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ええと……それでは、このトーストに、レタスとトマトを挟んで頂いてもよろしいでしょうか。
[控えめに微笑みながら、先程、店主が言っていた野菜をリクエストした。
自分の名前と、悲しんだ記憶しかない状態で、迷い込んでしまったような街。
とても心細かったが、そこでこの店を見つけ、美味しいスープを頂いて。
街にいてもいいと言われ、それもいいのかもしれない、と思ってしまった。
厚意に甘えるのは申し訳ないから、その時にはしっかりと稼げるようになる心算だけれど。
──一方で、そんな考えは、逃避とも考えられる。
けれど、自分が“何”に傷ついていたかを思い出すのは、怖い。*]
[カウンター席で語らう少年と少女は、一つ間を開けて座っている。
おひとり様用のカフェなので、此処で知り合ったのだろう。
女の目には、二人のやり取りが微笑ましく映る。
彼女達の頼んだのは、オムライスにリンゴジュース、パンケーキに蜂蜜の入ったレモンソーダ。
一部は記憶に引っ掛かりがないものの、何とも美味しそうなメニューだ。
>>0:73ベリーのパイを注文をした少年は、のんびりと注文の品が出来るのを待つ心算のようだ。
瞳は前髪に隠れて見えないが、料理人の少年に急がない事を告げる辺り、優しい人のように見える。
出来立てのパイをサーブされた後、>>38少年と話す様子に、彼も自分と似たような状態なのではないか、と思った。
>>14女の後からやって来た女性客は、少年達と同じくカウンター席へ。
その恰好は女には見慣れないものだったが、彼女にとてもよく似合っていた。
女のようにメニューに悩んでいる様子で、スープを勧められていた。**]
魔法、知ってるんですね。すごいなあ。ボクが知ってる限りでは、ボクの世界には魔法なんて存在してなかったから。
それじゃあボクたち、別の世界の人間同士ですね、きっと。
[まるで夢物語のようなことを喋っているという自覚はあったが、事実なんかそんな感じのことが起こってそうだから。
まあ魔法がある世界だし。何が起きてもおかしくないよね。うん。少年はそんな気持ちですべてを受け止めていた。
硬く、途切れ途切れだった少女の言葉は、少しずつ、なめらかになってきたようだった。>>20
そして少女は、少年の問いかけに、うんと頷くと、肯定の言葉を返してくれた。>>21]
そうなんですか。
本当に奇遇ですね。すごいや。
[すごい……という言葉が適切なのかはわからないけれど。こんな不思議な境遇の人間がふたり。それはもうすごい偶然だろう。多分。
見慣れないこと、不思議なことの連続で、少年のテンションは高まっていた。
いや、どうやって帰ろうかとか、この後どうしようかとか、そんなことを考えると楽しんでる場合じゃないんだけど。
それでも今は、この状況が楽しかった。]
[てんやわんやとする少年にも、少女は笑いかけ、名前を教えてくれた。>>22
呆れられないでよかった。という思いと、ひとりでじたばたしちゃって恥ずかしいな、という思いがぐるりと渦を巻き、少年は顔を赤らめながら頬を掻いた。]
ドール……さん。
ドールさん。こちらこそ、……えーと。仲良くしてください。
[『仲良くしてください』。と、その言葉に、返す言葉が見つからなくて、思わず鸚鵡返しをしてしまう。
見知らぬ人と交友関係を結ぶことは、この体はあまりしてこなかったのだろうか。慣れない会話に、(いや、記憶喪失の身に慣れるも慣れないもないのだが)それでも新たな交友関係が嬉しかった。]
[と、どうやら少女のところにパンケーキが届くらしい。
こちらの頼んだオムライスも、ケチャップで彩れば完成だ。
にこ、と再びこちらに笑いかけてくれた少女に、こちらも笑顔を返しながら小さく頭を下げた。
また、喋れるかな。]
[それから前を向こうとしたところで、『記憶がない』、と聴こえた気がして、少年はメイド服の女性をちらと見やった。>>33
目があったならば、慌てて会釈するだろう。]
[話していれば、いつの間にやらもうひとり、客人がこの『黎明街』へとやってきたようだった。>>14
カウンター席に座った少女に、少年もまた、目が合えばぺこりとちいさく頭を下げるだろう。]
[彩られるのを待つばかりのオムライスは、優しいたまごの黄色が、きらきらと光っていて、とっても美味しそう。
ベリーのジャムの匂いも、とてもいい匂いで。きっとりんごのジュースのりんごも、老婆が言うように新鮮なのだろうと思いを馳せる。
少年は、この待つばかりの時間が嫌いではないようだった。少女……ドールさん、とも、話せたし。]
[オムライスのケチャップアート。老婆に何を描こうか問われれば。]
ハートマーク、似合うと思うけどなあ。店員さんに。
ああでも、そうだな、うん。もしできるなら、どうぶつのケチャップアート、お願いできますか。
[恥じらう老婆に心からの感想を告げて。
なんとなく、どうぶつがいいなと思って。そうお願いする。
お耳にリボンのうさぎさん。きっと少年は喜ぶだろう。>>28]*
……おかわりください。
[味変用にもう一杯注文する。
おいしくて温かい物が流し込まれた胃は、その優しい味わいに感動し、もっと寄こせと欲しがっている。つまりスープが呼び水となって、食欲が湧いてきたのだ。
悲しいことがあったことは覚えている。目の腫れは、時間がたったから多分ひいていると思うのだけれど。多分それで、食事が美味しく感じなくてあまりまともに食事をしていなかったのではないかと私は推測した。
とても美味しい、と思う感覚が久しぶりに感じられたからだ。
おかわりを頂けたのならば、まず塩を少し振ってみよう。
しょうゆや胡椒もいいかもしれないが、砂糖を試すつもりはなかった。]
[食事もとりたくなくなるくらい落ち込んでいたような気がするが、あいにく今は忘れてしまっている。となれば、わからない原因の為に落ち込んだ気分を引きずって食事をしないなんて勿体ない。
本当だ、ゆっくりだが一歩一歩進んでいるような心持になる。
では次は、何を食べるか考えようか。
周囲の会話を耳に入れながら、どことなく不思議な雰囲気の店だな、と思う。
ついで、他の客たちが何を食べているのかをちらちらと伺った。
何を頼むのかの参考に。
目があうと軽く会釈をして盗み見を誤魔化した。
甘そうなパンケーキ。
ケチャップ画つきオムライス。
パンとチーズにサンドイッチ。
さくさくのベリーパイ。]
……………迷う。
[添えられた飲み物も含めて、どれも大変においしそうだ。
しかもメニューはないらしく、好きな物を頼めばいいという事実。
最初に決めたことは、食べたい気分になってきたので、すぐではなくとも料理と食後のデザートというやつを両方頼むこと。**]
[自由、と評されると、老婆は微笑む。]
お客さまがそう思われるのでしたら、
お店を開いている甲斐がありますね。
他のお客さまのご迷惑にならない範囲でしたら
食べたいものを食べて
したいことをして
……眠れるようなら眠って、
お過ごしください。
[忘れてしまっているとはいえ、
とても大きなかなしみによって眠ることすら
忘れたい人もいるから、もし、眠ることが怖くなければの話だ。]
まあ。まあ!
とっても、とってもありがたいことですねえ。
ババも、テッドも大歓迎ですよ。
[少女の身体は覚えているのかもしれない。
掃除や洗濯のやり方を。
もしかすると日常的にしていたのかもしれない。
そうすることによって記憶が蘇ることもあると
老婆は知っているが、それは彼女には告げないまま、
単純に申し出を喜ぶ言葉を。]
お待たせしました。
崩れちゃうから、ナイフとフォークで
お召し上がりくださいね。
味が薄ければこの玉ねぎドレッシングを少ぅし
かけてもらえれば美味しく頂けると思いますよ。
[これで物足りなければ改めてもう少し挟みやすい薄さで
パンを切るつもりだ。*]
[一番最後に入店した客人は、スープのおかわりをご所望だ。
味変に興味があるらしい。
それならば、と戸棚から引き出したのは引き出しが
マンションのように並ぶ調味料ラック。
砂糖、塩、ブラックペッパー、ピンクペッパー、
クミン、カルダモン、唐辛子、ガーリックパウダー、
刻み生姜(引き出しの中に瓶が入っている)、
それから冷蔵庫から米味噌、キムチ、パルメザンチーズ、
ミルクとソイミルクのピッチャー。
バイキングのようにカウンターにずらりと並べた。
引き出しに書かれた文字は、客人がどの世界どの国から
来たに関わらず読めるようになっている。*]
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