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そうですね。でも、お仕事も
結局はご家族の為の事です。
今まで貴方がされてきたことは、
貴方だけのためのものではないから。
でも、ご家族と過ごす時間はきっと、
貴方にもご家族にも
良いものですからね。
――食堂に向かう前にスイッセスがした幾つかの一つ――
[手記を書き終えた私はそれを小さな宇宙空間用の専用カプセルに入れた。
船員であるアンドロイドにお願いし、船外に流してもらうためである。
私のしたためた拙い文章は、ドロシーとの思い出は、永遠に宇宙の海を漂うだろう。時に羊の蒸れみたいな星雲と戯れたりしつつ。
窓の外には、漆黒の中に浮かぶ真白の球体が見える。
ホワイト・マーブル。
みんなが様々な想いを抱いて赴く場所。
あの地で私はどんな運命を迎えるのだろうか。
答えは、まだ見えない。]
─夜・通路窓辺─
["ふたりで遠くまで旅する” …これは、ジャスミンのひとつの品種の花ことばです。
昔むかし、わたしと姉・カトレアが、自分たちの名が花の名であることを知ったとき、女の子らしく、ふたりで花ことばを調べたことがありました。
ふたりとも、かわいらしい、という意味合いの花ことばが主流となる中に、わたしたちは、この言葉を見つけたのです。
ふたりで、いつか遠くまで行きたいね。
これは、わたしと姉の小さなころの約束でした。
………………忘れたことなんて、なかった。なのに、わたしはきっと逃げ出したのです。ジャスミンの名前を棄てて、家のことを棄てて、誰も知らない場所で、ひとりきりで生まれ変わろう、なんて。
カトレアのお墓も、思いも、全部あの家に街に国に星に、置いてきて。わたしひとりで旅に出ようとしていました。いえ、旅に出てしまいました。
わたしはいただいた2枚のハンカチを握りしめます。地球の色と、ホワイト・マーブルの色をした、美しいハンカチです。あの頃と同じように、お揃いの。]
いまからでも、始められるでしょうか
[つい口に出しました。といっても、あの家に戻るつもりはありません。棄てたなまえも、決意も、今さら撤回するつもりはありません。でも。…わたしひとりで、ふたりぶん。姉の分まで、遠くへ旅に出ること。それなら新しいわたしでも、できるきがしたから。]
ここに、居てくれるでしょうか。
[問いかけます。口に出した言葉に、もちろん返事はありません。それでもわたしには聞こえます。『だいじょうぶだよ』って。『あなたの幸せが、わたしの幸せ』。そんな都合のいい声、でも確かに聞こえた気がしたんです。
通路の窓の外には、間近に迫るホワイト・マーブルの姿がありました。
“ふたりで”旅して、ここまで来ました。
きっと大丈夫。地球と同じく、水も大地も存在するホワイト・マーブルなら、ちゃんと芽吹くはずだから。**]
― 自室 ―
[それはいつもの私のルーチン、船旅の中に組み込まれた行動。
窓の外に広がる星空を後目、ベッドに座ったまま縮こまる。>>0:8
削れて行く自分を守る為、考える時間を欲し、頭の中でぐるぐると方程式を積み上げる。
けれど旅が進むにつれ、幾つもの疑問が生じた。
ねえ私?これって本当に、私を守る行為なの?
まるで他者を拒絶するよう、自室に、自分の殻に引きこもる自分。
何故か不健全に感じ始める行動。
それよりも、誰か他の人と話しがしたい。
知らない事を知ってみたい。知らない自分を知ってみたい。
唯の寂しがり屋?旅が長くて人肌恋しいとか、そういう物?
分からない。けれどこのままじゃダメな気がして。
それは、蛹が羽化を迎えるように。
ホワイト・マーブルが近づくにつれ、私は元の私で無くなって行く。
最初に存在していた、あやふやな私の連続性は消え、代わりに何かが育っていく。]
[いつまでぼんやりそうして居たか。
コンコンと、誰かが私の小さな殻をノックする。
……誰だろう?部屋を教えた人は数少ない。だから全く見当がつかなかった私は、緩徐な動作で立ち上がると自室の扉へ向かう。
閉じこもって居た殻を自ら開き、外の世界へと――…
そこに居たのはペンギンさん。船内常駐のアンドロイド。
何の用事だろうと首をかしげる私に、ペンギンの両手が真っ赤なプレゼントを差し出した。]
わ…
[鮮やかなソレに一瞬けをされるも、壊れ物を扱うようそっと両手で受け取れば、仕事を終えたアンドロイドはそのまま去って行った。
ちょっと!誰からのプレゼントか、聞いてないんだけど!
後に残されたのは、間抜け顔の私一人。
赤い包みをぎゅっと抱きしめて、アンドロイドを見送った。]
[ラブレターだったらどうしよう。
ちょっとしたドキドキを胸に抱きつつも、自室ベッドの上に座り直した私は、添えられた便箋の文字を読む。>>119
差出人は、アーネスト師匠。
流れ星の手紙と、包みの中身は衣服が数枚。
トレーニングウェアの片方は、ヒーローみたいなカッコイイ黒赤。>>82
それと爽やかな白に、抜けるような青いライン。ちょっと可愛いそれに目を細める。
畳んであったTシャツを広げれば、押忍!の文字。いつかの自分が勢いで口走った言葉を思い出せば、私は吹き出してしまった。>>83
師匠らしいそれらの品を、私はぎゅっと胸に抱きしめる。
何故ならば、知らない人からのラブレターよりも、ずっとずっと嬉しかったから。
目を閉じ、便箋に書かれた言葉を思い出す。
ありがとう師匠、私、大事に着る。
恋愛以外で!と添えられた、連絡先付きのPSもね。>>120
二着のウェアが似合うかどうかは私が決める。だって絶対似合うって、既に分ってるから。
早速携帯端末に彼女の連絡先を入力して、包装紙に包み直したプレゼントをホワイト・マーブル行きの荷物の中に大事に仕舞った。**]
─ 前日・スポーツジム ─
えへへ、そうだと嬉しいなぁ。
[私の言葉に悩ませてしまったか、
頷きの後に続けられた言葉>>55はちょっと間が空いた気もしたけれど
笑顔を返してくれたから、自分も正直な笑顔を返し。
それから、アーネストさんから向けられた初めての声、
助けてって言って良いかという確認に一も二も無く是を返した。
ありがとうという言葉と、陰っていた表情が和らいだ>>56のを見ながら
アーネストさんが詳しい事情を打ち明けてくれるのを待って>>57]
ダメだよ、
だってアーネストさんが殴っちゃったら
妹さんが自分でやり返す機会が無くなっちゃう。
[ダメなのかい?としょんぼり項垂れた彼女に
柔らかく笑って返したのは、こんな言葉]
あ、やり返すって言っても妹さんに相手を殴らせろって訳じゃないよ。
もう関わりを断つのも含めて、相手に責任を取らせないとってこと。
勿論、妹さんがもう会うのが怖いとか、
そんなことしたくないとか言ったら
無理強いまですることじゃないとは思う。
でも相手の男に立ち向かうか、
選ぶことすら出来なくしちゃったら
妹さんが自分を守るヒーローになれるかどうかすら、
分からなくなっちゃう。
[そう言ってアーネストさんの顔を見つめ
返事を待っていたら、迷いながらも頼っていいかと聞いてくれた>>58。
頭を下げて、妹のことを任せる、と言った彼女>>59に
信じてくれたことに感謝を込めた頷きを返した後]
うん。妹さんのことは任せて──…
だけど、アーネストさんも待つだけじゃないよ。
一番大事な仕事は、アーネストさんにしか出来ないんだから。
[にこっと笑って、握ったままの手を軽く振ってみせる。
そうして、穏やかな顔で微笑む彼女に問うように見つめ]
妹さんを迎えに行くのは、アーネストさんも一緒にだよ。
妹さんが今どんな状況でいるのかは分からないけど、
助けて欲しいって願ったのはアーネストさんになんだもん。
ヒーローは戦うのが目的じゃない、
助けてって声に応えるのがヒーローでしょ?
[問うように首を傾げ、片目を瞑って見せた後]
それに、アーネストさん
今日までずっと妹さんのこと信じて待ってたんでしょ?
だったらもう待つ必要なんてないよ。
ホワイト・マーブルに着いてすぐ動けるように
急いで調べてもらうから、
そこは、信じて待っててね。
[そういって笑いかけることで、
アーネストさんの不安をまた少し和らげることは出来るだろうか。
ともあれ、助力の了承を得られたわけだし善は急げと
ジムに来て早々船室にとんぼ返りして、出版社の担当に連絡を取った。
嫌らしい言い方ではあるけれど、金銭を惜しまなければこういったことは早く済む話だろう**]
―― とある日のシアタールーム・アーネストと ――
それもわかるぞ。一人ならでは?っていうのかな。
孤高かもしれねえけども、自らの信念のみで立ち上がる。
そうやって自分の足で立っているっていうのはより深く出せるのはライダーだって思うしな。
[膝を抱えてすねるようにいうアーネスト>>45の子供っぽさに小さく笑いながら、別にその考えだって>>45否定はしない。お互いの好みの比重>>44は違っても、感じ入るところは同じである。
ただそれは物語での―――もっというならば自分が登場しない世界での話だ。
話にでる弟妹のことやサンシアやレットとのこと。ヒーローという憧れや志とか、悪印象に思う事柄などもないわけだが、有体にいえば、まかせとけ。って言葉をさらっというぐらいにこいつ背負いこみすぎじゃね?ってことである。]
おう、いいぜ。ほれ。
[特別アーネストに見せないでおこうとしたわけではない。言われたら見せるってのもあるし]
そういやぁ、ちょうどいいから聞きたいんだけどよ。
その中にバイク書いたやつがあるんだ……ああ、それそれ。
[それはそれとしてシアタールームで一緒にみたときに描いていたライダーのバイク。]
俺バイク乗ったことないんだけどよ。どういう感じ震動とか間近で感じる音とか、後は曲がるときとか傾くだろ。あのあたりの感覚とかさ。
[なんて実際に乗ってた当人にどんなものか話がきけたらバイクのラフ画の横にいくつかメモのようなものが書き加えられるだろう。
感想についても、そりゃ長くやってるから上手くもなってくぞ。画家じゃないな。
星雲や背景ばっかなのも含めて趣味だな。とか答えたり
いや、落ち着いて似顔絵描くような暇なかったろ。
そんな好き勝手な感想にこっちも小気味よいぐらいに軽く言葉を返したりしたのであった]
― 最終日の朝・スポーツジム ――
[よぅ、っとアーネストと挨拶をしながらエアロバイクを漕いでいたカラント]
いいぜ。って、急かすな。急かすな。
俺も交換しようぜ。っていうつもりだったしな。
その時は感想と一緒に絵も送ってやるよ。
[エアロバイクを一時とめて、眼鏡型電子機器を起動して、互いの連絡先を交換した*]
――夜・通路窓辺――
[最後の一日って言い方をするとなんだかしんみりする。
私はドロシーの遺品を全てきっちりと詰めた荷物を確認する。
よし、荷造りは完璧。後はホワイト・マーブルに到着したらマイケルと家族の居る家に向かうだけだ。
肩をこき、と鳴らして(アンドロイドである私は疲れないが、スイッセスの癖である)、一仕事終えたとばかり背伸びをすると廊下に出た。
何処へ向かうでもない足取り。
廊下から見ると窓の外にも宇宙空間が広がっている。
なんて、美しい光景であろうか。
と、進行方向先の窓辺に佇む人物の姿を私は捉えた。
あれは…リーンである。詳しい事情までは伺っていないが、珈琲を振る舞い挨拶をした事があった。私がアンドロイドである事は告げてある。
私は彼女に声を掛ける。]
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