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―― 午後・カフェ ――
[礼拝堂で祈りを捧げ終わったアタイはカフェに足を運んだ。
スイッセスさんに贈り物のお礼の絵葉書をその場で大急ぎで送ったものの、やはり叶うなら顔を見て直接お礼が言いたい。
彼がいつもいるカフェに足を運べば辺りを見回し]
えーっと、スイッセスさんはいる?
ちょっと用があるンだけど……
[なんて近くのペン吉にスイッセスさんの不在を訪ねただろう。*]
―― 悩める父親へ、正義のヒーローからの手紙 ――
[それはいつの頃だっただろうか。
ツァリーヌ宛てにペン子が一通の手紙を持ってくる。
仮面ライダーのイラストが描かれた便箋の中。
一文字ずつ丁寧な筆致で書かれた手紙にはこう書かれていた。
『ツァリーヌさんへ
あれからヒーローゴーグル大事にしてくれてありがとう。
(実はバーで着けている姿をこっそり見てたよ)
もし子供たちとの接し方で悩んだ時、アタイに相談してくれれば力になれると思う。
だから、困った時はここに連絡してください。
困った人を助けて子供たちの笑顔を守る。
それがヒーローの仕事だからサ。
正義のヒーロー・アーネストより』
手紙の最後にアーネストの連絡先が添えられている。
正義のヒーローへのエマージェンシーコールだ。*]
―― 午後・自室にて ――
[カフェでペン吉にスイッセスさんに用があると伝えた後。
一度、自室でレットからの贈り物の紙袋や小箱などの小物を丁寧にトランクにしまっていた。
大切な贈り物をされた時は梱包された包み紙や紙袋なども大切に保管してしまうほうだ。
だから地球にいる時は弟妹からの贈り物の保管スペースに困ってたっけ。
弟妹たちとのコトを思うと自然と笑みがこぼれる。
そうしていればペン吉が部屋のドアをノックする。
スイッセスさんからの伝言>>35を聞けば、伝言通りすぐに向かおう。
『すぐに来てください』ってコトはスイッセスさんは忙しいのだろう。
貴重な時間を割いてもらっているのだから、と。
ライダースーツに着替える時間も惜しいと自室を後にする。
そして白いサンドレス姿のまま小走りで部屋まで向かおう。
胸元には愛弟子から貰ったタフィーピンクのネックレスを着けて]
―― スイッセスさんの部屋 ――
[部屋の前に到着すると弾む息を整え丁寧にドアをノックする。
招かれたのなら丁寧にお辞儀をしながら]
……あっ、この服装は、えーっとですね。
急いで来たからというか、
ヒーローの休日というか……えっと、
[部屋に入る前に今更に自分の服装の変化に思い至り
かあぁと顔を赤くしながら気恥ずかしそうに俯いて]
お、女の子っぽい服もいいモンだなァって。
スイッセスさんが誰かに頼ってもいいって教えてくれたから。
普通の服が来てみたくなったンです。
[ヒーローの重荷を下ろすきっかけをくれた人。
そんなスイッセスさんに感謝を伝えたくてまだ赤い顔を上げながらも真っすぐな視線を向ける]
[そうして話しながら、部屋へと足を踏み入れる。
そーいえば、男の人の部屋に入るのは初めてだなァなんて、
頭を過ればさっき小走りできたせいか、緊張のせいか、胸の鼓動が早く感じて気まずそうにそわそわと部屋の中に目を泳がせる。
そうすれば視線の先に壁に大事に飾られたアタイのサイン>>36]
わぁ、ホントーに飾ってくれてる……!
ありがとうございます、スイッセスさん!
[胸の鼓動を落ち着かせるように胸元を押さえながらスイッセスさんに笑いかけ。
すこし落ち着いたなら改めて感謝の言葉を伝えよう。
ぺこりと礼儀正しく頭を下げて]
今日は素敵な贈り物をありがとうございました。
手紙でも伝えたけど、直接会って伝えたくて……!
[顔を上げたなら感謝と共に笑顔を贈る]
あ、用事ってこれだけなンです。
貴重な時間を割いてもらってありがとうございます。
あ、それから、えーっと……
[感謝の言葉を伝えたなら用事はこれで終わり。
でも、すぐに別れがたくてしばし言葉を濁らせる。
今日でアタイの知るスイッセスさんは消えてしまう。
記憶を消されればもうアタイのコトも、今まで話したやり取りもすべて忘れてしまうのだろうと思う。
つまりこれが最後のやり取り。
でも、でもそれでも――……]
[意を決したようにスイッセスさんを真っすぐ見つめ]
よかったら、船を降りた後のスイッセスさんの息子さんの住所をおしえてくださいっ!
アタイ、スイッセスさんの記憶がなくなっても会いに行きます。
何度だって友達になりますっ!!
だから、だからっ――……
[どうかまたその温かい手で頭を撫でてほしい。
穏やかな時間を共に過ごしたい、って。
湧き上がる強い想いに伝えたい言葉が詰まり、涙があふれ出して止まらなくなった。
ダメだ、こんなトコで泣いちゃっ、て。
そう思うけど涙は止まってくれない。
頼む涙よ、止まってくれ。
アタイはまだまだスイッセスさんと話していたいんだ――……!*]
―― 最終日の夜・レットへの手紙 ――
[アタイは一日の終わりにレットへの手紙を自室で書く。
早ければレットが寝る前に、遅くても明日の船を降りる前にはレットのもとへと届けられるだろう。
白地にレースの縁取りがされた上品で女性らしい便箋。
愛弟子が背伸びしてプレゼントを選んでくれたように、
アタイも少し背伸びして大人の女性らしい便箋を選ぼうか。
ホントはこんな上品なの使うの初めてなンだけど。
背伸びしすぎかねぇ、なんて少し苦笑しつつ。
相変わらず一文字ずつ丁寧に文字をしたためよう。
(学がないからこそせめて字は読みやすくキレイに、
そーしないとアタイの気持ちが伝わらないからね)]
[そうして届ける愛弟子への感謝の手紙
『大切な愛弟子レットへ
すごくクールなネックレスをありがとう。
どんな高い宝石よりもアタイはこの石が好きだよ。
だってレットの愛情がいっぱい込められてるからね!
実はアクセサリーのプレゼントなんて初めてでサ。
驚いたけどすごく嬉しかったよ。
これからも大事に身に着けさせてもらうからね!
アーネスト師匠より』
書き終わればペン子に手紙を託してその背を見送ろう]
会えてたらお礼のハグして頭を撫でてやりたかったンだけどネェ。
ま、仕方ないか!
[会えなくても愛弟子の笑顔が目に浮かぶようだったから。
今はそれでもう充分すぎるほどだ。
窓の外に見えるホワイト・マーブルを眺めつつ、
胸元で煌めくタフィーピンクを指先で撫で
愛弟子の未来が明るいものであるよう願うのだ。**]
―― 最終日の午後・スイッセスさんの部屋 ――
[アタイの姿を見るなりスイッセスさんは息を飲み。>>62
そして褒めてくれる。>>63
それがまた気恥ずかしくて俯いて頬を染めた]
やっ、やだなァ。褒めすぎですよスイッセスさん。
[照れ隠しに頭を掻きながら慌てて否定する。
男性から「美しい」なんて言われるのは初めてで思わずドキりとしてしまうが、スイッセスさんは褒め上手だからきっとそんな言葉が出たんだな、と思い直して。
促されれば部屋へ足を踏み入れた。
走ってきたせいか、先程の誉め言葉のせいか胸の鼓動が早いのを誤魔化すようにきょろきょろそわそわと周囲を見回して]
[サインを見つければまた嬉しいコトを言ってくれる。>>64
立ち向かう勇気を貰えそう、だなんて。>>66]
へへっ、宝物にしてくれてありがとうございます。
スイッセスさんの力になれたなら嬉しいです!
[珈琲豆のお礼を言えば紡がれる言葉。
それが途中で途切れ――……]
……えっと、スイッセスさん……?
[こちらを見つめる視線に首を傾げる。>>67
――やっぱりこの服、変だったかな?
なんて少し居心地が悪そうに身じろぎ一つ]
[でも、それはアタイの勘違いだったようだ。>>68
再び面と向かって美しいなんて言われれば思い出したように頬が赤くなりスイッセスさんから目を逸らす]
だ、だから褒めすぎですって……!!
もう…、恥ずかしい、ですよっ…。
[恥ずかしいとなんとか口にして、
普段と違う女性らしい服装につられてか、いつものように強く言い返せない。
でも、こんなやり取りも今日で最後だ。
だからアタイは思い切ってスイッセスさんにお願いをする。>>44
ありのままの思いを真っすぐに伝えて、
こみ上げる想いを抑えきれずに涙を流して――……]
[泣きながらスイッセスさんの言葉>>69を聞く。
涙を止めようと必死なアタイにはその時、スイッセスさんがどんな顔をしていたのか分からない。
それでも聞こえる声音は穏やかで優しくて――……]
…………えっ?
[気付けばアタイはスイッセスさんの胸の中にいた。
一瞬何が起こったのか分からず目を見開いてスイッセスさんを見上げる。
でも両腕を背中に回されれば自然とアタイはスイッセスさんの胸に身を寄せる形になって――……]
す、スイッセスさんっ……?
[アタイはスイッセスさんに抱き締められているのだと理解する。
その抱擁は、胸板に寄せられた力強さは祖父が孫を抱き締めるような慈愛に満ちたモノというよりも、もっと、こう――……]
[そう、恋人を慰める男女の抱擁のようで]
っ〜〜〜!?
[アタイはスイッセスさんの腕の中で顔を真っ赤にして硬直する。
男の人に抱き締められたコトなんてないアタイはそれだけでどうしていいか分からずパニックに陥る。
流れていた涙もひっこんでしまった。
ただただ自分の胸の鼓動が激しく鳴り響いてその場から動けない。
ど、どどどどどうしよう!?どうしよう!?
混乱した頭はどうしていいか分からず真っ白も同然だ]
[でも、それでも。
混乱する頭のままスイッセスさんの抱擁から逃れようと彼の腕の中で必死にもがく]
だっ、だめです!スイッセスさんっ、
こ、こんなっ……、こんなっ……
[真っ赤な顔に涙の溢れた瞳のまま懇願するようにスイッセスさんを見上げる。
とてもとても困惑して戸惑うような眼差しを向けて]
奥さんが……、奥さんにっ……、悪いですっ!
[なんとかそう言って、叶うならその胸板を突き放して遠ざけようとする]
[だって、スイッセスさんには大切な奥さんがいるんだ。
だからアタイはそーゆー風に抱き締められちゃいけないんだ。
嵐のように混乱する頭の中でも揺るがない道標の星のように強く思う。そしてそれを目指す。
そうして願うのだ。
スイッセスさんの愛がアタイのせいで曇りませんように、と。
流れに身を任せてスイッセスさんの優しさに甘えて胸の中で子供のように縋り付いて泣くコトもできただろう。
優しいスイッセスさんは許してくれる。受け入れてくれる。
でも、それじゃいけないんだ。いけないんだと強く思う]
アタイはヒロインなんかじゃありません。
ヒーローなんですっ……!
[そう言えば今度こそ本気で力を込めてぐいっとスイッセスさんの胸板を押そう。
強い拒絶と、揺るがない信念を込めて。*]
―― スイッセスさんの自室 ――
[恋人のように抱き締められた時、正直動揺してしまった。
だって初めて男の人に抱き締められたのだから。
おじいちゃんだと思っていた彼が見せた男としての一面。
それは確かに怖くもあったけど、それは”人間”として接してきた証。
機械だから、という発想はアタイにはなかった。
仲良くなれていたと思っていた、だけど――……
拒絶して突き放せば糸が切れたようにスイッセスさんはアタイを離してくれる>>148]
スイッセスさん…………、
[失礼なことをしたと呟く彼にどんな顔をしていいのか分からない。
瞳に溢れていた涙が一筋、頬を伝って流れ落ちる。
沈痛そうな、そんな顔のまま呆然とツイッセスさんを見ていた]
[青ざめた顔で腕を見下ろす姿>>149はまるで
抱き締める誰かを失って呆然としているように見えた。
――ああ、この人は今、傷付いている。
それが分かっていても今のアタイに彼を慰める資格なんかない。
その資格はたった今、自分から手放したのだから。
スイッセスさんの言葉をその場で黙ってただ聞く。>>150
何か言いたいのに、言葉が見つからない。
『いいんだ、気にしないで』?
『びっくりしたけど慰めてくれる気持ちは嬉しい』?
『許すよ、アタイも突き放してごめん』?
色んな言葉が思い浮かぶけど、口に出せばとても薄っぺらい慰めに感じて口に出せない]
あ…………、
[独りにしてほしいと言われれば沈痛な眼差しで彼を見つめる。
何か言わなきゃ、慰めてあげなきゃ、
そう思うけれど相変わらず何も言えなくてその場に立ち竦むだけ。
そうして、必死に訴えられたなら>>151
悲し気に目を伏せながらも絞り出すように一言]
ごめん、なさい……、
っ………、
[深々と頭を下げてから、
くるっと彼に背を向けて部屋から走り去っていく。
胸の中は様々な感情でぐちゃぐちゃになって、
アタイは泣きながら廊下を走って自室に帰っていった。**]
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