料もいいので。

[ここまではスラスラと答えた。彼が入居しないというのは本当にがっかりであったが、人はそれぞれ想いがあるのだ。
宇宙船に乗ってる間に心変わりがあったとておかしくはない。

そして、私は彼の質問について考える。]

  自分の意思で、何処かに。
  考えた事がなかったですね。

(224) CClemon 2024/06/05(Wed) 22:00:44

曇硝子 スイッセス

  地球にいる間、私は人間の女性に寄り添って生きていました。
  しかし彼女は亡くなってしまい…
  今の私は働くことは必要なのですが、
  よく考えたら自由に何処かに行くことも出来るのかもですね。

  旅行?
  ビーチとか行ってみたいって今、思いました。

[ふふ、と笑って見せる。こんなアンドロイドらしくない答えに彼が満足してくれるかわからないけれど。]*

(225) CClemon 2024/06/05(Wed) 22:01:03

村の設定が変更されました。変更された箇所は以下の通りです。
村の更新日が延長されました。


曇硝子 スイッセス

――自宅――

[あの日にあったことは鮮明に覚えている。
私が彼女を抱き締めてしまい、驚かせ。そして…。

謝ることから始めるべきだろうか、躊躇う。
しかし、彼女が他に話したいことがあるのなら。
それが妹さんに関することなら、そちらの方が重要と考えた。

元気です、妹も。と短く伝えてくる彼女。
私の心配を見抜いたのだろう。

私はその言葉にほっと胸を撫でおろす。
一番の悲劇は妹さんが救出出来なかった場合だったから…。]

(230) CClemon 2024/06/05(Wed) 23:45:06

曇硝子 スイッセス

[私の部屋を彼女は物珍しそうに眺める。それはあの時の繰り返しのようであった。
服装まで一緒なのだから、余計に。
だから私は思わず胸を抑え、複雑な気持ちが込み上げるのを感じた。
彼女に気取られぬようにしつつ…。]>>216


  …勿論ですよ。
  貴女のサインは私の宝物ですから

(231) CClemon 2024/06/05(Wed) 23:45:33

曇硝子 スイッセス

[これは心からの言葉だ。彼女がカラントの絵に何か嫉妬的なものを抱いたなんて露知らず、私は彼女に珈琲を薦めた。>>217
少しキッチンにいる間に心の整理をしようと考えていたのもある。
胸がドキドキしている理由が、どうにも私はただ罪悪感からではないように思ったので。

私は彼女に対して何を感じているのか。
私が踵を返そうとすると、彼女が何やら荷物から取り出す。

あれは…。足を止めてきちんと彼女の方を見る。
真っ直ぐに。そうしなければ失礼だ。
向き合わねば。

彼女が差し出したのは、私がプレゼントした麻の袋である。
それを、私に告げた通りに大事に取っておいてくれたのだ。

ズキン、と。何かに射貫かれるような。
胸が苦しくなるような。]

(232) CClemon 2024/06/05(Wed) 23:46:16



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