星狩りの国-暁の街-


5 【半突発誰歓RP村】映画 ─玉響に“なけ”─


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高校1年 鬼束瑠璃

 
先生ー来たよー
もう水着着てきたよ。
行こう?


[先生の借家に着き、玄関へ声を掛けると、庭の方から水を撒く音がする。
玄関先に自転車を止め、荷物を軽く降ろすとそのまま庭へと向かった。]


あ、いっぱい咲いてる!
しかも、凄く鮮やかな色。


[夏の日差しが差し込む庭に足を踏み入れると、感嘆の声を上げた。
壁やフェンス沿いに広がる緑に一斉に赤いブーゲンビリアが花をつけていた。
先生が今年はあまり良くないかもしれない、と言っていたのを聞いていたが杞憂だったようだ。
水をかけられたばかりの花々は、より濃い色を陽の光に露わにしていた。]

(172) 2023/03/05(Sun) 01:25:52

高校1年 鬼束瑠璃

 
あ、そうだ。
先生、わたしにも水かけて。


[ホースを持ったままの先生は一瞬戸惑った様子を見せたが、さらにせがむと、シャワーの水を少し弱めたうえで自分に頭から水をかけてきた。]


あはははは!
冷たい、気持ちいい!
ねえ先生、もっと強くしていいよ。


[その場でくるくるまわるようにして、全身に水を浴びる。
ワンピースはびしょ濡れで身体に纏わりつく。
麦わら帽子は投げ捨ててしまった。
けれども下は水着だし、ワンピースもきっとすぐに乾いてしまうだろう。

気持ちいいし、こうやって先生とじゃれあっていられることが、とても嬉しい。庭の花々もいつもこんな気分なのだろうか。
咲き乱れる花々の一部になれたような、それとも花々に嫉妬されている気配を感じるような、不思議な気持ちだった。]

(173) 2023/03/05(Sun) 01:28:35

高校1年 鬼束瑠璃

[シャワーの水がとまれば、先生に濡れた髪と身体のまま笑いかけた。]


あー、すごく気持ちよかった。
今日の海もさ、楽しみだね。**
 
 

(174) 2023/03/05(Sun) 01:30:12

3-A 幸阪結月

― 五月/校舎前花壇 ―

[結月の視線の先には、萎び始めた花が横たわっていた。>>152
葉はちぢれ、茎はへたり、花びらは色褪せかけている。
それでも彼の言う「お供え」としての役割は果たしたのだろう。
加えて、結月の存在証明と彼と顔を合わせるきっかけと。
両手を上げた少女に相対する男子生徒はどこまでもにこやかだ。]

 ううん、全然怖くないよ。

[話しかけた理由、疑ってないこと、その理由と少しの軽口。
鏡合わせのように両手を上げた彼を結月は見つめる。>>86
自分より暗い髪も、短い髪から覗く耳がまっさらなことも、
自分より少しだけ高い身長も、着崩した制服も、笑顔も、声も。
すべてを"見た"上で首を横に振り、口を開いた。]

(175) 2023/03/05(Sun) 03:35:07

3-A 幸阪結月


 だって、ここを守ってる人でしょう?

[だから優しい。だから怒らない。そういう意味じゃない。
それなら、たぶん「ここを大切にしてる人」だと言う。
結月は花を植えた人のことを考えたことがない。>>0:230
だから彼のこころを語らない。自分がされて嫌なことはしない。

少女は自分の常識に則って話をしただけだから、
多くを語らず、意図が伝わるか気にする素振りも見せなかった。
故にその台詞は、日常の温度を保って空気に溶け込む。]

(176) 2023/03/05(Sun) 03:35:24

3-A 幸阪結月


[ひとつ、ふたつと沈黙。それから、ひとしずく。>>87

結月は人見知りではない。
友人との会話に遠慮はないし、>>0:41
派手な見た目の生徒にも怯んだりしない。>>54
男子生徒とも気兼ねなく話す。>>72
無口なのは、美術部で絵と向かい合っていた時と
私語厳禁な図書室の中くらいだ。

だからここで黙る理由はどこにもなかった。
話すことがなくて気まずいと言った様子もなかった。
しかし結月は押し黙り、記憶に残る死体を思う。

原作でも、ここで結月の心情はほとんど描かれない。
だって当人に理由が分からないのだから。
淡々と台詞と行動だけが降り積もっていく。]

 

(177) 2023/03/05(Sun) 03:35:51

3-A 幸阪結月

[結月が尋ね>>88、彼が目を見開いた。
結月が口から零れた言葉を引き寄せて、彼が――>>153]

 ……え、

[今度は、結月が目を見開く番だった。
質問だったはずなのに最初から答えが決まっていて、
そこから外れてしまったようなぐらぐらとした感覚。

「死んでない」と言った彼をまじまじと見つめる。
彼の困惑を読み取ることはできただろうか。
いずれにしろ、結月が言葉を挟むことはない。]

(178) 2023/03/05(Sun) 03:36:21

3-A 幸阪結月

[時折躓いて、迷って、回り道をして。
彼の口>>154から溢れた気持ちはきっとそんな足取りだった。
飯島の表情を捉えたカメラは、顔が赤くなる様も映すのだろう。
丁寧な心情表現に、根岸は懐かしい過去>>0:201を見る。]

 うん。

[やっぱり言葉を連ねようとは思わなかった。
元からおちゃらけるタイプでもないけれど、茶化す気分にもならない。
だから、ただ一言。一度だけ目を閉じて、開いて。頷く。
結月は花の死体を思い浮かべていたのだと思い、そう演じた。]

(179) 2023/03/05(Sun) 03:37:45

3-A 幸阪結月

[赤い顔を冷ますような動作の後、彼は花壇の話をする。>>155
画が引き、飯島はもちろん、後ろを振り向いた結月の姿も映った。
結月は自分より低い位置で咲き誇るパンジーを見つめている。]

 色がね、たくさんあったの。

[彼のお願いに答えるより先に、結月は別の話をした。
視線はまだ花壇に向けられたままだ。]

 一番……かどうかは分からないけれど、
 学校の中で本当にたくさん、色があった。

[赤、青、黄、紫、白、橙。葉の緑も、土の茶色も。
いくつかの色が一部欠けてしまっても、それは変わらない。
見頃が終わるらしいと聞いて、惜しむかのように結月は花を見る。]

(180) 2023/03/05(Sun) 03:38:18

3-A 幸阪結月


[結月の世界はここにあって、>>0:370
少女はいつも外を見ていた。>>0:229
その中でずっと、色の芽生えを見ていた。>>0:230

それだけだ。それだけではあるけれど、]

 

(181) 2023/03/05(Sun) 03:38:54

3-A 幸阪結月


   綺麗だったね。

[顔を上げた少女は相手を見つめ、微笑む。]
 

(182) 2023/03/05(Sun) 03:41:53

3-A 幸阪結月

[結月は、花がひとつ枯れたくらいで悲しむ人間ではない。
しかし花の美しさを知っていたし、花が生きていたことを知った。

結月は多くを語らない。
原作には、『絵の具に水を零してしまう気がしたから』とある。
だから浮かべる笑みは普段より静かで、色のないものだ。

受け取った言葉を薄めないように、濁らせないように。
この瞬間、結月は普段携えた気遣い>>87を取っ払った。
気まずくさせるとか、返事を困らせてしまうとか、
そういうことを何も考えなかった。考えたくなかった。

不思議な気分だった。
結月の中で燻ぶっていた怯えや焦り、苛立ちが見えなくなって。
本当に久々に、心から穏やかな気持ちになれた。
そう、演じる。そう演じられた。心地よい空気だった。]

(183) 2023/03/05(Sun) 03:42:44

3-A 幸阪結月


 わたし、3年A組なの。

[穏やかな余韻が過ぎ去った後、結月は再び口を開く。
唐突な内容に彼はどう反応しただろうか。]

 花、配ってくれるんでしょう?
 よかったら覚えてて。

[彼の言葉をなぞるような台詞にからかうような空気はないが、
表情は先程と違い、どこか悪戯めいて笑っている。
結月は「綺麗にして」とも「どの色がいい」とも言わなかった。]

(184) 2023/03/05(Sun) 03:43:18

3-A 幸阪結月


  死ぬまで見てるから、あなたが知ってて。

[「励ましてくれてありがとう」とも言わなかったし、
「気にしてくれて嬉しい」とも「優しいんだね」とも口にしなかった。
代わりに「今ちょうど目が空いてるから」なんて告げる姿は、
"花の死を悼んだ少女"にしては弱々しさが足りない。]

(185) 2023/03/05(Sun) 03:43:45

3-A 幸阪結月

[既に下校のチャイムは鳴った後だ。生徒の姿も疎らになってきた。
結月は無害の主張ではなく別れのために片手を上げて、振る。]

 この花、見つけてくれてありがとう。
 もう元気なさそうだし、よかったら休ませてあげて。
 そうさせたわたしが言うのもなんだけどさ。

 それじゃあ……ばいばい。美化委員さん。

[何もなければ、結月はそのまま男子生徒の横を通り過ぎて行く。
そして画面から外れ、残りの場面を飯島に託すだろう。]

(186) 2023/03/05(Sun) 03:45:28

3-A 幸阪結月

― 五月下旬/3-A教室 ―

[朝のHR前か、休み時間か。
勉強に励む者、誰かの机の近くに集まって談笑する者など、
生徒がそれぞれ自由な時間を過ごしている。

結月は教室後ろの窓際で友人と談笑していた。
空けた窓から風が入り、
端で結ばれたカーテンの塊と結月の二つに結んだ髪を揺らす。

ふと、結月の視線が教室の内側へと流れる。

視線の先には花瓶があったはずだ。
出会った人>>155とお互いにすれ違ったままの誰か。>>130
二人の手>>0:313>>0:315で第二の生を与えられた花が、
教室に新たな色を灯していることだろう。]

(187) 2023/03/05(Sun) 04:00:13

3-A 幸阪結月



[結月は花を見ていた。
何も言わず、目だけが柔く細められた。]*
 

(188) 2023/03/05(Sun) 04:00:41

3-B(留年) 真宮寺 亜美歌、メモを貼った。

(A38) 2023/03/05(Sun) 04:17:00

3-A 幸阪結月

― 七月/図書室 ―

[夏の盛りを迎えた頃、
結月は相も変わらず週に二回、図書室にいる。
今日はPOP作り>>73もなく、利用者も少ない。

たまに訪れるやることのない日――通称暇。
そういう時、結月はいつも外を眺め、聞こえる音に耳を傾ける。
頬杖をついた結月のカットが映った。]

 ……ん?

[遠くから聞こえる何かの音。>>138
結月の緩やかな瞬きがぴたりと止まり、
小動物が警戒する様さながらに姿勢を伸ばし、周囲を見る。
画面に映った図書室は相変わらず静かだ。
結月は思案するように瞳を伏せた後、カウンターを離れた。]

(189) 2023/03/05(Sun) 04:33:30

3-A 幸阪結月

[図書室を出て、廊下側の窓から顔を出し、下を見る結月。
彼女の視線を示すようにカメラが映すのは中庭>>131だ。
少し離れた場所にぽつんとある緑の上に小さな海があった。
作業は既にかなり進んでいたか。
色とりどりのパネルを泳ぐイルカがとその主>>134が映る。]

 ――――、

[このシーンはあまり長くない。
距離が少し遠くて画が映えないし、原作でも描写は一頁だ。
それでもカットされなかったのは、
この先の結月のシーンへの影響が多いという判断だろう。


結月は何も言わない。
凪いだ瞳で階下に広がる色を見つめるだけだ。
瞳は凪いでいたはずなのに、やがて目を閉じる。
顔を伏せるカットを最後に場面は他へ切り替わった。]*

(190) 2023/03/05(Sun) 04:35:07

3-B(留年) 真宮寺 亜美歌

―2度目の3年生・真夏の校舎前花壇―


  お疲れちゃーん!補習?それとも補講?
  暑い中頑張ってんねーアイス食べてく?
  冷えてない水羊羹もあるんよ、どう?


[目の前の人物が補講組とはいざ知らず、>>169
しかし校舎を出てきたということはどっちかかと思い
薄い板チョコ入りのアイスの袋を
目の前でぷらぷら揺らして1年生に差し出した。
食べないなら自分が食べるので問題なし。

何でそこに3年生(※留年)がいるかって?
たまたま補習が早く終わってアイス買いに行ったら
隠れ家風の和菓子屋見つけて
竹筒羊羹ついでに購入という経緯。

竹筒羊羹も常温に置けるから欲しいようなら持ってけと袋に詰めてくれるはず、勿論受け取らずとも何ら気にしないよう様子のようだ。**]

(191) 2023/03/05(Sun) 04:44:03

3-B(留年) 真宮寺 亜美歌、メモを貼った。

(A39) 2023/03/05(Sun) 04:47:01

3-B(留年) 真宮寺 亜美歌、メモを貼った。

(A40) 2023/03/05(Sun) 04:51:02



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