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ー 売店にて、さすらいのライダーと
>>44>>45>>46ー
[ パッケージに貼られた陳腐な写真やイラスト
目を引くパステルカラーが燦然の輝く菓子紹介
食感を表すオノマトペの入った説明文
どれを見ても、正直美味そうとは思えない。
元々食事の好き嫌いが乏しいおとこは、
生命活動を維持するために行う食事において、
一番いいのは栄養価の高く変な細工をしない
食事だと思う
(自然派なわけではなく、シンプルに
変な色付けや科学添加物の必要性を感じないだけだ)
これは硬くて喉をつまらせる。これは舌にぱちぱち刺激を与えるらしいからだめ。
これは…と考えていると、不意に快活な声が聞こえて視線だけを一度向ける。
そして二度見する。]
……失礼、もしやドラマの撮影中だったかな?
仮面ライダーに直にお会いするのは流石に初めてで…
[と、彼女の服装を見て一度はそう尋ねる。
仮面ライダーについては流石に男はしっている。
男の趣味ではないのだが、
妻と一緒に暮らしていたときは毎週決まった曜日には、必ずテレビで流されていた。
子供はまだ乳幼児なのだからわかるはずもないだろう…と呆れていたものだが、どうも妻のほうが仮面ライダーを好きらしいのだ。
おかげさまで、様々な種類の仮面ライダーがいることくらいは流石に知っていた。
それがドラマの一種であることも、まあ知っていた。
男は物事を捉えるとき、頭が固かった。ロマンがないとも言う。
なので今は撮影中なのかな?と
さっそうと現れたヒーローは、しかし、
男の困り顔を見て何に困っていたのかすぐ察してくれたようだった]
…『一緒に』か…
思えば、私は仕事ばかりで…
子どもたちと『いっしょ』に
何かをしたことはなかったな…
…したところで怖がられていた
[騙されてみなよ。と渡された知育駄菓子を
男は数秒見つめる。
いっしょに。あの未知の生命体と。
…そうすれば、今までとは何か違うのだろうか]
…ありがとう。これにするよ。
渡すかどうかはまだ悩ましいが…
…君は子供に詳しいみたいだね。
私は、ツァリーヌ。もしまたよければ…
子供の扱い方などについて、教えてもらえないだろうか
…あまりに、子供に疎くてね
[そういって。彼はアーネストを見送って、
小さな期待を購入しただろう。
ちょっと、騙された気分になってみて。**]
Y&Nコーポレーション。男が所有するこの大企業は、大本を辿れば小
さな願望からはじまったものだった。
体の弱い妻が、安心して日々を過ごせるように。
少しでも健康な一日を過ごせるように。
妻が望むものが、手に届きやすいところにあるように
そのため、手を伸ばせる分野はなんにでも手を伸ばした。
医療・インフラ整備・IT産業・教育…
娯楽に関しては男自身にはまるでセンスがなかったので、ある程度企業の規模が大きくなった頃、他の企業と連携したり、取り込んだりすることで様々なものを見てきた。
ささやかな一つの願いのために
[子供のことをぽつりぽつりと話すと、
正義のヒーローは、ウンウンと頷いて、
いろんなことをアドバイスしてくれる。
子供の感じる不安。
同じ視線に立つことの大切さ。
そして日常に『お父さん』がいることそのもの…]
……
…………日常の積み重ね…か。
それができていれば…どれだけよかったか。
仕事にばかりかまけて、子供の考えていることは
あまりよくわかっていなかった
正直今も良くわからない。触れ方も。
…そういうのを、彼らは察してしまうのだろうな…
[…と、自分の性格と子供という生き物との相性の悪さをなんとなく察してしまった父親に、正義の味方はとっておきのプレゼントを差し出した。
表情自体は変わらないが、大きく目を見開き、
そして瞬く]
…いえ、受け取れません。
あなたにとっても大切なもののはずでしょう
それなのに…
[と、受け取れない旨を伝えるが、
正義の味方はそれを男の手に持たせ、
気になるのなら高いお酒でも飲ませてくれと許しを与える。
手に残された、本物の正義のヒーローの証。
いろんな希望を託されたビジネスマシーンは、
その情報量を飲み込むので精一杯で、
さっそうと去っていく女を、呆然と見送っただろう。]
……
[…カチャリ。試しに掛けてみる。
目の前が夕焼けのような世界に変わる。]
……よくわからないな
[よくわからない生命体。正義のヒーロー。
だが、彼女から託された希望は、男の心にも、どこか不思議な安心感を与えてくれたのだった**]
ー 現在 : バーにて ー
[例えばのどが渇いたとき、ほんの僅かな涼しさを求めるとき、男はふらりとバーに来る。
今日のお供は図書室から借りてきたであろう、新聞やニュースを見るための電子端末。
それから机の上には、真っ赤なヒーローのゴーグルもことりと。]
…今日のニュースは…
[パラリ、ページをめくるSEとともに、
*モッキンバード*のグラスを傾ける。
彼は度々このバーを訪れていただろう。
自分からは話しかけることはないが、声をかけられれば自己紹介などもしていたはずだ。
さまざまなカクテルに口を通す所作は美しい。
彼の思考回路を休ませる貴重なひとときを、
誰かと過ごすことも、時としてあっただろう**]
[そして始まる、小さな盤上の遊戯。
1歩踏み出した男の歩兵と、それに返すような歩兵の歩み。その行く先を見れば、次に挨拶をすべき歩兵をさらに繰り出していく。
相手の視界を、自らの思考に落とし込む。
そしてゆるりと顔を上げ、片手で手番を促した]
論理と合理には飽きたかね?
あれほど分かりやすく明瞭で、扱いやすいものもないだろうに…
理屈で縛ってしまえば、何もかも操作しやすい。
…君を飽きさせてしまった、その研究とやらには、
私は興味があるよ
まだ私は、
…君が
[と、目の前の混沌の黒い瞳を見つめ、その心を問う]
[…と、男への好奇を一度見せた男は、
ゆるりとまたひとつまばたきをする。
彼にとってのチェスとはなにか、その問の答えに
表情筋が少しだけ弛緩する]
……ネットのチェスというものは、味気ないものだ
相手の顔色も、声色も、コミュニケーションも
まるであったものではない。
戦術をもとに蹂躙する以外にやることがないから、
ひどく退屈なものさ
その点では、君と意見を共にできそうだ。
…心理テストは、やはり対面でやってこそだ
[相手を知るということ。
それは男の知らない理論を知ること。
男が好む唯一の娯楽とも言ってもいいそれを、男はゆるりと楽しんでいた**]
/*
やっとゆっくり着席…!(なおこれからめしめし)
コラーダさん、言葉選びが独特で、それにチューニングする形で会話するのとても楽しい。は〜もに〜おじさん
/*
アーネストも、かなりコミカルなキャラクター像をしているから、見ていてとても楽しいな。きょむきょむの実を食べて育ったおじさんの中身が膨らんだ気がするし、おじさんもコミカルになってたのしい
[あるところに、ツァリーヌという少年がいた。
少年は、幼い頃から不思議に思っていたことがあった。
クリスマスのプレゼントは、大人からのプレゼントだし
みんながはしゃぐ遊園地は、物理法則の世界
きらびやかな飾り付けは、視界に映る映像情報
『自分』という一つの生命体の存続に
不要なものが世界にはあふれかえっているということ]
『何がそんなに面白いのだろう』
『何がそんなに心を揺さぶるのだろう』
『何故この人は泣いているのだろう』
『何故人は機械すら愛するのだろう』
『何故生きるのに無駄なことを人は尊ぶのだろう』
『なぜ私は』
『君達と同じ気持ちを知ることができないのだろう』
幸いにして、
少年にはひとつだけ楽しいと思える趣味があった
それは論理と合理。
目の前で起こっている現象に対して
その原理を解明し、模倣すること。
社会も世界も人間さえも
その在り方と価値観と、場の流れに合わせれば
男は卒がなく世界を生きることができていた
…人類の合唱が
スポットライトの下、指揮棒を振る男は
ただひとり、
声を出さずとも共存して
そして、群衆を眺めることしかできなかった
ー 対話の遊戯>>204>>205>>206>>207 ー
はは…勲章など、あったところで重たいだけだよ
きらびやかになったところで
結局のところ裸の王様と変わらん。
子供たちに、指を刺されて笑われて終わりさ。
[お相手のビショップの導線が開けたならば、
こちらはこん、と一つ歩兵を前に出す。
斜めに駆けてくるであろうビショップの導線のど真ん中。
それでいて、斜め後ろに伏兵の歩兵が潜むように。
あなたの駒を取りたいですと言わんばかりの見え見えの一手だが、その手への返答こそが、男の求めるものなのだ。
口角の上がる彼に>>205、こちらは視線だけで同意を返す。
窮極的に対称的な二人だが、
違いすぎることも、それもまた面白み
なんとも居心地のいいやり取り]
…宇宙工学か。
ホワイト・マーブルとのやり取りが盛んになって以降
我が社でも力を入れていた分野の一つだ。
生憎と、会ったことのない人間の顔は知らないが…
君の名を聞けばおそらく心当たりはあるだろう。
[そういいながら、ふと思い立ったように
男は懐から1枚の名刺をテーブルに置く。
Y&N Corp... 社長。
ここ最近では、地球と外惑星との交流事業にも
大きく手を伸ばしているため、その業界のものなら
名を聞くこともままあるだろう。
その手の研究者の中には、当然研究協力の依頼に
声をかけられるものも多かったはずだ
…この男が、それに該当するかは不明だが]
…時を渡れるなら、か。
夢があるな、それは
やり直しが効くならば、
私は3年前に戻りたい
初めて子供が生まれたときに。
立ち会えなかったからな。
…そういう意味では、
君の研究は個人的に興味深いな
私がホワイト・マーブルにいくのは…
事業拡大のためだな。
渡航の目的に当たるのはそれになる。
[淡々と答える『目的』はあまりにありきたりな理由。
特に面白みもない答えであろうとは自分でもわかっている。
だが機械的に答えるならこうなる。]
…私には妻がいてね。
身体が弱くて、先にかの星に移住している。
それも、移住を決定した理由と言えよう。
彼女が…生きやすい世界があるなら、
私はそちらを優先する。
[と、ついでとばかりに話すのは、
男の根本にある価値観の話。優先すべきもの]
……人間という生き物は、
正直私とは違う生き物に見える。
しかして、それでも共にいることを
望みたくなることがある。
[そう言って、目を開く男の目は、少しばかり無機質だった。
人を学ぶ、人と生きる、それを当たり前とする。
それがこの男という生命体なのだと、青年へと伝える。
こういうところをさらけ出せるのも…ゲームの余興としてよい*]
ー 現在:バーにて ー
…………。
……………………。
本日も異常なし…それにしても…
もう少しまともな記事を書けんのか?
[カタン、と電子端末をカウンターに置き、
透き通る緑色を喉に通す。
すう。とスッキリとした感覚が、
ほんの少しの不快感情を洗い流す。
記者の個人感情や推測などが交じると情報の価値が一気に下がってしまう。
人間の感情というものは、なかなかに厄介なものだと一つため息をつく]
…… ……
しかし、こういうものでも
『同じ視線』というもので捉えるとなると
なかなか難しいな……
[ちらり。正義の味方から授けられた
ヒーローグラスに目をやる。
子供たちと接するのに必要な『同じ視線』。
かのヒーローに授けられた叡智だが、
人間感情に対して虚ろに生きてきた男には、
それはどんなものか…正直、検討もつかない。
レット嬢にしたアドバイスが、
まさか自分に返ってくるとはついぞ思っていなかった。
『何もない』自分を受け入れきって、
世界と自分は違うものだと諦めきっていたのが、
まさかこんな形で逆転し、
『何もない』ことに思い悩むことになるとは]
…………
[試しに、もう一度カチャリと赤い視界を掛けてみる。
そのまま新聞に目を通す。やっぱり赤いままだった。
男は眉間にシワを寄せて、また1つ2つ思考する。
真っ黒な出で立ちなのもあいまって、
その様は怪しい秘密結社的なアレに見えるかもしれない**]
/*
そういえば…メトロポリスチップのうち、追加が二回あったわけだが
現在のメンツだと
初期メン:(アドニス)、サンシア、コラーダ、リーン、アーネスト、カラント
追加1:ツァリーヌ、シャム、スイッセス、ドルチェ、レット
追加2:グリーディア
という形かな?いろんな世代の子がいておじさんはワクワクしてしまうよ
/*
シャムがお庭で寝てるのすごい様になるな
いけおじの居眠りからしか取れない栄養アリよりのアルベルティン
しかし、絡みにいくべきかそうでないか、
と思ってたらかわかわリーンさんが絡みにいってた
かわいい!!!
/*歯医者終わるまでに誰もバーに来なかったら、別のところに移動してみようかなあ
候補はシアタールームか、確か礼拝堂?があった気がする。
ログをよみきれてないので、いけそうなところをさがしていこうかな
ー 展望施設(午後) ー
[バーでひとしきり思考を巡らせた男は、
それでも結局答えを出すことはできず、
正義の味方のゴーグル>>78を胸ポケットにさし
またふらりと館内を彷徨って…
レット嬢にアドバイスを贈った
あの展望施設へと戻ってきていた。
相も変わらず流れ続ける星々や星雲は、
静かな思考を繰り返す人々をそっと見守っている]
……む…
[しかしそこには先客が。
彼のことはよくカフェで見かける。>>288
というよりも、一度か二度会話をしたこともあるだろう。
ぱっと見は人間のそれにうり二つなのだから、挨拶の1つ2つはしたし、コーヒーを入れて貰ったことも何度かあったはずだ。
しかし、深くは対話しようとしなかった…というのも]
ー 回想:ある日のカフェにて ー
『…なぜ、アンドロイドが客室を利用している』
[数回の接触のあと、男はこの老人がアンドロイドであり
『客』としてこの船に乗っている事実を知るだろう。
最初のうちは、カフェのバリスタ用に作られた設備だと
思っていた男は…『客』の存在を知って、驚いた。
彼側の事情は聞いただろう。理解しただろう。
彼が大切に思われていたという事実を知っただろう。
…だからこそ、男は]
ー 現在 ー
…………ーーーー。
[男は、アンドロイドから少し離れた席に座る。
そして、彼の行動の観察を始める。
…読書をしているらしい。
それも、効率的に情報を摂取できる電子媒体ではなく、
わざわざ紙に印刷された書籍で。
中に何が書かれているかはわからないが
本のサイズを見るにおそらく小説や文学作品。
非効率的にもほどがあるそれを、
そのアンドロイドは、たいそう愛おしそうに
読み耽り、そしてページをめくっていた]
『面白い』かね?
[訊ねたのはそんな言葉。
人間のような機械。 機械のような人間。
人を慈しむ機械。 人を読み解く男。
この機械は、男が持ち得ない
確かめるように*]
誰だ。そこにいるのは
[端末の電源を落とし、懐にしまう。
そして、声のした方に、一歩、また一歩。
ズンズンとその巨体が近づき……
首を左右に傾け、誰かいないかをじっと見つめる…。
アーネストが隠れる柱の影に…
迫るハンター…あと一歩…二歩…もうすぐそこに…]
/*
ハンターネタやりたくてしょうがなくてつい()
グリーディアご無理なく…
今日は天気安定しないから余計に辛いだろうし安静に安静に
…しかし、まだ発売されたばかりだというのに。
よほど『好き』なのだな、読書が。
……その、『ドキドキ』とは物理的にか?
それとも、お前のAIシステム上に感じる『感情』なのか?
アンドロイドのAIは…
[感情ではなく、模倣行為ではないのか?
そう聞くつもりだった。
そこにお前の感情は本当にあるのか?と
そう聞きたくてたまらないのは、
男が人に見せる好意的な行動のほとんどが、
人に好意的に見えるようにするためにエミュレートしたものだから
…つまり、男はこう聞きたいのだ。
『お前と、私は、一緒の原理で動いているのではないか?』と]
[…が。その話題は。
男の胸元にあるそれに一度かき消される。
正義のヒーローが、幼い子供のために与えた
正義のゴーグルが赤く燃える。
男は示されたゴーグルを手を取ると]
スタントマンの女性からもらった。
子供との触れ合いには同じ目線に立つといいと言う言葉と共にな。
……かと言って、仮面ライダーになりきったところで、子どもたちと同じ視点には到底辿りつけそうにないのが、目下の課題だが
[と、一度軽くゴーグルをかける。ハンター再び。
もちろんすぐに外すが、そのシュールな姿をみてご老体はどう思ったろう*]
ーー展望施設(午後)ーー
[視界の端、こちらに会釈をしながら入ってきた男>>335をちらりと見つつ(そして会釈を返しつつ)、男は目の前の老人アンドロイドと対話を続ける。
小説の感想を互いに語らい合う様を見ても、
彼が心より小説を楽しんだ事が読み取れる。]
…そうだな。子供の心は正直分からない。
あの小説に出てきた大人たちの理屈のほうが理論として私は理解しやすかった。>>334
それに対抗する子供の心は…複雑なものだと思う。
それを丁寧に描けることは素直に賞賛すべきだ。
[不意に男は批評的だった感想から、どこか実感の伴った感想をこぼす。
それは、目の前の老人が告げた『子供の心』というものに、ちょうど男は思い悩んでいたからだ。
『人の心』ではない。
『子供の心』に理論は通用しない。
男が目下悩んでいることを描ききり、そして大切なものを見つけたあの物語は、社長からすれば、どれだけの時間をかけても自分には書けないものだろうと感じる]
[男の質問は、当然ながら不躾で無礼なものだったろう。
お前には心があるのか?なんて、聞かれる側からすればドキッとするものだ。ましてや、家族にまでその存在を疑われていたとなるとなおさら…。
…しかし、その老人はどこか拙いながらもその心のメカニズムを教えてくれる。プログラムが先か感情が先か。彼にとっては、感情は自然に生まれ出るということ…>>339>>340>>341>>342]
…そのように認識すれば、とっさの判断のとき、
より『オリジナル』に近い反応をすることができるだろうな。
何かを模倣するとき、最もいい方法は、
自らがそうであると思いこむ暗示の手法だ
それと同様の理屈であるならば…理解できる。
[そのように、男はスイッセスの言葉に納得したようだった。
同時に、アンドロイドのAIができていることが、おそらく自分にはできていないということもなんとなく把握した。つまり、何かの共感に必要な『思い込み力』が足りていないのだ]
……なんだね、意見があるなら言うように
[ゴーグルを軽くかけてみせたとき、目の前の老人アンドロイドが、明らかに止まったことで>>344>>345、人間マシーンの方は少し怪訝そうな顔で彼を見ていた。
当然だろう。まさか、スイッセスの中で新たなスーツ紳士の爆誕が起こっているなんてことは、堅物頭男には想像も尽きようがないのだ。
想像してみよう。絶海の船の上…
フルフェイスヒーローとカフェマスターが、
敵勢力に囲まれ銃を構えられている…
そこにさっそうと現れるスーツ紳士ヒーロー!
彼は敵勢力に向かって真っ向からこう告げるのだ…
『そんなことをしていていいのか?
貴様らの銃の乱射のおかげであと4分33秒で船が沈むぞ?』
どーーーん!いきなり傾く船…
滑り落ちていく敵陣営…そして颯爽と助けるスーツ紳士…
…ちょっと夢を盛りすぎた気がする。が、そんな姿を…]
……かっこいい?
[さて現実のスーツ紳士は、普通にスーツ紳士なので、
突然零された賞賛の声に、驚きの声を漏らす。
そう、全く持ってそのような賞賛が来ると思っていなかったのだ
少しキョトンとした顔で、しかし、老紳士が続けた言葉に、少し考え込む素振りを見せる]
……ヒーローになる。か。
私は正直、勧善懲悪物のヒーローの良さはよくわからない。
結局のところ、あれも互いの理屈をぶつけ合った結果、敵をねじ伏せただけに過ぎないとも言えるからだ。
[…ゴーグルを翳しつつ、男はまた一つ思案する。
そして、声を漏らす。]
……人の気持ちを、心から理解したいと思ったのは、思えばこれが初めてかもしれないな…君のように、分析の結果出た反応であるということに気づけないほど、私も思い込めればよかったものだが
[…ヒーローに、今更憧れるなんて、おかしな話と思うだろう?
男は、そういって…『心』を持った『隣人』に心の一部をさらけ出した*]
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