6 ― まだ、ちいさな手紙 ―
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昨日のフィールドワークは、成功でした
父さんが見つけた痕跡は、推察通り、本物でした
またユメクイドリを探しに、僕も行きたい
今度は雌も、見れたら嬉しい
[勉強の為に極力銀河語で喋る。
それは研究所の皆との約束でした。
実の親とすら辿々しくしか対話が出来ない。
少しもどかしいところがあるけれど、
上手く伝えられると父もどこか嬉しそうで
すると僕も、嬉しいような誇らしいような
胸が暖かくなる感覚を確かに得るのです。
どこかの星で手紙を書いている知らない子供達も、
こんな気持ちになるのかな?]
(65) 2023/04/20(Thu) 23:08:42
先生、筆記用具を買ってきます。私はできるよ。 できますか?
同級生に教える。わかった.別の星から来た人に手紙を書きます。助かります。 ダメですか?
[普段なら街に出かけたり、寮の自室に戻って勉強したりするのだけど、休み時間に同級生が最近色々な星の見知らぬもの同士が手紙をやり取りするのが流行っていると言っているのを聞いて、僕もやってみたいと思ったから。先生に許可を取ることにした。
寮生の僕は先生が保護者のようなもので、先生がダメということはできない。]
(66) 2023/04/20(Thu) 23:51:17
[どきどきした。いいって言ってくれるかな。そんな風に考えていると先生は笑って返事をしてくれた。]
『子供たちの間で流行っている手紙交換ですね。いいですよ。
この機会に様々な星のこと、そこに住む人のことを知ることもできるでしょう。新しいお友達ができるかもしれません。
ただし、勉強は疎かにしないように。それから、相手への思いやりと敬意を忘れないでくださいね。文化が違うと考え方も違うということを、忘れないように。いいですか?』
[先生の銀河語は流暢で、残念ながら全部を聞き取ることは難しい。
もう一回聞かせてくれますか?とお願いすると、先生はマリク語で話してくれた。
それに頷いて、分かりましたと伝えると、先生は便箋とペンとインク壺を渡してくれる。
ぺこりと一礼して、僕はそれらの道具を手に、とりあえず図書館へと向かうことにした。]
(67) 2023/04/20(Thu) 23:52:26
……「銀河の歩き方35 メアンドロス星系編」…
……「ルドン アヴァロン王朝の黄昏」…
…「1000年使える今日の晩ごはん」…
……「バチカリア大蔵経典巻之七」…
……「タムタイア語辞典」…
…「青海波に消ゆる」…
…「イキュニコ」…
…「限りなく栄光ある王の塔バブ・イル並びにセルケトを永劫に称える王朝バビルニアへの15年の訪問およびその旅路について」……
[書架の蔵書を一冊ずつ、一ページずつ開き、記載された内容を目に焼き付けます。
私の目は人間よりも随分早く、記載された文字の全てを読み取り理解します。
といっても、速読法を身に着けている人間とそう変わらない速度ではあるのですが…]
(68) 2023/04/21(Fri) 00:21:34
[全て読み終えたら、目に焼き付けた本について、題名、著者、内容の要約を記憶装置に打ち込みます。
数冊分の作業を終えた後に本を書架に戻し、次の本達を書架から取ってきます。
作業はこの永続的な繰り返し。休憩及び充電のために12時間後に地表に戻るまで、私はひたすら本を記録し続け、記録した内容は充電中にまとめて本館に据え付けられた巨大サーバーに移されます。
書庫は暗闇といいましたが、実際には作業効率を上げるためにカンテラのほか、無線送電により周辺に照明を灯しています。1ブロック分の作業を終えるまで、周囲には星の光のようにうっすらと光が点るのです。
無限の暗黒宇宙の中にそこだけ文明が存在するかのように。
無限書庫の蔵書はその全てが本物の紙ではなく、極薄の合成樹脂によって編まれています。
年間を通して安定した地底の気温と湿度の中では経年劣化もせず、半永久的な保管が可能。
また、生物が存在しないセラエナスにはいかなるバクテリアも存在せず、本が食われてしまう事もないのです。]
(69) 2023/04/21(Fri) 00:21:54
[そしてその蔵書は、おそらくこの図書館を作り出した先史民族が宇宙の全てから集めてきたと思われるほどに、ありとあらゆる分野のものが存在します。
歴史書、実用書、聖典、ガイドブック、随筆、紀行文、それら書架の書物の要約、要約の要約、ある書物の解説書、解説書の注釈書…そしてあらゆる種の文学。
不思議なことにこの書庫に収蔵された書物の所蔵順番はいまだに司書の誰も解き明かせたことがなく、しかもこれらの書物はあまりにもそれが書かれた文化背景がそれぞれ異なるのです。
まるで、宇宙のあらゆる場所どころか、あらゆる時代から、過去からも……それどころか未来からも…
この宇宙とは異なる物理法則が支配している場所からも…
集めてきたのではないかと思われるほどに。]
(70) 2023/04/21(Fri) 00:23:15
……そろそろ時間ですね。
[作業に没頭するうちに、所定の12時間はあっという間に過ぎていきます。カンテラを持ったまま、微かな明かりが灯るブロックを後に、運搬用リフトで地表に戻り、休憩時間に入ります。
手に一冊だけ本を抱えて。
これが私のセラエナスでの生活の全てです。
100年後も、1000年後も、この生活が果てしなく続くでしょう。
私の耐用年数が切れてしまうまで。
苦だと思ったことはありません。
私に苦という感情はなく、考えたことがありません。
愛について考えたことがないように。
私の楽しみはただ一つ、6時間の休憩中に気になった本を個人的に読み、その内容について手紙を書くこと。
それだけです。どこかの誰か、顔も知らない人に向けて。]
(71) 2023/04/21(Fri) 00:27:44
(72) 2023/04/21(Fri) 01:21:36
(73) 2023/04/21(Fri) 01:21:47
(74) 2023/04/21(Fri) 01:21:49
水の中を魚影の群れが泳ぐ
更に、その下 深い 場所
奥底に
ゆぅらり ゆらり 気儘におよぐような さかなのような影
(75) 2023/04/21(Fri) 01:23:16
こぽ
ゆらぎ というのは大事だ
よゆう とか あそびとか
そういった言葉であらわされることもある
辺りを泳ぐ、魚群は
それぞれに役割があり仕事をしている
さまざまな ものを "繋ぐ" あいまいなぶぶん
ゆらぎ という しごとをしてないけれど しごとをしている
それが、 この アルレシャ ってわけ
こぽぽ
(76) 2023/04/21(Fri) 01:46:55
泳げば纏うのはとある星の交易情報
ゆらぎがないと こまる
ギシギシと のがされないものは出てくるし 機能はうまくまわらないし
あそび がないと ぜんたいがまわらない というわけ
だから 重要 だし
なにもしないのが 仕事 なわけだけど
ほらさ 暇 という感情も芽生える
潜り抜ければどこかの星の情報──この銀河地域で言えば万年前の巨竜のお話──どれも掬うことは無いけれど
(77) 2023/04/21(Fri) 02:07:07
あ、このリボンはね
ストレスハゲ
それを隠してるってわけ
秘密だよ
(78) 2023/04/21(Fri) 02:16:07
(79) 2023/04/21(Fri) 02:23:04
泳ぐだけでも やれることはある
例えば かたちのないもの 以外にも
かたちのあるものにして どこかにとどけたり
要望にこたえて
かえすのが かたちのあるものに ってこともあるから
(80) 2023/04/21(Fri) 02:24:50
ゆら ゆらと 泳ぐ
伝わるのは 何へ ?
出力方法は きっとおもいのまま やり方は幾らもあるから
(81) 2023/04/21(Fri) 02:25:26
揺らぎ アルレシャは、メモを貼った。
(A19) 2023/04/21(Fri) 08:41:09
[その手紙を書き始めたのは、何日か前のこと。
けれどもいざ書こうとすると、何を書けば良いのかと迷い――銀河語自体を難しく感じていたこともあって書き上げるのに何日もかかってしまった。
その手紙をこの夜に漸く、保護者同伴でポストに投函しに行った。
銀河語の上達とか、星外への文化発信とか、そうした「やらなければならないこと」とは別に。
自分の知らない星々への単純な興味も、ヌンキにはあったのだろう。]
(82) 2023/04/21(Fri) 08:49:52
村の設定が変更されました。
村の名前
定員: 8人 (ダミーキャラを含む)
最低開始人数: 8人
開始方法: 人狼BBS型(更新時間が来たら開始)
役職配分(自由設定時)
あとつぎ テンガンは、メモを貼った。
(A20) 2023/04/21(Fri) 09:09:31
でんし ウミは、メモを貼った。
(A21) 2023/04/21(Fri) 09:37:28
これでも銀河語、大分
書けるようにはなったんだよ?
……書くだけ、だったら。
[実際のところは、文法上、本来の文意とは異なる表現もここで記してしまっていた訳だったが。
そのことには気づかぬまま、ヌンキは保護者と共に、家までの夜道を引き返していく。
手紙の最後に付した肩書は、ここでは別に書かなくても良いものだったけれど、他の手紙のこともあって癖のように記してしまったもの。
大人たちがそれを知れば喜ぶ者も多かっただろうが、ヌンキはこの文面を、大人たちにも同級生にも、誰にも見せてはいない。]
(83) 2023/04/21(Fri) 09:51:05
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