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[随分と書いたものだ。
日課のスポーツと同じ、積み重ねていったものはクロッキー帳にある空白の頁を失くしていた。]
………
[口の中で言葉を転がして音となる前に飲み干して、眼鏡型電子機器を弄るように指でなぞる。
立体の映像はひと昔前の都市部が描かれたビルの街]
雪か、煙か、海か
[これまでラフ画として描いていた星雲のラフ画をみながら、記録した映像を添わせる。
穏やかな気候から冬の寒々しいものへと変わるときもあれば、朝から夜にも変わる。
溢れる紫の煙は特撮ものの怪人が現れるような平和を乱すおどろおどろしさにも変わる]
― 食堂 船旅最終日の朝 ―
[今日で船の旅も終わり、その先の未来をあれこれ考えるのも楽しみではあった。
そんな先でのことをいく前に、一つ一つしていきたいこともあったから、おそらく彼がいる場所へと向かって]
なぁ、朝食頼めるか?サンドイッチ…具材は任せるけど、珈琲は後で頼むな。
[おっちょこちょいな俺>>1:137はまた間違えてアンドロイドと判定されている乗客へと声をかけた。周りから見たら何度か見た光景か、初めてだったかもしれないが、お茶目な彼なら乗ってくれるだろう。
ただいつもと違うのは珈琲を一緒に頼まなかったこと。]
なぁ、どんどん板についていってるけど、俺のせいか?鍛えちまったか。
[なんてわかった振りをした遊びを続けるように二ッと笑みを浮かべる]
スイッセスさん。俺なぁ、人を描くっていまいちピンとこなかったんだよな。
[サンドイッチを一つ一つ頂いた後、お茶目な店員から同じ乗客になった彼へという。
クロッキー帳をみたいと彼や他の面々も知っているだろう。描かれていたのは自然や建物、星雲もだが、そういう背景のラフ画ばかりで人物などは一つも描かれていない。]
正直、見た目もなんも変えられる。じゃあ人って一体なんなんだ?ってな。
外の皮さえ変えちまえば見た目はまるで違うのに、全部同一人物なんてことだって出来ちまう。
[変装の達人みたいだよな。なんて苦笑気味に口にして]
でもな色々と船の中で過ごして考えたんだよ…それまで人生を歩んできた姿を描けて、初めて人を描けるのかもなーってさ。
例えば、なんで珈琲を淹れるのが好きなのか…とかそういうのな。
[教訓(>>1:137)といったものを自分なりの事情に合わせたものとして答えた]
ここで会っただけの俺に、なんで込み入った事情まで話してくれたんだろうなーって思ったけど、返せるものなんてこんなもんだ。
[優しい言葉とかではなく教訓としてその存在が根付いたものを口にして]
………変わっちまうかもしれねーんだろ。
[どうなるかは知らずとも、彼やその家族の人生に踏み込む我儘はいわない。でもあっても返せるのはこんなものだ]
その前に、珈琲と、それを淹れる後ろ姿を描く時間を注文していいか?
正面は……大事な人用にとっておいてくれ。後ろ姿ならおっちょこちょいな客とお茶目な店員のアンドロイドって感じだしな。
[なんて、この船での最後にするのであった。*]
― とある日のシアタールームでのやり取り ―
俺は戦隊もののほうが好きだな。
[彼女がライダーものに出ているのはしっていたし、そのスタントマンとして活躍しているのも、サンシアほど詳しくその爆破シーンの細かいディティールを理解できていなかったが、それでも彼女の語り口調から伝わる熱と臨場感は理解できた。
ただそれはそれとして]
一人でなんもかんもするってのは大変だしな。
[協力しあって戦うものにも浪漫がある。だとか、荷を背負いあう姿ってのもいいよな。とか色々いったが、その一言に集約されるし、ライダーの良さを語られればそれも間違っていないから同意を示しはしたが、本当の意味でライダーが一人というわけではなくても、背負いこみすぎだとも思って見てしまうのだ]
まぁ俺はヒーローに救われなきゃならない存在ってわけでもない。
[アーネストが妹のように可愛がってる存在とも、共に修行をする弟子でもない。
年齢もほぼ変わらずに、背負っている影があろうとそれを踏ませないぐらいに肩の力も抜けている。]
アーネストは騒がしくて、寝てるの邪魔して、熱くクレイジーに難儀で修行好きなスタントマン。
気が合うことを喋って気遣わずに過ごして、体に悪そうなジャンクフードも一緒に食って、そんな関係なほうが、俺の我儘は叶うんだが、アーネストにとってはどうなんだろうな。
[問いをむけたアーネストはどう思うだろうか。
ただだらだらと時折あって喋っていても、特筆する関係性を築き上げるものでもなく優先しあう熱もない。だが無視しあう冷たさもなく傍にいれば自然と言葉を交わす。
一緒にいれば筋トレをしたり映画をみたり酒を飲む。そうやって過ごした間柄だと自分は思っていたためそう言うのであった。*]
[朝食を終えれば今日もスポーツジムにいく。
日課のそれも今日で最後と思えば辛くは…………やっぱり辛いんだろうが、喋っていた面々もよく集っている
あえれば挨拶なりなんなりができるだろう**]
―― とある日のシアタールーム・アーネストと ――
それもわかるぞ。一人ならでは?っていうのかな。
孤高かもしれねえけども、自らの信念のみで立ち上がる。
そうやって自分の足で立っているっていうのはより深く出せるのはライダーだって思うしな。
[膝を抱えてすねるようにいうアーネスト>>45の子供っぽさに小さく笑いながら、別にその考えだって>>45否定はしない。お互いの好みの比重>>44は違っても、感じ入るところは同じである。
ただそれは物語での―――もっというならば自分が登場しない世界での話だ。
話にでる弟妹のことやサンシアやレットとのこと。ヒーローという憧れや志とか、悪印象に思う事柄などもないわけだが、有体にいえば、まかせとけ。って言葉をさらっというぐらいにこいつ背負いこみすぎじゃね?ってことである。]
おう、いいぜ。ほれ。
[特別アーネストに見せないでおこうとしたわけではない。言われたら見せるってのもあるし]
そういやぁ、ちょうどいいから聞きたいんだけどよ。
その中にバイク書いたやつがあるんだ……ああ、それそれ。
[それはそれとしてシアタールームで一緒にみたときに描いていたライダーのバイク。]
俺バイク乗ったことないんだけどよ。どういう感じ震動とか間近で感じる音とか、後は曲がるときとか傾くだろ。あのあたりの感覚とかさ。
[なんて実際に乗ってた当人にどんなものか話がきけたらバイクのラフ画の横にいくつかメモのようなものが書き加えられるだろう。
感想についても、そりゃ長くやってるから上手くもなってくぞ。画家じゃないな。
星雲や背景ばっかなのも含めて趣味だな。とか答えたり
いや、落ち着いて似顔絵描くような暇なかったろ。
そんな好き勝手な感想にこっちも小気味よいぐらいに軽く言葉を返したりしたのであった]
― 最終日の朝・スポーツジム ――
[よぅ、っとアーネストと挨拶をしながらエアロバイクを漕いでいたカラント]
いいぜ。って、急かすな。急かすな。
俺も交換しようぜ。っていうつもりだったしな。
その時は感想と一緒に絵も送ってやるよ。
[エアロバイクを一時とめて、眼鏡型電子機器を起動して、互いの連絡先を交換した*]
―― 食堂(船旅最終日) ――
そこはカフェのマスターじゃなくて板前のほうかよ。
そん時は顔出さねーとな。
[老紳士風の男が板前の服装で鉢巻を巻いて、もう少しいかめしいほうが似合いそうだ。
なんて呑気ともいえる言葉を交わし合うのも幾度かあったこと。
香ばしくボリュームも満点な焼肉サンドはただ醤油の甘タレだけではなくレタスとも合うマヨネーズに七味のピリリとした味わいが飽きさせずにいくらでも味わえそうだ。
相変わらず美味しいな。と感想を口にしながら、食事を挟みつつゆっくりとしたペースで話す時間、食器を磨くスイッセス>>91へと話しかけていった内容。
スイッセス>>91の言う通り年月で変われなくても変わってしまうし、なりたい自分を選べてしまえる様になれば、なんの意味があるんだ。と変わっていくのが当たり前だと思っても思わずにはいれなかったのだ。建物や風景と同じにしたくなかったのもあっただろう。]
なぁ、知ってるか?
スイッセスさんは他の人にも珈琲入れてる時、少しずつ姿が違うんだぜ。
[自分に淹れてくれているときは、食事中の時間を楽しむため。だろうか。
だがその中でも、例えば猫舌の人のために、例えば誰かを慰めたりするために、それは所作や珈琲の種類からとはいえないものだと思っている。おっちょこちょいな客にとって姿の時もあれば、ドロシーさんにとっての旦那の姿ともいえるのだろう。]
誰かがどういおうが、生きてきたからこそできることだって俺は思ってるぜ。
[真実としてどうかはわからない。だから慰める言葉ではなく、見てきて感じたものを口にして、唇を噛み締めて少し目を潤ませるスイッセス>>92に目を伏せて、水を飲み、クロッキー帳を開く]
[さて、答えをもらった後だが、どうにも落ち着きないそわそわとした様子で、まずは吹きだしてしまった]
大丈夫だって、ちょっとおかしかったらそれが残るってだけだから気にするなー。
それも味ってやつだっていえばだいたいいい様に聞こえるんだからいつもの姿でいいんだぞー。
[身も蓋もないいいかたであったが、今までのことからこれぐらいいったら肩の力も抜けてくれるんじゃないかなという考えの元いいつつ、エスプレッソを用意し始めたスイッセスをみながら、ペンを動かす。
紳士然とした佇まいは人の目を惹く若木のような生命力はないが、長く生きてきた落ち着きと品やかさは人に安息を与えるだろう。
より克明に描かれるのは珈琲を淹れる仕草。というより手であり傾ける腕や肩の角度は流麗であり積み上げた経験と想いは……さて、見る者によっては違うという言葉を得そうだ、そこから惚気話に繋がるのか、あるいははもっと機能的で画一的ではないのかとか。]
[スイッセスの後姿を描いた紙をクロッキー帳から丁寧にとって渡し、俺は変わりにエスプレッソをもらう。
苦みと酸味と、やり遂げたような淋しさと充溢感。
手間賃分だけ引かれた料金の支払いもこれで最後]
ご馳走様。
[店にきた客のような挨拶で食堂での時間を終えたのであった*]
―― 最終日の朝・スポーツジム ――
こうして口にしてりゃお互いやることやってるってわかるだろ。
[紹介するにはスタントマンとして仕事をする必要があるし、俺も絵を描き続ける。船内であったときと同じようなものだ。
仮に今やってることが嫌になってもその時は喋っているだろうしな。
そうして無事に連絡先の交換も終えて、屈託ない笑顔のアーネスト>>228へと、そうだな。と同意するように笑って]
ぁあ、きつくても磨き上げてく時間の始まりだ。
[ノルマをこなしにいくアーネスト>>229に、自分もまた淡々と、ロードバイクを漕ぎ出す。
船旅が終わりではない友人へと、先に来ていた自分ははやめにノルマを終えて、またなーと手を振ってスポーツジムを後にした*]
― 船室 ―
[文明の急激な発達は様々な波紋を呼ぶ。
一変したのはつい5,6年前だ。
早期退職すれば退職金が多くもらえるともあって、自分は早期に退職した。
これからの流れ上、人がならなくてもいいことが増えていくのならば、それは避けられなかっただろうし、仕事というものに意義を感じるものではなかったからだ。
スポーツジムでかいた汗を流すシャワーの音。体のラインを描いて這う温水は排水溝に渦を巻いて落ちていく音。
乾いた笑いを響かせて、きゅっと音をたててシャワーの栓をしめた]
『ああ、明日には着く。奇想天外な展開なんて起きなかったが知り合いなら出来たぜ。』
[地球から届く友人からの連絡に返信をして。
届かない両親からやこなくなった知り合いからの使われずに残っているだけの連絡先。
文明の発達は代えがたい利便性とどうしようもない現実を教え
充実した社会保障制度の救いはグロテスクをみせつけて
それらを飲み込んで、変化があるかもしれない、見てみようか。そんな気軽な理由で移住するけれど。
誰かさんたちのおかげで曇ったベールに覆わずに新天地に足を踏み入れることができそうだ**]
― 展望施設 ―
(んーー……)
[ラフ画を癖のように描いていた。ゆっくりと回遊しながら近づくような船の動きのおかげか、見える景色は遠望するものではなく広がるような景色だ。
それを描きながらも、クロッキー帳をめくった。それは地球を離れるときに描いたページと見比べたり、眼鏡型電子機器を指で押して映像を記録したり、展望施設に訪れる人がいてもその時は気づかずにいたが、聞き慣れた罰の悪そうな声>>324を拾い上げる]
サンシアも見に来たんだな。地球から出たときは一瞬なのに降りるときはゆっくりだから新鮮だな。
[一度視線を向けてから声をかけ、そしてまた視線が眺望のよい施設から降り立つ大地を見下ろした*]
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