星狩りの国-暁の街-


26 ― 境界の先への手紙 ―


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疼躊化葬 コルデリア から 泥の男 ガァド へ、秘密のやり取りが行われました。


疼躊化葬 コルデリア から 泥の男 ガァド へ、秘密のやり取りが行われました。


疼躊化葬 コルデリア



 「 …… っ、…… 」


 自分の名をようやく書いて、ペンを取り落とす。
 流石にすこし疲れた。慣れぬことをしたものだ。
 力の入らぬ指先に、溜め息をひとつ吐いて。

 届くようにの手続きまではどうにか済ませ、
 さて、これが何になるかはすこしのお楽しみ。
 

(81) 2024/09/20(Fri) 01:04:57

"トラッシュ" イオニス


「うーん…」


 "トラッシュ"には様々な交易商人のシップの往来がある。
クレーターからの"出土品"を買い付けにきて
そして"トラッシュ"では賄いきれない消耗品を運んできてくれる


 そんな交易商人の一人が
 ぱったりと姿を見せなくなっているんだ。


 相手は商人なのだから
 ひょっとしたら大きな儲け話があったのかもしれないけれど
 "便りがないのはよい便り"と安心も出来なかった。

(82) 2024/09/20(Fri) 01:33:51

"トラッシュ" イオニス


「無事だと、いいんだけど…」


 "混沌"の航海は危険と隣り合わせだという事は
 冒険者時代に嫌というほどに知っている。
 

 私はこの世界で農園を営む老夫婦からの依頼された
 農作業用のメカのメンテナンスを行いながら
 発着場の方を眺めた。 
 

 当然、そんなことをやったとしても
 あの商人のシップなんて見える訳はないんだけど。
 けれどももう何週間も前から
 そうやって目を向けるようになってしまっていたんだ。
 

(83) 2024/09/20(Fri) 01:36:31

"トラッシュ" イオニス


―そんな私のもとへ、一通の手紙が郵便受けに投函されていた
 無機質な封筒。


「差出人は…メール・トルーパーズ…!
 ということは…」


 糊付けを剝がそうとして上手くいかなくて
 結局郵便受けの前で封筒の先の方をびりびりと千切って
 歩きながら、自分の部屋に戻りながら
 色んなものが散乱しているデスクに着いて
 中に収められていた四つ折りの紙切れを取り出す。
 

(84) 2024/09/20(Fri) 01:37:13

"トラッシュ" イオニス


 何週間も前から申請していた船舶情報。
 予定航路などは知ることは出来ないけれども
 何処にいて、どういう状況なのかは知ることが出来る。


「……っ」


 海賊の襲撃を受けた、という文言を見て息が詰まる
 けれども、"混沌"の中で爆散する、ということはなくて
 不時着とはいえリージョンに降り立てたこと
 そしてその場所が比較的危険度の高くないリージョン
 "パンパス・コート"だということ。

(85) 2024/09/20(Fri) 01:37:58

"トラッシュ" イオニス


「…よかった。」


 情報を最後まで読み終えて、思わず息を吐く
 本当に"便りがないのはよい便り"だったけど。
 無事と知れたのなら気にすることもないかと
 紙切れを再び四つ折りにして封筒に収めたところで
 ふと、気付いてしまう。

(86) 2024/09/20(Fri) 01:38:32

"トラッシュ" イオニス


「そういえば…船舶情報を参照した事…
 あっちに、連絡がいくんだっけ…」


 いったのだろうか。いかないのだろうか。
 シップの運用をやったことのない私にはその知識がない。
 けれどもそこで冷静になったとこで
 私は客観的に自分の行動を振り返ることが出来た
 …出来てしまったのだ。
 

(87) 2024/09/20(Fri) 01:39:06

"トラッシュ" イオニス


「これじゃストーカーじゃない」


 しかも、申請時は組合だとかの名前は使わなかったから
 もしも仮に通知がされるとなったら
 個人で参照したのだという事がバレてしまうんだ
 そうなるともう、本格的なストーカーだ。


 弁解をするのなら、間隙を入れない方がいい
 そう考えた私は、手紙をしたためることにした。

(88) 2024/09/20(Fri) 01:40:50

"トラッシュ" イオニス


『拝啓

 マーチェンド様におかれましては
 益々ご清祥のこととお慶び申し上げます』
 

(89) 2024/09/20(Fri) 01:45:01

"トラッシュ" イオニス


 書き出して

「清祥ってなんだ。船を海賊に襲われて滅茶苦茶不幸じゃない」


 どう考えてもこの文言は煽っているようにしか見えない。
 便箋を丸めようとして、ふと気付く。
 海賊に襲われたとけれど、命を失うことなく、
 シップも破損したとはいえ、それほど危険でないリージョンに
 降り立つことが出来たのは幸運じゃない?
 

 だとしたらこの書き出しは間違っていないか、と思い直して
 文章を書き連ねてゆく。

(90) 2024/09/20(Fri) 01:45:37

"トラッシュ" イオニス


『平素よりご高配を賜っておりますこと
 また、ひとかたならぬお力添えを頂いておりますこと
 厚くお礼申し上げます』 
 

(91) 2024/09/20(Fri) 01:46:40

"トラッシュ" イオニス


 彼との遣り取りを思い出しながら
 必要な物資がないか、とか、色々と気を遣ってくれていたことを
 思い浮かべて文字を綴ると、感謝というものが手紙に宿るような
 そんな感じがして、自然、笑みが浮かんでしまっていた。
 

(92) 2024/09/20(Fri) 01:47:38

"トラッシュ" イオニス


 けれど、もう一度読み返してみて疑問に駆られる。


「…私、誰に手紙を出そうとしてるんだろう…」 


 こんな超がつくような他人行儀の手紙じゃなくても…と。
 何よりお堅い言葉がもう出てこなくなったので
 私は便箋をぐしゃぐしゃに丸めて放り投げて
 もう一度、机に向かうのだった。
 

(93) 2024/09/20(Fri) 01:48:22

"トラッシュ" イオニス


 書き出した手紙を郵便の取扱所に持って
 手紙を送るための手続きを終え、帰路につく頃
 私はふ、と思い直した


 別に船舶情報の取り寄せに関して
 ストーカーだとか負い目を感じることはなかったのだという事に。


 一応ではあるけれども、金銭や物品の遣り取りをしているのだし
 彼の動向を知ることに別段何の不自然さもないのだということに。
 

(94) 2024/09/20(Fri) 01:50:17

"トラッシュ" イオニス


 もう一度手紙を書き直さなければ―!
 そう思って再び取扱所に走ったけれども
 郵便船は既に飛び立った後で。


"前の手紙の変な部分を後の手紙で直す"
 というのも変な話だったので。

「どうか郵便事故が起こってあの手紙が届きませんように」


 なんて、願ってしまったのでした。
 

(95) 2024/09/20(Fri) 01:51:44

"トラッシュ" イオニス から 越境貿易商 マーチェンド へ、秘密のやり取りが行われました。


"トラッシュ" イオニス から 越境貿易商 マーチェンド へ、秘密のやり取りが行われました。


泥の男 ガァド、メモを貼った。

(A12) 2024/09/20(Fri) 04:28:00

疼躊化葬 コルデリア、メモを貼った。

(A13) 2024/09/20(Fri) 05:19:02

疼躊化葬 コルデリア、メモを貼った。

(A14) 2024/09/20(Fri) 05:20:33

村の設定が変更されました。
村の名前
村の説明
定員: 8人 (ダミーキャラを含む)
最低開始人数: 8人
開始方法: 人狼BBS型(更新時間が来たら開始)
役職配分(自由設定時)


机城勤務 コルンバ、メモを貼った。

(A15) 2024/09/20(Fri) 09:34:33



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6回 残--pt
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24回 残--pt
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18回 残--pt
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6回 残--pt
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27回 残--pt
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7回 残--pt

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