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― いつかのスポーツジム・レットと ―
[あちゃーさすがにライダースーツは早すぎたかネェ。>>99
会話を明るいほうに持っていこうとして失敗する。
レットの薄い体を見ながら苦笑い]
あはは……、まっ、目標? みたいなモンさネ!
鍛えればレットもすらりと長い手足と背なんだ、しなやかなスレンダー美女も目指せると思う!
アタシも昔は背ばっか伸びて男みたいだったモンさ。
でもたらふく飯を食って寝て体を鍛えたらこの通り!
どうだい? 筋肉の可能性は無限大だよ。
レットも結果にコミットしてみなよ。
[最後のほうの言語は筋肉と対話できる者にのみ伝わる単語だ。
うん、少し落ち着こうか、アタイ]
[それからの芽生える師弟愛!!
イイネ!夕日に向かって走りたい気分だ。
元気な返事>>100に満足そうに笑って頷き]
よーし、いい返事だ!
それでこそアタイの弟子!
[ノリと勢いで結成した師弟関係。
しかし、それは以外にも長続きして今も続く。
無理のない範囲でのトレーニング。
終わった後は並んでプロテインを飲みながら。
マナー違反でないならたまに頭を撫でてあげよう。
よしよし、よく頑張ったな!エライぞ!と。**]
―― カフェ ――
[ファンだと言われれば少しはにかみながら笑う。>>128]
こりゃ、ホワイト・マーブルに着いてからもスタントの仕事を頑張らなきゃネェ!
実はこの船旅の間にスタント仲間のツテを当たってたンだ。
目ぼしい仕事は何個か見繕っといたから、
ホワイト・マーブルでもまた活躍してがっぽり稼いでみせるよ。
[ニカッと笑って指でマネーポーズをとる。
願わくば、記憶がなくなったスイッセスさんのもとまでアタイのライダー特撮や映画の情報が届きますように。
そっと祈りを込めた]
[カラテの話をすればスイッセスさんの冗談>>129に思わず吹き出してもういっちょ冗談返し!]
えー、そこはアタイのピンチに覚醒したスイッセスさんがニンジャ・カラテで船のスタッフを追い出してくれる流れだろ?
ニンジャ・カラテ!
ぷっ……あっはっはっはっは!
ちょ、もーこの話はヤメ!ストップ、ストップ!
[脳内でニンジャ・カラテ無双するスイッセスさんを想像してしまいお腹を抱えて笑った。
涙まで流れてきたから両手を上げてスイッセスさんに降参の意を示す]
[子供の話になればスイッセスさんは穏やかに相槌を打ってくれる。>>130
それがとても嬉しかった。
もちろん、楽しいコトばかりじゃなかった。
みんな孤児だ。生き苦しさや悩みを抱えた子も多い。
子供の世話というだけでも大変なのに、だ。
辛くて泣きたい時もあった。
それでもここまでやって来れたのは子供たちの笑顔と愛情が確かにそこにあったから。
アタイは生まれた時からヒーローじゃなかった。
みんながアタイをヒーローにしてくれた。
家族を守る信念と困難に立ち向かう力。
助けを求める人に差し伸べる手をくれたんだ]
[そうしてぽつりと零すホワイト・マーブルへ行く理由。
スイセッスさんは静かに聞いてくれた。>>131
ビューは今は20歳。随分大きくなったモンだ。>>132
少し前まではアタイに泣きつくだけの子供だったのに。
スイッセスさんの言葉はもっともだ。
むしろ穏やかな結婚生活を送っていた穏やかな人にこんな暗い話をしたコトを少し後悔してしまう]
ごめんね、人間の中にはどーしようもない悪党もいるのサ。
それに、全部の結婚生活が全部幸せなワケじゃない。
……ままならないネェ、人間ってヤツは。
あの子は騙されたんだ、どうしようもない悪党に。
[溜息を吐きながら、目を伏せて]
[自分の矜持を話せばスイッセスさんは穏やかに応じてくれる。>>133
そしてアタイを本当のヒーローと言ってくれた。>>134
それがとても嬉しかったんだ。
本当は、すごくすごく、怖かったから。
これからの旅路が不安だったから。
ふいに涙が滲んでゴーグルが曇るから慌てて外しつつ]
……もうサァ。スイッセスさんズルすぎ。
どーしてアタイの欲しい言葉ばっかくれるンだよ?
でもサ、あンがと!
めちゃくちゃ元気出た!!
[泣きそうになったが、やはり最後には今までの不安が晴れたようにスッキリした笑顔を見せ]
[喋りすぎたと謝れば珈琲が差し出される。>>135
カップを触れば淹れたてを少し過ぎた温度だったか。
話の腰を折らないよう待っていてくれたスイッセスさんの心遣いに感謝しながら美味しくいただく]
……ん、ちょーどいい温度だ。
アタイは実は猫舌だから熱いのニガテなンだよね。
だからアタイはこれくらいが好きだよ。
それにすごくウマい。
しかもまろやかで優しい味がする。
さすがだネェ……。
[しみじみとカップの中の珈琲を少しずつ大事に飲んでいく。
だってもう明後日にはこの珈琲をもう飲むことができなくなるんだから。**]
―― カフェ ――
[唐突だが「穏やかなカフェマスターの老紳士が実は凄腕の元ヒーロー」なんて設定、アタイはすごく好きだ。ものすごく好きだ。
だから覚醒したスイッセスさんがアタイと一緒にカフェで大乱闘!>>240
なんて思いついたらもう妄想が止まらない。
最高にクールでクレイジーだゼ。
背中合わせで言葉を交わさずとも合う呼吸。
それは二人が数多の死線を潜り抜けてきたからッ!
すべての悪党(注*船のスタッフ)を倒したのならアタイはヘルメットを脱ぎ捨て不敵に笑う。
『やはり腕は鈍っていないな。スイッセス=サン』
そして二人は仲良く牢獄にガチャーン。>>241
これぞインガオホー、ナムサン。
ブッダはカジノで豪遊中だ(東方の神らしい)]
[ちょっと待て、面白すぎる。
なんてアタイは腹を抱えて大笑い。
スイッセスさんといる時間は楽しく過ぎていく。
それから色んな話をして、
仕事を続けることを喜んでくれればやる気も出る。
よーし、やるぞー!
いつか贈ったあのサインがプレミア価格になるくらい!
そーしたら息子さんもあのサインを大事にしてくれるよね?
分からないけど、それくらい頑張るぞ!と。
新天地での仕事への意欲を燃やす]
[スイッセスさんは穏やかにアタイの話を聞いてくれる。
辛い時は寄り添うように優しく。
楽しい時はお茶目な面も見せながら共に楽しく。
困った時にはそっと手を差し伸べてくれて。
健やかなる時も、病める時も共に歩んでくれる。
そんな人だった。
きっと奥さんもスイッセスさんと共にいられて幸せだったのだろう。
それはスイッセスさんも同じく。
穏やかで幸せな10年をアタイは感じるコトができたんだ]
[アタイが話し終え、滲む涙をごまかしていれば
すっと頭に伸びて添えられた手。>>243
そのまま撫でられたのなら驚いて目を見開く。
だって忘れてたんだ。
子供たちの頭を撫でるコトはたくさんあっても、
アタイの頭を撫でてくれる手は姉としてヒーローとして戦う日々でトンと出会うコトなんてなかったから。
忘れていたぬくもり。差し伸べてくれる手。
ああ――しわくちゃだけど、あったかい手だ。
堪えていた涙が一筋、頬を伝って流れ落ちる]
……あンがと。
それから、今だけはこう呼んでもいーかな?
おじーちゃん……。
[ああ、胸ン中があったかいナァ。
目を閉じてしばし頭を撫でてくれる手に身をゆだねる]
[ひとしきり涙が流れたなら、
今度こそ晴れやかに笑ってお礼を言おう。
それから少しぬるめの珈琲を大事にだいじに味わう。
……実は、アタイは言うほど猫舌でもない。>>244
ただ、熱い料理を勢いよく頬張ったり熱い飲み物を一気飲みしようとして口内が火傷で大変なコトになるコトが多いので、飲み食いの時はなるべく熱すぎるものを口に運ぶ時は慎重にゆっくりふーふーするのを心がけているのだ。
だから、少しぬるめの珈琲が嬉しいのは本当のコト。
香ばしい珈琲の匂いと優しい味わい、穏やかに流れる時間。
それはアタイたちが確かにここにいた証、思い出だ。
大丈夫、アタイは忘れないよ。
だから悲しくなんて、ないのサ。>>245]
[珈琲を丁寧に飲み終えたならもう一度お礼を言おう]
ありがとう、スイッセスさん!
……あ、そーだ!
[ぽんっと思い出したように手を合わせつつ]
アタイ、スイッセスさんが珈琲を淹れてるトコよく見ててサ。
見よう見真似で珈琲淹れる練習して自分でも珈琲淹れれるようになったンだ!
……まァ、スイッセスさんほど上手くはないけどネ。
ホワイト・マーブルへ着いてもアタイ珈琲を淹れるよ。
そンで、そのたびにスイッセスさんのコト思い出すから。
超優しいおじーちゃんで、お茶目で楽しくてー
そんでもってー……
[スイッセスさんの特徴を指折り数えつつ]
困ってたヒーローに手を差し伸べてくれた。
立ち上がる力をくれた。
カフェのマスターにして実は隠れた名ヒーロー!
[ビシッとスイッセスさんを指さしてヒーロー認定。
おめでとう、これで君も新たなヒーローだ!
しかも老紳士のカフェマスター!
こりゃ最高にクールでイカす展開だゼ!
そんな会話を終えればアタイはカフェを後にしようか。
「いい旅を!」なんて親指を立ててみせて。**]
―― スポーツジム ――
[カフェを後にしたらその後は適当に色んな場所をブラついて
一日の終わり頃には日課のスポーツジムに行く。
入念に準備運動をしたらトレーニングをはじめようか。
小気味よくランニングマシーンで体を温めつつ、
そーいえばアタイの愛弟子も順調に育ってきたな。
そんなコトが頭を過る。>>102>>103
前よりもへばる頻度も減って、
トレーニングの負荷も徐々に上げてきている。
うん、イイ順調に筋肉が育っている証拠だ。
自分自身を鍛えるのもいいが、
愛弟子を育てて鍛えるのもまた別の喜びがある]
[明日はこの船旅の最終日。
別れの前に可愛い愛弟子の体形に合ったトレーニングウェアとランニングシューズをショッピングモールで買って贈ろうかネェ、なんて思いつつ。
そーいえばこの船旅で仲良くなった人々との連絡先の交換をどうするかとも思ったりする。
顔を見れば気さくに連絡先の交換を申し出るだろう。
サンシアには本を読んで感想を伝えたいし。
純文学とかには縁のないアタイはまず少年向けという『宙色の鍵』>>32という本を読んでみようと思うのだが、どんな話なのだろう?
あれこれ考えていればあっという間にランニングのノルマ達成だ。
さて、次は何をしようか。
筋トレもいいしニンジャ・カラテの組手もいい。
まだまだ時間はあるのだからゆっくりトレーニングを消化していこう。**]
―― 回想・バーの入り口付近・柱の影 ――
[ジムに行く前の寄り道でなんとなく覗いてみたバー。
そこには悪の組織の幹部がいた。>>235]
ぶはっ……! く、くくっ……!
[思わず吹き出しそうになり慌てて口を塞ぐ。
ダメだ、笑っちゃ失礼だ、堪えろアタイ……!
そのままバーの入り口付近にあった柱の影に隠れるように蹲って笑いを堪える。
ツァリーヌさんはアタイのあげたゴーグルをどうやら気に入ってくれた(?)みたいだ。
だが、どう見てもその姿は悪の組織の幹部である。
おかしいナァ?アタイが付けてた時は正義のヒーローっぽかったじゃァないか、それなのに、どうしてこんなコトに――
目の前のシュールな風景に笑いがこみ上げて苦しい。
『笑ってはいけない船の旅・バー編』
ヤバイ、反則だろうコレは……!]
[アタイはしばらくその場に蹲り口元を押さえて震えていた。
頼む、誰も気付かないでくれ……!!
そんなコトを必死に祈りながら
しばらくして笑いの発作が収まればそっとその場を去ろうとしただろう。
スピード・ワゴンはクールに去るぜ。
(クールに去れたならの話だが)**]
―― 回想・バーの入り口付近・柱の影 ――
[もしここでアタイが飛び出したらどうなるだろう?
震えながらもふと過る想像――。>>298
『追い詰めたぞ悪の幹部の無表情な人ッ!!
この街はアタイたちが守る!!
とうッ!ライダーキーック!!』
こうしてヒーローと悪の幹部の戦いが火蓋を……、
って!なんで笑いの火に油を注ぐマネするかナァ!?
パニック状態で思考が大爆発中だ。
必死になればなるほど笑いがおさまる気配はない]
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