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なるほど。
警護の許可が出たのは、身内の方が付き添えるまで、だったんですね。
それでは仕方ありません、ここまでの警護ありがとうござい……何か問題でも?
あぁ、さっきの説明からして妹さんの所に男が来た時
取り押さえる人員の配備が出来ない、ですか。
それはアーネストさんが追い返されるでしょうから、
皆さんにはこのまま引き続き男の居所の継続的な調査と
この先妹さんが望んだ時に法的措置を取れるように手回しをお願いします。
[憤りを抑えながら私がこの時言った通りのことが、まさかたった数日後に起きるとは思っていなかったが
数週間後には妹さんの転院も済み、離婚も整い。
アーネストさんと妹さんが他者からの害を危ぶむことなくゆっくりとした時間を過ごせるようになった所で
調査会社とのやり取りも終了となっただろう]
[妹さんの転院は
アーネストさんからの連絡で知っただろうか。
ホワイト・マーブル到着時に入っていた病院に入院中は
妹さんの心身を考え、会わず仕舞いでいたけれど]
アーネストさん。
私も妹さんとお話出来るかな。
アーネストさんの自慢の妹さんと、
お友達になれたら嬉しいなって、思うんだけど。
何よりね、自己紹介したいんだ。
お姉さんの友達のサンシアですって、
[妹さんを助けてくれるアーネストさんを、助ける人間もちゃんといるよって妹さんに伝えたくて。
この願いが叶うなら、
妹さんと一緒に、アーネストさんの乙女なお話に盛り上がる未来もあるだろう*]
[一歩、踏み出す。
宇宙船リベルテから、ホワイト・マーブルの大地へと。
私と言う存在は確かに此処に。
だから、だからこそ――、これからも歩いて行けるんだ。]
― ホワイト・マーブル宇宙港 ―
もしもし、母さん?
うん、大丈夫
ちゃんと着いたよ
[既に到着口で待機しているらしい母さんと連絡を取りながら、小型端末片手、私は広い宇宙港の中を歩く。
肩からズリ落ち気味なバッグを時折よいしょと引っ張り上げ、サインボードを頼りに窓口へ。]
荷物、ほとんど預けてあるから
今から窓口で手続きするね
[ターミナルから出る前にする事は沢山。
荷物は自宅配送では無く、母が運転してきた車に詰め込む予定。
配送を頼む程では無いボリュームを思い出しながら、港内アンドロイドにカートの手配を頼んだ。]
[旅の終わりは想像よりも呆気ない。
私はターミナルのロビーから、白くて広い地平線を見渡す。]
着陸場、遠いな…
[乗ってきた宇宙船リベルテは随分遠くに。
広いガラスの前に突っ立って、暫しの間懐かしい一時の家を眺めていた。けれど人を待たせている事を思い出せば、空のカートを押す私は急ぎ足でその場を後にする。
そのまま窓口で荷物を受け取れば、今度こそ到着口へ向かうのだ。]
[ホワイト・マーブル宇宙港を歩く私の色彩は、淡い花のように。
いままで着る機会の無かった柔らかな布地が空気を含めば、なんだかスースーして、それと少しくすぐったい。
慣れないそれではあるのだけれど、胸を張って歩けばなんて事は無いのだ。
だってこれは、私が選んだ私だから。]
今、到着口出たよ
[端末越しそう言って、人混みの中に居るであろう母さんを探す。
白い靴でつま先立ちをすれば、少し高い身長はもう少し上へ。自分より背の低い女性を見つけるのは難しいなと、困った顔できょろきょろと何度も周りを見回す。]
ちゃんと!居るってば!
白い服と!ピンクのズボン!
[私を見つけられないと言う母さんに、私は着ている服の色を伝える。
服が変わったぐらいで娘を見つけられないなんて失礼しちゃう――、と思ったが、此処まで変わって居ればソレも仕方ないか。
襟足をアップにしたが故、スースーする首筋をたまに気にしながら大きく手を振れば、やっと母さんの顔を見つけられた。]
[本当は今すぐ駆け出したかったのだけれど、カートを押したままでは危ないから。だからゆっくりと歩み寄り、懐かしいその人にぎゅっと抱き付く。
シャンプーの香りは変わってしまったようだけれど――、嗚呼、間違いなく母さんだ。
転勤とハイスクールの日程がまるで合わず、5か月は離れて暮らしていた私達。
連絡その物は取っていたけれど、ラグのある映像通信とリアルは別物だから。]
来たよ、母さん
[始めて来た土地だと言うのに、もうこんなにも懐かしい。
けれどすっかり変わった私に母さんは驚いた顔をしていて、「どうしちゃったの?」なんて聞いて来るから。
そんな彼女の顔がとっても可笑しくて、私はくすくすと笑ってしまう。その事に、母さんはまた驚く。]
『レット、貴女――、』
…笑うようになった
そんな感じ、かな?
[私は今まで、ずっと世界を、自分を諦めたような顔をしていた。
けれど、もう違うの。]
『服も、それに髪型も……、
何か良い事でもあったのかしら』
[そう言って微笑む母さんの前で、私はくるりとターンしてみせる。それは何時かのアーネスト師匠のように。どう?私、カッコいいでしょう?そう言わんばかりに自信を持って。]
良い事、沢山、沢山あったよ
素敵な旅だった
[本当に良い旅だった。大切なモノを沢山詰め込んで、私と言う存在は此処に在る。]
『…大きくなったわね』
[目を細める母さんに、私はふふんと胸を張って。]
だって母さん、
私、もう直ぐ19だよ?
[誕生日はもう、すぐそこ。
そう言って満面の笑みを贈れば、母さんは少し涙ぐんで、それでも笑ってくれた。
荷物カートを押しながら、私は思い出を語る。話しても話しても話足りないそれらと一緒に、私達は行くべき場所へ。帰るべき家へ。]
ねえ母さん、
私、新しい通信端末が欲しいな
[なんだか急に、地球に残してきた友達と連絡が取りたくなったから。
ラグがあるとはいえ、今の端末よりはずっとマシになるだろう。]
それと、ジムにも通いたい
[自宅となるタワーマンション一角にある施設を思い出しながら。
やりたいことは他にも沢山ある。けれど、これから少しづつ始めて行けば良い。
だって、私の人生はまだ続くから!]
[私は、慣れない白い靴で歩き出す。
足取りも軽やかに、へたっぴなスキップを交えて。
私と言う存在は今、きちんと此処に在るから。
だからもう大丈夫。*]
[サンシアは船を降りてからとても世話になった。
病院への付き添いや警備の指示に万が一の法的措置。
数えたらキリがないほどだ。>>311>>312
男を撃退して転院をする時はすぐにサンシアに連絡をした。
場所はサンシアやカラントの住む付近から、
電車に乗って3駅ほどの距離の場所にあったらしい。
驚きつつも、友達が会おうと思えばすぐの所にいるのは嬉しいものだ。
妹と話したいとサンシアが言うから。>>313
アタイは喜んで承諾した]
もちろんだよ! ちょうど妹にも話してたンだ。
「おねーちゃんの友達でアンタを救ってくれたもう一人のヒーロー」ってね。
妹もぜひ会いたいって言ってたよ。
[目を輝かせながらサンシアのヒーローっぷりを称賛する。
もはやサンシアはアタイの戦友。
―― とある日・海辺の病院 ――
[妹の体調が安定している日にサンシアを病室に招待する。
妹はベッドから身を起こし身なりを整えた姿でサンシアに丁寧に頭を下げた。
『おね…、姉から話をきいています。
私を助けるために尽力してくださって感謝します。
本当にありがとうございました』
アタイといる時より緊張した面持ちの妹。
それでも、どこか晴れやかな顔でサンシアを見て。
『姉と友達になってくださってありがとうございます。
……あの、正直とても驚きました。
姉がこんな風に誰かに頼る事ってありませんでしたから。
サンシアさんが姉のヒーローになってくれたんですね。
すごいなぁ……、あ、じゃなっくて!か、感謝します!』
最後に幼く尊敬の念を滲ませた言葉を零しつつ、
妹はそうやって初対面の時は努めて礼儀正しい態度と言葉遣いでサンシアを歓迎しただろう]
[それから妹とサンシアは好きな時に話をしているようだった。
何を話しているのかはアタイがいない時は分からないが、妹に友達ができてよかった、と。
また一つ、サンシアへの感謝の念を増やすのだ。
『あのね、サンシアさん!聞いてよー。
おねーちゃん好きな人がいるみたいなんだよっ!
珈琲飲んでる時に教えてもらったの。>>183>>184>>185
船で出会った人でね。珈琲を淹れるのが上手い人!
それで、優しい笑顔が大好きだって!
その人に貰った珈琲豆。
飲んだ搾りかすまで大事に取ってあるんだよ。
絶対恋だよー。おねーちゃんの心の春っ!
ねえ、サンシアさんはどう思う?』
なんて、妹はサンシアと二人きりの時に話すが、
おいバカやめろ、やめろーッ!!
なんて、アタイがいたらきっとそう叫んだだろうが、あいにくとアタイはいなかったからね。*]
― 〇カ月後 ―
[自分の生活が変わっているといわれようとも、そんな言葉には意味はない。
価値は命の中にあって失くすことはなく、誰にも奪えないもの。
ホワイトマーブルにきて、隣にいることが多くなったサンシアのように真っ直ぐでいながら、達観して、ともすれば受け取ることに不慣れで自分が誰かに与えることにしか慣れていない子がいれば、自分の趣味という在りかたと、サンシアの好奇心というものからくるもの以外にも自分には価値があるのかもしれない。
そのように人に依ってできるものは醜いかもしれないが、元々俺は綺麗ごとで救われないものよりもグロテスクだろうと救われるもののほうが好む性質だ。
そんな誰かにもないものが誰しももっているのだろう。]
― 老人ホーム ―
なぁ、わりぃんだけど教えてもらっていいか?
[その後姿は見覚えがあって、だが確信があるわけではなくて、どちらにしても仕事で来ているからと働くアンドロイドに話しかけて]
猫好きの〇〇〇〇って人の依頼で荷物を届けにきたんだけどよ。場所がわからないから案内してもらっていいか?
……んで、ついでにだけどよ。たまたま同じ船に乗り合わせたときにできた友人に似てるんだけど。俺のことは覚えてるかい?
[失っても失っても、どうありたいかはその人の内側に宿って、奪われないままそこに在るものが、ここにもまた一人いたことを知ったのであった*]
―― 某日 ――
[おっ、カラントからの着信だ。>>310
なんだなんだ、と端末を開くと――……]
わおっ!こいつァクールだネェ。
ってかカラント、こんなコトも出来るのか。
[スリーヒーローズの撮影で使われていたジオラマの映像。
街並みを見れば思い出す、あの戦い(仕事)の日々を。
さっそく返事を送ろう。
『アンタ個性光りすぎだろ。
絵も描いてジオラマも作って、一体ドコに行くつもりやら。
まっ!イイ仕事してるのは確かだけどネ。
あ、映画のタダ券いる?
二枚あっから誰かと行ってきなよ!
んで、アタイの活躍をしかと目に焼き付けな!』
なんて、相変わらずの態度のメールを送った。*]
[アレクサンド・ロメロ。
彼が数十年に渡って書きあげた「冒険」は、一人の男の生涯そのものだ。
第一作目は青年期から始まり、
若さゆえの無謀と、希望に溢れた展開が
徐々に己の力の限界を学び、
挫折と諦めを経て、尚消えぬ熱意に再度旅立ちを選び、
若さを失いゆくことへの苦悩、それでも潰えぬ飽くなき渇望に
足掻き挑む気概は最後まで貫き通した
彼がそれまでに手に入れた最高の宝に囲まれて
寝台に横たわる彼の最期に添えられたのは
『長きに渡る枷から離れ 果て無き道へと旅立った
我が生涯の友に感謝を捧げる
願わくば 彼の軌跡が後に続くものの標とならん』
という一文だ]
─ 回想・日中 カフェ ─
はい。
私が作者の、サンシアです。
[これまでと打って変わって興奮した様子>>277に、
名乗れて良かったと思いながら頷きを返す。
感動した、と伝えてくれるスイッセスさんからの言葉>>278は
私がそう伝わってくれたらいい、出来たら良いと願ったそのままを
受け取ってくれたと分かるもので。
読み終えても一緒に頑張れるように想えた>>279という言葉に
嬉しいという一言では表せないくらい嬉しくて、泣きそうになった]
あ、いえ、
違うんです、気になさらず…っ
[もしかしたら目が潤んでしまったのか、
慌てて謝られる声>>280に目を抑えたものの
申し訳なさそうに目を細められたのを見てこちらも慌てた]
[そんな私に、居住まいを正されたスイッセスさんから
式番まで含めた正式な紹介を受け。
光栄ですとまで言ってくれた相手に、私も向き直り]
こちらこそ。
実は、宙色の鍵は
小説家としての私が初めて自分の為に生んだ物語なんです。
同じ年を重ねた方に、読んで頂けて良かった。
[作家の私と、同じ年月を生きた彼に届く物語を書けて良かった。
そう言って笑った後、彼が話してくれる感想を聞き、
作家になった経緯や苦労などは流石に面白い話でもないから濁すものの、
スイッセスさんが作品内に抱いた疑問には何でも答えただろう。
勿論、サインを下さいというお願いも、
もし相手の方が望まれるなら、スイッセスさんが感想を言い合ったという方にもサインを認めるくらいには快く応じたのだった**]
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