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スイッセスさんが搭乗されているとき、
手に持っているのを見かけてから
ずっと不安だったんですが
…私の子が、
貴方の旅の良き友人となれたようで、良かった。
遅くなりましたが、改めてご挨拶を。
サンシア・ロメロと申します。
[言葉通りの安堵に染まった笑みを浮かべ、頭を下げた*]
[住所を登録し、
地図に反映させたデータを見て問いかけたものの
実際は現地を見てみないと分からないだろう。
端末をしまった後、そうだ、と顔を見上げて]
ね、カラントさん。
後で、
カラントさんのこと、抱きしめてもいい?
[今此処では流石にしない分別はあるけれど。
彼の話を聞いてからずっと、
したいなと思っていたことをしても良いかと問いかけた**]
─ ホワイト・マーブル 到着日 ─
[色々あった一か月を経て、とうとうホワイト・マーブルに到着の日。
最後の案内をしてくれる乗務員アンドロイドの指示に従い下船して
ホワイト・マーブルの地に降り立ったわけだが]
えぇと、まずはアーネストさんの妹さんとこに行くから
待ち合わせ場所に行かないと…
[手荷物以外は全部窓口から自宅への配送を頼んで、
身軽な態勢を整え、移動しようと思ったら端末に何か届いたのに気づき。
調査会社からの確認かな、と差出人の確認も無く何の気なしに開いたわけだが]
あれ、これカラントさん…って、え…?
[届いたのはカラントさんからの通信>>254で。
書かれていたそれを読んで、固まってしまったのはびっくりしたというよりは]
…そっか
魅力的って思ってくれてるってことは、
可愛いとかも、思ってくれてるってことで…
てゆか、私も抱きしめていいとか
聞いたけど、けど…
[昨日抱きしめてもいいかと聞いたのは、
彼が過去を過去として完結させているのを知って、言葉が出なかった。
それでも過去の彼も含めて抱きしめたいと思ったから出た希望だったけれど
隣にいるということに特別な意味を置くのなら、彼からも抱きしめられるということで。
そんな当たり前のことに気付いていなかった、とも今更ながら気付いて]
…うわぁ…
[自覚した事実に耳まで赤くなった顔を両手で覆い、あがりそうな声を抑え。
暫くした後に「はい」とだけ返信はしたものの、カラントさんに次会うまで返信の確認は出来ず仕舞いだった*]
─ ホワイト・マーブル到着後 ─
[思わぬ動揺はあったものの、
アーネストさんと一緒に調査会社の担当者との待ち合わせ場所に着いた時には冷静を取り戻し。
負担を少しでも掛けないよう、妹さんに会うのはアーネストさんだけ。
主治医の話を聞くのは私も同席するとして、病室の外まではアーネストさんに付き添った>>170。
部屋の外まで漏れ聞こえる妹さんの悲痛な声>>171>>172は
妹さんと面識の無い私でも悔しく苦しいもので。
彼女をずっと守り大事にしてきたアーネストさんの憤りの程は慮ることすら出来ない。
眠ってしまったからと言って出てきたアーネストさんと共に
妹さんの主治医からの説明を聞けば、その内容にやはり怒りを抱いたものの
他人である私に今出来ることは無く、
妹さんの付き添いをするアーネストさんを残し帰ることとなり
その足で調査会社との打ち合わせに入ったのは、
男への調査と、妹さんの警備の話]
なるほど。
警護の許可が出たのは、身内の方が付き添えるまで、だったんですね。
それでは仕方ありません、ここまでの警護ありがとうござい……何か問題でも?
あぁ、さっきの説明からして妹さんの所に男が来た時
取り押さえる人員の配備が出来ない、ですか。
それはアーネストさんが追い返されるでしょうから、
皆さんにはこのまま引き続き男の居所の継続的な調査と
この先妹さんが望んだ時に法的措置を取れるように手回しをお願いします。
[憤りを抑えながら私がこの時言った通りのことが、まさかたった数日後に起きるとは思っていなかったが
数週間後には妹さんの転院も済み、離婚も整い。
アーネストさんと妹さんが他者からの害を危ぶむことなくゆっくりとした時間を過ごせるようになった所で
調査会社とのやり取りも終了となっただろう]
[妹さんの転院は
アーネストさんからの連絡で知っただろうか。
ホワイト・マーブル到着時に入っていた病院に入院中は
妹さんの心身を考え、会わず仕舞いでいたけれど]
アーネストさん。
私も妹さんとお話出来るかな。
アーネストさんの自慢の妹さんと、
お友達になれたら嬉しいなって、思うんだけど。
何よりね、自己紹介したいんだ。
お姉さんの友達のサンシアですって、
[妹さんを助けてくれるアーネストさんを、助ける人間もちゃんといるよって妹さんに伝えたくて。
この願いが叶うなら、
妹さんと一緒に、アーネストさんの乙女なお話に盛り上がる未来もあるだろう*]
[アレクサンド・ロメロ。
彼が数十年に渡って書きあげた「冒険」は、一人の男の生涯そのものだ。
第一作目は青年期から始まり、
若さゆえの無謀と、希望に溢れた展開が
徐々に己の力の限界を学び、
挫折と諦めを経て、尚消えぬ熱意に再度旅立ちを選び、
若さを失いゆくことへの苦悩、それでも潰えぬ飽くなき渇望に
足掻き挑む気概は最後まで貫き通した
彼がそれまでに手に入れた最高の宝に囲まれて
寝台に横たわる彼の最期に添えられたのは
『長きに渡る枷から離れ 果て無き道へと旅立った
我が生涯の友に感謝を捧げる
願わくば 彼の軌跡が後に続くものの標とならん』
という一文だ]
─ 回想・日中 カフェ ─
はい。
私が作者の、サンシアです。
[これまでと打って変わって興奮した様子>>277に、
名乗れて良かったと思いながら頷きを返す。
感動した、と伝えてくれるスイッセスさんからの言葉>>278は
私がそう伝わってくれたらいい、出来たら良いと願ったそのままを
受け取ってくれたと分かるもので。
読み終えても一緒に頑張れるように想えた>>279という言葉に
嬉しいという一言では表せないくらい嬉しくて、泣きそうになった]
あ、いえ、
違うんです、気になさらず…っ
[もしかしたら目が潤んでしまったのか、
慌てて謝られる声>>280に目を抑えたものの
申し訳なさそうに目を細められたのを見てこちらも慌てた]
[そんな私に、居住まいを正されたスイッセスさんから
式番まで含めた正式な紹介を受け。
光栄ですとまで言ってくれた相手に、私も向き直り]
こちらこそ。
実は、宙色の鍵は
小説家としての私が初めて自分の為に生んだ物語なんです。
同じ年を重ねた方に、読んで頂けて良かった。
[作家の私と、同じ年月を生きた彼に届く物語を書けて良かった。
そう言って笑った後、彼が話してくれる感想を聞き、
作家になった経緯や苦労などは流石に面白い話でもないから濁すものの、
スイッセスさんが作品内に抱いた疑問には何でも答えただろう。
勿論、サインを下さいというお願いも、
もし相手の方が望まれるなら、スイッセスさんが感想を言い合ったという方にもサインを認めるくらいには快く応じたのだった**]
─ ホワイト・マーブル移住後 ─
[アーネストさんは暫く病院に付き添いするだろうし、
妹さんも知らない人が周りに居ては気が休まらないだろうから
アーネストさんの着替えを届けたりとか、
調査会社との連絡や打ち合わせは私が引き受けるくらいで、
状況が変わるまでは積極的に関わらないことにした。
そんなわけでホワイト・マーブル移住初日はともかく、
次の日から暫くは生活の基盤を整える方に集中していたのだが]
あ、ここ良い匂いしてる。
バケット試しに買ってみよっかな。
[元々そんなに私物があるわけじゃなく、
家具も備え付けのものでほとんど賄えたから
時間を取られるのは大量にある資料の収納くらい。
急ぎの仕事も今は無いから、そこまで慌てる必要もなく初めての一人暮らしを楽しむ余裕があった。
仕事が詰まると時間を忘れがちだから
余裕のある内に近所の把握をしようと思って出た訳だが]
…あれ?
[何の気なしに寄ったパン屋さんのイートインに、
見慣れた──とはまだ言い難い姿に気付いて足が止まった。
あの返事をした後、通信を開いても送っても無かったから
こちらから声を掛けるかどうか、すごく悩んだけれど]
…久しぶり、っていうにはちょっと早かったね。
こんにちは、カラントさん。
隣、座るね?
[隣に居たいと願った人相手に、偶然会えた嬉しさの方が勝ったから。
頬を赤らめながら、カラントさんに声を掛けた*]
[そんなこんなで、思っていた以上に早くカラントさんとの交流も始まって。
アーネストさんから妹さんの転院が決まったと連絡が来た時>>322にはカラントさんのお家にもお邪魔するようになっていただろう。
本当ならシアターやジムで共通の交流があるアーネストさんにはカラントさんとのことを伝えるべきだろうけど、
流石に妹さんのことが落ち着くまで浮かれた話を伝えるのも、気が引けて言えなかった。
改めて言うには恥ずかしくて、中々切り出せなくなるとはこの時には思ってもいなかったわけだが]
ほんと?良かった。
それじゃ、妹さんの体調が良い時に呼んでくれる?
しばらくは急ぎの仕事入れないから、いつでも良いよ。
[妹さんも会いたいと言ってくれてると聞いて、
妹さんの体調に合わせて会いに行くと約束をした通り。
数日後には、彼女と初めての対面をできることになった]
[新しい病院は、私が住んでいる所から3駅程の近さだった。
連絡を貰ってそれ程待たせること無く訪問した病室には
全体的に細く、けれどきっと前よりはふっくらとしたのだろう女性が
ベッドの上、半身を起こして待っていてくれて>>323]
いえ、私が手を貸せたのは
アーネストさんが助けてって言ってくれたからです。
それも、妹さんが助けを求めてくれなかったらできなかったことですから、
こちらこそ、助けてと声をあげてくれて、アーネストさんに伝えてくれてありがとう。
そして、初めまして。
私はアーネストさんの友達の、サンシアです。
お名前を、伺っても良いですか?
[こうして妹さんからも名乗ってもらった後は、
ビューさんへと変わった呼び方に
アーネストさんが居ない時にもお話出来るくらい距離が縮んでいった]
[お気に入りのパン屋さんで売っていたシフォンケーキが美味しかったから。
今日はそんな理由の手土産付で訪れた病室で
ビューさんといつも通りの他愛ない話をしていたのだが]
え?
アーネストさんも?
[おねーちゃん好きな人いるんだよ>>324のタレコミに、
思わず返した声は自分も、と取れるものだったが
それに気づくよりアーネストさんの想い人についてを話したい熱意の方が強かっただろう。
船で出会った人で、珈琲を淹れるのが上手い人、という言葉に
浮かぶのは一人の男性──
落ち着いていて包容力もありそうで、私の作品を大切に扱ってくれた人だ。
彼がアーネストさんの想い人で、想いを受け取ってくれるなら
きっとアーネストさんは、誰より大切に思われるだろう]
…その人ならきっと、
アーネストさんのこと
誰よりも幸せにしてくれるよ。
それだけじゃない。
幸せにも、なってくれる。
そうなったら、
私たちも、幸せになれるね。
[自分がそうであるように、アーネストも恋をしているなら。
そしてその恋の相手があの人なら、きっと悪いようにはならないだろう。
言葉にした通り幸せを感じる笑顔でビューさんに同意しながら、いい加減恥ずかしさに甘えず自分もカラントとのことを話さないとな、と内心で呟いた**]
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