
37 【手紙村】あなたの願いは叶いましたか
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[約束通り、いろんな封筒を買ってもらった。
蝶の封筒、猫の封筒、月の封筒、星座の封筒、鳥の封筒、夕暮れ色の封筒。
それから色鉛筆も買ってもらった。
そんなに書くのかいと笑う博士と手を繋ぎながら、博士の部屋へと戻る。]
たくさん、書くわ。
絵も描く。は、えっと……パパにも。
パパは、何色がすき?
[そう聞けば博士は困った顔をして、聞き返されたのでこの質問は不適である。
かと言って人形も好きな色はわからないけれど。
フローラからもらった蒼の封筒。
ペコからもらった空の色の封筒。
それから、ライトからもらった青いバラ。
──うん、そうだね。]
(+11) 2025/03/16(Sun) 22:42:33

(+12) 2025/03/16(Sun) 22:42:44

[そう言って見上げれば、博士の顔は険しくなっていた。
残り少ない部屋への道を引きずられるようにして歩いて、肩が抜けるのではないかと思うほど痛くて、やめてとはいえないまま部屋に押し込められて扉を閉じられる。]
はか……せ?
どう、したの。
好きな色、ピンクのはず? えっと、それは──
[ピンクのはずだピンクのはずだピンクのはずだ。
呪文のように繰り返されて、壁に押し付けられる。
肩を激しく揺さぶられて、がんっがんっと後頭部がぶつかるたびに目の前に星が散った。]
す すき ぴんく
ぴんくがいちばん すきだよ パパ……!!
[懸命に叫べば、ふっと力が緩む。
人形を見下ろしてくる瞳は濁っていたが、激情はない。]
(+13) 2025/03/16(Sun) 22:42:56

[何を、僕は何を、とうろたえる博士に人形は手を伸ばす。
……きっとこれは、間違いなのだろうけど。
自律思考は、そうするのが他よりは良いと考えている。]
大丈夫だよ、パパ。
……びっくりさせてごめんね。
[人形は会ったこともない少女の名前を呼びながら、博士はたくさん泣き出した。
そのまま泣いて、泣いて、くったりと倒れてしまう。
眠ってしまったと判断して、枕と毛布を持ってきて寝かせてあげた。]
(+14) 2025/03/16(Sun) 22:43:15

[布団の虫になっていた弟に寄り添っていた
家のお手伝いや、学校以外では
何時もの丘にもいかずに、ずっと
そんなある日に、弟が漸く布団から顔を出す
ご飯とかもあんま食べてなくて
お風呂とかの時は呼べば来るけどさ
自分から、意思をもってって感じのは
久しぶりって、感じだった]
トット!
[あたしは、思わずおっきな声をだして
はっと口を押えた
お父ちゃん聞いてないよね?ときょろきょろしてたら]
(+15) 2025/03/16(Sun) 22:48:41

『蒸気機関車、とか、そういうの
蒸気で動く機械をね。
機関車だけじゃなくて、もっと何か
作ってみたい、って思ったんだ。
農家の仕事も嫌じゃないよ
嫌じゃないけど、もっとやりたいものができたの
大地を走っていく、雄大なものだけじゃなくて
ペコがおばあちゃんになっても、楽に
丘に移動できるものとか、
お父ちゃんが腰を痛めた時でも
楽に農作業ができる補助具とか
そういったの、造ってみたいの。』
[あたしは其れを聞いて、目を瞬かせて]
(+16) 2025/03/16(Sun) 22:49:00

――あのね、トット
あたしは、トットの味方だよ。
やりたいことができたなら、あたしも応援するよ。
素敵な夢だよ。
とっても、素敵なものだよ。
お父ちゃんには、あたしからもお願いしてみる
ちゃんとトットの気持ちを最後まで聞いてって
だからもっかい、お父ちゃんに話してみない?
お父ちゃん、怒りっぽいけど
トットが農業を捨ててって思っただけの気がする
でもトットの夢は、農業ってくくりじゃなくて
もっとずっと、おっきなものだったんだね
大丈夫、大丈夫だよ。
お父ちゃんが怒鳴ったの、きっと驚いて、悲しくて
寂しくて、混乱しちゃったんだよ
(+17) 2025/03/16(Sun) 22:49:21

だからね。
お布団からでよ?
――夢を夢のままで終わらせたくないならさ
願い事を叶えてくれるお星様はもう流れちゃった後だから
ずっとお布団に包まってるままじゃ夢だって叶わないよ。
[あたしの声に、弟は漸く布団から出てくる。
少しバツの悪そうにしてたからあたし、腕を引いてさ
お父ちゃんとこいこ!って言ったんだ。
今日はお休みの日だし、午後の麗らかな日だもの
仕事疲れとかもないだろうからきっと
最後までお話、聞いてくれるはずだもの!]
(+18) 2025/03/16(Sun) 22:49:39

[あたしの首元で紐を通されて揺れる緑の鱗は
陽光に瞬いて、きらきらって光ってた]
(+19) 2025/03/16(Sun) 22:50:33

[寝てしまった博士の周りを整え終えてから、人形は白い紙を広げる。
買ってもらった色鉛筆を手に、先日見た色とりどりの花を描いていく。
赤、黄色、ピンク。
もらった花はこんなふうに咲くだろうか、と思いながら白い花を描く。
青いバラはうまく絵にできなくて難渋していると、コツコツと窓を叩く音がした。
駆け寄るとそこには先日手紙を運んできてくれた、白い鳩がいる。
細く上の方だけ開いている窓を指差せば、とても賢いのかちゃんとそこから入ってきてくれた。
鳩はちゃんと手紙を持ってきてくれている。
人形は封を破って便箋を取り出した。]
(+20) 2025/03/16(Sun) 23:26:29

[立ったままで、文字を追う。
唇を綻ばせたり、首を傾げたり。
小さく頷いたり、それから、便箋を持っていた手を下ろした。]
……シルワ帝国、おふぃす、あかるいよる。
いってみたい、なぁ。
[呟いてから、博士の蔵書の一つを引き出した。
青いバラ、の花言葉。
奇跡、可能性、神の祝福──夢叶う。]
……わたしのゆめ、は。
[誰かの役に立ちたいと。
そう願いを願ったのは本当だったけれど。
ゆめ、と言われるとまた少し違うのだろうか。]
(+21) 2025/03/16(Sun) 23:26:39

[もらったシーグラスの首飾りをかける。
きらきら、とっても綺麗だ。ピンクと、水色。
それからもう一度青いバラを見た。
奇跡、可能性、神の祝福──夢叶う。
人形は机に座って、白い便箋に文字を書いてく。
書き終えてから、色鉛筆の箱を持ってきてそちらも手にした。]
(+22) 2025/03/16(Sun) 23:26:50

[手紙を鳩に託して送り出す。
白い鳩は、どこまでも夕暮れの空を飛んでいく。]
……わたしも、飛べたら
遠くに、いけるかな。
[明るい夜も、海も、蒸気機関車も。
そういう「みたことのないもの」をみたいという心は、この十年はさほど揺れ動かなかったのに、今となってはぐらぐら動き出してしまうのだ。]
(+23) 2025/03/16(Sun) 23:31:02

[──そうして、それは無理だと思い出す。
魔法人形は学びの塔の敷地の外には出られないのだから。
鳥になったって、遠くにはいけない。
その思考に至るたびに、苦しくなる。]
……よかった、のにな。
博士の役に立てる、なら……
[外のことは知りたくはあっても、行きたいなんて思わなかったのに。
誰かの役に立つのなら、ずっとここにいることに疑問も不満もなかったのに。
急速に発達する自律思考は、一枚一枚、人形にそれまでなかった思考を刻み続ける。]
(+24) 2025/03/16(Sun) 23:34:05

[仔猫は不思議な力を持っていました。
仔猫はどこにでもいける、いけてしまう猫でした。
にゃあと鳴けばシルワ帝国へ。
にゃーと鳴けばルーナ王国へ。
にゃおんと鳴けばソル共和国へ。
にゃんと鳴けばマーレ連合国へ。
みゃーと鳴いて、なもなき小さな国へ。]
(13) 2025/03/16(Sun) 23:49:35

[けれども仔猫の本当に行きたい場所はたった一つでした。]
にゃあ、にゃああ、みゃああああ
[やっとやっと辿り着いた
ふかふかの親猫の腹に顔を埋めて。
兄弟猫たちの柔らかい舌で舐められて。
長い旅をしてきた仔猫は
ようやく丸まって寝息をたてました。]
(14) 2025/03/16(Sun) 23:50:12

[託した手紙が蒸気機関車に乗って帰って来た。
ホームを行き交う人のざわめき、新聞や軽食を売る声、発車を知らせる汽笛と笛の音。
そんな喧噪を聞きながら手渡された手紙を開ける。
内容を一通り読めば、肩の力を抜くように息をついて。
二度、三度目を通してから困ったように笑った。
頬っぺたを掻きながら駅を抜けると向かうのは雑貨屋。
ちょっと多めに魔法のレターセットとラッピングされたチョコレートを購入する。
一人で食べるには少し多めの量で、誰かと分けて楽しめるように。
そして新聞社へと戻りレターセットとお気に入りのインクを用意してから書き始めた。
途中でふと、手が止まる。]
(15) 2025/03/17(Mon) 00:35:19

……期待されるほど素敵な夢では無いんだよな。
でも書いた方が少しは励みになるのかな。
[夢も希望も無い事はできれば書きたくない。
せめて、文字上では誠実に素直でありたい。]
失望させたくは無いんだよな、難しいなぁ。
(16) 2025/03/17(Mon) 00:35:41

[しっかりと封をしたそれは、少し厚みがあり。
この状態で届くかどうか少し不安だったけれど、ざっくりした場所しか分からないせいで鳩のペペに任せる訳にもいかない。
どうか、無事に届きますように。
息を吹きかければ、ひらりふわりとクリーム色の蝶へ変貌し
新聞社の窓から飛び立った。]
(17) 2025/03/17(Mon) 00:41:08

……書けないよなぁ、俺の願いは叶いませんでした、なんて。
そんな夢も希望も無い事。
これから頑張って進んでいく子達には口が裂けても言えない。
(18) 2025/03/17(Mon) 00:42:41

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