6 ― まだ、ちいさな手紙 ―
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[ジェイロで暮らしたことがない人達、
生き物のことその目で殆ど確かめてない人達。
僕と入れ替わるみたいに来るんだ。
それはなんだか、それは……──
俯いて黙っていると
余り物らしき封筒と便箋を押し付ける如く渡された。
そうですね。もう材質とか、いいです。
お揃いしなくてもいいです。最後ですから。
せめて今ある手紙に、精一杯お返事しましょう。
その間は嫌なことも考えないでいられるから。]
(24) 2023/04/23(Sun) 00:07:37
「かわいい」
[部屋に帰り、最初の一通を改めて見る。
開く前から気に入りました。
こんなかわいいものは研究所にあるわけがないです。
かわいいを返せなくて、申し訳無い。
読んだ後に空いた思考の間は、昨日よりは短い。
多分これはミスではなく意図して届けられたもの。
そんな名前の惑星は確か、無い筈ですから。]
(25) 2023/04/23(Sun) 00:07:58
「ええー……それって」
[もう一通には、書いた人の正体で驚きを与えられた。
多分、凄い人だと思う。何をしてるのかは知らない。
昔父が僕を治す手段を探し、
神頼みでそこに行こうとしかけたことがあります。
そういう神様じゃない、と取り止めたのですが。
僕なんかが手紙を返していい人なのでしょうか?
恐れ多いです。
それを除いても──僕が返すのは本当はよくない。
他の手紙と同じく、少しづつ解読して理解してるけど
その考えは多分、間違いではない筈。
だけど、叶えるのが難しい。
大人に言っても同じだと思う。今は特に。
暫く悩んだ末に、筆を執ることにした。]
(26) 2023/04/23(Sun) 00:11:56
うわ、わわわ、……あっ!
[二通を父に渡してすぐ、荷造りを命じられた。
沈む心地で部屋に戻り、
すぐ動く気にもならず過去のレポートを見ていたら。
急に聞いたことない音が鳴り、
ホログラムが展開されて
思わず仰け反った拍子に椅子ごと倒れかけた。
なんとか耐えようとしたものの、呆気なく崩れる。
それはまあ僕の端末も通信機能はついてます。
だけどジェイロと他の栄えた星の間では
送受信に一日くらい掛かるって聞いていたし
そもそも相手がいないから使ってませんでした。]
(27) 2023/04/23(Sun) 00:15:57
[手紙の幽霊みたいに宙に浮かぶ半透明
ぽかんと口を開け倒れたまま見上げ読みました。
無機質とも違うような気がする美しい文字は、
あまり長いものではありませんでした。
……今の僕が貰うには、
なんだかちょっと、虚しいような悲しいような。
それでも立ち上がり椅子を戻しすぐに返信をした。
きっと、元からあった寂しいは
今日父に言われたことで、もっと強くなりました。
今までと違う、何も条件無く誰かを求めた手紙
この人も寂しいのかなと、
ちょっと勝手な想像をしたところもあります。]
(28) 2023/04/23(Sun) 00:16:11
[これで良かっただろうか?
手紙を書き終えた後には必ず少しの不安が過る。
最後のそれに対してはちょっと種類が違ったけれど。
全ての返事を済ませ、仕方なく椅子から立ち上がり
荷造りを始めることにした。
今までの記録が全て保管される端末は当然持っていく
けれどそれでも──心は重いです。
本当は記録なんかより、本物がいい。
大人が何をするのかは詳しくは分からないけれど
これから大きく変わってしまうのだろうこの星を
去りたくないと、思って仕方ない。
今夜は睡眠導入ガスを子守りAIに噴射されるまで
きっと、眠れないことでしょう。]
(29) 2023/04/23(Sun) 00:22:49
あとつぎ テンガンは、メモを貼った。
(A6) 2023/04/23(Sun) 00:24:38
あとつぎ テンガンは、メモを貼った。
(A7) 2023/04/23(Sun) 00:32:29
おじい!
ねえ言葉が届いたの、おじいの作業台借りて開けてもいい?
不思議な匂い
[ぴょんと跳んで、いつものおじいの倉庫、シトゥラの家。
シトゥラは届いた手紙を胸に抱いて、マイクロチップをキラリ
指先で閃かせた]
(30) 2023/04/23(Sun) 00:45:27
けんきゅう シトゥラは、メモを貼った。
(A8) 2023/04/23(Sun) 00:46:03
ほしあつめ サダルは、メモを貼った。
(A9) 2023/04/23(Sun) 01:04:58
こぽぽ
わあ わあ
ゆら ゆらり およいでいるけれど
動きは すこし 普段より かろやかで ゆらゆら
くるり くる と お腹を見せて ゆっくり ゆわゆわ まわってみたり
ゆっくりと また なって
こちらをみて はなしかけてくる 姿 を みたよ
こぽっ
(31) 2023/04/23(Sun) 07:38:29
外からのアルレシャ宛というものは無いから
いざ届くととても嬉しいのが分かるよね
届いたのは、煌めくような輝き
導きが 情報を求めて海に潜る人達に付き添っているのは見たことがあるけれど
まっすぐに アルレシャを見ながら話しているのは ないから
けれども、届いた手紙を見て好きな言葉は何だろう?と思う
(32) 2023/04/23(Sun) 07:41:51
あっ
これはなんだろう?
これは アルレシャ がお返事してもいいもの?
おくったものじゃないよ
だれかからの おてがみ ?
(33) 2023/04/23(Sun) 08:33:52
[砂の海から、命が運ばれてくる。
それは深い深い、マリクの地の底から。
マリクの星の心臓から、僕たちは生まれ、そして運ぶ。
人々に、星に、祝福された新しい命を。マリクの命の欠片とともに。
でも。僕は。
もう二度と、新しい命を運ぶことはない。
悲しいことではないのに。ぱたり。何故だか落ちた涙が、割れてしまった僕の石に落ちて、煌めいた。]
(34) 2023/04/23(Sun) 08:38:49
[きっと寂しいんだと思う。ポールに来てもう大分経つのに、急に寂しくなるなんて、おかしいな。
何かの夢を見た気がする。どんな夢だっけ?
考えても思い出せることはない。ただ、濡れてしまった石を拭こうと僕は立ち上がる。
ハンカチで、丁寧に、丁寧に水気を取った。
いくつかの欠片に分かれてしまった、僕の石。
星形だったそれが、星形を構成するためには、今は少しだけ、欠片が足りない。]
(35) 2023/04/23(Sun) 08:56:26
[ああ、そういえば。僕が最後に祝福を与えた人たち、元気だろうか。]
(36) 2023/04/23(Sun) 09:24:56
[ところで同居人は、慌ただしい中でも食事の支度は欠かさなかった。都市部に位置するこの街でのヌンキの親代わりとしての義務感故、だったのだろう。
けれどもその他の家事に関してまでは、この時は少し疎かだったかもしれない。閑話休題。
昼食の後に、ヌンキは自分宛てのもう一通の手紙を開く。
やや黄色味がかった、厚みと共にどこか触り慣れない感触を手に与える紙に、何かの花びらの形の透かしが浮かんでいる。]
変わった紙。
どこの星のかな?
[その答えは、手紙の文章の中に記されていた訳だったが――。
癖のある字体とシンプルで明瞭な字体が継ぎはぎにされたような墨色の字のひとつひとつに目を落としていく。]
(37) 2023/04/23(Sun) 09:44:23
[それがあの時、自分がどこへとなく送った、「宝物」を求めるあの手紙への返答なのだと知り。
継ぎはぎめいた字体もあってすらすらとは読めないその文章を、食い入るように読み進めていく。
さてこの手紙には、語学力の問題とは異なる理由で、ヌンキには意味の分からない単語が幾つか記されていた。
それでもこの手紙を、同居人の「おじさん」――文字通りの叔父に見せて意味を問う気には、なんとなくなれなかった。
この手紙の言葉遣いの中に「恋文」めいた言い回しが見られたから……という思考はヌンキには無かったのだけれど]
(変に褒められても、なんかイヤだし……)
[それでもどうしても気に掛かったものだったから、ヌンキは結局、叔父にいくつかの語意について尋ねることにした。
あくまで手紙の内容は知らせずに、「学校で聞いた話」と偽ることにして。]
(38) 2023/04/23(Sun) 09:45:06
[とはいえ、学校で聞いた話であるなら学校の教員に尋ねるのが筋であるわけで……。ヌンキ自身、この日は食事時以外は朝から自室に引き籠っていたこともあり。
叔父にはすぐさま、手紙の遣り取りの件での質問であるのだとバレた。
幸いだったのは、叔父自身の多忙もあってか、手紙の遣り取りの具体的な内容までは問われなかったこと。
尋ねた単語のひとつ、「エウクィ」があの「再生墓場」の惑星であるという話も、ここで聞いて。]
うん、勉強熱心にやってるよ……。
明後日からは学校もしばらく休むんだし。
[その学校の宿題のほうをほったらかしにしたまま。
ヌンキは再び自室へと引き返し、返信を綴っていく。]
(39) 2023/04/23(Sun) 09:45:36
[……それまでヌンキが聞き慣れていなかった惑星名のみならず、相手の名前、果ては「バハラルダ」や「タムタイア」といったよく使う固有名詞にまで誤記が見られる程度には。
辞書片手に銀河語の文章を一生懸命に綴っている間、少し疲れが出てきていたようだ。]
(40) 2023/04/23(Sun) 09:50:45
情報化された手紙のお話はまた後程として
ほんの少しだけ抜粋
ぱ、 ぱ ぱーとなー ?
いきなりの 告白 ってこと?
大胆 これはとても 刺激的
なんて
お手紙のパートナー のおはなし
とアルレシャがひとり遊びみたいにする時間があったとか無かったとか
(41) 2023/04/23(Sun) 09:51:46
でも ぜんぜんよめない
[しゅん。唇を尖らせる]
読めるようになるからね
(42) 2023/04/23(Sun) 09:59:25
もう一通は
じっと 見る
星を
アルレシャに 届いた 星
ゆるり ゆら と
お腹を見せるように くるぅりるり
星だ 星 つん つんつん
少しだけ つついていたり 見てみたり
そうやって暫くはじっくりと楽しんでいるかもしれない
お手紙をじわじわとゆっくりと楽しんでいるかもしれない
(43) 2023/04/23(Sun) 09:59:26
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