9 【R-12】イレイサー・イレイザー【RP村】
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施設管理者代理 ドクター・アイリス
ここで留まり続ける私に
形の無い贈り物をくれた者
花を育てる事を教えてくれた者
[笑顔で愛称を呼ばれた数日間が今でも懐かしい。
だが、私も相手の事を何も覚えていない。
恐らく自分の事を忘れて欲しいと願われたのだろう。>>0:120
自分の記憶メモリーには顔データすら残って居なかった。
かつての自分は幸福を抱き、その数日間が惜しかったのだと思う。
残ったのは色褪せ霞んだ笑顔と、愛称だけ。]
その機体と過ごした数日を
惜しいと感じられた事が嬉しかった
[温かいものとして残り続ける些細な記録。]
施設管理者代理 ドクター・アイリス
はは、難しいか
私もそう思う
……些細な幸福を数えるといい
それは暖かな物である筈だから
[>>16>>17
苦しみよりも少なくて良い、両の指で足りるぐらいでも良い。
自分の内にソレがあったという事が、何よりも大切なのだから。
これ以上の話や伝言が無ければそのまま、**]
話してくれてありがとう
[私も話し込んでしまった。
そう、礼を言って見送るのだ。**]
【赤】 ホワイトルーム管理者代理 ドクター・アイリス
― ホワイトルーム：D-FL-005と ―
[リセット後の機体が別人格に変わってしまう事は、まれにある。
>>+8>>+9>>+10
今回もそのケースだと思ったが、どうやら今までの他機体のソレとは全く違うらしい。
だが今はホワイトルームの案内という大事な仕事がある。考え込むのは後回しにして、目の前のタスクを片付けて行こう。
無垢な瞳から目をそらす。]
【赤】 ホワイトルーム管理者代理 ドクター・アイリス
[この『巫女』なる機体は、一体何なのか。
自分という階級持ちからの命令に疑問を持たれた時、一気に違和感が沸き上がる。
組織に属する機体というよりは、個人に付く機体。
親と子の関係のように、飼い主とペットの関係のように。
元の場所はある程度のコミュニティを形成していたようだが、その場でも"こう"だったのだろうか。
（命令者たるニンゲンをオヤジなどとボロクソに言っていたが！）
それを知るには受け取ったデータの中身を空けてみる必要がある。
未だ未開封な為、早急にバックアップして納品せねばと思っているが、さて希望に手が届くだろうか。
クニの管理下に送られる予定の機体に目をやって。]
【赤】 ホワイトルーム管理者代理 ドクター・アイリス
[己の名を何故忘れる必要があるのか、と聞かれれば、>>+11]
私の名前は、
今後の任務に一切関わりが無いからだ
[それは、二度と此処に来る事が無いようという祈り。]
起床した際に
顔を合わせたというだけの理由で、
内部記憶ストレージを圧迫するのは
好ましくない
[真実であると同時、私の事など忘れて欲しいという自分の願い。
それらが折り重なった物が、この言葉であった。]
そう言う訳だ、いいね
[頭を撫でようとして、手を引っ込める。
代わりに細い肩を数度ポンポンと叩いて、この話を終えようとしただろう。**]
施設管理者代理 ドクター・アイリス
― 22時、引率開始 ―
[それは今日で終わりの儀式。>>3:52
部屋に誰も居なくなった事を見届ければ、ブツンと部屋の明かり落とす。
後に残ったのは静寂と暗闇。
ただ、中庭の人工光源だけが輝いて。*]
身代わり コルナ
中庭の花。
とても綺麗で、何故だか救われた気がした。
誰からも忘れられた記憶も、
形を変えて残っているんだね
[ 何故中庭に花があったのか。
その背景にあった暖かい感情を
胸の中にそっと抱き留めて ]
身代わり コルナ
[ カウス。
私が最後に護衛を任された幼い子。
私が傷付けてしまった子。
殆どのニンゲンは私を幾らでも代替のきく
機械としかみなさなかった。
しかし彼だけは私をルナと呼び
事ある毎に私の後ろを付いて回っていた
私の手を掴む小さな掌の感触。
あどけない顔つきで見上げる表情。
“友達でいてね”
絡めた指。
小さな子の願いを
叶えたいと願ったあの日のこと ]
身代わり コルナ
…仲良くなったヒトの子が、いた。
その子との関わり方を間違えたから
彼を傷付けた。
…でも。ヒトと仲良くなれたのは…
[ うん、そうだね。
嬉しかったんだ。
それは罪の記憶と表裏一体。
重さに耐えかねて胸の中にしまっていた
感情は、手を伸ばせば今も小さく輝いて ]
施設管理者代理 ドクター・アイリス
― 診察室：コルナと ―
[>>23
奪う為の場所に来る者に、自分が与えられるものは酷く少ない。
そのうちの一つになれば幸いだと思っていたから、救われたと言われ、花を植えて良かったと思った。
これも一つの幸福の形だろう。
かけがえのない友の存在を聞く。>>24>>25>>26
この機体にとっての幸福の形を。
それは間違いなく美しいもので、それを抱く機体も美しく思えた。]
施設管理者代理 ドクター・アイリス
[>>27
退室する背を見送り、再び別棟のモニターを付ける。
記憶削除で別人と見まごうまでになった彼らを直視するのはつらい事。
けれどそれさえもあと数日の事ならば。*]
アンドロイド ウキクサ
―診察室―
［記憶処理の日がついに来た。
ドクターに呼ばれ、促されるままに座って。
初めて会った時のような空間で
始まるのは、以前と違う話。］
秘密の、話ですか
［ニンゲンには知られていない話。
そう受け取って、困ったような微笑みに首を傾げた。］
アンドロイド ウキクサ
［そうして告げられたのは、伝言があるかどうか。
記憶を消去するという行為と
矛盾するその言葉に、
私は少し迷ったようなそぶりを見せた後。］
あります。ですが……。
こんなことをして、あなたは平気なのですか？
これは、規約違反、にはならないのですか？
［どうして、そんな危険を冒すのか。
私にはわからなかったから。
答えは返ってきただろうか。
どちらだったとしても、伝えたいことを
覚えていたいことを諦めることはできなかったから。］
アンドロイド ウキクサ
次の自分へは、そう伝えてもらえないでしょうか。
［それは、私が最期に仲間から頼まれたこと。
戦いたくないと逃亡した仲間から
もし自分に何かあっても、自分がいたことを
忘れないでいて欲しい、と頼まれていた事。
私が覚えていたいと。
ここに来る前からずっと思っていた事。
伝言を頼んだ後、借りていたトランプを返す。
楽しかったですよ、という言葉を付け加えながら。］*
施設管理者代理 ドクター・アイリス
― 診察室：ウキクサと ―
ダメに決まってるよ
[>>30>>31
規約違反ではないのかという言葉に、アッサリと答えた。
これは、この施設が『表向き、正常に稼働している』から出来ている事。
何かのきっかけで監査の手が入れば、自分は規約違反でお縄だろう。
重度の『規約違反』へ対する対応は複数種ある。
1つは記憶消去処理。滅多に無いのは、機体処分等々。]
これはニンゲンの期待を裏切る
立派な規約違反行為だと思う
[何の処罰を受けるのかは分からないが、今更1機も10も50も変わらない。
伝言を使えた回数は、既に量の指を何度折り返して数えても足らない程になっている。]
施設管理者代理 ドクター・アイリス
それでも私に出来る事は
これぐらいだから
[初日に君にトランプを渡した時のように、出来るなら、やるべきだと思う。
もしかしたらとっくにエラーで壊れていたのかも知れない。]
これは唯の自分のエゴで、
罪滅ぼし
ただそれだけ
[多くの機体の記憶を削除してきた自分だから、出来る事。]
施設管理者代理 ドクター・アイリス
[伝言と、使い込んだトランプを受け取る。>>32
此処に居た者の手を何度も渡り歩いてきた、古いトランプ。
この手の平の中に納まるカード一つ一つの傷や折り目が、誰かの居た証だから。
君の事も、このカードはずっと覚えていると思う。*]
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