星狩りの国-暁の街-


21 【完全RP村】夜間飛行で追い越して


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曇硝子 スイッセス

  すみません…貴女のお役に立てたか
  怪しいですが。


[眉尻を下げてすまなそうにそう言うが、私に出来るのはこれが精一杯であった。彼女が感じた怒りやもやつきが晴れるよう力になりたいと想いながら。]*

(196) 2024/06/01(Sat) 01:01:22

曇硝子 スイッセス、メモを貼った。

(A38) 2024/06/01(Sat) 01:05:25

曇硝子 スイッセス

――カフェ――

[私とアーネストがタッグを組んで悪者(※船のスタッフ?)をニンジャ・カラテで蹴散らすとしたら、どんなシーンであろう。口には出さぬが私の脳内には映画のワンシーンが展開される。>>161

フルフェイスヘルメットの謎のヒーローと、老齢なカフェマスターがぐるりと周囲を囲まれている。二人は背中を合わせ互いの弱点を護りながらニンジャ・カラテの構えを取る。

絶体絶命のピンチだ。

アーネストに襲い掛かる悪者!
私はキェェェェェという威嚇の声と共にそれを投げ飛ばす!
彼女はその隙をついて別の悪者にライダーキック!
阿吽の呼吸で二人は演武のように華麗に舞っては悪者を一人、また一人と倒していく…。最早敵う者なし。]

(240) 2024/06/01(Sat) 10:11:06

曇硝子 スイッセス

[うーん、素晴らしく面白い痛快活劇だが、私と彼女はその晩船内の牢屋で臭い飯を食べることになるだろう。…合掌。

彼女と話していると、こんな風につい楽しい想像が働いてしまう。
ホワイト・マーブルでも仕事を続けると言うのに私は心から喜んだ。

私の記憶に彼女が――この船内での記憶が残るかは、消去の塩梅による。
初期化であれば私は十年前に戻るので全てを忘れるだろう。
ドロシーに関する記憶を部分的に消されるのであれば、私は彼女を覚えていられるだろう。

どちらであってもきっと。
ホワイト・マーブルでの私の居住に彼女のサインが燦然と輝くのは決まっていることだが。]>>160

(241) 2024/06/01(Sat) 10:11:47

曇硝子 スイッセス

[人の人生は悲喜交交だ。楽しく笑っているだけで過ごせる人は稀有な存在だと言い切れる。
良い人も悪い人もいるから、その出逢いによって左右されるのは当たり前のことだ。しかしそれをままならない、と表現するアーネストの気持ちは汲める。

ビューが不幸に陥った、巻き込まれたことは何もアーネストの責任ではない。世の中に悪が存在することも彼女が謝る事でもないのに。

それでも彼女は優しさを溢れさせて。
どうしようもない事にも嘆き、怒り、悔しむ。
アーネストはそんな女性だ。

とても、とても人らしく熱い。
焼いた鉄のようであり、しなやかな竹のようだ。]

(242) 2024/06/01(Sat) 10:12:53

曇硝子 スイッセス

  …それなら、良かったです。
  でも。

[話して心の重みが軽くなったのはあるのだろう。私が何かしたという事でなくとも。彼女の口調は明るくなった。しかし、私はゴーグルの奥、彼女の瞳に滲んだ僅かな水滴を見逃さなかった。>>164

カウンター内にいる私は上体を前のめりにして、手を延ばした。
座っている彼女の頭の上にそれは届くだろうか。
願わくば、その頭を撫でてあげたい。]

(243) 2024/06/01(Sat) 10:13:21

曇硝子 スイッセス

  貴女はとても立派で素敵だけど。
  頑張りすぎて疲れてたり、怖くなったり、不安になったら。
  誰かを頼ってもいいんですからね。
  …泣いても、いいんですからね。

[こんな時、私が彼女の本当のおじいちゃんになれるならどんなにいいかとすら思った。勿論、彼女を支える他の人がいてくれるなら、それに越したことはない。
ヒーローはヒーローであって欲しいが、孤独に戦っては欲しくない。私の想いはそれだけ。

少しぬるめの珈琲を彼女は喜んで口にしてくれた。本当に猫舌なのか、私を気遣いそう言ってくれたのかまでは、CPUでも判断は出来ない。>>165

私は口元を緩めた。]

(244) 2024/06/01(Sat) 10:14:19

曇硝子 スイッセス

[刻は過ぎていく。静かに、残酷に、優しく。

それでも「今」が存在したことは変わらない事実だ。
窓の外を過ぎ行く羊たちだって見えなくなってもいなくなりはしない。

――だから嘆くことなんて何もないのである。]**

(245) 2024/06/01(Sat) 10:15:09

曇硝子 スイッセス、メモを貼った。

(A45) 2024/06/01(Sat) 10:17:52

曇硝子 スイッセス

――スイッセスの手記3――

[ドロシーを可愛いと感じるようになったのは何時からか。

少女のようにキスをねだり、自分でしてくれと言ったのに照れる彼女に。
自然や動物を愛し、それらに出逢うとはしゃいで走り出す彼女に。
美味しいものを食べるとほっぺをおさえて目をキラキラさせる彼女に。
『どうせなら貴方を若い頃のイケメン姿で造って貰えば良かったかしら?
…でも、私がおばあちゃんだものね?』なんて言いながら笑う彼女に。

心がときめくようになったのは何時からだろう。

心。私は造られた存在だ。脳に当たる場所にあるのはCPUである。
記憶はデータである。反応は計算の結果であるといえばそうだ。

私はスイッセスの遺る全てを受け継いでいる。
彼はドロシーを深く、強く愛していた。
大切に思っていた。]

(250) 2024/06/01(Sat) 10:46:14

曇硝子 スイッセス

[私はそれを模しているだけだろうか。
ドロシーと過ごす内、私は様々な事を感じた、思った。

それは、私自身のものなのか、スイッセスのものなのか。
…私にはわからない。

ただこの胸を焦がす想いを誰かが否定するのならば、
スイッセスの名誉において言おう。これは本当の愛だと。]

(251) 2024/06/01(Sat) 10:46:56

曇硝子 スイッセス

[ドロシーと私は平穏で平凡な、幸せな日々を過ごした。
毎日の他愛ない出来事が全て宝物だ。

私はアンドロイドなので、十年の歳月を経ても歳を取らない。
しかしドロシーは人として当然のように老いていく。

何もないのに躓くようになった。
物忘れが酷くなった。
食欲が減った。
髪は真っ白になった。

あげつらねたらきりがない変化。段々とベッドから起きるのが困難になったドロシーの髪を撫で、手を握りながら私は過ごすようになる。]

(252) 2024/06/01(Sat) 10:47:34

曇硝子 スイッセス

[『お父さんにはね、私より先に絶対死なないでって頼んだのよ?
それなのにあの人ったら約束を違えて。酷い人よね。
私を残して逝ってしまうなんて。』

その愚痴は勿論憎まれ口でしかない。亡き夫への愛情故の言葉だ。
話しながら咳き込んでしまったドロシーの背を私は優しく擦る。

『ごめんなさい、私もう長くないみたい。』

彼女がそう口にしなくても、私は知っていた。
医療ロボットほど正確に全てを把握できるわけではないが、延命の治療を受けなかった彼女の命の灯が消えようとしていることを、呼吸、脈拍、心音、肌の状態などから把握していた。]

(253) 2024/06/01(Sat) 10:48:04

曇硝子 スイッセス

[私はドロシーを慰める為に造られたアンドロイドだ。
だから、彼女が私を残して逝く事を詫びる必要はないのだが。

しかしドロシーは、死ぬことがない私の今後を心配しているようだ。

『私と息子のマイケルはそりが合わなくてね。血が繋がっていても…人ってそういう事があるの。
当たり前よね、だって夫婦は血の繋がりなんてないけど家族になるのだから、結局人って個人の相性なんじゃないかしら?と私は思うのよ。

でもね、だからってマイケルが嫌いなわけじゃないの。
考えが合わなくても、私は息子を大切に思っている。』]

(254) 2024/06/01(Sat) 10:48:38

曇硝子 スイッセス

[『スイッセス。愛しいあなた。

私が亡くなったらあなたはマイケルのものになるわ。
どうか私の代わりに息子を見守って頂戴。
マイケルがあなたを粗雑に扱わないようにはお願いしておくからね。』

彼女の瞳から零れた涙は透明で美しい。
私は顎を上下させて力強く頷く。

――彼女が静かに息を引き取ったのはその少し後であった。]

(255) 2024/06/01(Sat) 10:49:07

曇硝子 スイッセス、メモを貼った。

(A49) 2024/06/01(Sat) 14:14:27

曇硝子 スイッセス

――展望施設(午後)――

[午後の時間、私は展望施設にて読書をすることにした。

船に乗った時に持参した一冊の本。
タイトルは『宙色の鍵』。>>32

ジャンルは純文学で、不思議な色の鍵を手に入れた少年が、困難に巻き込まれながら成長していく物語だと裏表紙に紹介されている。

ドロシーは映画、ドラマ、本。
様々な媒体で物語を楽しむのを好んだ。
私と一緒に感想を話し合うこともしばしば。

この本を読み終えても、そういった事を出来る相手がいないのを考えると寂しいものだが、船を降りるまでに読み切りたいと買った一冊だ。

電子書籍ではなく、紙の本である。
本の頁をめくる時紙が立てる音や、紙の手触りが好きだから。]

(288) 2024/06/01(Sat) 17:27:23

曇硝子 スイッセス

[あと数頁。お話のラストはどうなるのか……とても気になった。

ベンチに深く腰掛ける。
窓の外には羊の群れみたいな雪国星雲が広がっている。

明日には真っ白な惑星、ホワイト・マーブルが見えるだろうか。
私は膝の上に開いた本の頁に視線を落とした。]*

(289) 2024/06/01(Sat) 17:27:47

曇硝子 スイッセス、メモを貼った。

(A54) 2024/06/01(Sat) 17:29:08

曇硝子 スイッセス、メモを貼った。

(A55) 2024/06/01(Sat) 17:29:53

曇硝子 スイッセス、メモを貼った。

(A57) 2024/06/01(Sat) 18:15:45

曇硝子 スイッセス

――いつかの食堂エリア・レットと――

[珈琲を淹れる古めかしい道具を珍しがる人は少なくない。しかし彼女みたいに、まるで手品でも眺めるように興味津々に見て貰えると此方も嬉しいものだ。
素直に未知へ手を延ばす姿は、後に恋について質問する姿勢にも共通している。要するに、彼女はとても自分に素直で探求心に満ちている、という事。>>281

もし私が魔法使いであるのなら、彼女に魔法を掛けたかもしれない。
恋を知ることが出来るおまじないを。]

(307) 2024/06/01(Sat) 20:08:44

曇硝子 スイッセス

[私の話を聞いた彼女はまた、感じたままの言葉なのだろうと思われる感想を述べた。勿論それは私にとって嬉しいもの。

私は何か明確な答えを示せたわけではないから、彼女が考え込んでしまうのも至極当たり前だった。>>285
でもきっとそれでいい。答えを見つけるのは彼女自身であるべきだ。
恋とは何か。そこに万人共通の答えなんかない。
彼女が見つける答えこそ、彼女に必要な答えなのだから。]

  …ええ。切ない恋、辛い恋も
  世の中には存在しますが。

  それでも一度、雨に濡れてみるのも良いですよ。

(308) 2024/06/01(Sat) 20:09:26

曇硝子 スイッセス

[若者は自分の意思で何かを決める、選ぶ事を好む。自分の意思とは関係なく動いてしまう運命、失ってしまうものを畏れたりする。
そういう事を全て。万物を受け入れられるようになるのは、長い人生で色々な経験を経た後だ、大抵は。
アンドロイドであり十年しか私は生きていないけれど、スイッセスがそういう境地に至り、亡くなっていったのを私は知っている。

そして彼女は、一つの答えに至ったのであろうか。または、何かとっかかりを得たのだろうか。

雲の隙間から射す光が照らすように、彼女の表情は明るくなったように見えた。
私は胸を撫でおろす。]>>286

(309) 2024/06/01(Sat) 20:10:51

曇硝子 スイッセス

[見えない陽光は彼女の頬をも染めたのかもしれない。
そのほんのりした桜色、遠慮がちに持ち上げられた目線に私はぱちりと瞬きをし。]>>287


   ……レットさん。
   可愛らしいお名前ですね。

   私はスイッセス・サイフォン。
   呼び捨てでも、さんづけでも、
   すーちゃんでも。
   お好きに呼んで下さいね。

(310) 2024/06/01(Sat) 20:11:53

曇硝子 スイッセス

[口にすると弾むような響きがあった。私は破顔する。
彼女の「また来たい」という言葉に私が二つ返事に頷いたのは言うまでもなく。

彼女が去った後に私はふと思う。あれ?アンドロイドだと私は名乗ったであろうか?

…会話ログの確認。名乗っていない!(驚愕)

数日後に彼女と逢った時「すみません、伝えたつもりでしたが言っていませんでした。私はアンドロイドです。騙すつもりはなく…申し訳ないです。」と言いながら何度も謝ったことは、彼女と私の良い思い出の一つかもしれない。]**

(311) 2024/06/01(Sat) 20:12:49



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