12 【突発】ヴァルハラ・ガレージ【R-18ランダ】
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【秘】 武器商人 コープスリバイバー > 不眠不忘 ソウルキス
その頭、開いて中身をかき混ぜてみたら
少しは楽になるのかな、オタク
[ロボトミー手術でももっと丁寧であろう提案を口にして、グラスの中の氷を揺らす。
なに、安心しろ、これは冗談さ。]
売らないよ
俺が扱うのは無機物ばかりだ
有機物は専門外でね
[破滅をうたう口をふさぐ方法が見つからない。
いっそキスでもしたら黙るんじゃないかって思ったけれど、
俺には
――それとも
何も感じなくなるまでバラバラにされたい？
[囁きにそう返す。それでお前の悪夢が終わるであれば。*]
【秘】 不眠不忘 ソウルキス > 武器商人 コープスリバイバー
[渡守に捧げた所で価値があるかも定かでないそれをもう手放してしまいたかったのは事実。積もれば積もるほど“圧縮”されていくそれは、凡人の数倍以上に及ぶ体感時間を齎してきたのだから。>>39
──それ以外にも問題はある。気持ちのいい話ではないだろうからと、少しだけ声を潜めた。]
初めは……自分だけでも生きなければならないと
己を奮い立たせる事もした、けれど
月日が経てば経つほど息苦しさは浮き彫りになるよ
[今晩の代金が彼持ちになったと知れば、二杯目以降は原産地の知れぬ安価なウォッカをロックのまま呷った。>>40
安く酔える身体だったらどれだけ良かっただろう。]
十四の頃に“そうなった”、と言うのは
それ以前の記憶は圧縮されて潰えるという意味なんだ
反芻しても、紙に記しても、実感は日に日に零れ落ちた
私はもう……自分の名前も思い出せない
辛うじて残っているのは愛したであろう妹の名前だけ
故郷を追われた日、私の目の前で命を落とした
その死に顔ばかりが……脳に焼き付いている
【秘】 不眠不忘 ソウルキス > 武器商人 コープスリバイバー
[だからその冗談は本題の核心から遠からず近からずとも言えた。脳に直接手を加えて外されたリミッターは治せなくとも、何も解らなくなるまで不可逆的に壊し続けることは出来る。
きっと彼の口振りは本気ではない。そう分かっていても、胸の奥に甘美な疼きを覚えずにはいられなかった。]
そう……何かお礼になれば良いと思ったんだけどね
[ほんの少しの憂いを帯びた響き。
舌を焼くウォッカの風味がもう解らなくなっても、海馬が機能している限り一言一句は永久的に保存されていく。
流れ流される儘に生きて旅をした男は、流れ着いた切っ掛けの形によっては容易く破滅に身を委ねてしまうのだろう。
そうして拾い上げた声に、興奮を隠すように口元を手で覆いながら笑った。
酒精の香と明けぬ夜の中に身を置き続ける男にとって、何も考えずにいられる選択肢は実に魅力的だ。]
【秘】 不眠不忘 ソウルキス > 武器商人 コープスリバイバー
[餞に想い出が欲しい、などと使い古された台詞で求めるつもりはない。ただ、全て投げ出すに値する安らぎだけが歩みを加速させる。]
…………ふふ
嗚呼、それも良いなと思っていた所だけど
この際手段は問わないよ、ただ……
意識が途絶えるまで滅茶苦茶にして欲しい
その先が永遠の眠りであっても、私は構わない
一度でいいから、まともに眠りたいね……
（“■■■■を告げたい”という漠然とした願いは、
転機を前に益々形を不確かにしていく。）
貴方がくれるものが引導であろうと喜んで受け取るし
私は支払えるものなら何だって差し出すよ
[拳を開く。薄い掌に握られていたのは時代錯誤なアクリル板の結びつけられたモーテルの鍵。時代劇では自動車が停まっているであろう場所で代わりに佇んでいるのは、旅人らの相棒となる機体達だ。
わざわざ居場所を明かすのは、その先を彼に委ねんとするから。いっそ
細く吐いた息が燃える様に熱いのは酔いのせいだけではない。]
【秘】 不眠不忘 ソウルキス > 武器商人 コープスリバイバー
[微笑みの中に隠すのは、たった一匙の哀しみ。]
────貴方の手で、好きなようにして
[最後の氷が音を立ててグラスの底へと沈んだ。*]
【秘】 武器商人 コープスリバイバー > 不眠不忘 ソウルキス
[潜められた声を聴き洩らさんと身を彼の方に寄せる。だってそのまま、彼が零れおちてしまいそうだったから。
二人の間で静かに現れ消えていく幾つかの言葉、紡がれる彼の苦しみと思い出。
それはまるで泡沫のように。現れ、そして流れていく。
この時は一瞬だ。
しかしそれは俺の中だけの話、彼にとっては終わらぬ記憶の一部。
安価なウォッカを口にするのを目に捉えながら、律儀だななんて思ったりして。
徐々に、過ごす今が、彼の中で永遠へと引き伸ばされていく。
記憶の欠落と言う、己を形成する物が欠けていく工程を己の内で感じる様は、常に拷問にかけられているのと同じ事。
過去という砂の城が波に攫われ消えてしまった瞬間、津波が彼を破滅の始まりへと誘った。
無くす物はおろか、焼き付かせる物すらも選べない事に彼は酷く苦しめられていて、けれどその退廃的な姿が
どうしようもなく美しいだなんて――……、
言ったら軽蔑されるかもしれない。
けれどソレも受け入れられ、あまつさえ許してくれるかもしれないだなんて。きっと甘えているのだろう。
冗談が冗談で返されなかった、手のひらの中のモーテルの鍵みたいに。
ならお望み通り、好きにさせてもらおうじゃないか。]
【秘】 武器商人 コープスリバイバー > 不眠不忘 ソウルキス
……痛むのか？
[消えた過去が、引き伸ばされていく永遠が、お前を苦しめるのならば。
苦しみ痛む箇所から順に、切り取ってやってもいい。
口元を覆い隠された笑みからはイマイチ感情が読み取れないが、どうやら俺の言葉がゴキゲンの琴線に掠ったらしい。それを良かったななんて笑って、眼を、細める。]
刹那的で、
おまけに破滅願望持ちと来た
[こんな男に身を委ねるなんてどうかしてる。]
ああ、言っておくけど嫌いじゃないぜ？
[そう、何も嫌いじゃない。むしろ好ましい。
破綻した頼みを受け入れながら、手のひらの中のモーテルキーに躊躇いがちに触れる。
この後はきっと、お互い元には戻れないだろうから。]
【秘】 武器商人 コープスリバイバー > 不眠不忘 ソウルキス
引導かどうかはじっくり考えておくよ
支払いは――、ソレも後から考えるさ
全部、な
[熱い吐息にあてられ、自分の脳がかき混ぜられたような気分になる。
だが、不思議と悪い気はしなかった。
自分の中の危うい何かが、ゆっくりと身をもたげる。]
【秘】 武器商人 コープスリバイバー > 不眠不忘 ソウルキス
────喜んで
[耳打ちをするように、小さく頬に口づける。
こんな約束も、お前の内を暴きたいとはしゃぐ俺も、多分全部どうかしてる！*]
【秘】 不眠不忘 ソウルキス > 武器商人 コープスリバイバー
[押し出される様にして消去された記憶の中には自身の生まれに纏わる全ての事象があった。今やその片鱗は“身体が覚えている範囲の事”程度でしか現れない。>>0:171
名を、故郷を、家族を、意義を失くし。
実態のない喪失感と今際の表情だけが、苦痛を以て自身の所在を証明している皮肉。]
…………痛むね
鋸で乱雑に切り抜かれた様に空いた穴を
ちゃんと埋める手段が無いようなものであって……
[再現不可能の想い出を再演する方法はない。
だからこそこれ以上の苦痛が増えぬ様、後腐れのない関係ばかりに手を出しては不確かなもので埋め合わせようとした。
精根尽きて意識を失えど、夢から覚めるのはいつも相手よりも先。それが虚しくて、目を閉じて眠った振りをする。
利害の一致で夜を共にしただけの相手に、それ以上など求められなくて。]
【秘】 不眠不忘 ソウルキス > 武器商人 コープスリバイバー
[止まない苦痛を酔いと夜伽によって誤魔化すのも慣れたもので、同情や憐れみよりも単なる欲情や好奇の視線を浴びる方が余程心地好く。
小さな口付けを浴びていっそう笑みを深くすれば、彼の項のあたりへ両手を回して意味ありげに襟の縁を指先でなぞった。
うっとりと甘い声色が零距離で耳を擽る。]
報酬……機体、灰、骨……あるいはドール
どんな形であれ、貴方のものになるのもまた
悪くないのかも知れないね……
[誰もが余所見をしていた数瞬の接触。
するりと逃げた指先が今度はその掌を捉えて、硝子扉の外へと誘った。手を引いて先へ先へと急ごうとする仕草は、売り場の菓子をねだる子供のようでもある。
目的地までどうやって辿り着いたかをろくに覚えていないから、飲み比べは一先ず彼の勝ちということで差し支えないだろう。*]
【秘】 不眠不忘 ソウルキス > 武器商人 コープスリバイバー
[ ◆
◆
場末のモーテルは最寄りの恒星の灯りが差し込まない様な区域にある。物好きなオーナーが大昔の映画に寄せて建てた造りで、非効率なネオン看板の麓にはちらほらと船が停まっていた。
半ば雪崩込む様にして自室へと戻り、荷物を部屋の隅へと放り出してセミダブルのベッドへと転がった。……頭が僅かにぼんやりして重い。うつ伏せのまま肩越しに彼を仰ぎ見て、薄闇に溶けてしまいそうな色合いに目を凝らす。]
……私を知りたそうな顔をしている
[愉しげに鼻を鳴らす。遊び慣れていることぐらいとっくに破礼ているでしょう、という意図が視線に滲むのは言うまでもない。
仄暗い一室は眠るだけにしてはやたら広く空白が目立ち、備え付けのテーブルには空のウォッカ瓶が数本乗ったままになっている。
ベッドのフレームには先が輪になったロープが不自然に掛かっていた。*]
【秘】 武器商人 コープスリバイバー > 不眠不忘 ソウルキス
[おっと、無機物と化してしまっても、俺の手元に留まるつもりがあったのか。
冗談や煽りとしてはあまりにも、……誘うのがうまい。
何処で習った、とまでは聞かなかった。
襟をなぞる指が、声色が、自分の芯を掴んで離さない。
手を引かれるまま、誰にも気づかれないよう、二人で抜け出す。
淡い色の髪色が夜に揺れる様を見ながら、まるで酒に酔った夢のようだと思った。
だがこれは現実らしい。
薄暗いモーテルの扉をくぐると、全てどうでもいいとばかりジャケットを脱ぎ棄て、うつ伏せの相手に跨るようにベッドに膝を立てた。
酒場に残された二人分のグラスだけが、其処に誰かが居た事を密やかに伝えていただろう。]
【秘】 武器商人 コープスリバイバー > 不眠不忘 ソウルキス
◆
分かるか？
[知りたそうだと言われ、相手を見下ろしながら正直にそう答える。肩越し、行為に慣れ切った視線が合えば、口角を上げて悪戯っぽく笑んだだろう。これで始めてだったら驚きだ。
自分は、知りたいのかというよりは暴きたい、これから抱く相手の事を。多少荒々しくてもいい。
それは言うなれば、本能にも似て。
キチリと結んだネクタイに指を引っ掻けると、雑に引っ張り襟元を緩めた。
首筋から胴へと繋がるタトゥーが、暗闇の中に薄っすら浮かび上がる。
今ほどスリーピーススーツであることを面倒だと思った事は無い。急く意識とアルコールが脳を揺らす。
ジャケットを放り投げた室内は違和感を覚えるほど何もなくて、まるで彼の心の内を写し取ったかのように思えた。]
…本当に、破滅的だな
[首でも吊るつもりだったのだろうかと、視界の端のロープを見やり小さく独り言ちて。
そのまま覆いかぶさり、熱い吐息のまま、キスをするより先に首筋へと嚙みついた。
遠慮は不要だろう、荒っぽい誘いに乗ってきたのはアチラだ。]
【秘】 武器商人 コープスリバイバー > 不眠不忘 ソウルキス
何処が痛む
[それは先、訪ねた箇所。鋸で開けられた風穴の例え話。
遊び慣れているのはこちらも同じ事と、今付けたばかりの歯形に口づけを落とし、問う。*]
【秘】 武器商人 コープスリバイバー > 深紅九泉 ナデシコ
うわぁびっくりした！
[うわあ！ASMR♡！！
大声と共に、思わずビンタが空を切る。]
急になにするんだよ！
[びっくりしたでしょ]
【秘】 深紅九泉 ナデシコ > 武器商人 コープスリバイバー
[両手を顔の横で上げて無抵抗ポーズ。
掌は[[空を切ったor掠めて44ダメージ]]]
どうどうどうどうどう。
出来心ってやつだ。
[頑張ってカラーチャート睨めっこしてこれだなと送ったら背景変わって文字色直して頑張ったんですよって言う謎の言い訳]
【秘】 武器商人 コープスリバイバー > 深紅九泉 ナデシコ
何がオタクをそうさせるんだ
[色もそうだが渾身のギャグまで練って！
皆にバレない角度でチョップを食らわそうとする。
出来心？しらんしらん。]
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