星狩りの国-暁の街-


21 【完全RP村】夜間飛行で追い越して


情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


一人旅 レット に 10名が票を入れた。
籠の鳥 ドルチェ に 1名が票を入れた。

一人旅 レット が断頭台の露と消えた。


今朝は全員が顔を見せた。
何もなかった?
もう怯えなくてよいのだろうか。それとも──……。


村人達は互いに手を取り合う。
ああ、血の恐怖に怯える日々は去ったのだ──……!


夢想家 コラーダ


── 遊戯>>2:76>>2:77>>2:78>>2:79>>2:80 ──


[理論は肉であり、概念は骨、経験は血である。
難解である肉を分解すれば流れる血はいたって単純な事だ。]


どうだろうか。
私は実体のない理論を追いかける方法しか知らない。

理論という膨大な肉に血を通わせるだけの人生は歩んできてはいない。

その私が貴方と同じ卓を囲めるとしたら…


[机上の上でだけだ、と。
皆まで言うのは空気が悪くなるだろうからやめておこう。]

(0) 西 2024/06/04(Tue) 00:08:30

夢想家 コラーダ



宇宙ひも理論か。

近しいものはあるね。
根拠は同じ一般相対性理論だ。


(1) 西 2024/06/04(Tue) 00:09:44

夢想家 コラーダ


[盤上から排除した白のポーンを逆さまにすると天体に見立て、傍にあった紙に押し付ける。
急な圧力を加えられた紙はポーンを中心にへこむ様に歪んでいた。]


こうして見た通り、巨大な天体は空間を歪ませる。
この空間は立体に時間という概念を足した四次元と言われていてね。

つまり引き伸ばされれば時間も歪む。
この時間の歪みこそがタイムトラベルの根源だ。

これが数十年前なら細胞ひとつのこらないだろうから、ひもみたいになるのもまだマシな方というのが怖いところだね。

それを笑ってくれる奥様の強さがよく伝わってくるよ…。


[女は強し、だろうか。いやあまりにも強すぎる気がするのだが彼のパートナーと言われれば妙に納得してしまうものだ。流石に主人が原子レベルで分解されるのは、笑えるのか気になるところだ。]

(2) 西 2024/06/04(Tue) 00:11:29

夢想家 コラーダ


[さて、と。ここはあくまで対話の場だと私の知識の話は程々に、盤上に意識を戻す。
いくら会話の付け合せと言っても、こちらをおざなりに済ませていいことにならないのだ。

とは言ったものの知ったような口を叩いてしまったという自覚はあった。
その為いい顔をされる自信もなかったのだが。]


うまくやれていなかったとして、
貴方なら自らを省みるくらいしそうなものだ。
そうでなければ、何かを成し遂げたりしないだろう?


[広い視野と冷静な頭脳と、あとは少しの謙虚さと。
少なくとも私の目には彼がそのどれもを持っているように見えた。

彼の宣言を肯定するように追い詰められた黒のキングを一瞥、舞台の幕を閉じる手伝いをするように、キングを指で倒し投了を示してみせる。]

(3) 西 2024/06/04(Tue) 00:12:53

夢想家 コラーダ



こちらこそ、光栄だミスター。
また縁があれば会えるだろう、世界は思っているよりも狭いからね。

私は貴方についていくのがやっとだった。


[捨てたはずの研究者としての血を滾らせてしまうほどの熱量は彼が相手だからこそ出来た代物だろう。
充実した時間の終わり、彼から差し出されたカードを手に取ると思わず笑って。
去る彼を見送ろう。
この船内にいる間はもちろんのこと、この船をおりた後も。
不思議とまたどこかで彼とは会いそうな気がしたのだ。
それは予測なのか、願望なのか。答えは自ずと見えるはず。]

(4) 西 2024/06/04(Tue) 00:14:20

夢想家 コラーダ



      またね。"ツァリーヌ"。**


(5) 西 2024/06/04(Tue) 00:15:47

小説家 サンシア

─ 午後・展望施設 ─


 ぁ…っ

[人の姿はあったけれど、話し声は無かったから私の声は思いのほか響いてしまった。
慌てて周囲を見回したら丁度こちらに向いた人と視線がかち合い>>2:329
それがカフェでの物思いの先だったから、また声が出かけてしまったけれど、
今度は堪え、隣まで近付いてから]


 うん、この角度で観られる機会なんて中々無いから。 
 でもこんなゆっくり旋回して近付いてくものなんだって知らなかった。

 …すごい綺麗。


[ぱっと見白尽くめな星は、よくよく見れば色んな色を含んでいると分かる。
その一つ一つが生の営みのもので、これから自分もその一部に入るのだ]

(6) nadia 2024/06/04(Tue) 00:16:55

小説家 サンシア

[そして、それは
隣で同じように大地を見下ろしている人も、また同じ。
白い星から視線を横へと動かして、少しためらいを残したまま]


 ……カラントさんはさ、

 ホワイト・マーブルでも、やっぱり絵を描くの?
 それとも、他に何をしたいとか…

 誰か、待ってる人とかいたり、する?


[彼が、どんな生活を送るのか。

ずっと踏み込む勇気が無かったところに、
些細な一歩を踏み出してみた*]

(7) nadia 2024/06/04(Tue) 00:18:24

夢想家 コラーダ


──  キッチン>>2:99>>2:100>>2:101  ──


……………………

いや失礼、なんでもない。


[自分の舌がイカれたということにしておこう。本当にすまない。

家族との仲は良好、しかしそれは過去の話、そして貼られたレッテル……これ以上はよそう。これ以上はレディに失礼だ。いやレディじゃなくても失礼だ。]


うん、君の言葉からはそう感じるよ。
本当に愛し合っていたのだと、思う。


[私がもし母ともう少し時間を共にしていて、同じ気持ちを持てるだろうか。とてもそうは思えない。
これ以上を話すと私の不幸話になってしまうから、話題が流れるのは私としても助かったかもしれない。]

(8) 西 2024/06/04(Tue) 00:32:21

夢想家 コラーダ



中々そうもいかないだろうね。


[私は彼女の言葉に頷きながら珈琲に口をつける。
皆が皆、殊勝であれば少しは地球の空気もマシになるのだがこれがまた難しい。
空中分解せず粗大ゴミのように漂う言葉達、その影響を受けるのはいつだって投げられた側だ。]


まったくもって同感だね。
私の周りでも、君の周りでもそうだったのなら、これはもう人間がそういうものなのではないかと疑いたくなるね。

きっと君の言う通り、閉鎖空間で何年も何千年もふんぞり返っていたツケが回ってきているのだろう。
そのうちアンドロイドに人としての在り方を説教されそうだ。


[むしろ説教されてしまえと悪態ひとつついてしまったのだが、すぐに元の様子に戻ると彼女の言葉に呼応するように窓を眺める。]

(9) 西 2024/06/04(Tue) 00:33:06

夢想家 コラーダ



普通ではない者たちの楽園、だったらいいんだけどね。

そうだね。
君の望むものが、ホワイト・マーブルにあることを願う。

こんな遠方だ。
少しぐらい肩書きから解放されたって罰は当たらないだろう?


(10) 西 2024/06/04(Tue) 00:33:40

夢想家 コラーダ



[甘く香ばしいクッキーと優雅な朝食。
ただの変人と言われてきた男の言葉ではあったが、それが彼女の中でなにか良い方向に作用してくれることを、私は切に願う。]**


(11) 西 2024/06/04(Tue) 00:34:08

渡航者 カラント

─ 午後・展望施設 ─

 実は俺もゆっくり降りるってのを想像してなかったな。一応描くつもりでいたが、離れた地球と同じのになるんじゃねーかって思ってたぐらいだしな。

[ただの黒の線と点。カラフルさがなければ惑星に差など感じれなかっただろうが、幸い構図という点では差があったのである。
彼女の感性>>6からみえる美醜入り混じる世界はまた違ったものに見えるのだろう。]

 そうだな。描きたくなくなるまで描いて、やめたくなったらやめる。
 他にやりたいことっていうか、趣味だし、絵を描くことそのものがやりたいことの一部ってだけだけどな。

[宇宙船の中ではやれることはそれだけということで転居が無事にすめば他のこともするつもりだ]

 誰も待っていないし待つこともない…んだろうなぁ。
 まだ着いてもないからどうなるかわからないけどな。サンシアもそんなもんだろ?

[その先はまだ降り立ってもいないので予想のように口にしつつ、映像記録をとめて、サンシア>>7へと改めて顔を向けて]

 座らねーの

[首を傾げた*]

(12) S.K 2024/06/04(Tue) 00:42:31

小説家 サンシア

─ 午後・展望施設 ─

 ね。
 重力とか気圧とか、
 そういうのに馴染ませる為とかあるのかな。

[カラントさんの言葉>>12に頷きつつ、
飛び立ってきた地球に似て異なる光景は
彼のクロッキー帳の中でどんな風に描かれているのだろうと思う。

思うだけで、覗き込むことはしないけど]


 …そっかぁ。
 
[描きたくなくなるまで描いて、やめたくなったらやめる。
何となくそうだろうな、と思っていた通りの答えに声を零し、
続けて返ってきた、誰も待っていないと
待つこともないんだろう、という言葉にちょっとした安堵と、
ちくっとした痛みを感じた]

(13) nadia 2024/06/04(Tue) 01:06:54

小説家 サンシア

[彼にとって自分は待つ対象になり得ていない。
まだ何も意思表示すらしていないのだから当たり前の話なのだけど
感じた痛みはそのまま、こちらに向いた顔が首を傾げたから]


 ん…、座る。


[ぽふんとカラントさんの隣に腰掛けて
シアタールームで見慣れた角度で彼を見上げる。

船を降りたらもうこうして隣合うことも難しくなるかもしれないと思ったら、苦しくなって]


 カラントさん、今。
 待つこともない、って言ったけど。

 私は、その、
 カラントさんのこと待ったり、
 私のこと、待っててもらったり。

(14) nadia 2024/06/04(Tue) 01:10:27

小説家 サンシア

 


 カラントさんの隣に、

 当たり前に居られるように、なりたい。





 …………そう思うのは、迷惑になる?



[上手く言えない、纏まらない感情のまま
初めて抱いているこの気持ちを押し付けていいか、問いかけた*]

(15) nadia 2024/06/04(Tue) 01:11:32

渡航者 カラント

─ 午後・展望施設 ─

 遊覧のためじゃないならそういうことになるのかね

[その辺、詳しい説明は読んでいないし、今はどっちでもよかった。
いつもなら遠慮なくどこかに座るだろうし、クロッキー帳を覗き込みたいという好奇心のようなものを感じるのに今日はそういうのがなくて、最初に浮かんだのは体調でも悪いのか?とかぐらいのものであったが]

 ぁあ…いったな。

[話は遮らずに同意をするようにして相槌を打って]

 そうか……そうか………ん?

[隣に座るサンシア>>14へと相槌を打っていて、内容>>15が想像とは違ったことで疑問符も浮かぶ]

(16) S.K 2024/06/04(Tue) 01:51:07

渡航者 カラント

 それは、思ってもないこといわれたな。俺の聞きかたが間違ってもいないならだが、バイオレット星雲は君の髪のように美しい。とか、いったことなかったし、そういうこと言われてもこなかったしな。

[親しい関係性よりも一歩踏み込むことを望む言葉に、良い悪い以前に意外だということを正直にいう。ただ、迷惑になるか?との意思確認については名前呼びや連絡先を交換した時よりは少しだけ悩んで]

 迷惑かどうかでいえば、別に迷惑じゃない。

 でも躊躇いはある。まー、これを言い出すとキリがないことだし過去の話とかしなきゃならなくなっちまうんだよな。

[それは、少々めんどくさい。声にも顔にも出さずに思考にだけのぼらせるが、言い出したらキリがない]

(17) S.K 2024/06/04(Tue) 01:51:43

渡航者 カラント

[結局躊躇う内容を口にはせずに、眼鏡型電子機器を指で叩く。
薄光を発して二人の間に広がる映像は田園と小高い山に立つ山城の背景や立体的な山や建物のある光景だけれど]

 こーいうのを作ってるんだよな。
 映像じゃなくて現物、ジオラマってやつだな。

[これに加えて例えば雪国星雲のような白い靄。これはここで描いて記録を取っていただけだがそれに被せるようにすれば冬の景色になったり、地球の青さが夏の空のようになったり。]

 手作りと映像とを趣味で重ねてつくって、興味もつやつがて売れるときもあるが、まぁ趣味だな。

 傍にいたら、こーいうことしてるって見ることになるし、俺は俺でサンシアはどういう風に世界を表現するんだ。って聞くだろうけどよ。

 変わり種の行動してるやつに対する、好奇心って意外で隣にいたい。ってサンシアは思うものなのか?

[何やら不器用な様子なサンシアへと、その言葉は好奇心によるものか、それともそうじゃないのかと、問いを向けた**]

(18) S.K 2024/06/04(Tue) 02:00:50

籠の鳥 ドルチェ


― *** ―

   [ 私は愛玩、だった。 ]

 

(19) alice0327 2024/06/04(Tue) 05:03:15

籠の鳥 ドルチェ



[可愛い可愛いドルチェ。
 外は危ないから出ては駄目よ。

 可愛いあなたにはこの服が似合うの。

 可愛いあなたにはこの世界だけで十分なの。]

 

(20) alice0327 2024/06/04(Tue) 05:03:37

籠の鳥 ドルチェ



[あなたに自由は要らない。
 私の愛しい娘なのだから、私の好きにしていいの。]

 

(21) alice0327 2024/06/04(Tue) 05:03:57

籠の鳥 ドルチェ



[それが当たり前だと思っていた。

 ある日、少しの興味と偶然で部屋の外に出るまでは。]

 

(22) alice0327 2024/06/04(Tue) 05:04:10

籠の鳥 ドルチェ



[きっかけは鍵が開いていたから。
 ただのかけ忘れというよりは
 あの屋敷にいた誰かが私を外に出そうとしたのでしょう。
 それに気づいたおかあさんが私の部屋に来て
 私が部屋から一歩外に出たのに気づいて。

 金切り声と突き飛ばされるようにして
 部屋に戻されてしまったことだけ、覚えている。

 何を言っていたのか、分からなかった。

 ただ、これっておかしい、と。
 その時違和感を持ってしまったの。]

 

(23) alice0327 2024/06/04(Tue) 05:04:43

籠の鳥 ドルチェ



[その日からだった。
 おかあさんの様子がおかしくなったのは。

 今まで以上に話は噛み合わない。
 すぐに感情的になる。
 泣いて私を抱きしめたかと思えば
 私に何度も逃げないでと叫び続ける。

 私には狂った歯車を戻すことは出来なかった。]

 

(24) alice0327 2024/06/04(Tue) 05:05:30

籠の鳥 ドルチェ



[―――籠から逃げた日は、
       おかあさんが死んだ日だった。]**

 

(25) alice0327 2024/06/04(Tue) 05:05:54

曇硝子 スイッセス

――カフェ(過去軸)――

[彼女はどうやら私の気配に気付かなかったようだ。

それもそのはず、亡き夫を模して造られた家庭用アンドロイドとは仮の姿、その正体は――ヒーローよりニンジャ・カラテの極意を余すところなく伝授された拳法の達人・戦うカフェマスター「スイッセス・サン」!(※妄想内設定)

抜き足差し足忍び足などお手の物(アンドロイドなので本当に足音を消すことも可能)。きっと滑るようにカウンターに入り目にも止まらぬ速さで珈琲を淹れたのだろう。

その結果、見知りの女性に「わひゃあ」と言わせてしまうとは思わなかった。
申し訳ない。いや彼女は物思いに耽っていたので、突然の声掛けに驚いただけかもしれないが。

お詫びにとっておきの珈琲を御馳走しよう。]>>320

(26) CClemon 2024/06/04(Tue) 07:35:29

曇硝子 スイッセス

  サンシアさん、こんにちは。
  ありがとうございます、すぐに其方へ
  お持ちしますね。


[珈琲を温めたカップに注ぐとトレイに載せて運び、彼女のテーブルへと届けた。
にっこり微笑んで近くに佇み、こんなことを思う。

そういえば昨日読み終えた本『宙色の鍵』の作者の名前もサンシアであった。
勿論偶然だと私は思っているが…。]


  明日には到着ですね。

  サンシアさんは
  ホワイト・マーブルでされたいこと、
  行きたいところなどはもう、
  決まっているのでしょうか?*
  

(27) CClemon 2024/06/04(Tue) 07:36:36

曇硝子 スイッセス

――ショッピングモール(過去軸)――

[猫の生態は不思議だ。目の前に指先があればつい嗅いでしまうし、人の背中を肉球でもみもみしたりするし、背後に胡瓜が置かれたら刺客が来たかと思うように驚いたりする。

もう一度言おう。猫の生態は不思議でありそして。
とても可愛い。

そして目の前の彼女は、その小さな生き物に似ていた。]


  す、すみません驚かせましたか?
  ごめんなさい。


[本日この一見老紳士なおっちょこちょいアンドロイドは、カフェにて既に若い女性に奇声をあげさせている。今度もまた…。どうしてこうなった。

何やら動揺している様子の彼女に私はつられて動揺し、おたおたしてしまう。
落ち着くんだ、素数を数えろ。]>>321

(28) CClemon 2024/06/04(Tue) 07:59:35

曇硝子 スイッセス

 えっと、あ、お買い物ですか。
  もうお済で…お墨付きで。
  おみおつけで…いいえ、違いますね、こほん。


[落ち着こう。こうした反応は勿論、昔のスイッセスが若い女性を驚かせた際の反応に準拠している。そう、私が間抜けなわけでは決して…。]

  ええ、はい。
  私もお買い物でした。
  荷物を入れるのに鞄を一つ。
  気に入ったものがすぐ見つかり良かったです。
  レットさんは良い品物が買えましたか?>>322


[少し大き目な買い物袋を持ち上げて見せる。女性に何を買ったか聞くのはもしかしたら失礼にあたるかもなので、このような物言いになった。
そして、物柔らかに微笑んで。]

(29) CClemon 2024/06/04(Tue) 08:00:02

曇硝子 スイッセス

  明日には船が着きますね。
  貴女と逢えなくなるのは、少しだけ…寂しいです。
  
  レットさん。
  もうお部屋に帰るだけでしたら、
  折角ですから送りましょうか。

  その間にお話でも…。

  こんな老紳士でも良ければ、
  お姫様をエスコートする栄誉を。
  一時だけ私に下さいませんか?

(30) CClemon 2024/06/04(Tue) 08:00:26

曇硝子 スイッセス

[肘を曲げ九の字にし、差し出してみる。彼女が望むなら腕を組んで歩けたら良いな、というお誘いである。わたわたした彼女は私に掴まって歩いた方が安全なのではという考えもあるが、勿論、少し気取りたい気持ちもあった。
私は王子ではないけれど。本当は若くて素敵な男性がこの役目を担うべきだけど。

でも、彼女が若く美しい女性、お姫様なのは間違いないのである。

彼女は恋というものに思い悩んでいた。今もそうなのか、もっと違う問題を抱えているのか、私にはわからない。

道中、他愛ない話しになるもよし。彼女が何か打ち明けたい事があるのならそれを聴くも良し。そんな気持ちの提案である。]*

(31) CClemon 2024/06/04(Tue) 08:02:30

さすらいのライダー アーネスト

―― 午後・カフェ ――
[礼拝堂で祈りを捧げ終わったアタイはカフェに足を運んだ。
 スイッセスさんに贈り物のお礼の絵葉書をその場で大急ぎで送ったものの、やはり叶うなら顔を見て直接お礼が言いたい。

 彼がいつもいるカフェに足を運べば辺りを見回し]


 えーっと、スイッセスさんはいる?
 ちょっと用があるンだけど……


[なんて近くのペン吉にスイッセスさんの不在を訪ねただろう。*]

(32) sakura-mochi 2024/06/04(Tue) 08:14:47

さすらいのライダー アーネスト

―― 悩める父親へ、正義のヒーローからの手紙 ――
[それはいつの頃だっただろうか。
 ツァリーヌ宛てにペン子が一通の手紙を持ってくる。 
 仮面ライダーのイラストが描かれた便箋の中。
 一文字ずつ丁寧な筆致で書かれた手紙にはこう書かれていた。

 『ツァリーヌさんへ

  あれからヒーローゴーグル大事にしてくれてありがとう。
  (実はバーで着けている姿をこっそり見てたよ)
  もし子供たちとの接し方で悩んだ時、アタイに相談してくれれば力になれると思う。
  だから、困った時はここに連絡してください。

  困った人を助けて子供たちの笑顔を守る。
  それがヒーローの仕事だからサ。

      正義のヒーロー・アーネストより』

 手紙の最後にアーネストの連絡先が添えられている。
 正義のヒーローへのエマージェンシーコールだ。*]

(33) sakura-mochi 2024/06/04(Tue) 08:48:30

曇硝子 スイッセス

――午後・カフェ(過去軸)――

[私は緩慢な動作で廊下を歩く。壁にはまだ、グリーディアと一緒に眺めた落書きが残されている。消されていないで良かったな、など考えたり。

そういえば庭園には小さなネズミがいるなんて噂も耳にしたが、小さな生き物も、落書きも。そんなには宇宙船の運航を邪魔するものではないし、そのままであると嬉しいと願った。

――と、ぺたぺたと何か丸っこいシルエットが近づいてきた。
あれは……ペン、ペン吉。

私はペンギンアンドロイドたちに勝手に通名を付けていて、知り合いの何人かには「この子はペン吉って呼んで見てるんですよ」など紹介したことがある。
だから同じように呼んでいる人もいたりするだろう。

ペン吉は私に、アーネストが私を探している旨を機械的な発声で伝えてきた。
私は先程彼女に珈琲豆を送り、そのお返事を頂いている。

何か直接伝えたい事や用事が出来たのだろうか。]>>32

(34) CClemon 2024/06/04(Tue) 11:05:06

曇硝子 スイッセス

[私は考える。彼女は血の繋がらない妹を助けるためにホワイト・マーブルに向かっていた。明日にはこの船が到着する事を鑑みると、その為の準備に忙しいはずであるが…(だから私は珈琲豆を直接私には行かなかったのだ。彼女の邪魔をしてはいけないと)。

いや、もしかしたらその絡みで何か私の助力が必要なのかもしれない。
込み入った話をするならは人がいるカフェよりも部屋の方が適切と私は考えた。

ぺん吉に伝言を頼む。『お部屋で待っているのですぐに来てください。私の部屋番号は――』

ぺん吉は丸い頭でこくりと頷いて(頷いたように見えたが顎はなかったかも)去っていく。]

(35) CClemon 2024/06/04(Tue) 11:06:28

曇硝子 スイッセス

[私は彼女の来訪に備え、軽く部屋を片付けておこう。
元々散らかすような事はしないのでトランクを脇に置いたりするぐらいだが。
この時はまだ鞄を購入していないので、荷造りは完成していない。

まだアーネストから頂いたサインは壁に飾られているし、テーブルの上にはカラントから頂いた私の後ろ姿のスケッチが置かれている。

彼女は新しい装いのまま来てくれるだろうか?

ヒーローは変身するのがお約束。
それは必ずしも戦闘スタイルに、とは限らない。
麗しき姫にだって、きっと…。

舞踏会にて王子はシンデレラを待つ。
魔法が解けない内に逢いに来てほしい。]*

(36) CClemon 2024/06/04(Tue) 11:09:08

父親 ツァリーヌ

ー アナウンス前、自室にて ー

[大気圏突入前のアナウンス>>#1>>#2>>#3が聞こえてくる。男は自室にて、荷物整理をすでに終わらせていた。]

…ん?

[ふと来訪を伝える音が聞こえてきて、扉を開く。そこにはペンギン型のアンドロイドの姿が>>33]

…………
……………………

ご苦労。

[差し出された手紙を無言で受け取る。
そのままペンギンアンドロイドが廊下を書けていくのを見送ったあと…]

……なぜわざわざペンギン型をチョイスしたのだろう…
より効率的なフォルムはもっとあっただろうに…

[などという無粋オブザイヤーなことを呟くのであった]

(37) sleepsheep 2024/06/04(Tue) 12:41:24

父親 ツァリーヌ


[丁寧な字の持ち主は、どうやらあの豪快で快活な仮面ライダーであったようだ。
非常に読みやすい字のそれを目で追うと、彼女の人助けへの熱意というものが伝わってくる。あと、ゴーグル姿を見られていたということも]

見ていたならば、話しかければいいのに…
高い酒を振る舞う話も、今からの時間だと難しそうだな…

…困った時は、か…
そのような事態にならないことを祈るよ…

[エマージェンシーコールについても一瞥し、
少し考え込んだ末、その手紙を丁寧にビジネスバッグの中にしまう。
彼女のアドバイスはたしかに的確だったように思う。
であれば…いつか再びアドバイスが必要になることもあるかもしれない。と、そういう判断で。]

(38) sleepsheep 2024/06/04(Tue) 12:46:32

父親 ツァリーヌ



[…男はこのときまだ知らない。
旅が終わって数週間後のある日、ついに我慢の限界が来て、
正義のヒーローの助言を求めることになることを。

  それは日曜朝の話。ヒーローたちが踊る時間。

    そんな賑やかで爽やかな朝の中、
      
       こんな助けを求める声が電話から


   『助けてくれ。
    子供が仕事に行くなと泣きわめいて離さない。
    ただ、書斎に行きたいだけなのに、
    何度いっても聞いてくれないんだ……』

[スーツ紳士は困り顔。そんな電話は平和の証**]

(39) sleepsheep 2024/06/04(Tue) 12:50:09

さすらいのライダー アーネスト

―― 午後・自室にて ――
[カフェでペン吉にスイッセスさんに用があると伝えた後。
 一度、自室でレットからの贈り物の紙袋や小箱などの小物を丁寧にトランクにしまっていた。
 大切な贈り物をされた時は梱包された包み紙や紙袋なども大切に保管してしまうほうだ。
 だから地球にいる時は弟妹からの贈り物の保管スペースに困ってたっけ。

 弟妹たちとのコトを思うと自然と笑みがこぼれる。


 そうしていればペン吉が部屋のドアをノックする。
 スイッセスさんからの伝言>>35を聞けば、伝言通りすぐに向かおう。

 『すぐに来てください』ってコトはスイッセスさんは忙しいのだろう。
 貴重な時間を割いてもらっているのだから、と。
 ライダースーツに着替える時間も惜しいと自室を後にする。

 そして白いサンドレス姿のまま小走りで部屋まで向かおう。
 胸元には愛弟子から貰ったタフィーピンクのネックレスを着けて]

(40) sakura-mochi 2024/06/04(Tue) 12:53:30

さすらいのライダー アーネスト

―― スイッセスさんの部屋 ――
[部屋の前に到着すると弾む息を整え丁寧にドアをノックする。
 招かれたのなら丁寧にお辞儀をしながら]


 ……あっ、この服装は、えーっとですね。
 急いで来たからというか、
 ヒーローの休日というか……えっと、

[部屋に入る前に今更に自分の服装の変化に思い至り
 かあぁと顔を赤くしながら気恥ずかしそうに俯いて]


 お、女の子っぽい服もいいモンだなァって。
 スイッセスさんが誰かに頼ってもいいって教えてくれたから。
 普通の服が来てみたくなったンです。

[ヒーローの重荷を下ろすきっかけをくれた人。
 そんなスイッセスさんに感謝を伝えたくてまだ赤い顔を上げながらも真っすぐな視線を向ける]

(41) sakura-mochi 2024/06/04(Tue) 12:54:33

さすらいのライダー アーネスト

[そうして話しながら、部屋へと足を踏み入れる。
 そーいえば、男の人の部屋に入るのは初めてだなァなんて、
 頭を過ればさっき小走りできたせいか、緊張のせいか、胸の鼓動が早く感じて気まずそうにそわそわと部屋の中に目を泳がせる。

 そうすれば視線の先に壁に大事に飾られたアタイのサイン>>36]


 わぁ、ホントーに飾ってくれてる……!
 ありがとうございます、スイッセスさん!

[胸の鼓動を落ち着かせるように胸元を押さえながらスイッセスさんに笑いかけ。
 すこし落ち着いたなら改めて感謝の言葉を伝えよう。
 ぺこりと礼儀正しく頭を下げて]


 今日は素敵な贈り物をありがとうございました。
 手紙でも伝えたけど、直接会って伝えたくて……!

[顔を上げたなら感謝と共に笑顔を贈る]

(42) sakura-mochi 2024/06/04(Tue) 12:55:20

さすらいのライダー アーネスト


 
 あ、用事ってこれだけなンです。
 貴重な時間を割いてもらってありがとうございます。

 あ、それから、えーっと……


[感謝の言葉を伝えたなら用事はこれで終わり。
 でも、すぐに別れがたくてしばし言葉を濁らせる。

 今日でアタイの知るスイッセスさんは消えてしまう。
 記憶を消されればもうアタイのコトも、今まで話したやり取りもすべて忘れてしまうのだろうと思う。
 つまりこれが最後のやり取り。

 でも、でもそれでも――……]

(43) sakura-mochi 2024/06/04(Tue) 12:56:14

さすらいのライダー アーネスト

[意を決したようにスイッセスさんを真っすぐ見つめ]


 よかったら、船を降りた後のスイッセスさんの息子さんの住所をおしえてくださいっ!
 アタイ、スイッセスさんの記憶がなくなっても会いに行きます。
 
 何度だって友達になりますっ!!

 だから、だからっ――……


[どうかまたその温かい手で頭を撫でてほしい。
 穏やかな時間を共に過ごしたい、って。

 湧き上がる強い想いに伝えたい言葉が詰まり、涙があふれ出して止まらなくなった。
 ダメだ、こんなトコで泣いちゃっ、て。
 そう思うけど涙は止まってくれない。

 頼む涙よ、止まってくれ。
 アタイはまだまだスイッセスさんと話していたいんだ――……!*]

(44) sakura-mochi 2024/06/04(Tue) 12:57:53

曇硝子 スイッセス

――ホワイト・マーブル宇宙港――

[宇宙船リベルテは予定通りの到着時間にホワイト・マーブルの宇宙港に滑り込んだ。今まで無重力の宇宙を漂う際には揺れは全くなかったが、ドッグに入る際には多少の振動があり、もしシートベルトをしていなかったら転んでしまったかもしれない。

未開の土地に早く下りたいという乗客たちはいそいそと船の出口へと急ぐ。私は最後の方でいいと考えて、ほとんど人がはけた後にリベルテを後にした。

一か月の間住み慣れた場所を離れるのは少し寂しい気持ちになる。
ドロシーと過ごす最後の時間でもあったし、新しい出会いも沢山あり…
私はこの船でかけがえのない時を過ごした。

宇宙港から船体を振り返ると、出口のところでペンギンアンドロイドたちが手を振っている。

今までありがとう、さようなら。
私は力強く手を振り返す。]

(45) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:13:35

曇硝子 スイッセス

――マイケルの家――

[宇宙港専用窓口にて荷物を受け取ると、私は無人タクシーに乗ってマイケルの自宅を目指した。

広い庭のある二階建て家屋に、ドロシーとスイッセスの息子・マイケルは妻と子供と共に暮らしている。子供といってももう成人済みだし、マイケルだっていい歳のお父さんなのだが。]


  お久しぶりです…。
  

[彼と顔を逢わせるのは久しぶりだ。ドロシーの葬儀は私独りで執り行い、その後の話し合いはビデオフォンで行っていたから。

以前逢った時にはなかった顎髭に私は見入ったが、その視線を彼は疎ましそうに一瞥する。

『ご苦労様。RS‐63857。母の遺品は…そのトランクか。
 上がってくれ。これからの話をしよう。』]

(46) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:14:03

曇硝子 スイッセス

[スイッセスという名前でもなく「あなた」でもなく呼ばれるのは久しぶりだ。
荷物には私の私物もあるが間違いはないので頷く。

私は広い応接間に通された。人間ではない私にマイケルの妻はお茶を出さない。
ソファにも座らない方が良いかと直立していたが、これは『座ってくれ』と言われたので腰を下した。

『父さんと同じ顔で立っていられると威圧感がある。』

マイケルはそう言った。私の中にあるスイッセスの記憶には、父親らしく子供を叱るものもある。老後のスイッセスは穏やかそのものであるけれど、若いうち、父子の間にはそんな関係もあったわけで…。

『端的に言おう。初期化については考えていない。
 なぜなら、アンドロイドを初期化した場合、この十年間で
 習得した知識や技能も消えてしまうから。』

アンドロイドには、AIには学習能力がある。
成長とはまた異なるものかもしれないが、生まれたままのアンドロイドはからっぽの器で。そこに様々なプログラムを組み込み、それを使って色々な経験を積む。
新たに覚えたことは技能、知識として増えていく、という仕組みだ。

もしも私を初期化した場合、ドロシーに対する記憶は一切消えるが、積み重ねを失うので、働く際のマイナスになる、という話しだろう。]

(47) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:14:38

曇硝子 スイッセス

[私は黙って頷いた。

『それで記憶の部分的消去をする予定だが、調べた結果、消去にもお金がかかるんだ。
しかも消去の量によって金額が決まるらしく…

だから、最低限母さんの記憶だけを消そうと思っている。』

淡々とした口調だった。彼は私を人などとは思っていないからだろう。
勿論、父親とも。

『本当は容姿も造り替えたいのだけれど、それこそ法外な料金だから…』

彼は私から目をそむけた。十年前に亡くなった父親とそっくりのアンドロイドを、受け入れられないという気持ちはおかしくない。
私をまがい物だと考えても、ただの道具だと思っても…。]

(48) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:15:41

曇硝子 スイッセス

[『母さんのたっての願いだから、売却も廃棄もしない。
ただ、働きには出て貰うつもりだから。
消去が済んだら早々にアンドロイド職業あっせん所に行ってくれ。
あと、住居も自分で探すように。』]


  わかりました。


[マイケルの家に住まわせて貰えるとは考えていなかったし、仕事をしない状態は私もしんどいのでその提案に異存はない。

膝の上の拳を握る手に力が入る。この湧き上がる気持ちはなんだろう。
そもそも、これが気持ちなのかも私にはわからないが。

でも、私は。]

(49) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:16:12

曇硝子 スイッセス

  ……マイケル。


[私が名前を呼ぶと、彼は眉を釣り上げる。

『呼ぶな。父さんの声で…俺を呼ぶなッ
お前なんか認めない、俺は…認めないぞッ

この屑鉄野郎ッ

母さんをたらしこみやがって…
ホストみたいに色目を使ったのか?
おばあちゃんの母に?はぁ?』


まるで堰を切ったように溢れる言葉。ソファから立ち上がり、唾を飛ばして叫ぶマイケルは顔を真っ赤にしている。]

(50) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:17:01

曇硝子 スイッセス

[怒りなのか、悲しみなのか。
私の傍までやってきて、私を指さして言った。

『俺はお前が大嫌いなんだよッ
お前の顔が見たくない、声を聴きたくないッ

母さんだって馬鹿だ、こんなぽんこつに大枚はたいて。
父さんの遺産を散財し、俺には一円も遺してくれなかったッ』

くそ、忌々しい…
あんな馬鹿な女の腹から産まれたことが俺の最大の恥だッ』]

(51) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:18:04

曇硝子 スイッセス

[パァン、と大きな音が室内に響く。]

(52) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:18:25

曇硝子 スイッセス

[気が付くと私は立ち上がり、マイケルの…息子の頬を叩いていた。

私の事はなんと言われてもいい。
しかし、妻のドロシーについて口汚く言うのだけは。
それだけは許せなかったから。

『な、殴ったな…俺を殴ったな!
と、父さんにも殴られた事なんかないのにッ…』

そう。スイッセスの記憶の中に息子を殴るシーンはない。
どんなに叱責しても手をあげることはなかった。

『アンドロイドは人間に危害を与えてはいけない。
そういうプログラムのはずじゃないのかッ
お前は狂っているのか?

この…ポンコツがッ』]

(53) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:19:14

曇硝子 スイッセス

[腫れた頬を抑えてわなわなと震えるマイケル。
その頬を涙が伝う。

私はそんなマイケルを真っ直ぐに見据える。]


  ポンコツ?私がポンコツだって。
  私は妻を愛しているだけだ。
  妻を侮辱されて怒らない夫などいない。

  そして。

  間違いを犯した息子に正しい道を教えるのも親だ。

  マイケル。ドロシーは、精一杯お前を愛していた。
  大切に想っていたんだ。

  離れて暮らしていたのは、
  お前の家族を邪魔しないためだってあったのだよ。
  お前にはわからなかったろうけれど。

(54) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:20:37

曇硝子 スイッセス

  …いつだってお前の健康を気にしていたよ。
  そんな優しい母親に、お前はそんな言葉を吐くのか。
  私はお前をこのように育てた覚えはないッ

[目を見開くマイケル。私をまじまじと見つめ、唇を震わせている。

ああ、やってしまった。これで私の廃棄は確定だ。
人間に暴力を振るい、所有者に反するアンドロイドなど…
居場所があるはずがない。]


  ……すみませんでした。
  今のは、スイッセスがもし生きていたのなら、
  言った言葉だと思います。

(55) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:21:03

曇硝子 スイッセス

[沈黙が流れる。マイケルは頬を摩ったのち、大きく息を吐く。
そして私にこう言った。

『……お前の中には、生きているのか?』と。
それが彼の父親、スイッセスの事を指すのは言うまでもないだろう。
私は躊躇いなく、力強く頷いた。

マイケルは…ただ、青ざめた顔をして。眉を寄せて押し黙る。
ふう、と大きな溜息。

『……父さん。』

たった一言だが彼は私をこう呼んだのだ。
初めて、息子として。]

(56) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:22:04

曇硝子 スイッセス

――そして――

[数日後、私は借りた小さな部屋に居を構えていた。
就職先はすんなりと決まったし、新しい生活が始まる事となる。

新しい仕事はとある老人ホームでの給仕と清掃、老人たちの身の回りの世話だ。私の生活費をさっぴいた賃金はマイケルに送金される。

私の記憶は……そのまま、消されずに、在る。
あの後、マイケルは私にこう言ったのだ。

『お前の中に父さんがいるのなら、母さんも一緒にいさせてやらないと可哀想だ。だから、記憶の消去はしない。そのかわり今すぐこの家を出ていってくれ。

じゃないとまた、泣いたり怒ったりしてしまうから。』]

(57) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:23:05

曇硝子 スイッセス

[『ほら、さっさと行け。

…行けよ、父さん。』

彼自身がもう父親であるし、子供という歳でもない。
だから私を親と思っても甘えたりは出来ないのだろう。

記憶の消去をしないと宣言した彼はどこか晴れやかな顔をしていた。
そして、最低限の荷物を持って出ていく私を見送ってくれたのだった。

こうして私はホワイト・マーブルでの新たな道を歩むことになる。

スイッセス・サイフォンは故人の名前だからもう使う事は出来ない。
代わりに私は新しい名前で生きる。

スイッセス・サンとして。]**

(58) CClemon 2024/06/04(Tue) 13:24:12

さすらいのライダー アーネスト

―― 最終日の夜・レットへの手紙 ――
[アタイは一日の終わりにレットへの手紙を自室で書く。
 早ければレットが寝る前に、遅くても明日の船を降りる前にはレットのもとへと届けられるだろう。

 白地にレースの縁取りがされた上品で女性らしい便箋。
 愛弟子が背伸びしてプレゼントを選んでくれたように、
 アタイも少し背伸びして大人の女性らしい便箋を選ぼうか。
 ホントはこんな上品なの使うの初めてなンだけど。
 背伸びしすぎかねぇ、なんて少し苦笑しつつ。


 相変わらず一文字ずつ丁寧に文字をしたためよう。
 (学がないからこそせめて字は読みやすくキレイに、
  そーしないとアタイの気持ちが伝わらないからね)]

(59) sakura-mochi 2024/06/04(Tue) 15:59:35

さすらいのライダー アーネスト

[そうして届ける愛弟子への感謝の手紙


 『大切な愛弟子レットへ

  すごくクールなネックレスをありがとう。
  どんな高い宝石よりもアタイはこの石が好きだよ。
  だってレットの愛情がいっぱい込められてるからね!

  実はアクセサリーのプレゼントなんて初めてでサ。
  驚いたけどすごく嬉しかったよ。
  これからも大事に身に着けさせてもらうからね!

       アーネスト師匠より』


 書き終わればペン子に手紙を託してその背を見送ろう]

(60) sakura-mochi 2024/06/04(Tue) 16:00:29

さすらいのライダー アーネスト

 

 会えてたらお礼のハグして頭を撫でてやりたかったンだけどネェ。
 ま、仕方ないか!


[会えなくても愛弟子の笑顔が目に浮かぶようだったから。
 今はそれでもう充分すぎるほどだ。

 窓の外に見えるホワイト・マーブルを眺めつつ、
 胸元で煌めくタフィーピンクを指先で撫で
 愛弟子の未来が明るいものであるよう願うのだ。**]

(61) sakura-mochi 2024/06/04(Tue) 16:04:27

曇硝子 スイッセス

――自室(過去軸)――

[お互いに勘違いをしてしまう、すれ違う事はよくあることだ。私は急いでいた訳ではない。ただ、アーネスト側に火急の要件があると思い込んでしまっていたのだ。
そして律儀な彼女は私の為に一刻も早くと馳せ参じてくれた。

いつだってヒーローは、呼べばすぐ駆けつけてくれる。

ノックに応えて私は扉を開く。そして――
息を飲んだ。

私の反応の理由を賢い彼女はすぐ察したのだろう。
続く言葉は照れを滲ませて。その頬が桜色に染まっているのを私は見逃さない。
顔を臥せるように下を向いたって、私はちゃんと視界に捉えた。

ふ、と肩の力を抜き。]

(62) CClemon 2024/06/04(Tue) 18:05:53

曇硝子 スイッセス

  ……いらっしゃい、アーネストさん。
  とてもお似合いですよ。
  
  ――美しい。
  妻の花嫁姿を思い出しました。>>40

[純白は彼女の潔癖な心のようであるし、そしてウェディングドレスを彷彿させた。
胸元に飾られたネックレスもほんのり咲いて白を引き立てる。]

  さあ、入ってくださいね。
  どうぞ。

(63) CClemon 2024/06/04(Tue) 18:06:21

曇硝子 スイッセス

[私は身を引いて彼女を招き入れる。船室はVIPルーム(もしかしたら社長さんが利用しているかも?)以外は同じ構造だろう。
それでも彼女は珍しそうにきょろと、そわとする。
足取りは宙に浮いているようだ。
無重力をさ迷うように。

彼女は私が飾っているサインに気付いたようだ。
弾む声に喜びが滲んでいる。]


  ええ、勿論です。
  毎日眺めていましたよ。  
  ホワイト・マーブルで私がどんな住居に住むのか
  まだ決まっていませんが、
  その部屋にも必ず飾りますね。>>42

(64) CClemon 2024/06/04(Tue) 18:06:45

曇硝子 スイッセス

[眺めるだけで元気の貰える魔法の色紙だ。お礼を重ねたいのは私の方なのだが、彼女は何故か律儀に頭を下げる。

その腰の低さこそ、彼女の人としての美徳だ。
ヒーローでありながら偉ぶるそぶりは全くない。
むしろ弱き者とも、他人とも同じ目線に立つ人。

…その人格は私をまた魅了する。
おまけにこの美しいドレスだ、一体彼女は私をどうするつもりであろう?

魔法を掛けられてしまうのは、私なのか?]

(65) CClemon 2024/06/04(Tue) 18:06:58

曇硝子 スイッセス

  いえいえ、これは私の宝物ですからね。
  飾るのは当たり前なのですよ。
  もし何か辛いことがあっても、
  このサインを見るだけで私は
  立ち向かう勇気を貰えそうですからね。

  …ああ、そんな。
  あの手紙だけでも十分嬉しかったのですが…
  
  貴女が悪い男を退治し、
  ビューさんを無事に救い出し、
  二人で珈琲を飲んでくれたなら、
  私はそれだけで満たされたのですが。

  でも…

(66) CClemon 2024/06/04(Tue) 18:07:10

曇硝子 スイッセス

[彼女は私の珈琲豆を受け取ってすぐ、絵葉書を寄越してくれた。
勿論それも大切にしまってある。その熱いメッセージと共に。

私は言葉を切り、彼女をもう一度見つめた。すらりとした背丈はモデルのようだし、均整の取れた身体である。スタントマンという職業、ヒーローであるために鍛えているのは伊達じゃない。

それを包む真白の美しさは、惑星ホワイトマーブルにひけを取らなかった。]

(67) CClemon 2024/06/04(Tue) 18:07:24

曇硝子 スイッセス

  こんな美しい貴女に逢えたのなら。
  その誉れ与れたのなら、
  貴女の律義さを喜ばねばなりませんね。


[しかしこうして見れた美しい姿も、私は記憶を消されたら忘れるのだ。
私の胸がちくりと痛む。
その様子を気取られたのか、彼女は私に想いをぶつけてくる。

とても勢いのある言葉だ。>>44住所を教える事は私にとってさほと抵抗のある事ではない。
ただ、マイケルが私の見知りに誠実な対応をしてくれるか、私がそこにいるかいないかも記憶があるかも未定だったので、特に誰かに教える事がなかっただけで。

ぱちりぱちり。瞬きの後、ふっと吐く息は溶けるようで。] 

(68) CClemon 2024/06/04(Tue) 18:12:03

曇硝子 スイッセス

  わかりました、後で教えますね。

  ……本当にありがとうございます。
  私の事を友と思ってくれて。
  貴女は、
  もし私が記憶を失おうとも、何度もでも
  来てくれるのでしょうね。

  本当に貴女はヒーローだ。
  その駆けつける姿は。

  ……いえ、今の美しい貴女は。

(69) CClemon 2024/06/04(Tue) 18:12:22

曇硝子 スイッセス

[感極まったのだろうか、彼女は涙を零している。彼女の頬を伝う透明な宝石。
ああ、こんな姿を見せられたなら。
私はどうしたって止まる事なんか出来ないではないか。

あの時はおじいちゃんとして頭を撫でた。

でも今は。]

(70) CClemon 2024/06/04(Tue) 18:12:38

曇硝子 スイッセス

  今の美しい貴女は…ヒロインですね。


[一歩、二歩と前に進み私は彼女の前に立つ。そして両手を広げる。
頭を撫でる方が望みだったら申し訳ないのだけれど、泣いている女性を前にして男が選ぶ行動は一つ。

この腕に彼女を抱き締める事は叶うか。
私はそっと、両腕を彼女の背中に回してみる。

包み込みたかった。

熱くて強くて。優しくて脆い彼女を。]*

(71) CClemon 2024/06/04(Tue) 18:13:25

望郷 グリーディア


    ── ホワイト・マーブル ──

新着の一件を報せると同時に、ホワイト・マーブルに到着したというアナウンスが響いた。
地球に別れを告げて、なお捨てられなかったこの電子端末に、届いたのは────

(72) clain_fain 2024/06/04(Tue) 19:10:36

望郷 グリーディア


リーディアちゃんへ

ご連絡が遅くなってごめんなさい。
もうホワイト・マーブルに着いてたのかな?

お父さんとお母さんがさっき私の職場まで来て教えてくれたのよ。

びっくりしたかしら?

(73) clain_fain 2024/06/04(Tue) 19:10:44

望郷 グリーディア


何も言わずにリーディアちゃんのところからいなくなってごめんなさい。
もしかしたら、もう忘れてるかも……なーんて思ってないわ。

だって、私たちは姉妹だから。


リーディアちゃんが大人になったように、私も大人になっているのよ。

だから、私、お仕事に出ているの。


もう8年と4か月と3日と11時間ね、離れてから。
何も言わずにいなくなってごめんね。

本当はちゃんとリーディアちゃんにお話ししようと思っていたのだけれど、
私が寂しくなっちゃうから、黙って家を出てしまったの。

(74) clain_fain 2024/06/04(Tue) 19:11:04

望郷 グリーディア


今もマリーちゃんとは仲良くしているかしら?
マリーちゃんの親戚の方が経営している孤児院で働いているの。

私はずっと子供の姿のままで、
成長していくことはできないから、せめてそのままで受け入れられるように。

(75) clain_fain 2024/06/04(Tue) 19:11:21

望郷 グリーディア


だから、びっくりしちゃった。
リーディアちゃんが地球を離れたって聞いた時。

だってずっとアンドロイドに人権を、って。
成長するアンドロイドの研究を、って。
頑張っていたのをニュースで見たから。

急にどうしてしまったの?
なにか嫌なことが会ったの?

ごめんね、私ずっと、大きくなったリーディアちゃんに
背が抜かれてしまったことを気にして会えに行けなくて。

本当なら私が傍に居てあげなきゃいけなかったのに。

でも、きっとホワイト・マーブルでやりたいことがあるのよね。
技術が進歩したそちらなら、もっと早く研究についても
他のことだって、いっぱい、いっぱい役に立つものね!

(76) clain_fain 2024/06/04(Tue) 19:11:34

望郷 グリーディア


お父さんとお母さんのことは私が面倒を見るから、
リーディアちゃんは安心してホワイト・マーブルで活躍するのよ!

大丈夫、だって、どんなに離れていても……私たちは家族だから。
いってらっしゃい、私の可愛いリーディアちゃん。

(77) clain_fain 2024/06/04(Tue) 19:11:41

望郷 グリーディア


オズの魔法使いの登場人物は、欲しいものを持っていた。

どうして、気づかなかったのかしら。
私は無くしたとばかり思いこんで、こんなに近くにあった欲しいもの。

リーリア姉さんは生きている。
メッセージと一緒に贈られたあの頃と寸分違わない子供の姿は、
私がとっくに追い抜かしてしまったから。

手紙を開いて、笑っている。

 『わたしの だいすきなリーリアねえさんへ
  ふたりでおおきく なって ずっと いっしょにいてね』

私が望んだ成長を、待ってくれていたのに。

 

(78) clain_fain 2024/06/04(Tue) 19:12:05

望郷 グリーディア


ねぇ、リーリア姉さん。
私身体ばっかり大人になって、馬鹿だったわ。

ちゃんとお父さんとお母さんに聞けばよかったのよ。

魔法使いのドロシーは、ちゃんと帰る方法を聞けたのに。
私には、その勇気が無かったんだわ。
 

(79) clain_fain 2024/06/04(Tue) 19:12:17

望郷 グリーディア



だから、私

    ホワイト・マーブルでは、諦めないことを約束するわ。

 

(80) clain_fain 2024/06/04(Tue) 19:12:35

望郷 グリーディア


胸元のブローチがくれた成功を、
地球では放棄してしまった分、このホワイト・マーブルで。

 

(81) clain_fain 2024/06/04(Tue) 19:12:44

望郷 グリーディア




                      だから、ほら。

(82) clain_fain 2024/06/04(Tue) 19:13:00

望郷 グリーディア



   ハローコスモス、世界の終わりに輝く命ビックバンは世界の始まり。**

    

(83) clain_fain 2024/06/04(Tue) 19:13:18

父親 ツァリーヌ

ー リベルテ降機前 ー

[大気圏突入後、しばらくの振動の後に起きた大きな衝撃が『リベルテ』が、『ホワイト・マーブル』についたことを伝えた。

しばらくの間の待機時間の後にベルトから解放された男は、荷物を運送用のペンギンアンドロイドにまかせて、ハッチが開くまでの数刻…降機の案内を受けているさなかに、男はこの船で最初に話をした少女がいることに気づく。

降機の時を待つ乗客達の中、あのときと同じように>>0:32彼女を観察し…]

(84) sleepsheep 2024/06/04(Tue) 19:14:53

父親 ツァリーヌ




……。いい顔色になったな。
それにもう。

         迷子ではなさそうだ。

[男は、告げる淡々と。
彼女の真っ直ぐな目を祝福するように**]

(85) sleepsheep 2024/06/04(Tue) 19:16:34

ふたり旅 リーン

─回想:キッチン─

[何かしらの物差しに沿って生きること。正義や秩序という観点においては、それも確かに重要でしょう。でも行き過ぎたステレオタイプが誰かを傷つけていることだってある。
アンドロイドに説教されてしまえ、という言葉には思わず笑ってしまいましたが。

…普通ではない者たちの楽園、とその人は言いました。無論、普通ではない人ばかりが暮らしやすく、ステレオタイプが暮らしにくい世の中を望んでいるわけではありません。…でも、]

そうですね。
…これから出会う新しい”普通”が、わたしたちにとって“合う”ものだといいですよね。
……もちろん、コラーダさんにとっても、ですよ

[何故か、わたしのことばかり願われている気がしてしまったので、>>10わたしはそんなふうに付け足します。いえ、思い違いならいいのです。

優雅で甘い朝食。外にはまだ少し遠いホワイト・マーブル。異文化が少しずつ融け合ってマーブル状になったまっさらな土地で、わたしたちも、同じように馴染めることを願います。

そして願わくば、あなたが見る宙が、あなたの目や心に心地よいものでありますように。もちろん、それが想像通りにせよそうでないにせよ。わたしは、そう思いました **]

(86) aI 2024/06/04(Tue) 19:41:08

曇硝子 スイッセス

――ニュース番組(ホワイト・マーブルのテレビで流れた映像)――

[夕方のニュース番組にて、こんな特集が組まれた。

『働くアンドロイドたち』
これは、様々な場所で色々な仕事に従事するアンドロイドの姿を取材したものである。

宇宙船「リベルテ」のペンギンアンドロイドたちを皮きりとし、カフェで働くメイドアンドロイドから、コンビニバイトアンドロイドまで。

『今や人々の生活を支える要と言えるアンドロイドたち。その容姿、能力も様々に異なります。

次は、老人ホームにて働くアンドロイドに話を聞いてみましょう。
すみません、ちょっと宜しいですか?』

その時の私は勤め先である老人ホームにて珈琲を淹れていた。
私の点てる珈琲は入居者たちには大変好評である。

ただちょっと変わった点があるとすれば、私の見た目も老人であるという点だ。]

(87) CClemon 2024/06/04(Tue) 20:33:00

曇硝子 スイッセス

[一見するだけでは入居者とあまり変わらない。

最初インタビュアーは間違えて私の老人に声を掛けそうになり、慌ててマイクを向けなおした。]


  はい、なんでしょう?
  …ええ、私はここで働くアンドロイドです。


[インタビュアーに私は向き合う。カメラが向けられた。うっライトが眩しい。
目を細める。

『ここではどんなお仕事をされているのてしょうか。』]


  清掃や物の運搬、雑用から施設管理、入居者の介助まで。
  出来る事は全てですね。

  こうして珈琲を淹れるのも私の仕事でして。

(88) CClemon 2024/06/04(Tue) 20:33:43

曇硝子 スイッセス

[掃除はアンドロイドではなく掃除ロボットでもいいし、珈琲だって珈琲メーカーでも事足りる仕事だ。では何故私がここで働いているのか。

インタビュアーは重ねて聞いてくる。]


  …人は、人の暖かみを求めるからですよ。
  ロボットたちに暖かみがないわけではありませんが、
  人型である私が寄り添う事が、
  ここの入居者たちの癒しになっているのです。

  …そう、皆さん仰ってくれています。

[すると傍にいたおばあさんが口を挟んだ。彼女は入居者の一人だ。

『そうですよ、スイッセスさんの淹れる珈琲はね、珈琲メーカーの味気ないものとは違うんですよ。』]

(89) CClemon 2024/06/04(Tue) 20:34:27

曇硝子 スイッセス

[『スイッセスさんが来てくれてから、あたしは珈琲タイムが楽しみで仕方なくて…
彼はね、あたしの家族の話しや昔話しも、みーんな聞いてくれるんですよ。

見た目もねえ、あんまり若いイケメンだとあたしは落ち着かないけれど、
ほら、あたしたちに近いでしょう?
仲間みたいって思うから…とても安心するんですよ?』

インタビュアーはおばあさんの話しにふむふむと頷いてカメラを向けた。
そしてインタビューを締めくくる。

『現在人口の激減を受けて、人の労働力は極端に減っています。それを補うアンドロイドは働き手として重要です。

しかし、こういった仕事は補いさえすればいいものではありません。

人の心を癒すアンドロイドの存在は、これからの社会を変えていくかもしれません。』]

(90) CClemon 2024/06/04(Tue) 20:35:05

曇硝子 スイッセス

[放送はそこでスタジオへと返された。

さてはて、私の顔も名前もばっちりとテレビに映ってしまったわけだが。
もしかしたら誰か知り合いがテレビを見てしまうかもしれない…?

今更ながら、私は顔から火が出そうになり蹲ってしまうのであった…。]**

(91) CClemon 2024/06/04(Tue) 20:36:24

小説家 サンシア

─ 回想:午後 展望施設 ─

[船の着陸についての理由は私も調べていなかったからそれ程話は広がらなかった。

いつもなら、今日は何書いてるの?見て良い?とか
遠慮なく聞いていただろうから怪訝に思われたのだろう
座らないのか、と聞かれたから座ったけれど
いつものようには出来なくて。
踏み込んだ問いかけは、やっぱり困惑を呼んでしまった>>16]



 …そう言われてたら、
 多分私、カラントさんのこと避けてたと思う。


[言った覚えも無いとカラント>>17の挙げたお世辞に、弱く苦笑して肩を竦める。
恋愛対象として意識されていないと分かる態度だったから
安心して側に居られた。
そうじゃなくなりたいなんて思うようになるとは知らなかったから]

(92) nadia 2024/06/04(Tue) 22:05:24

小説家 サンシア


 過去の話は別に良いよ。

 勿論、カラントさんが話したいことなら聞くけど、
 言いたくないことなら知らなくて良い。

[私だって話してないことはいっぱいあるし、過去もある。
カラントにだってあるのは当然だし、私の言葉に躊躇うだけの理由もあるのだろうが、
話したくないなら無理に聞き出したいとも思わないと返した後。
とん、と立てられた音から映し出された映像に、
一体これは何、と問うように見た彼から教えられた事>>18
目を丸くして]

 これ、全部作ってるの?

 あ、空はスクリーンで映してるのかな…
 山はこれ、表面を土で覆ってる?

[実物ではないホログラムでは分かり辛いけれど、じっくりと見れば推測できる材質もある。
細かい部分まで気になると集中して見ている間もカラントさんの説明は続き]

(93) nadia 2024/06/04(Tue) 22:06:12

小説家 サンシア

[そんな中、
私が彼へとした問いかけに向けての問を
彼から返されたから、好奇心に占領されていた意識がこちら側に戻り
彼へと向き直り]



 好奇心は、あるよ。

 同じものを見ても、カラントさんは私と全く違うものの見方をしてる。
 どんな風に見えるんだろう、思うんだろう。

 その手が、どんなものを生み出すんだろうって。

 そこを知りたい、知っていきたいって思う所が大きいのは本当。


 でも、それだけなら私、
 今までだって色んな人に思ってきた。

(94) nadia 2024/06/04(Tue) 22:06:37

小説家 サンシア

[取材だったり、プライベートだったり。
好奇心を刺激された相手は数知れず居たし、その人達と交流も持ってきた。
けれど、それは純粋な好奇心だけで]


 私以外の誰かに、
 カラントさんの隣に座って欲しくない。

 
 その手に触れたいし、
 触れて欲しいって思ったのは、

 カラントさんが初めてで。

 それが何でなのか、自分でも、分からないの。


[なんでカラントにこう思うのかを知りたい。
これも好奇心といえばそうだろう、
でも誰でも良いのではなく、カラントだけなのだと真摯に伝えた*]

(95) nadia 2024/06/04(Tue) 22:08:21

有象無象 シャム

― ホワイト・マーブル着後 ―


不思議だな…


[諸所の手続きをすますのに到着後も船内で長時間過ごした後、やっとかの星に降り立った自分はスーツケースを引いたまま空を見上げた。
てっきり真っ白に見えるものかと思った空は、地球そのままかといわれるとやはり全く違うものの、それでも青く見えた。

と、何か視線の隅を素早く動く小さなものが目に入り、思わず目を丸くした。
もうよく見えないそれは、壁際を走りながら宇宙港ターミナルの中の人込みの方へと消えていく。
本当に、彼の旅はまさにここから始まるのだろう。]


じゃあな、もう二度と会うこともないだろうな
ここまで来たからには、元気でやれよ


[小さい友人にエールを送った。]

(96) wallander 2024/06/04(Tue) 22:10:56

有象無象 シャム

[さあ、これからまずは、入居予定だった老人ホームに退去手続きに行かなければ。
手付金はぱあになるだろうが、それでもまだ自分の手持ちには余裕があった。
そうだな、地球に戻ったらこんな余裕をくれた主人を探しに行ってみるのもいいだろう。
自分の気持ちすら整理しないままこんなところまで来てしまって、笑われるのが目に見えているのが癪だが。

それならまずは、と、宇宙港ターミナル内のベンチに座り、荷物から超高速通信機能を持つ端末を取り出し、今も地球に居るであろう仲間へとメッセージを送り始めた。
めちゃくちゃ送るのが遅いのは勘弁してほしい。
何なら周りの職員に送り方を聞くことすらしただろう。
届くまでにどのくらいの期間がかかるのかも、よく知らない。
全然使いこなせていない端末を頑張って押したり持ち上げたりしている姿が暫くそこにあった。]

(97) wallander 2024/06/04(Tue) 22:13:08

有象無象 シャム

― 十数日後、某老人ホーム ―

[契約よりも解約の方が手間がかかるのは常である。
契約は地球に居ながらにしてできたものの、解約は本人が現地に居るのであれば来てもらったほうが早い、とホームの担当者に言われ、結局現地を訪れて話をすることになった。

到着から数日後、ホテルから自分が一時は終の棲家にしようとしていたホームへと向かう。
ホームのリーフレットは嘘は書いていなかったようで、周辺はどこか、自分の知っている地球の街並みを思い出させた。
施設自体もとてもきれいに整備されており、自分を相談室に案内する職員もとても丁寧だ。
少しだけ惜しい気持ちが湧いてくる。

けれども、この数日間、この星で帰りの船を待機する間、自分は良く考えたのだ。
ちゃんと、よく考えた。
そして思い至った。
1か月なんて、すぐだ。
本当に来る必要があるその時には、いつだって行くことができる。]

(98) wallander 2024/06/04(Tue) 22:15:25

有象無象 シャム

 
ああ、特別な医療が必要なことがわかって…
こちらで対応できるかわからないし、治療に専念したいという気持ちが…


[職員に、よれよれになるまで読んだリーフレットの入居の際の注意事項のところに書いてあったことを思い出しながら読み上げる。
なんやかんやで手続きは1時間程度で終わり、ホームの相談室を出た。

やれやれ、これで清々と帰ることができる…
と、顔を上げたとき、少し離れた場所に見えたのは、あの行きの船で見たことがある老人の姿だった。
彼とは船では、食堂にいる時に軽い挨拶を交わした程度の仲だ。
だが、彼もここに入居に来たのだろうか?
つい、声をかけるという気もないが、彼の方へと歩みを進めた。]**

(99) wallander 2024/06/04(Tue) 22:16:28

一人旅 レット

 ― ショッピングモール:スイッセスと ―

 ぜん、ぜん!驚いて無いです!

[驚いてる驚いてる。>>28
ムキになっている訳では決して無いのだが、ごめんなさいと言われてしまえば先の自分の行動を撤回したくもなる物。
動揺冷めやらぬまま急ブレーキで話題をシフト、とりあえず何事も無かったかのようにした。
なにもなかったなー!]

(100) mzsn 2024/06/04(Tue) 22:21:29

一人旅 レット

 ふふ、
 荷造り、お疲れ様です

[乗船した時よりも増えた自分の荷物を思い出すと同時、鞄のファスナーと格闘するスーさんを想像し、クスリと小さく笑った。>>29]

 私は――、
 とっても良い物を買えたと思います!

[自信があっても結果がどうなのか分からないのが困り物だが、少なくともアーネストへの贈り物は、とても良い品を選べたと思う。
柔らかな彼の微笑みに、どこか満足げに胸を張って。]

(101) mzsn 2024/06/04(Tue) 22:22:54

一人旅 レット

 船旅、最初は長く感じたのに、
 もう終わっちゃうんですね

[寂しい、と言う言葉に同感を。
皆同じホワイト・マーブル宇宙港に到着するものの、そこから先の行先は違うから。
勿論目の前のアンドロイドも例外では無い。更に言えば彼の場合、次会う時に自分を覚えて居てくれる保証はない。
なんだか急にしぼんでしまった心を誤魔化すよう、自分のシャツの胸元をぎゅっと握りしめた。]

 送っ…エスコート?!

[エスコート?!それって、映像作品でしか聞いたことない!>>30]

 いい、んですか?

[大人って、やっぱりすごいんだ!
製造年数を考えれば自分の方が年上に当たるのだけれど、そんな事は今はどうでもいい。
差し出された九の字の腕をどぎまぎと見つめ、恐る恐る手を伸ばす。>>31]

(102) mzsn 2024/06/04(Tue) 22:23:28

一人旅 レット

 じゃあ、その……
 よろしくおねがい、します

[両頬が再びぽかぽか熱を持つのを感じながら、差し出されたソレに手を添えて。
あまりの緊張に相手のシャツの腕をぎゅっと握ってしまったものだから、布地が少し皴になってしまったかもしれない。

視線はやや足元に。
自分のローヒールパンプスの黒い爪先を見つめたり、タイル作りの床の上を彷徨ったり。そうかと言えば街路樹を模したイミテーションを追ったり、忙しいのかそうで無いのかサッパリ分からない。
しかし会話が始まれば、彼の横顔を見上げ、困ったように小さく笑うのだ。]

(103) mzsn 2024/06/04(Tue) 22:23:56

一人旅 レット

[そうして、エスコートと、お話でもという彼の言葉に甘え、口を開く。]

 ……私、最初、
 この船旅で私が得る物は何もないだろうって
 そう思ってました

[胸の中に合った本音を零す。]

 この一か月は怖い物、虚しい物だろう

 行先であるホワイト・マーブルにも
 何も求めていなかったんです

[輪郭のぼやけた未来を楽しみと思った事は一度も無く、そこに在ったのは漠然とした不安と、小さな諦め。
怖い、恐ろしいと言う感情が溢れ出し、終点に辿り着く頃には、自分はいっぱいのソレで破裂し、粉々となって霧散してしまうのだろうと、曖昧な存在の私はずっとそう思って居た。]

 でも違いました

(104) mzsn 2024/06/04(Tue) 22:24:27

一人旅 レット

 私、沢山の人と出会って、
 そうじゃないって気付いたんです

 スーさんとの出会いと
 聞かせてくれたお話も、そう
 何も知らなかった私に沢山の事を教えてくれたから

[最初は、いきなり恋の事を尋ねてしまってごめんなさい。
けれどあの時の会話は今も、空っぽだった私の胸の内を満たす、大切な欠片の1つ。]

 ……私と出会ってくれて、お話ししてくれて
 ありがとうございます

 いきなり変な事言っちゃってすみません!

(105) mzsn 2024/06/04(Tue) 22:24:40

一人旅 レット

 ……――でも本当に、そう思ってるから、
 そのままの言葉で聞いてほしく、て

[横顔をじっと見上げ、言葉を紡ぐ。
成長すら拒んでいた私が見つけた、沢山の何か。
傍にあったけれど、見ようとして居なかった物の数々。]

 素敵な時間を、
 ありがとうございました

[きっと私、どれだけ大人になっても、この旅の事、忘れられない。
立ち止まり、ぺこりと頭を下げる。
そうして顔を上げれば、めいっぱいに微笑むのだ。*]

(106) mzsn 2024/06/04(Tue) 22:25:00

曇硝子 スイッセス

――十数日後、某老人ホーム――

[新しい仕事、新しい職場。私はそれにすぐ馴染み、せっせと毎日を送っていた。
日々はあっという間に過ぎていく。

お掃除も楽しい。うきうきとモップを使っていると、近づいてくる人影。>>99
私はアンドロイドであるから、職員として現入居者の顔と名前は全て把握している。つまり彼は、この老人ホームの入居者ではない。

掃除の手を止めて顔をあげる。]


  こんにちは。
  私はここで働いているアンドロイドです。
  もしかして入居希望の方ですか?
  そうでしたらあちらに事務室が…

(107) CClemon 2024/06/04(Tue) 22:50:20

曇硝子 スイッセス

[なんて話しながら気付く。彼の顔を船旅の最中見たことがあるのに。

私が覚えていたのは彼の立派な髭だ。
山のように綺麗な形の口髭と、整った顎髭。
カッコいい、とても…!
見掛けた時に「私も生やしたかった」と顎を撫でたものである。
間違いない、このダンディな髭…
それで私は彼に訊ねる。]

  あのう、つかぬことをお聞きしますが、
  リベルテという宇宙船に乗って
  ホワイトマーブルに来られた渡航者の方です?*

(108) CClemon 2024/06/04(Tue) 22:51:22

渡航者 カラント

─ 回想:午後 展望施設 ─

 難しいねぇ。

[軟派な態度だったら近づかなかった>>92といわれて、苦笑気味に返す。
実際そういうのをしなかったし、そういうのを意識させるようなことはしてこなかった。]

 そこはお互い様だしな

[更に言えば互い>>93に踏み込んで話したり話してもらってりもない。互いに古臭い難儀なことをして旅立っているのに聞きださないのはお互い様でもあった。]

 ああ、スクリーンで映してるし、上書きするようにしたら四季に変えてってる。
 基本的にジオラマ作りはな、地形は造形シートっていうので作ってるな。凹凸とかも器用に出して土を乗せて…

[植物はプランツ素材というのをつかって、樹木は本物の枝をつかって色付けしてるのやプラスチックでやっているものなどなどと説明をしていって、その末にでた質問の答え>>94>>95を聞く]

(109) S.K 2024/06/04(Tue) 22:59:10

渡航者 カラント

 そーだな…じゃあ、古典的なやつでも試してみるか。

 ほら、手を出せ。利き手のほうな

[自分で言っていて曖昧に濁しているというよりは、よくわかっていない>>95サンシアにいって、差し出された手に自分も利き手を重ねる。]

 お、物書きしてるね、ちゃんとペンダコがあるな。

[柔らかい手などと表現される安易なものとは違い、彼女が今まで積み重ねた事柄が詰まった指の硬さを男の大きな手で無遠慮に触れていき]

 俺ってペンのもちかたが昔っからうまくできなくてもう直すの諦めてるからよ。薬指のほうにできてるんだよな。サンシアはちゃんと持ててるんだな。

[ただ握るのではなく互いに確かめ合うような触れかたをした後に手を離した]

(110) S.K 2024/06/04(Tue) 22:59:42

渡航者 カラント

 …実際触れてみてどう思った?

 俺は……むずいな。サンシアが歩んできた人生は〜とか、努力や苦悩が〜なんていえるほどサンシアの今までもしらねーしな。
 積み上げてきた経験や価値が手に宿ってるとかぐらいか?

[知ってるのは難儀な趣味をもった物書きらしい職業に準じた手の持ち主であることはあっても、努力や苦悩なんかがあったのかどうかまではわかりようもない]

 それに、軟派なこといって離れられるのも困るしな。

[さて、実際に触れてみたいといっていたが、どうかな?とサンシアの反応を伺うのであった*]

(111) S.K 2024/06/04(Tue) 23:03:55

一人旅 レット

 ― 最後の夜、寝る前に:師匠からの手紙 ―

[今夜は早寝をした方が良いのか、それとも時間を惜しんで夜更かしした方が良いのか。
寝巻の私はそんな事を考えながら、部屋の外に見える白い惑星をぼんやりと眺める。
明日の昼1時まで船は惑星周囲を一巡すると言うアナウンスを思い出しながら、静かに時間の使い方を考えていた。>>2:#1

この狭い部屋とももうすぐお別れ。
明日の午後には自分はホワイト・マーブルに居て、夜には母さんの待つ新しい家に到着している筈。
あんなにべったりだった母さんとの長期間のお別れと、久しい再会。
嬉しい事の筈なのに、私の心はまだ何かもやもやしている。

今抱いているのは、不安か、それとも期待か。
それは私本人にも分からない。

けれど、ベッドの上でいつも通り膝を抱き、小さくなればほら安心。
……そうだったはずなのに、なぁ。]

(112) mzsn 2024/06/04(Tue) 23:11:38

一人旅 レット

 私、明日からどうしよう

[帰る家もきちんとあり、自分を待つ人もいる。特に路頭に迷う訳では無いのだが、それでも何かが付きまとう。
はぁと溜息をついた頃、トントンと扉のノック音。
こんな時間に誰だろうと、素足でベッドを降り、小さく丸いドアスコープを覗き込んだ。]

 …ペンギンさんだ

[うん?それともペンギンちゃんかな?
何処かメスっぽいデザインをした船内アンドロイドの顔が見えれば、幾つかのドアロックを外してペンギンちゃんを部屋に迎え入れる。]

(113) mzsn 2024/06/04(Tue) 23:12:00

一人旅 レット

 これ、師匠から?

[ペンギンちゃんから手渡されたのは、上品なレースが愛らしい、白い手紙。>>59>>60>>61
意外なそれを受け取れば、アンドロイドはそうだそうだと言わんばかりに頷いた。…かもしれない?]

 ――返事なんていいのに

[でも、嬉しい。
贈られた綺麗な文字を大切に読み、小さく笑む。
だって、師匠はいつでも私の不安を拭い去ってくれるから。この手紙もそう。
さっきまでのモヤモヤはとうに失せ、代わりにあるのは幸福でふわふわした何か。
頑張って選んだネックレス、喜んでくれて凄く嬉しい。高揚した気分のまま踊り出してしまいそうな身体を抑えながら、手紙の配達人の方へ向き直る。]

 ありがと、ペン子ちゃん

[決まった名前なんてついて居ない筈のアンドロイドの頭を小さく撫でて、去って行く背中にバイバイと手を振り見送った。*]

(114) mzsn 2024/06/04(Tue) 23:12:34

曇硝子 スイッセス

――ショッピングモール――

[全然驚いてる…>>101むしろまごう事なきほどに彼女は驚いている…が、そんなにも力強く言うのならば私は追求しない。

ピカッとスタンドライトで彼女の顔を照らし、かつ丼をちらつかせながら「今驚いていただろう?素直に話せばこのかつ丼を食わせてやらないでもないぞ…」なんて事は決して…。

彼女が何を買ったのかまではわからなかったが、どうやら満足するものに出逢えた様子。私はうんうんと頷く。

そしてまた彼女は驚いた。私の腕を組み歩こうという提案に。
くるくると変わる表情がとても愛くるしい。]

(115) CClemon 2024/06/04(Tue) 23:23:05

曇硝子 スイッセス

[私は悠然とした態度で構えている。
何故ならいつもこうして妻と腕を組んで歩いていたから。
つまり慣れているのだ。

妻がいつも照れながらそっと腕を差し入れてきたように彼女もそうする。102
緊張しているのか、シャツを引っ張る仕草に私はくすり、笑った。
皺なんて些細を気にしなくていいのだから。]


  ふふ。では行きましょう。


[私たちはのんびりと歩きながら移動する。向かうのは彼女の部屋のつもり。
なので、こっちですか?なんて聴きながら歩く。

その間、彼女の話しに耳を傾けよう。
胸にいっぱい積もっているものがあるなら、少しでも解放してあげたくて。]

(116) CClemon 2024/06/04(Tue) 23:23:29

曇硝子 スイッセス

  …そうだったんですね。
  何も得るものがない…なるほど。>>104


[大半の人が船旅や新天地に新たなものを求める。しかし彼女はそうではなかったようで…。

もしかしたら、行きたくないのに行かねばならなかったのだろうか。
事情があるのだろうか…。

その背景まではわからずとも、静かに聞き入る。]

  …この船、色々な方が乗ってますものね。
  私も沢山の出会いから、沢山学ぶこと、
  得る事。楽しいことがありました…

  とてもよく、わかります。

(117) CClemon 2024/06/04(Tue) 23:23:54

曇硝子 スイッセス

[みんなの顔を思い浮かべる。貰った言葉を脳内にて繰り返す。
彼女もきっとそうなのだろう。
そして私自身がその出会いの一つとして数えて貰えていることに、微笑む。]

  嬉しいです。そう言って貰えると。
  出会いって本当に運と縁ですからね。
  自分で狙って全てを得ることは出来ない…
  それでも手を延ばすのが人だとは私は思いますが、
  貴女はここで沢山得られたのですね。

  きっとホワイト・マーブルでも
  いっぱい、いい出会いがあります。
  
  恐れずに、怖がらずに。
  どうか歩んで下さいね。

  貴女ならきっと出来ます。

(118) CClemon 2024/06/04(Tue) 23:24:17

曇硝子 スイッセス

[恋って何?と悩んでいた彼女はほんの少し前だ。まだ子供っぽさも十分にあったのに。しかし今一緒にあるんている彼女の横顔は……。]

  …素敵なレディになりましたね、
  レットさん。

[彼女は丁寧に私に頭を下げる。そして素晴らしい笑みを私にプレゼントしてくれた。これ以上の贈り物はきっと存在しないほどの…。

気が付けばそこはもう彼女の部屋の前であった。
私はそっと組んでいた腕をほどき、彼女と向き合う。]

(119) CClemon 2024/06/04(Tue) 23:24:51

曇硝子 スイッセス

  …エスコートはここまでですね。
  こちらこそ…本当にありがとうございました。

  レットさん、どうかお元気で。
  貴女の人生の旅路に、良い風が吹きますように。

[これは航海士の言葉である。リベルテは宇宙の海を漂っているのだからふさわしいだろう。そして私は彼女と別れる。
いつまでも優しい風が彼女を包んでくれるように願いながら。]**

(120) CClemon 2024/06/04(Tue) 23:25:22

小説家 サンシア

─ 回想:日中 カフェ ─


[物思いに耽っていたせいで気付かなかったと認識している私は
変な声を出したのは私自身のせいですすみません>>26、と申し訳なく思っていたので
いつもよりも香りの良い珈琲が、スイッセスさんからのお詫びとは全く気付かず]

 あぁ、そんな
 すいません持ってきてもらっちゃって!

 えぇと、良かったら
 スイッセスさんも何か如何ですか?
 折角だし、私も追加で何か…
 ブラウニーでも頼もうかなって。

[せっかく淹れてもらった珈琲だ、
甘味と一緒に頂けば、より深みを味わえるだろう。
お礼がてら同席を勧めたわけだが、どこまで受け入れてもらえたか。
ともあれ、暫しの時間の共有は叶い
スイッセスさんから向けられた問いかけ>>27にぱち、と瞬いた後]

(121) nadia 2024/06/04(Tue) 23:36:43

小説家 サンシア


 そうですね…
 こうする、というのは決まっていたんですけど。

 したいことは、まだ…
 輪郭が掴めていないのが、正直なところです。

[何せ自分の中で自覚したか、位の思いだ。
思わぬ気掛かりが出来たことも含め、考える時間が少なすぎて今はまだ、変わりたい位の曖昧さしかない。
答えながらの苦笑は、スイッセスさんに向かう時にはなりを潜めて]


 スイッセスさんは。
 船に乗り込まれた時、本を持っていらっしゃいましたよね?

 …あれは、読み切れましたか?

[読み終わったか、ではなく最後まで読めたか。
ずっと気になっていたそれを、問いかけた*]

(122) nadia 2024/06/04(Tue) 23:38:38

さすらいのライダー アーネスト

―― 最終日の午後・スイッセスさんの部屋 ――
[アタイの姿を見るなりスイッセスさんは息を飲み。>>62
 そして褒めてくれる。>>63
 それがまた気恥ずかしくて俯いて頬を染めた]


 やっ、やだなァ。褒めすぎですよスイッセスさん。


[照れ隠しに頭を掻きながら慌てて否定する。
 男性から「美しい」なんて言われるのは初めてで思わずドキりとしてしまうが、スイッセスさんは褒め上手だからきっとそんな言葉が出たんだな、と思い直して。

 促されれば部屋へ足を踏み入れた。
 走ってきたせいか、先程の誉め言葉のせいか胸の鼓動が早いのを誤魔化すようにきょろきょろそわそわと周囲を見回して]

(123) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 00:02:13

さすらいのライダー アーネスト

[サインを見つければまた嬉しいコトを言ってくれる。>>64
 立ち向かう勇気を貰えそう、だなんて。>>66]


 へへっ、宝物にしてくれてありがとうございます。
 スイッセスさんの力になれたなら嬉しいです!


[珈琲豆のお礼を言えば紡がれる言葉。
 それが途中で途切れ――……]


 ……えっと、スイッセスさん……?


[こちらを見つめる視線に首を傾げる。>>67
 ――やっぱりこの服、変だったかな?
 なんて少し居心地が悪そうに身じろぎ一つ]

(124) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 00:02:32

さすらいのライダー アーネスト

[でも、それはアタイの勘違いだったようだ。>>68
 再び面と向かって美しいなんて言われれば思い出したように頬が赤くなりスイッセスさんから目を逸らす]


 だ、だから褒めすぎですって……!!
 もう…、恥ずかしい、ですよっ…。


[恥ずかしいとなんとか口にして、
 普段と違う女性らしい服装につられてか、いつものように強く言い返せない。

 でも、こんなやり取りも今日で最後だ。
 だからアタイは思い切ってスイッセスさんにお願いをする。>>44

 ありのままの思いを真っすぐに伝えて、
 こみ上げる想いを抑えきれずに涙を流して――……]

(125) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 00:03:08

さすらいのライダー アーネスト

[泣きながらスイッセスさんの言葉>>69を聞く。
 涙を止めようと必死なアタイにはその時、スイッセスさんがどんな顔をしていたのか分からない。

 それでも聞こえる声音は穏やかで優しくて――……]


 …………えっ?


[気付けばアタイはスイッセスさんの胸の中にいた。
 一瞬何が起こったのか分からず目を見開いてスイッセスさんを見上げる。

 でも両腕を背中に回されれば自然とアタイはスイッセスさんの胸に身を寄せる形になって――……]


 す、スイッセスさんっ……?


[アタイはスイッセスさんに抱き締められているのだと理解する。
 その抱擁は、胸板に寄せられた力強さは祖父が孫を抱き締めるような慈愛に満ちたモノというよりも、もっと、こう――……]

(126) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 00:03:53

さすらいのライダー アーネスト

[そう、恋人を慰める男女の抱擁のようで]

 
 っ〜〜〜!?



[アタイはスイッセスさんの腕の中で顔を真っ赤にして硬直する。
 男の人に抱き締められたコトなんてないアタイはそれだけでどうしていいか分からずパニックに陥る。

 流れていた涙もひっこんでしまった。

 ただただ自分の胸の鼓動が激しく鳴り響いてその場から動けない。
 ど、どどどどどうしよう!?どうしよう!?

 混乱した頭はどうしていいか分からず真っ白も同然だ]

(127) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 00:04:19

さすらいのライダー アーネスト

[でも、それでも。
 混乱する頭のままスイッセスさんの抱擁から逃れようと彼の腕の中で必死にもがく]


 だっ、だめです!スイッセスさんっ、
 こ、こんなっ……、こんなっ……


[真っ赤な顔に涙の溢れた瞳のまま懇願するようにスイッセスさんを見上げる。
 とてもとても困惑して戸惑うような眼差しを向けて]


 奥さんが……、奥さんにっ……、悪いですっ!


[なんとかそう言って、叶うならその胸板を突き放して遠ざけようとする]

(128) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 00:04:51

さすらいのライダー アーネスト

[だって、スイッセスさんには大切な奥さんがいるんだ。
 だからアタイはそーゆー風に抱き締められちゃいけないんだ。

 嵐のように混乱する頭の中でも揺るがない道標の星のように強く思う。そしてそれを目指す。
 そうして願うのだ。
 スイッセスさんの愛がアタイのせいで曇りませんように、と。

 流れに身を任せてスイッセスさんの優しさに甘えて胸の中で子供のように縋り付いて泣くコトもできただろう。
 優しいスイッセスさんは許してくれる。受け入れてくれる。
 でも、それじゃいけないんだ。いけないんだと強く思う]


 アタイはヒロインなんかじゃありません。
 ヒーローなんですっ……!


[そう言えば今度こそ本気で力を込めてぐいっとスイッセスさんの胸板を押そう。
 強い拒絶と、揺るがない信念を込めて。*]

(129) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 00:07:36

小説家 サンシア

─ 回想:午後 展望施設 ─


 そういう風に近付いてきた人に、
 良い人っていなかったから。


[カラントの苦笑に、自分も苦笑のまま返す。
過去を詮索しないといったこちらにお互い様だしなと応じる声>>109にも頷きで答えた後
彼が見せてくれた映像に好奇心のまま問いかけ
教えてもらったことに、目を輝かせ]


 なるほど、本物の枝を使ってるからこの質感が出せてるのね。
 じゃあこっちのプラスチックはあえて差を出そうとしてる?

[そんな感じに、目の前の好奇心をそのまま満たしていたのだが
カラントさんから改めて向けられた問いかけに、
映像から彼へと向き直って、素直な答えを返したら手を出せ、と言われ]

(130) nadia 2024/06/05(Wed) 00:08:08

小説家 サンシア



 手?
 こうでいい?

    て………っ!?


[なんだろう、と思いながら言われたままに出したら
カラントの手が重なって、声にならない声が出た。
そんなこちらに気付いていないのか、
指の一本一本を確かめるように触れられて>>110
何やら言われながらだとは分かるも、耳に入らぬまま
相手の指の太さ、掌も含め固さを感じる手の違いに戸惑いながら
カラントさんから離されるまで息も潜めされるがままでいて

どう思った?と問われる声に、やっと深く呼吸をすることを思い出した後]

(131) nadia 2024/06/05(Wed) 00:08:50

小説家 サンシア


 ………どきどきしすぎて、

 よく、わかんない



 …てゆか、顔って、
 こんな熱く、なるものなの…?



[触れたいと思ったし、
触れて欲しいとも思ったとは言ったけれど
すぐに叶うとは思っていなかったから心構えも何も出来てなくて。

なんだか顔を見られるのも恥ずかしくて、
視線をそらしながらカラントに問いかけた*]

(132) nadia 2024/06/05(Wed) 00:09:56

一人旅 レット

 ― 私と言う存在は ―

[時間通りに目が覚めた私は、
昨晩準備した柔らかな布地に袖を通す。

淡い色で構成されたそれらはきっと、
『今日』と言う新しい日に相応しい。]

(133) mzsn 2024/06/05(Wed) 00:44:53

一人旅 レット

 ― リベルテ降機前 ―

[大きな荷物は船内アンドロイドに任せ、私という存在は、少し大きめのバッグと共にその場に立っている。
けれど普段と全く違うのは、袖を通している衣服が異なる事か。

パンツスタイルである事こそ変わらないのだが、選ぶ色や服の趣味は正反対。
まず目を引くのは、薄桃色生地のゆったりとしたハイウェストワイドパンツ。
上品な白のブラウスは、ほんの少しギャザーが入り、やや甘めのフェミニンスタイルで女性らしい。
足先は、ブラウスと同じ色のローファー。
それと長かった襟足を、ゆるくアップにまとめて。
どれも船内ショッピングモールでドルチェと一緒に選んだもの。>>1:363
彼女が似合うと笑ってくれたから、勇気を出して自分で選んだもの。

別人のような出で立ちだけれど、緊張気味の顔はいつもの私。
誰かを探している様子であったが、目当ての人物を見つければ、私は気恥ずかしそうな顔で駆け寄るのだ。>>84>>85]

(134) mzsn 2024/06/05(Wed) 00:45:59

一人旅 レット

 ツァリーヌ!さん!

[慣れない靴での小走りはやや不安定な物だったが、これぐらいの距離、どうってことない。]

 よかった、見つけられて!
 …会えないまま、一週間たっちゃいましたね

[一週間と言う日付が随分と遠く感じる。
一週間前の自分も遥か、遥か遠く。あの時はまさか、こんな服に袖を通す機会が来るなんて、夢にも思って居なかったから。]

 ハンカチ、返し損ねちゃう所でした

[手元のバッグを探れば、あの時の赤いハンカチはすぐ出てくるだろう。>>0:122
それは何時でも返せるよう、ずっと私の傍にあったもの。
いつかの彼の、『たくさん悩むといい』と言う言葉と共にあるように。>>0:173

綺麗に洗い、キッチリとアイロン掛けしたそれを、両の手で差し出して。>>1:17>>1:18]

(135) mzsn 2024/06/05(Wed) 00:46:38

一人旅 レット

 私、ツァリーヌさんが言ってくれた通り
 沢山、沢山悩みました
 それで――、分かったんです

[あの時の言葉を思い出す。]

 私が地球に置いて来てしまった物
 置いて来なければならなかった物

[それは、何も無いと嘆いて居た過去の私との決別。]

 ホワイト・マーブルで何をするか、
 それはまだ決めてません

 けれど、それを探してみようって言う気持ちが、
 私の中にきちんとありました

[何も無い訳じゃなかった。
探して来たのは自分。与えて満たしてくれたのはみんな。
けれど、最初にその事に気付かせてくれたのは、他でもないツァリーヌさんだから。]

(136) mzsn 2024/06/05(Wed) 00:47:20

一人旅 レット

 ……だから、
 ありがとうござい、ます!

[もう私、迷子じゃない。
自分の足で此処に立って、私として存在出来る。

そうして曇りの無い真っすぐな目で、満面の笑みを贈っただろう。**]

(137) mzsn 2024/06/05(Wed) 00:47:48

渡航者 カラント

─ 回想:午後 展望施設 ─

 なるほど、そういわれたら理解できる。

[シンプルに警戒心というものとして言われれば理解ができる。
そのわりに思い切りの良さを感じてはいるが、それはサンシア>>130自身の価値観からくるものでもあるだろう]

 ああ、自然体ってままだと聞こえはいいが、例えばこっちを強調したい。とか、あとは光の辺り具合とかでどっちがいいかってので変えてるな。

[という具合の会話ならば、それまでの延長として行われていたこと]

(138) S.K 2024/06/05(Wed) 01:22:17

渡航者 カラント

[にしてもこうして手を触れてみての反応>>131 >>132が、薄い、いや?濃い?
警戒心というのをもっていて、自分から踏み込まないようにしていた>>1:158サンシアだから、なんとなく合点がいった。だから彼女は素直なんだろうとかそういうもの]

 ……本当だったんだな。

[顔を赤くして、視線を逸らしての言葉>>132に困惑とは違った感情も浮かぶ。]

(139) S.K 2024/06/05(Wed) 01:22:26

渡航者 カラント

 ……なぁ、この間言ったと思うんだけどよ。

 「自分の色んな意味での代用品がいるなら、それもいいんじゃねーか(>>1:211)」って。

 あれ、実際体験してんだよな。俺。

[過去の話はめんどうくさいが、真っ直ぐな感情を向けられてめんどうくさいで済ませるほどの理由ではないこと]

 まぁ、過去の話なんてつまらねーけどさ。

[自分は地球では文明が届くまで遅れた地域に住んでいたこと。
今では古い事柄がそれこそ10年前は普通にあったぐらいのこと。多数のアンドロイドがあらわれたことで、社会に大きな変化が生まれたのを間近で見た来たこと]

(140) S.K 2024/06/05(Wed) 01:24:19

渡航者 カラント

 …問題がなぁ。仕事そのものを生き甲斐にしてたやつらなんだよなぁ。
 余程特別なものじゃない限り仕事はなくなって、飢え死ぬ心配もないからっていっても、それそのものが生き甲斐なんていうやつはな。生きる意味を見出せなくなっていってな。

 うちの両親もそうだった。ハウスキーパーだの雇って俺のこと放っておくぐらいにな。おかげで裕福な家庭ってやつではあったんだけどな。
 そんで、充実した社会保障によって用意されたものがな、なんだっけか…呼び名は忘れたが、『幼児性。』って意味のものだったな。

 記憶を一部なり削除して、生き甲斐を探すぐらいの心になるように戻しちまうってやつだ。

 なんやかんやあってその装置に頼ることになっちまったんだが、そしたらよ。子育てしっかりしてみたいとかいいだすんだよ。俺その頃には27だぜ?今更幼稚園だの小学校なんてできるわけねーしよ。

 でもまぁ、発達した文明ってのは凄いものだ。子供だって用意できちまうんだからな。
俺の過去のデータをつくって、昔の俺を用意して……

(141) S.K 2024/06/05(Wed) 01:24:47

渡航者 カラント

 代替が確り用意できるならデータ元になったやつだっていらねぇ。
 おかげで俺は好き勝手できるし、両親も生き甲斐を取り戻す。
 まあ一種の、めでたしめでたし。ってやつだ

[いっていて、特別苦しくもないし、そういう苦悩できる贅沢もいらねーやってなっちまったものだ。

その際も色々と契約書なども交した。
自分のデータを使うのだ。アンドロイドだからといって親であることをいずれ放棄するような真似は許さない。とか。死に目にもあいにいかない。だとか。まあ色々]

 満ち足りた世界じゃ、自分である必要なんてなくなってくんだろうなーって思うと、なんていうか、馬鹿らしいなーって思うんだよな。

(142) S.K 2024/06/05(Wed) 01:25:05

渡航者 カラント

 で、ここまでいってなんだけど。本題はこっからなんだが

[と、先程の長くてめんどくさいなーって思っていた話題はさておく、ただ説明のためにいっただけで本題は別である]

 あんま、考えてなかったけど、サンシアが隣にいる。ってのいいな。

 考えてみりゃ俺にとって見ても、サンシアは魅力的だしな。

[そしてわりかし短くまとめるようにいうのであった**]

(143) S.K 2024/06/05(Wed) 01:25:23

曇硝子 スイッセス

――自室(過去軸)――

[いつもライダースーツに身を包み自分を律し、鍛錬を欠かさず、強くあろうとする。
ヒーローとして常に振る舞い、弱きを助けようとする。
そんな彼女を輝かしいと私は想っていた。

しかし、彼女のいつもとは異なる装いと「ヒーローの休日」41という言葉に、私は彼女との距離を量り間違えたのかもしれない。

スイッセスはドロシー以外の女性を知っているが、私は妻以外の女性を知らない。
よって、私の女性に対する行動の判断は妻に対するものが基準であり――否、基準でしかなく、実は拙いのかもしれない。

泣いている女性が居たら慰めるは当たり前として、胸に抱くがいき過ぎた行動であることに、十年間妻としか過ごしてこなかったアンドロイドの私は思い当たらなかったのだ。

まるで初めて女性に接する十代の男子のように、ただ慰めたい一身、胸に感じたときめきに任せる勢いにて手を延ばしてしまったのだ。]

(144) CClemon 2024/06/05(Wed) 07:13:01

曇硝子 スイッセス

[解説してしまえば、これは私に芽生えた初めての純粋な恋心だったのかもしれない。

私はドロシーに「恋するように」造られた、プログラムされたアンドロイドだ。
生まれたての私はそれを「仕事」と認識していたように。
しかし、一緒に過ごすうちに私はドロシーの愛らしさに自然に気付き、惹かれ、恋をした。
これは人にも見られる作用で、お見合い結婚から段々と本物のおしどり夫婦になっていくようなもの、と言えばわかりやすいか。

しかし、結果として私がドロシーに恋をしたのは事実であるが、私にとって与えられた道筋であったのもまた事実なのである。

アーネストという女性は、そうではなかった。
私の前に颯爽と現れて、その振る舞いで幾度も私の心を奪った。

私はまだ、亡くなったドロシーを想っている、偲んでいる。
しかしドロシーはもうこの世にはいないのだ。
私の愛する人は私の胸の中にしか存在しないのだ。]

(145) CClemon 2024/06/05(Wed) 07:13:36

曇硝子 スイッセス

[ドロシーへの愛が目減りしたわけではないが、私の心には彼女の死によってほんの少し隙間が出来た。寂しさが穴を開けた。
そこに滑り込んでしまった存在がアーネストであったのだろう。

人の心は変化する。私が「アンドロイド」であるのなら、命じられた通り永遠にドロシーだけに恋をしていたはずだ。
目的に添って生きてきたはずだ。

だが、私に生まれた「人の心」は。
新しい恋に目覚め…そして「慰める」という行動を少し過激にしてしまう。
頭を撫でるだけで良かったのに。
ドロシーにそうしたように、彼女を胸に抱き慰めたいと想ってしまったのである。愛しさに溢れて。]

(146) CClemon 2024/06/05(Wed) 07:14:03

曇硝子 スイッセス

  ……


[彼女は最初、私の胸に収まってくれた。>>126
私はこれで泣いている彼女の居場所になれたと、心から安堵した。
男としてそういう女性を放っておけないのは当然だし、何より――前述したような「人の心の変化」が私に起こっていたから。

だが、彼女の望みは抱擁ではなかった。
当たり前だ。彼女にとって私は「おじいちゃん」なんだものね。
男性ではないのだから。…人間ですら、ないのだから。
いきなり機械に抱き締められたら、それは驚くであろうし、もしかしたら怖かったかもしれない。]

(147) CClemon 2024/06/05(Wed) 07:14:29

曇硝子 スイッセス

[彼女の口から漏れた駄目、という言葉が漏れて。妻の名前が挙がった時。>>128

漸く私はかかっていた魔法から醒める。恋という名の、人を狂わす魔物から逃れる。彼女はシンデレラという名のヒロインではなかった。美しい装いをしていても、ヒーローだったのだ。129

まるで糸が切れたように私は彼女を離した。
彼女はどんな表情をしているだろうか。]


  ……私は……なんて失礼な事を。

(148) CClemon 2024/06/05(Wed) 07:14:57

曇硝子 スイッセス

[謝らなければ。そう思うのに言葉がうまく出てこない。想えばこの十年間で私はこんなに動揺した事があっただろうか?いや、ない。
青ざめた顔で彼女を見つめ、それから空っぽになった腕を見下ろした。

そうだ、妻が亡くなった時から私にはもう。
抱き締める者なんていない。

ドロシーは私の胸の中には生きているが、
この腕の中にはもういないのを何故…忘れていたんだろう。]

(149) CClemon 2024/06/05(Wed) 07:16:26

曇硝子 スイッセス

  ……申し訳ありません、アーネストさん。
  こんなことをしてしまって。
  
  でもどうかこれだけは知ってください。
  私は貴女をドロシーの代わりにしたわけではない。
  貴女の魅力に惹かれてしまいました。

  貴女を慰めたいと思う行動が…
  そのせいで、行き過ぎてしまいました。

  …許してくださいとは言いません。
  許されない事をしたと思うので。

  すみませんが、
  どうか、独りにして貰えないでしょうか。
  折角来ていただいたのですが…
  どうか。

(150) CClemon 2024/06/05(Wed) 07:16:48

曇硝子 スイッセス

[こんな事をした私に、彼女は怒鳴ったり怒ったりする人ではないのを私は知っている。また、今この場で謝罪を繰り返すのが無駄な事も。

今は離れて落ち着くべきだ。私はそう想って彼女に必死に訴えた。]*

(151) CClemon 2024/06/05(Wed) 07:17:29

さすらいのライダー アーネスト

―― スイッセスさんの自室 ――
[恋人のように抱き締められた時、正直動揺してしまった。
 だって初めて男の人に抱き締められたのだから。

 おじいちゃんだと思っていた彼が見せた男としての一面。
 それは確かに怖くもあったけど、それは”人間”として接してきた証。
 機械だから、という発想はアタイにはなかった。

 仲良くなれていたと思っていた、だけど――……

 拒絶して突き放せば糸が切れたようにスイッセスさんはアタイを離してくれる>>148]


 スイッセスさん…………、

[失礼なことをしたと呟く彼にどんな顔をしていいのか分からない。

 瞳に溢れていた涙が一筋、頬を伝って流れ落ちる。
 沈痛そうな、そんな顔のまま呆然とツイッセスさんを見ていた]

(152) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 08:43:13

さすらいのライダー アーネスト

[青ざめた顔で腕を見下ろす姿>>149はまるで
 抱き締める誰かを失って呆然としているように見えた。

   ――ああ、この人は今、傷付いている。

 それが分かっていても今のアタイに彼を慰める資格なんかない。
 その資格はたった今、自分から手放したのだから。

 スイッセスさんの言葉をその場で黙ってただ聞く。>>150
 何か言いたいのに、言葉が見つからない。

 『いいんだ、気にしないで』?
 『びっくりしたけど慰めてくれる気持ちは嬉しい』?
 『許すよ、アタイも突き放してごめん』?

 色んな言葉が思い浮かぶけど、口に出せばとても薄っぺらい慰めに感じて口に出せない]

(153) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 08:44:06

さすらいのライダー アーネスト

 
 あ…………、

[独りにしてほしいと言われれば沈痛な眼差しで彼を見つめる。
 何か言わなきゃ、慰めてあげなきゃ、
 そう思うけれど相変わらず何も言えなくてその場に立ち竦むだけ。

 そうして、必死に訴えられたなら>>151
 悲し気に目を伏せながらも絞り出すように一言]


 ごめん、なさい……、
 っ………、


[深々と頭を下げてから、
 くるっと彼に背を向けて部屋から走り去っていく。

 胸の中は様々な感情でぐちゃぐちゃになって、
 アタイは泣きながら廊下を走って自室に帰っていった。**]

(154) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 08:45:25

曇硝子 スイッセス

――カフェ(過去軸)――

[私は人間と同じ食事を口にすることが出来るし、味もわかる(栄養素は必要ない。)よって、彼女に同席を薦められたのなら喜んで隣の席を頂こうと思う。]


  いいんですか?
  ありがとうございます。

  では、私の珈琲を持ってきます。
  ブラウニー、良いですね。
  でしたらお誘いのお礼として、
  私がブラウニーを御馳走しますね。>>121

(155) CClemon 2024/06/05(Wed) 08:51:57

曇硝子 スイッセス

[ブラウニーはペンギンロボットが焼いたものが販売している。私は料理も出来るしお菓子も得意だが、流石に今からブラウニーを彼女の為に焼いていたら待たせすぎるので、それを運んでくることにしよう。

彼女と一緒に珈琲とブラウニーという素敵な時間を持てるのにわくわくとしながら。

席に着いたらのんびり話をすることが叶うだろう。
私は彼女の言葉に耳を傾ける。]

(156) CClemon 2024/06/05(Wed) 08:52:25

曇硝子 スイッセス

  なるほど、そうですか。
  貴女は意思のしっかりした女性と
  私は印象を受けています。

  したいことが決まっているのも、
  どこか納得です。

  その輪郭もきっと、貴女自身の力で
  見極めることが出来るでしょうね…


[船内には色々な出会いがある。その中で彼女もまた、何かを得たのだろうか。
私は勿論彼女の詳しい交友を知らないがそんな風に想いを馳せる。]

(157) CClemon 2024/06/05(Wed) 08:53:31

曇硝子 スイッセス

[と、今度は彼女から私に質問が飛んだ。
私はぱちりと瞬きする。
訊ねられた本は彼女の同じ名前の作者が書いたものだから。
でも、目の前に作者がいるなんて人は想わないものだ。
だからまだ気付かずに答えた。]


  『宙色の鍵』の事ですか?
  はい、昨日読了しました。

  私はよく亡き妻と本の感想など言い合っていたんですよね。
  だからそういう相手がいなくなって
  寂しかったのですが…

  この船で知り合った方も偶然本を読まれていて。
  二人で話を出来て楽しかったです。

  もしかしてサンシアさんもお読みになりました?

  …ちょっとそわそわしてしまいました。

(158) CClemon 2024/06/05(Wed) 08:55:01

曇硝子 スイッセス

[私は結構前のめりな性格だ。正確には、スイッセスがそうであった。しかし、本にのめり込みすぎて饒舌になるのを昨日ツァリーヌから注意されていたのだ。とてもその言い方はとても彼らしく、嫌だったとか困ったとかは全くなかったのだが、しむしろ私がわーっと感想を話し相手が困るのを懸念してているのである。]>>122

(159) CClemon 2024/06/05(Wed) 08:55:34

曇硝子 スイッセス

――自室(過去軸)――

[私の腕は力を失い、だらりと垂れる。いつもはきりっと延ばしている背筋も張りはない。そして、ぽっかりと空いた空洞が広がっている…胸の前に。

彼女は言葉を失い、涙を零す。152

私のしたことを考えたのなら、詰ってもいいのにそんなことはしなかった。
そういう人だとは知っていたけれど。
むしろそうされた方が、二度と逢いたくないと言われた方が私は楽だったか?

――わからない。

私にはそんなことを考える資格すらないとも…思う。]

(160) CClemon 2024/06/05(Wed) 11:25:12

曇硝子 スイッセス

――自室(過去軸)――

[私の腕は力を失い、だらりと垂れる。いつもはきりっと延ばしている背筋も張りはない。そして、ぽっかりと空いた空洞が広がっている…胸の前に。

彼女は言葉を失い、涙を零す。>>152

私のしたことを考えたのなら、詰ってもいいのにそんなことはしなかった。
そういう人だとは知っていたけれど。
むしろそうされた方が、二度と逢いたくないと言われた方が私は楽だったか?

――わからない。

私にはそんなことを考える資格すらないとも…思う。]

(161) CClemon 2024/06/05(Wed) 11:25:41

曇硝子 スイッセス

[私の言葉は突き放すようであったか。冷たかったろうか。
だが今の私に出来る事はそれしかない。
このままの膠着状態が彼女を、私を同時に苦しめる事は明白だから。

彼女は短い言葉を残して走り去っていく。ごめんなさい、と。>>154
謝るのは私の方だが、彼女の心情は推し量れる。
優しい彼女は私が傷ついてしまったのを見て、胸を傷めてしまったのだ。
それはわかっていたのに、取り繕う事も出来ずに私は呆然とした。]

[暫くはベッドに腰掛けてぼんやりとした時を過ごす。
ただ、丸窓の外に広がる宇宙空間を眺める。]

(162) CClemon 2024/06/05(Wed) 11:26:02

曇硝子 スイッセス

  ドロシー…私は。


[いや、死者に答えを求めたとして、何が返ってくるだろう。
思い出の中の妻は間違いなく私を慰める。
だが、それに縋ってどうするのか。

私は立ち上がり廊下に出た。丁度通りかかったペンギンロボットのペン美を呼び止めて。]

  アーネストという女性の乗客に、言伝を頼みます。
  伝えてほしいのは住所です。
  居住者の名前はマイケル・サイフォン。
  〇〇区の…


[こくりと頷く(多分頷いた)ぺん美にそれを託すと、部屋に戻る。
あとは彼女の決断と運命に身を委ねるのみ。]**

(163) CClemon 2024/06/05(Wed) 11:27:20

父親 ツァリーヌ

ー リベルテ降機前:薄桃色の君と ー

[声をかけた彼女は、一週間前に見かけた彼女と違い、
淡く明るい、女性的な服装をしていた。>>134
何かに怯え、自らの身を守るように着ていた黒い服とは違い、どこか開放感のある、晴れやかな姿だが、緊張した顔持ちにはあのときの面影もある。

なれない足取りで駆け寄ってくる少女が
男のそばまでくれば、>>135
男は彼女が転ばぬように片手を軽く差し出して迎えるだろう。]

そうだな、一週間あっという間だった

……気にすることは…ハンカチの一枚くらい…

[と、言いつつも、彼女が両手で差し出したそれが、
綺麗に洗われ、アイロンがけされているのに気づけば、それをきちんと受け取るだろう。

男にとっては大したことのない一枚でも、どうやらこの少女は…とてもとても、大切にしてくれていたようだから。それ相応に扱い、そして感謝を受け取るのも礼儀だろうと]

(164) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 12:31:19

父親 ツァリーヌ


……

[彼女は語る。>>136
自分が残してきたもの。
置いてこなければならなかったもの。
何もないと嘆いていた
彼女の胸の奥に確かに存在したものを]

……そうか。
その探求意欲があるならばきっと君は、
この星で何かを見つけることができるだろう。

[男は、彼女を見つめながら考える。
『何もないと思っていた』少女、
『何もないと感じる』男

自分と彼女はよく似ている。
今はまだ、自分の中に人間的な感情がある実感は殆どないが…それでも彼女を見ていると。
自分の中にも、何かあるような気がしてくるのだ]

(165) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 12:36:13

父親 ツァリーヌ



……
…………

[眩しい笑顔が男に降り注ぐ。>>137
真っ直ぐな目、輝くような笑顔。
少しばかり眩しい気がして、
男は彼女を見下ろしながら何度も瞬きする。

屈託のない笑顔、少し幼さも感じて、
子供たちの前にいるような感覚もして、
胸の奥がそわそわするというか、
視線を反らしたくなるというか

こんなところで、子供嫌いが出ることもないだろうにと、男は分析的に自分の性格に呆れる。……この感情は本当に不快感なのか?と、再度問う]

(166) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 12:39:25

父親 ツァリーヌ



…まあ、練習にはちょうどいいか

 

(167) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 12:39:45

父親 ツァリーヌ



[…男は、膝を軽く折り、
 彼女と視線を合わせる。
 そして、輝く視線を前に言葉を送る]


   君なら、きっとできる。
   私は、君が誇らしい。


[そう言って、彼女を頭を、軽く撫でる
その笑顔は、ぎこちなく、作られたものだけれども
"君"に贈りたい、君を慈しむ心の現れ]

(168) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 12:43:01

父親 ツァリーヌ


[そして、そんなぎこちない笑顔のまま、数刻が経ち]


……
…………そろそろ私の手番か。
もう行かなくては。


[館内アナウンスとともに、ペンギンアンドロイドが男の案内のためにやってくる。男はすっとそのまま膝を伸ばして、最後に彼女に一礼する]

では、私は行くよ

  …どうか君のこれからの人生旅路

         幸おおからんことを

[そう言って、彼はかつかつと歩いて去っていく。
…あれが正解だったのかはわからないけれど。存外悪い気はしなかった。そんなことを考えながら**]

(169) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 12:46:32

さすらいのライダー アーネスト

―― ホワイトマーブル到着後・病院 ――
[様々な思いを胸にアタイは船を降りてホワイトマーブルの地に降り立った。

 今日はいつものライダースーツを身に着けて、
 サンシアも来るなら一緒に妹のいる病院へと向かおう。

 ――病室には妹がベッドに横たわっていた。

 人形のように無機質で青白い顔で、
 目は虚ろに天井を見つめて身じろぎ一つしない。

 その姿のなんて痛ましいコトかッ!!]


 ビューッ!!! アタイだ!お姉ちゃんだよ!
 アンタを助けに来たんだよっ……!!


[アタイはたまらずベッドに駆け寄りビューに懸命に呼びかける。
 感極まり涙を流しながら、何度も何度も]

(170) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 12:53:27

さすらいのライダー アーネスト

[呼びかけ続けたなら妹の乾いた唇が緩く開き、

  『おねえ…ちゃ……?』

 微かにアタイを呼ぶ声。
 ぴくりと投げ出された妹の指先が動く。
 そうして徐々に虚ろだった瞳に光が戻り焦点がアタイの見つめる目線と合わさる。

 つぅ、と静かに妹の瞳から涙が一筋零れた。

   『おねえ、ちゃ……、おねえ、ちゃんっ……!
    あいたかった! あいたかったよぉ……!』

 そう言うと妹は堰を切ったようにベッドに横たわったまま大粒の涙を流して泣き叫び始めるものだから、アタイは妹の体を慎重に起こして優しく抱き締める。
 妹の体は枯れ木のように瘦せ細っていて少しでも抱き締める力を強めれば折れてしまいそうなほどに細く、その衰弱した姿に胸が締め付けられた]

(171) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 12:53:53

さすらいのライダー アーネスト

[妹を抱き締めながら昔のように優しく頭を撫でてやり、
 ぽろぽろと、アタイも妹と一緒に泣いた。

 そうして昔のように優しく語り掛けるんだ]


 よしよし、よく頑張ったね。エライよ……。
 ねーちゃんが来たからにはもう大丈夫だ。
 アタイがアンタを助けるよ。

 ねーちゃんに任せとけ。


[そう言えば妹はうんうんと何度も頷きながら腕の中で泣く。

 『つらかった……つらかったよぉ……』
 『私、いっぱいいっぱいがんばったの。でも、ダメだった。
  ごめんね。ごめんね……、よわくてごめんね……
  ”役立たず”の”病気持ち”でごめんね……』]

(172) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 12:54:22

さすらいのライダー アーネスト

[妹は男からいつも「役立たず」「病気持ち」と罵られていた。
 手紙の内容を思い出してアタイは悔しさで唇を嚙みしめる]


 何言ってンだいっ……、アンタは何にも悪くない。
 悪いとしたら、そんなコトを大事な嫁さんに言う男が悪いんだッ……!

 味方も頼れる人もいない星に放り込まれて、
 頼りの男はアンタを奴隷のようにこき使うだけで何もしない。

 そんな中でも幸せになろうと懸命にあがき続けたアンタはエライ。
 生きているだけで、人間ってなァエライんだよォ……!!


[病室だから声を抑え目にしていたが、
 最後のほうは感情が高ぶりやや語気が荒くなる。
 そんなアタイの言葉を聞きながら妹はしくしくと泣き続けていたっけ]

(173) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 12:54:43

さすらいのライダー アーネスト

[そうして泣き疲れて眠った妹をベッドに横たわらせながら
 妹の主治医から妹の容態を聞こうか。


 簡潔に言うと妹は睡眠薬の過剰摂取で病院に緊急搬送された。
 ODの治療と並行して、慢性的な過労と心労による衰弱の治療。
 体の服に隠れて見えない場所には数か所の痣。
 痣は慢性的につけられた跡があり、骨折しないギリギリの力でつけられたものだ、と。


 そこまで話し終わった後、主治医は溜息をつき。
 妹が何度かこの病院に入院していたコト。

 体が回復して退院の時にはふらっと旦那が表れて優し気な笑顔で妹を気遣うような素振りで病院を後にしているコト。

 今回もきっと妹の体調が回復する頃に現れるのではないか、と。
 そんなコトを教えてくれたのだ]

(174) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 12:55:11

さすらいのライダー アーネスト




[話を聞きながら怒りを自制するためグッと拳をにぎりしめ。
 その日は病院の許可を取り妹の眠るベッドの横にある椅子に腰かけ浅く眠った。*]

(175) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 12:55:36

さすらいのライダー アーネスト

―― 男の調査報告書 ――
[調査を進めたなら男の行方も掴めるだろう。


 簡潔に言えば男は酒場で大人しく親切そうな女性に手当たり次第に声をかけて身の上話を披露しているそうだ。


  『自分は不幸な人間だ』
     『両親に愛されず逃げるようにこの星に来た』

 『妻とは「一緒に幸せになろう」と誓ったのに冷たくされ、
  家計が苦しくても稼ぎもせずに寝てばかり。
  俺は裏切られてひとりぼっちで孤独なんだ』

 そういった話。
 もし同情して寄り添おうとする女性がいれば手を出して、その相手は複数いること。


 ――報告をアタイが聞けば、男への怒りを新たにするだろう
 そして妹とその情報を共有しよう。妹は青ざめた顔ながら『そんな気はしてた…』と力なく言った]

(176) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 12:57:06

さすらいのライダー アーネスト

―― 数日後・病室 ――
[病院にきてからアタイはつきっきりで妹のそばにいて親身に世話をした。
 そうしてようやくベッドから身を起こせるようになった頃。

 主治医がやってきて退院してほしい旨を伝えられる。
 妹の治療費が支払われていないコト。
 病院へはあくまで緊急搬送で運ばれての処置だったと。

 『体が動くようになったなら出て行ってほしい。
  病院はボランティアでやってるんじゃないんだ。
  病床の数にも限りがあるからね』

 主治医はあくまで淡々と事実を語る]


 なっ……! っ……!?


[アタイが主治医に文句を言おうとした時]

(177) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 12:58:18

さすらいのライダー アーネスト

[――ようやく男は現れた。

 親切そうな笑みを顔に張り付かせ、でも全く笑っていない目。
 そんな表情で男がにこやかに現れる
 そうして怯える妹に向かって諭すような柔らかい声色で語るのだ。


 『ごめんね、俺にも悪い所があったと思う。
  あれから何度も暴力を振るったことを反省したよ。
  もう酷いことをしないと今度こそ誓うよ。
  だから、さあ。 一 緒 に 帰 ろ う ?』


 男は紳士的な素振りで妹に手を差し伸べる。

 妹は現れた男を目にして体を震わせアタイの影に隠れる。
 ようやく戻りかけた瞳から光が失われていく――……。

 男がそれにチラと蛇のような冷たい目で見降ろしニヤ、と君の悪い笑みを浮かべた瞬間――]

(178) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 12:59:13

さすらいのライダー アーネスト

[妹の中で何かが切れたのだろう。
 病室に響き渡る叫び声をあげ、手当たり次第に手元にある花瓶や枕などのベッド脇にあるものを男に投げながら叫ぶ。


 『ひいぃッ!ごめんなさいごめんなさい!殴らないで殴らないで!
  ああああああああああああッ!!!
  もうこんな暮らし嫌!帰って!帰ってよ!』

 妹の悲鳴と怒号。
 投げられたペンが男の額に軽く当たると男は本性を現し逆上する。

 『なんだと!?俺に口答えしようってのか!!
  誰のお陰で食っていけてると思ってるんだ!!
  この裏切り者!役立たず!病気もっ……』

 男の罵声が途中で止まる。
 なぜなら――……]

(179) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 12:59:57

さすらいのライダー アーネスト

[ヒュッ!!!!
 アタイの繰り出したグーパンが男の顔面スレスレで止まる。
 ブオッ!と拳の風圧と気迫で男の髪がなびき、突然の出来事に男は呆然としたようにその場にへたり込む。

 その情けないゴミムシのような姿を冷ややかな目で見降ろしながら]


 失せろ。次会った時は殺す。

 お前は取り繕った上っ面の不幸を餌に他人の善意や幸せの上澄みを掠め取るだけのクズだ。
 せいぜい物乞いみたいに惨めな人生を送って生きていけ。
 そうやって独りこの世を呪いながら死んでいけ。


[そう言い放てば男はアタイを見上げながら真っ青な顔でガタガタ震えだし、転がるように病室を後にしていく]

(180) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 13:00:51

さすらいのライダー アーネスト

[そうして男が逃げかえれば、
 恐怖で震える妹の肩を抱いて優しくさすろう]


 よしよし。もう大丈夫だ。
 悪いヤツはアタイがグーパンで追い払ってやったからネ。

 アンタはもう自由だ。
 もうあの男の影に怯えて暮らさなくてもいいんだよ。
 これからはねーちゃんがついてる。

 アンタが幸せになる手助けをしてやれるよ。
 ……これからは自分の幸せのために生きな。


[ぎゅっと妹を抱き締めほっと一息。
 その後、男が妹の前に姿を見せることはなかった]

(181) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 13:01:19

さすらいのライダー アーネスト

―― 数週間後・海の見える病室にて ――
[あの後、アタイは妹を都心の病院から海の見える静かな田舎の病院に転院させた。

 妹の病状はあれから徐々に回復していき、
 今では調子のいい時は近くの海岸を並んで歩けるほどになっていた。


 男との離婚もあっさり決まり。
 (調査によればライダースーツの人間を見ると青ざめて怯えて震えながら逃げるようになったそうだ)
 ようやく手に入れた妹との平穏で穏やかな暮らし――……

 それでも妹の心身の傷が簡単に言えるワケではない。
 時折、急に涙を流しながら吐いて寝込んだりして精神的に不安定になることもある妹に寄り添い支えよう。

 大丈夫。時間はたっぷりあるし、おねーちゃんもいる。
 妹が元気になり一人で生きられる力を手に入れられるまで傍で何度でも助けてあげよう]

(182) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 13:02:26

さすらいのライダー アーネスト

[アタイは妹の体調が安定している頃合いを見計らい、
 海の見える窓辺のテーブルに腰掛け、コーヒーミルで珈琲豆を砕いて丁寧に淹れた自家製珈琲を妹に振る舞おう。
 美味しそうに珈琲を飲む妹が無邪気な声でアタイに声をかける。

  『美味しい! おねーちゃん珈琲自分で淹れれるんだね。
   味も優しくて気持ちが落ち着くみたい……』

 珈琲の味を気に入った妹にアタイは笑いかけながら一緒に珈琲を飲む。
 ああ……、やっぱり落ち着くな。この味――……]


 この豆はネェ、ある人から貰った大事なものだよ。
 この星に来るために乗った船で会った人に貰ったんだ……。


[懐かしさに目を細めていれば、妹がすかさず身を乗り出して。

  『ねえ、その人っておねーちゃんの好きな人?』

 なんていきなり言うからアタイは思わず珈琲を喉に詰まらせかけてげほげほと咳き込む]

(183) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 13:03:23

さすらいのライダー アーネスト

 
 
 な、なんでそんな話になるンだよッ……!!


[アタイが口元を拭いながらそう聞けば妹はクスクス笑って。

 『だって目が恋してる目だったんだもん!
  私ね、おねーちゃんより恋愛経験豊富なんだよ。
  絶対そうだよー』

 なんて生意気なコトを言うものだから]


 ち、ちがっ……! アタイは、サ……。


[しばらく口ごもりながら、ぽつりと一言]

(184) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 13:04:01

さすらいのライダー アーネスト

 
 ……その人に幸せになってほしいンだ。
 あと、笑顔が見たいんだ。すごく優しい顔で笑うから……
 好きだよ。うん……好きだ。


[なんて言えばすかさず。

   『ほら、やっぱり恋じゃん!
    おねーちゃん気持ちが顔に出すぎー』

 とか、キャッキャと恋バナを始めようとするものだから。
 うるさいっ!なんて頭をうりうりしてやろう。


 アタイがどんな顔してたかだって?
 さァ?鏡がないから分からないネェ。**]

(185) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 13:04:56

さすらいのライダー アーネスト

/*
ふぅー。妹関連のお話、これにて終了です!
サンシアは好きな時に好きなタイミングのロル拾ったり拾わなかったりご自由にどうぞっ!

>>-132 ツァーリさん
ひとまずDV男にはグーパン(寸止め)しました。>>180
そして「恐怖症:ライダースーツの人間」のトラウマを植え付けました。>>182

(186) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 13:10:27

さすらいのライダー アーネスト

―― 移住から1カ月後・海辺の病院にて ――
[妹と一緒にスイッセスさんの話をした後。
 アタイは時折ぼーっと窓を眺めて考え事をするようになった。

 スイッセスさんに恋?アタシが?
 でも――……

 あれから何度も頭を過るのだ。
 最後の別れの時に見せたスイッセスさんの悲しそうな顔が]


 ……ん、悩んでても仕方ない。
 行こう。スイッセスさんの所に。


[幸いにもマイケルさんの住所は知っている。>>163
 ひとまずマイケルさんの所へと足を運ぼうか。
 妹に見送られ(行先を言えばまた恋バナをねだられるから秘密にした)いざ出発だ]

(187) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 14:54:58

さすらいのライダー アーネスト

―― マイケルさんの家 ――
[マイケルさんの家に向かう時。
 いつものライダースーツじゃ不審者扱いされるかもしれないと身なりを整えて向かう。
 白いサマードレスにタフィーピンクのネックレス。
 奇しくも最後の人同じ服装でマイケルさんの家を訪れる。

 彼は「スイッセスさんの知り合いで彼に会いたい」と言えば少し驚いた表情を浮かべながらもスイッセスさんの働き先と住所を教えてくれる。
 そして記憶の消去もしなかったことも教えてくれた。

 スイッセスさんの記憶が残っている!
 それを知った時のアタイは最高にいい笑顔でマイケルさんにお礼を言ったことだろう。
 「大切な思い出を残してくれてありがとうございます」って。

 『父さん』>>58なんてマイケルさんがスイッセスさんを呼ぶから。
 マイケルさんも悪い人じゃないんだって思う。

 うん、よく考えれば当然だよね。
 だってスイッセスさんの息子さんなんだから!]

(188) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 14:55:34

さすらいのライダー アーネスト

―― 考え中 ――
[マイケルさんの家を後にして歩く道中。
 働き先と住んでいる場所、どちらに行けばいいだろう?
 アタイは少し悩む。

 職場まで押しかけると迷惑にならないかな、とか。
 住んでる場所にいきなり押しかけるのも迷惑かも、って。

 あれ?どっちにしても迷惑なんじゃ?

 結局はどっちも迷惑かもしれないという事実に思い至りその場で頭を抱える。
 相変わらず行き当たりばったり計画性皆無なアタイだ。
 だが、ここで諦めるワケにはいかない。

 アタイは勇気を奮い立たせてツイッセスさんの家に行くことを選んだ。
 職場まで行くと確実に色んな人に迷惑をかける。
 それなら、自宅に行くほうが気が楽だ。

 もし留守だったら、諦めて帰るだけなんだから――]

(189) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 14:56:48

さすらいのライダー アーネスト

―― スイッセスさんの家 ――
[私はスイッセスさんの家へとやって来た。>>57
 勢いでここまで来たがやはりドアをノックするのは緊張する。

 でも、思い切ってドアをノックする。
 急にドキドキしてきた胸を押さえて深呼吸一つ。


 ――そうだ、留守だったら諦めよう。
 諦めて、それで……、

 んーーーーーーーーっ!
 でもやっぱり諦めきれないから職場に行って――……
 あれ?結局どっちも行くんじゃない?

 なんて自分の計画性のなさにまた頭を抱えつつ。
 しばしその場でノックの返事がないか待っていよう。*]

(190) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 14:58:26

さすらいのライダー アーネスト

―― 正義のヒーローの子育て講座 ――
[それはアタイが妹を助け出して海辺の病院で穏やかな時間を過ごしていたある日曜日の朝の出来事。
 
 悩めるパパからのエマジェンシーコール!>>39
 任せろ!今助けるぞッ!!とーうっ!(その場でジャンプ)


 『あーそりゃァね、不安なんだよ。
  子供ってのは「日曜日はいつも仕事で家にいないお父さんが家にずっといてくれてずっと遊んでくれる最高の日」って思ってるからネェ。

  少しでも子供たちの視界から消えようとすると泣くよ。
  最高の一日を仕事なんかにとられるもんかって必死なのサ。

  んで、解決法なんだけど。
  1.書斎に行くのを諦めて一緒に遊ぶ。
  2.お父さんが視界から消えても気にならないくらいクールな玩具かテレビを見せて気を逸らしてから書斎に行く。
  3.子供たちも一緒に「探検ごっこ」って言って書斎に連れてって手早く要件を済ませる。
  4.お母さんに説得を手伝ってもらう。

 とりあえず今ちゃちゃっと思い浮かんだのはこの4案かネェ』]

(191) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 15:49:26

さすらいのライダー アーネスト

[妹がアタイが電話してるのに興味を持って。
 
 『おねーちゃん、誰と電話してるの?彼氏?』

 とか冗談で言ってくるからしーっと人差し指で黙っててとお願いしつつ]


 悪の組織の幹部の人だよ。
 でもいずれ悪のヒーローとして戦う実はイイ人。


[受話器を押さえながらニヤリと言えば、

 『なにそれー、最近やってるライダーのキャラじゃん!』
  (>>2:284>>2:287

 なんて妹はおかしそうにあははと笑う。
 ――そんな平和で穏やかな日曜日の朝]

(192) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 15:50:09

さすらいのライダー アーネスト

[こほんと咳払いしつつ受話器に向き直り。


 『でもサ、安心したよ。
  ツァーリさんちゃんといいパパやれてるじゃん!

  子供が「いかないで!」って泣くなんて、
  お父さん大好きって言ってるみたいなもンだよ。

  順調みたいでなによりサ!
  じゃ!また何かあったら連絡しておくれ。
  正義のヒーローが助けてやっからサ!』

 
 なんて、悩めるパパの奮闘の助っ人をするヒーローなのであった。*]

(193) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 15:50:57

曇硝子 スイッセス

――自宅アパート――

[老人ホームに職員として採用された後、私は郊外の緑の多い場所にアパートを借りて暮らしていた。

最近はアンドロイド専用の居住スペースも色々とある。風呂やトイレなどのアンドロイドには必要のないものがついていない部屋タイプで、其方の方が賃料は安いのだが、私はちょっと贅沢をして人間用のアパートに住んでいる。

その日は仕事がお休みで、私は近所の公園の散歩を終えて部屋に戻ってきていた。
映画でも観ようか。そんなことを考えていた夕刻の事である。

ノックの音がした。>>190

…はて、誰だろう。何かの勧誘かな?または、大家さんか。
私は首を傾げつつ玄関に向かう。]

(194) CClemon 2024/06/05(Wed) 18:43:53

曇硝子 スイッセス

  …はい。
  今開けますよ。


[いつものような緩慢な動きにて扉を開いた私は…驚きに目を見張る。
そこに立っていた女性を、忘れるはずがない。

忘れようが、ない。]


  アーネスト、さん…

(195) CClemon 2024/06/05(Wed) 18:44:12

曇硝子 スイッセス

[私の声は少し喉に詰まったように涸れた。彼女と最後に逢ったのは、ホワイト・マーブルに宇宙船が到着する前の日。

あの時、私と彼女は…。

今目の前に立つ彼女は同じ純白のドレスに身を包んでいる。
ごくりと唾を飲むように、私の喉が上下する(実際には私は唾を分泌しない)。]


  ……久しぶり、ですね。
  お元気でいらっしゃったのでしょうか。


[どうしてここが?とは問わない。マイケルに聞いた以外には答えは存在しないから。私が連絡先を渡したのだ、忘れはしない。

それどころか。一か月の間、私は彼女を忘れたことがなかった。いや、毎日毎日――思い出していた。

自分の軽率な行動を悔み、考えても仕方ないと頭を振り。
そして……そんな風に傷つけてしまったにも関わらず、こう強く想っていたのだ。

逢いたい、と。]

(196) CClemon 2024/06/05(Wed) 18:44:56

曇硝子 スイッセス

  ……妹さんは。
  いえ、そんな話しは立ち話で
  することではないですね。

  ……入ってください。


[そうだ、私はつい自分と彼女の事ばかり考えてしまったが、彼女はもしかしたら妹の件で私に助力を求めてきたのかもしれない。

部屋に招き入れるのを一瞬躊躇った。彼女が怖がったらどうしようと。
でも、ここまで来てくれた事を鑑みて私は身体を引いて室内へと彼女を案内する。]

(197) CClemon 2024/06/05(Wed) 18:45:18

曇硝子 スイッセス

[私の部屋はまだ随分と簡素だ。家具はベッド(寝乱れの一つもない)、テーブル、ソファ、本棚といったところ。

キッチンには珈琲を淹れる道具だけが置いてある(私は独りであれば人間の食事を取らない。)
でも、お気に入りの観葉植物を置いたり、好きな色のカーテンを掛けてあったりと、趣味的なところでは私の色が出ていた。

また、彼女から頂いたサインとカラントが描いてくれた私の絵(私が珈琲を点てている後ろ姿)を額に入れて壁に飾ってある。

風呂やトイレは未使用のまま綺麗に掃除してある。

そんな感じの部屋を彼女がどう感じたか、私にはわからない。
私は彼女にソファを薦めた。]


  珈琲、飲みますか?*

(198) CClemon 2024/06/05(Wed) 18:45:41

父親 ツァリーヌ

ー ホワイト・マーブル宇宙港 到着口 ー

[未来を見つめる輝かしい若者と別れ、
男はアンドロイドや自動音声の案内のもと『リベルテ』から立ち去る。

もとより場所への執着が薄いため、船から離れることには特に何か思うこともない。
大切なのは『どこで』過ごしたかではなく
『誰と』『どのような』会話をしたかなのだから。

様々なことがあった。
また話したいと感じることがあった。
まだ、自分にも何かあるような気がした。

…それをあたえてくれたのが『リベルテ』だった]

(199) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 19:00:46

父親 ツァリーヌ

……
…………もしもし。私だ。

『あ、もしもしツァーリさん?
よかったわ!やっとつながった…!ほっ…!』

今、ホワイト・マーブルについた。
これから家に向かうから、家で待っていてくれ

『え〜〜〜?うふふ。そうね、そうね〜
うふふふ。じゃあ早くお出口に来なくちゃね?』

[しかし、ここからは日常の話に戻る
ここからなら通信がつながるだろう。
男は通信端末を取り出し、妻が出るであろう番号にかける。ホワイト・マーブルに到着したことと家で待機するような言葉。体が弱い妻に無理などさせられないという合理的判断なのだが…]

(200) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 19:04:15

父親 ツァリーヌ


………………
…………………………………

[到着口のゲートを通った瞬間。
男は視線をそらしたくなった。とても。

人ごみの中に 恐竜のきぐるみが 立っている。]

『きゃ〜〜〜!あなた〜!一ヶ月ぶり〜!
ようこそホワイト・マーブルへ!うふふふ!
どう?とってもきれいな宇宙港だと思わない?』

…………………………。

[全身ピンクの可愛い色合い。
こっちを見て、めちゃくちゃに小さい手を降っている。
さらにいうと、この恐竜のおててをつないでいるのは、恐竜パジャマみたい服を着てる3歳くらいの男の子。その脇には、ベビーカーを押しているメイドロボ(恐竜の被り物をしている)。

恐竜一家が、めちゃくちゃこっちに、手を降ってる]

(201) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 19:10:15

父親 ツァリーヌ


…………。
……………………。

『あら?ツァーリさん?どうしたの?
あ、さてはあまりの可愛さにびっくりしちゃった?
うふふ〜、いいでしょ?サプラ〜イズ!
久しぶりに会うんだから、びっくりさせようと思って♪

ほら!アーちゃんもモルちゃんも恐竜さんでかわいいでしょ?うふふ!』

……………………………。

[…目を背けてはいけない…。
私は家族と…向き合うと決めたのだ…。
いやけどそれはそれとして目はそらしたい…男のスパコン思考能力も、流石にちょっと思考を止めたくなった。これが、夫がパスタになってやってきても面白がりそうな女の正体である。>>2:77 今までもかなり妙な笑いのツボを持っていたが、まさか、自分からやるとは]

(202) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 19:17:18

父親 ツァリーヌ



…………。はあ…とりあえず

(203) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 19:18:44

父親 ツァリーヌ



……ただいま。

[その恐竜のきぐるみの中にいる、
細い細い身体をだきしめて。

君がここに生きて、そして回復している事実に
思いを馳せるのだ。]

(204) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 19:19:45

父親 ツァリーヌ




…それはそれとして、
周りの人に迷惑だから着替えてきなさい。

子供たちは私が見ているから。

『がーーーーん…!う、うう…!
   せっかく可愛かったのにいい…!』

[あ、お説教も忘れずに。
愛しの夫に怒られたピンクの恐竜は、ショックを受けつつ、メイドロボに支えられながら、フラフラとお手洗いの方に向かったであろう…。

のこされたのは、男と恐竜くん(3歳児)と恐竜くん(1歳)。]

(205) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 19:22:58

父親 ツァリーヌ


『うー、ぎゃおー!かいじゅだぞー!
たべちゃうぞー!ままをいじめるなー!』

……
…………アーベント、
私はいじめている訳ではなく…はあ…

[男は自分の足をゲシゲシと蹴ってくる子供を見やりつつも、はあ、とため息をつく。
どうも、ママをいじめたと思われたらしい。叱ったのは本当なので間違いではないが、あれは絶対ママが悪いと思う。

やんちゃ盛りの男の子を見下ろしながら、
どうしたものかとおもいつつ……

…まずは、練習したとおりに]

(206) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 19:27:19

父親 ツァリーヌ



…かっこいいかいじゅうだなあー。
お父さん、食べられてしまいそうだなあー。

[地面に膝をついて。
小さな子どもと目を合わせて、
愛しい妻が戻ってくるまでの短い時間の
小さな怪獣劇に付き合ってやるのだ*]

(207) sleepsheep 2024/06/05(Wed) 19:29:29

一人旅 レット

 ― ショッピングモール:スイッセスと ―

[わたし出来心だったんです…嘘をつくつもりなんて無くって…。
そう言いながら両手で顔を覆い、かつ丼につられて素直に暴露するレットちゃんの姿があったかもしれないし、無かったかもしれない。
かつ丼は美味しいからね。
若者は食欲に素直。>>115]

(208) mzsn 2024/06/05(Wed) 21:01:57

一人旅 レット

[最初はバクバクと煩かった自分の心臓も、時間がたてば通常運転に。その後は彼の優雅なエスコートに身を任せる。

私…と言うより母さんが部屋を取ってくれたのは、スタンダードよりランクの高い、スーペリアダブル。
一人で過ごすには広すぎる部屋だったが、船内で友達が出来たら同室に泊まるなどして楽しく過ごせるようにと言う、母さんなりの配慮である。
……結局その部屋でパジャマパーティーをする機会は無かったのだが。

故に、二人の足はそちらの区域の方へ。

端から見れば、腕を組み仲睦まじく歩くおじいちゃんと孫であっただろうが、自分にとっては初めてのエスコート。過ごす時間を大切に、大切に。>>116
けれど話し出せば、止まらなくなってしまうのが、私と言う子供であった。]

(209) mzsn 2024/06/05(Wed) 21:02:25

一人旅 レット

[ホワイト・マーブルでもいい出会いがある。>>117>>118
自分の中にじんわりと染み込んでいく彼の言葉に小さく頷きながら、私は踏み出す勇気を抱くのだ。
レディ、なる単語が出れば頬を染め僅か視線を泳がせたものの、自分も大人の仲間入りが出来た気がして、とても誇らしく思った。

そうしていれば、あっという間に目的地へと到着してしまう。>>119
解けた腕を名残惜しく思ったもののエスコートはここまでだから。
私、これからは自分で立派に歩いて行ける。]

(210) mzsn 2024/06/05(Wed) 21:02:53

一人旅 レット

 スーさんも…スーさんにも、
 良い事がいっぱいありますように!


 私、お祈りする事しか出来ないけれど、
 ずっとそう思ってますから!

[私は、両の拳をぎゅっと握りしめ、精一杯に声を張り上げる。

自分が出来る事なんてほんの一握りで、手が届かない事の方がうんと多い。
スーさんの事もそう。自分が独り立ちしていて、何かを沢山持って居たのならば、彼の未来を少しでも変えられたのかもしれない。
私本当に、とても弱くてちっぽけだ。

けれど願わずにはいられない。>>120
彼の旅路に奇跡があって、沢山の思い出と共にあれますように、って。]

(211) mzsn 2024/06/05(Wed) 21:03:25

一人旅 レット

 お元気で、
 …また何処かで、会えるといいですね

[泣き顔は見せなかった。
だって、別れの言葉には笑顔で答えたかったから。
今は泣かないよう、去る彼の背中を見送った。*]

(212) mzsn 2024/06/05(Wed) 21:03:36

有象無象 シャム

― 某老人ホーム ―

[例え思っていた人物だったとしても、特にこれといった話をしたこともない相手だ。
様子だけ伺おうと近づいたその時、向こうがこちらに気が付いた>>107


ああ、いや、今事務室で用事を済ませてきたところでな
というか、アンドロイド…


[今この時も全くもってそうは見えない。
ただのきびきびとした老人だ。
思わずまじまじと彼の顔を見る自分の顔を、彼もまたまじまじと見てくる>>108
いや、顔というか、髭か?なぜ?
すると、再び向こうからこちらに話しかけてくる。
やはり、思った人物で間違いないようだ]

(213) wallander 2024/06/05(Wed) 21:24:00

有象無象 シャム

 
ああ、やっぱり同じ船の
リベルテの食堂で見かけた記憶があってつい…忙しいところを邪魔してしまったようだな


[彼の手に握られたモップの柄を見ながら話す。
似合っているような似合っていないような…]


…失礼だが、てっきり入居者だと思っていたよ
まさか、働いている、しかも、アンドロイドとはな
驚いたな、全く人間に見える


[言いながらじっと彼を見つめた暫くの後、ふと目をそらした。
アンドロイド相手とは言え、好奇の目で見すぎてしまった。
それとも今の時代、彼ぐらい精密なアンドロイドでも、好奇の目で見るような人間はもはや居ないのだろうか。
暫くそっぽを向いたのち、聞いた。]

(214) wallander 2024/06/05(Wed) 21:24:41

有象無象 シャム

  
俺は、ここの入居を取りやめて今から地元に帰るつもりだ
ここは、いいところか?
ここには、いつまでいるつもりだ?
あんたには、自分の意志でどこかに行きたいという気持ちはあるんだろうか


[アンドロイドというものがどういう生き方をしているのかわからない。
そもそも、何でまた彼がおそらく単身で地球からホワイト・マーブルまでの旅をしたのかも知らない。
まさか老人ホームで働くために地球から出稼ぎにきたとも思えない。
この旅は、彼にとって何だったのだろうか。
彼に聞きながらも、最後には自分がアンドロイドというものについて考えているような質問を零してしまった。]**

(215) wallander 2024/06/05(Wed) 21:26:59

さすらいのライダー アーネスト

―― スイッセスさんのアパート ――
[ドアをノックするとすぐに返事があった。>>195
 いる!この向こうに。スイッセスさんが。
 そう思うと胸の鼓動が早くなった気がした。

 ドアが開くとアタイを見て驚いたように目を見張るスイッセスさん。
 ――よかった、まだ覚えてくれていた。

 記憶が消去されていないと教えられていたけれど、
 こうして直にスイッセスさんの変わらない姿を見ると安心するんだ。

 挨拶をされれば>>196]


 ……はい、お久しぶりです。
 えっと、元気です。そっ、それに妹も、

[伝えたいコトがいっぱいあるのに上手く言葉にならない。
 部屋の中へ促されれば丁寧にお辞儀して中に入れてもらおう。>>197]

(216) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 21:52:52

さすらいのライダー アーネスト

[スイッセスさんの部屋――……。>>198
 好奇心からついきょろきょろと部屋の中を見回して、]


 ……あ、アタイのサイン。
 よかった……、まだ大事にしててくれてたンですね。
 すごく、そごく嬉しいです……へへっ。


[壁に昔のように飾られたサインに安堵と共に嬉しそうにはにかみながら笑う。
 (横にあるクロッキー帳のヤツってカラントの?
  アイツ、アタイやサンシアの似顔絵とか描かなかったクセに。
  ひ、贔屓だーーー!!!!
 横のクロッキー帳に秘かに拗ねつつ、でもお行儀よく何も語らず。

 全体的に簡素に見える部屋。
 それでもスイッセスさんの趣味のモノもちょこちょこある。
 画一的なアパートの部屋でもこういった小さな違いから分かるスイッセスさんの普段の暮らしぶりを想像するとなんだか楽しく思えた]

(217) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 21:54:10

さすらいのライダー アーネスト

[ソファを勧められればありがとうございます、と座って。
 少し緊張してそわそわしていたが、
 珈琲を飲むか聞かれれば驚いたように彼を見上げて]


 えっ!?いいんですかっ……!?

 ……あ、ごめんなさいっ。
 もうスイッセスさんの珈琲を飲めないと思ってたから。
 そう言ってくれるとすごく嬉しいです。

 はい。もちろん飲みたいです。


[素直に頷いてから――、は。と思い出したようにポケットをごそごそ]

(218) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 21:54:44

さすらいのライダー アーネスト

[取り出したのは以前スイッセスさんから貰った贈り物の麻袋。
 豆一粒分しか入っていないためとてもスリムだ]


 実は、スイッセスさんが贈ってくれた珈琲飲ませてもらいました。
 妹と一緒に――……。
 アタイ、無事に悪い男を追い払って妹を守れましたよ。


[誇らしげに笑ってから麻袋を愛し気に見つめて]


 この麻袋と中の珈琲豆はアタイの宝物です。
 今でもずっと、宝物です。

[まだ会話はぎこちないけど麻袋を通して伝えたいんだ、
 スイッセスさんのコト、今でも好きだよって。心から]

(219) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 21:56:27

さすらいのライダー アーネスト

[――それからもう一つ。
 小さな白い巾着袋も取り出してみせて]


 実は飲んだ珈琲の搾りかす。
 それも捨てるのが惜しくて簡易ポプリも自作してみました。
 意外といい匂いが残ってるんですよ?

 妹には『そこまでするの?』なんて言われましたけどね。
 ははっ……、


[少し気恥ずかしそうにそう笑って、
 スイッセスさんが珈琲を淹れてくれるなら大人しく待っていようか。*]

(220) sakura-mochi 2024/06/05(Wed) 21:57:12

曇硝子 スイッセス

――某老人ホーム――

[彼は既に事務室に行ってきた後だと言う。つまり、もう入居申請済み?
などと話しつつ、私はまだ彼の髭を注視している…。

うっとりするほど芸術的な形の髭だ。

きっと毎日の手入れも大変であるに違いない…。]>>213


  いえいえ、お気にならさず。
  このホームに来訪された方への案内をするのも
  私の仕事でもあります。

  なんでもやりますから雇ってください、と
  土下座しましたからね。

(221) CClemon 2024/06/05(Wed) 21:59:13

曇硝子 スイッセス

  …人間で見えますか?
  ありがとうございます。
  そう言って頂けると嬉しいです。

  このホームで、皆さんに人の温かみあるケアをするために
  人らしくありたいと…想っていますので。

[彼は私を見つめていたが不意、視線を逸らす。どうしたのだろう。
私は首を傾げる。

私には髭はないはずだが…(違うそうじゃない)]>>214

(222) CClemon 2024/06/05(Wed) 21:59:55

曇硝子 スイッセス

[素晴らしい髭の持ち主である彼が入居者になってくれるのなら、私の務めはまた楽しいものになるな、とウキウキしていたところ、彼の口から事情が語られる。
え、と声が出てしまった。]>>215


  おやめになる…
  ええ、このホームはとても良いところですよ。
  施設も新しく、職員たちも皆、
  入居者の方が気持ちよく過ごせるように
  努めています。

  でも…地元にお帰りになるのも、
  それが貴方の決断でしたら、
  残念ですけれど、はい。

(223) CClemon 2024/06/05(Wed) 22:00:24

曇硝子 スイッセス

  私ですか?私はクビになるまでは勤めたいと
  考えております。
  お給料もいいので。

[ここまではスラスラと答えた。彼が入居しないというのは本当にがっかりであったが、人はそれぞれ想いがあるのだ。
宇宙船に乗ってる間に心変わりがあったとておかしくはない。

そして、私は彼の質問について考える。]

  自分の意思で、何処かに。
  考えた事がなかったですね。

(224) CClemon 2024/06/05(Wed) 22:00:44

曇硝子 スイッセス

  地球にいる間、私は人間の女性に寄り添って生きていました。
  しかし彼女は亡くなってしまい…
  今の私は働くことは必要なのですが、
  よく考えたら自由に何処かに行くことも出来るのかもですね。

  旅行?
  ビーチとか行ってみたいって今、思いました。

[ふふ、と笑って見せる。こんなアンドロイドらしくない答えに彼が満足してくれるかわからないけれど。]*

(225) CClemon 2024/06/05(Wed) 22:01:03

一人旅 レット

 ― リベルテ降機前:たまごぼーろおじさんと ―

 (大人の男の人って、凄いなぁ)

[じゃあ大人の女性は凄くないのか?と聞かれれば違います!と全力否定するのだが、今の私の脳内はそんな感じ。
スーさんもツァリーヌさんも、仕草がさり気無くてスマートで…、なんだかとっても凄く凄い!>>164
語彙力っ!]

(226) mzsn 2024/06/05(Wed) 22:05:06

一人旅 レット

[>>165>>166
お守りのようにそこに在ったハンカチは、無事持ち主の元に帰って行った。
私はそれに安堵する。
返せたことも勿論そうだが、自分が悩んだと言う事を、彼に聞いて欲しかったから。

私は、瞬きを繰り返すツァリーヌさんの目をじっと見上げる。
彼が膝を軽く折れば、目線が随分と近くなる。
縮まった距離に、何だろうと目をぱちくりさせていれば、そっと頭を撫でられたから。>>168]

(227) mzsn 2024/06/05(Wed) 22:05:19

一人旅 レット

 …うん、ありがとうございます、
 ふふ、嬉しい

 ツァリーヌさんの人生も、
 沢山良い事がありますように

[どこか懐かしいような、そんな言葉。ぎこちない笑みさえも嬉しくてたまらない。
けれど暖かな時間はあっという間に過ぎていく。
案内の為やってきたペンギンアンドロイドをぼんやりと眺めながら、彼に贈るべき言葉を幾つも探す。>>169
だって、再びお互いの人生が交わる確率は、ほんのわずかな物だから。]

(228) mzsn 2024/06/05(Wed) 22:05:44

一人旅 レット

 …あの!
 凄く変なお願いだと思うんですが――、

 ――奥さんとお子さんと一緒に
 ずっと元気で、仲良しで、
 そして沢山長生きしてください!
 おねがいします!


[当たり前の事かも知れないけれど、私にとっては当たり前では無かった事。
一礼して去って行く新米『お父さん』の背中にそんな勝手な『お願い』を投げかけて、彼の姿が見えなくなるまで見送っていただろう。*]

(229) mzsn 2024/06/05(Wed) 22:06:39

村の設定が変更されました。変更された箇所は以下の通りです。
村の更新日が延長されました。


曇硝子 スイッセス

――自宅――

[あの日にあったことは鮮明に覚えている。
私が彼女を抱き締めてしまい、驚かせ。そして…。

謝ることから始めるべきだろうか、躊躇う。
しかし、彼女が他に話したいことがあるのなら。
それが妹さんに関することなら、そちらの方が重要と考えた。

元気です、妹も。と短く伝えてくる彼女。
私の心配を見抜いたのだろう。

私はその言葉にほっと胸を撫でおろす。
一番の悲劇は妹さんが救出出来なかった場合だったから…。]

(230) CClemon 2024/06/05(Wed) 23:45:06

曇硝子 スイッセス

[私の部屋を彼女は物珍しそうに眺める。それはあの時の繰り返しのようであった。
服装まで一緒なのだから、余計に。
だから私は思わず胸を抑え、複雑な気持ちが込み上げるのを感じた。
彼女に気取られぬようにしつつ…。]>>216


  …勿論ですよ。
  貴女のサインは私の宝物ですから

(231) CClemon 2024/06/05(Wed) 23:45:33

曇硝子 スイッセス

[これは心からの言葉だ。彼女がカラントの絵に何か嫉妬的なものを抱いたなんて露知らず、私は彼女に珈琲を薦めた。>>217
少しキッチンにいる間に心の整理をしようと考えていたのもある。
胸がドキドキしている理由が、どうにも私はただ罪悪感からではないように思ったので。

私は彼女に対して何を感じているのか。
私が踵を返そうとすると、彼女が何やら荷物から取り出す。

あれは…。足を止めてきちんと彼女の方を見る。
真っ直ぐに。そうしなければ失礼だ。
向き合わねば。

彼女が差し出したのは、私がプレゼントした麻の袋である。
それを、私に告げた通りに大事に取っておいてくれたのだ。

ズキン、と。何かに射貫かれるような。
胸が苦しくなるような。]

(232) CClemon 2024/06/05(Wed) 23:46:16

曇硝子 スイッセス

  ああ…それは。それは良かった>>。219
  妹さんが無事で。悪い男を貴女が追い払ったのですね。
  素晴らしい。

  貴女は本当にヒーローとして、
  妹さんを助けた。
  ……誇ってください、どうか。

[喜びが広がる。でも、それは単純に彼女の妹の無事に対するものだけではない。
わかるのだ、この鼓動の速さはなんなのか。
この気持ちがなんなのか…。

もう一つ、彼女は私に白い巾着を見せる。>>220
今度は見覚えなく首を傾げるが、その言葉にまた、私は打たれた。]

(233) CClemon 2024/06/05(Wed) 23:46:46

曇硝子 スイッセス

  私の差し上げた豆を、
  そんなに。

[目頭が熱くなるような感覚。声は震え、涙が込み上げる。アンドロイドである私のこういう反応は、生前のスイッセスの行動パターンの一つに過ぎない。
それなのに、胸がざわめいて…。

お礼すら言えないなんて。
なんて不甲斐ないのだ、スイッセス。
しっかりしろ!

恥ずかしそうに笑う彼女に、まずきちんと謝らなくてはいけない。

そうだ…このままなんて、駄目だ!
ぐっと拳を握りしめて私はそう決意する。]

(234) CClemon 2024/06/05(Wed) 23:48:17

曇硝子 スイッセス

  待っていて下さい。
  今まで一番美味しい珈琲を淹れたい。
  それを貴女に…捧げたいから。


[私はそう言い残すと一度キッチンへと消えた。彼女は程なくして、珈琲の良い香りを嗅ぐであろう。私はトレイに珈琲カップを二つ並べ運ぶ。お砂糖、ミルクも添えて彼女の前に。]


  パナマ・ゲイシャという豆を挽いてみました。
  トロピカルフルーツみたいな甘みがある、
  味わい深い豆ですよ。

  どうぞ…召し上がれ。

(235) CClemon 2024/06/05(Wed) 23:48:33

曇硝子 スイッセス

[珈琲をサーブしたらテーブルを挟んだ位置のソファに腰掛ける。
まず、私の最高傑作を飲んでくれる彼女の姿を眺めよう。

暫し、静かな時が流れたろうか。
私は口火を切る。]


  ……あの時の事を、なかったことには出来ません。
  私は貴女の意思を無視して、この腕に貴方を抱いた。
  それは……許される事ではない。
  どんなに理由があろうと。

  ごめんなさい。


[深々と頭を下げた。拳は握ったままに、ズボンの上に置いて。]

(236) CClemon 2024/06/05(Wed) 23:48:55

曇硝子 スイッセス

  …でも、私は嬉しい。
  妹さんも無事を教えて頂けて。

  そして…
  貴女にもう一度、逢えて。

[そっと拳をそのまま持ち上げて。胸の上に添える。
そこに心臓はないけれど、私は鼓動を感じている。]

  幸い、私の記憶は消去されていません。
  マイケルは私とドロシーの思い出を、
  両親の大切なものと考え直してくれたから。

  …貴女は言ってくれましたね。
  『記憶が消えても何度でも友達になる』と。
  記憶は消えていないのですが…
  あんなことをした私に、その権利はないと
  思うのですが。

(237) CClemon 2024/06/05(Wed) 23:49:23

曇硝子 スイッセス

  それでも。
  私はもう一度貴女と友達になりたいと思うんです。
  どうしても…

  ――貴女は私の特別だから。


[友達。そう口に出すと私の中で何かが少しまたざわめてしまうのだが、今は精一杯笑顔を作る。友達だって無理な申し出だ。だから…。]*

(238) CClemon 2024/06/05(Wed) 23:51:00

小説家 サンシア

─ 回想・午後 展望施設 ─


[軟派な人に良い思いをしたことが無かったと伝えたこちらになるほど、と返した後
カラントさんが見せてくれた映像に私がした質問に答えてくれて>>138

その後手を出せ、と言われて素直に出した結果の私の反応に返された言葉は
顔を逸らしていたから、彼がどんな顔をしていたかは見ていなかったけど]


 …本当って、なにが?


[今右手を意識したら余計に顔が熱くなりそうだったから、
左手を上げて顔を隠そうとしつつ、聞こえた声>>139に問い返したものの返事はあっただろうか]

(239) nadia 2024/06/06(Thu) 00:22:03

小説家 サンシア

[それから、
この間言ったと思うんだけど>>140との前置きから切り出されたのは
先日彼が観ていたエンドロールの映画が起点の話。
あの映画のアンドロイドに起きたことを実際体験しているとの告白から
カラントさん自身にあった過去を聞いた>>141>>142

あの時私はどんな答えを返したのだったか>>1:198
蔑ろにされて平気でいる人なんて居ないと言った私の言葉を、カラントさんはどんな気持ちで聞いていたのだろう。
今目の前で淡々と話しているのと同じように、
あの時>>1:211も、彼から感情の揺れは感じられなかったけれど]


 ……そっか。


[自分の都合を押し通した結果、取り戻せない時間を望んで代替品を愛でる。
勝手すぎると責めるのは簡単だけれど、私だって書く自由を奪われたらどうなるか分からない。
今まで在った生き甲斐を失って、新たに見つけたものが代替であれ叶うなら。
その葛藤も、憤りも、カラントさんはもうとうに見切りを付けているのだろうから。
私に言えることは何も無く。ただ、聞いたことだけは受け入れた後]

(240) nadia 2024/06/06(Thu) 00:22:28

小説家 サンシア


 私とは逆なんだね。
 私は、代替品になれなかった方だから。


[彼が明かしてくれたように、自分の過去も明かすことにした]
 


 私たちが住んでたところは文明の最先端だったけど、
 男しか継げないなんて時代錯誤な家でね。

 兄弟のスペアとして作られたのに、
 女で生まれた私は最初からできそこないだったの。

 …せめて少しでも役に立つ所に嫁がせるために
 ひいおじいちゃんの名を使って
 好事家あたりにちょっと顔を売れるくらいで良かったのに
 私はそんなこと分からなかったから、すごく頑張っちゃってね。

(241) nadia 2024/06/06(Thu) 00:23:54

小説家 サンシア

[ずっと不要品として、居ないものとして扱われていたから
初めてこれをしろと言われ、応えようと必死に書いた。
一人で読みふけっていた先達の本から得た人の心、動きを基に
書き上げた
壮年の男性の、変わらぬ日常は
10代が書き上げたとは思えないと高評価を得られたけれど]


 私の書いた本を読んだ人達から、
 自分のことまで私に書かれたくないって、
 逆に嫌厭されるようになって。

 縁を繋ぐ役にすら立たない役立たずは要らないって
 家族の縁を切られたから、此処に来られたの。
 

[家族から縁は切られたけれど、曾祖父の姓を分籍で貰ったし
自分も、家族を続けたいと願い続けることはもう難しかったから。
血を分けた家族から離れたという点ではカラントと同じだと笑ってみせて]

(242) nadia 2024/06/06(Thu) 00:24:53

小説家 サンシア


 本題?

[ここまで言ってなんだけど、と仕切り直された言葉に首を傾げたら
端的に、私の申し出についての答えが返された。
あまりにあっさりだったから、最初何を言われたか理解が遅れたくらいだけど]


 ……ふぇ…?

[カラントから見て魅力的だと言われたと理解して、
やっと熱さが収まったと思った顔にまた熱が集った。
恥ずかしくて嬉しくて、頬に手を当てたまま]


 …じゃあ、その。
 隣にいさせて、くれますか?

[カラントさんに視線を向けて、問いかけた*]

(243) nadia 2024/06/06(Thu) 00:25:33

小説家 サンシア

─ 回想・日中 カフェ ─


 え、いや、珈琲のお礼なんですから
 お付き合いくださるだけでいいですよ?


[御馳走します>>155という言葉に慌てて手を振るも
申し出を断り過ぎるのもどうかと思い、
お互いに御馳走しあうという所で手を打とうと申し出た。

ペンギンさんがてちてちと運んできてくれたそれと
スイッセスさんが淹れてくれた珈琲で暫しの歓談となったわけだが>>156]


 …ありがとうございます。

 この船で出会った人達のおかげで色んなことを学べたので、
 そこから見極める力を貰えたらと思っています。

(244) nadia 2024/06/06(Thu) 01:07:55

小説家 サンシア

[スイッセスさんがくれた言葉>>157に感謝と笑顔を返した後
質問を返したわけだが。

昨日読み終わったこと。
奥様と本の感想を言い合っていたということ。

スイッセスさん以外にも本を読んでくれた人がこの船にいるということ。
前のめりに話をしてくれて>>158>>159
私も読んだのかと問う声には、
感想を言い合う期待が込められていて]


 そう、ですか。


[ふ、と。
知らず緊張に強張っていた身体から抜けた力と共に言葉を零した後]

(245) nadia 2024/06/06(Thu) 01:08:27

渡航者 カラント

─ 回想・午後 展望施設 ─

[満ち足りていく世界において、掛け替えのないものなんてありえない。
現実は綺麗ごとをいったところで奪われてなくなったものは確かに存在するし、救いはグロテスクだ。
ただこれまでもリソースを奪いあっていたことは変わりないし、綺麗ごとのままで救われないままでいるのと、グロテスクだろうと救われるのとどちらがいいかといえば比較的後者だろう。

結果としてアンドロイドという文明に生活も誰かの息子であるという立場も奪われたといえばその通りであるし、一種アンドロイドに人権をもたせたくないと主張するものたちの立場を体験した人間でもあった―――最も自分たちの選択をとやかく言われる筋合いもないが]

 ああ、そうだ。

[めでたしめでたしで〆た以上、その物語は自分にとっては終わり。物語から得た教訓をもっていくだけのこと。
物書きな彼女なら終わったものとして同情なんてせずに扱ってくれるだろう。なんて信頼もあったから、サンシアの短い>>240に断定するような言葉だけを返した]

(246) S.K 2024/06/06(Thu) 01:08:53

小説家 サンシア


 スイッセスさんが搭乗されているとき、
 手に持っているのを見かけてから
 ずっと不安だったんですが


 …私の子が、

 貴方の旅の良き友人となれたようで、良かった。


 遅くなりましたが、改めてご挨拶を。

 サンシア・ロメロと申します。


[言葉通りの安堵に染まった笑みを浮かべ、頭を下げた*]

(247) nadia 2024/06/06(Thu) 01:09:03

渡航者 カラント

[そうしてサンシアが過去のことを語り>>241>>242はじめたことを止めるでもなく。]

 そうか。

[実家のこと、そこでの立場のこと、小説家になったということ。
血を分けた家族と離れたという意味では同じだと、が、一応これでも納得づくで別れたものと、追われたもの。似通っていて少しずつ違う。
それを理解するように短く頷きつつも、それでもあえていうならば]

 よかったな。

[自らこその価値を示したからこそ、代替品になれなくなってしまったということ。結局のところその家族が想定したよりもサンシアは手に負えなくなってしまったというだけだ]

(248) S.K 2024/06/06(Thu) 01:09:11

渡航者 カラント

 本題だな。こんな長ったらしくてめんどうだから話す気ないことを俺は話したし、サンシアのことも聞いちまったけど、言いたいとこはそこじゃないしな。

[主に労力的な意味で、でもあり、それに付随してとやかく言われる煩わしさは、うんざりしていた。彼女が男に良い思い出がないように、そういう人を被害者に仕立てあげたいやつへの嫌悪感からくるものでもある。

だが歩み寄るには、その煩わしさも一つ乗り越えねばならないとは思えてもいたから話したことを嫌だと思ってもいない。]

(249) S.K 2024/06/06(Thu) 01:09:36

渡航者 カラント

 お互い嫌になるまでな。

[頬に手をあてつつもこれからについての問いかけと視線>>243を受けて応える]

 それに、もう既にいるだろ。

[体の向きを景色をみるように戻しつつ]

 っていってもまずはお互い引っ越し作業もあるしな

[サンシアについてはアーネストとの事柄があるのだろうけれどもそれは知らないわけだが、転居したてはバタバタするものだろう。]

 落ち着いたら連絡するから、ああこれ住所な。端末だせ。

[そんな感じでこちらからも住所を送るのであった*]

(250) S.K 2024/06/06(Thu) 01:12:14

小説家 サンシア

─ 回想・午後 展望施設 ─

[端的に落とした声に、端的な同意が返される>>246
それからも、今の彼には感傷も過去のものなのだろうな、と思ったから
それ以上に言葉は重ねず、自分のことを話したけれど。

そうか。と返されたのは私と同じ。
でも、よかったな。と彼は続けてくれたから>>248]


 うん。


[同情じゃなく、突き放すでもなく。
ただ良かったと言ってくれたことに、頷きを返してから、カラントさん曰くの本題に移ったのだが。
お互い人には進んで言おうと思わなかったことを話したからこそ
分かったことも、知ったことも踏まえた上で>>249
お互い嫌になるまでな、と是を返された後]

(251) nadia 2024/06/06(Thu) 01:44:06

小説家 サンシア


 …言われてみたら、そうだね。


[もう隣にいるだろ、という言葉>>250にちょっとだけ笑う。
そういう意味じゃない、とは言わなくても伝わってるだろうけど
私のペースに合わせてくれてるんだろうとも、推し量れるし]


 着いたら色々忙しくはあるだろうし、
 早くても1週間くらいはかかるかな。


[アーネストさんの事情を勝手に話す訳にはいかないが、
それを除いても忙しいのは想像に難くない。
落ち着いたら連絡する、というのに頷いて端末を出した訳だが]


 …これって、ほんとにご近所さんじゃない?

(252) nadia 2024/06/06(Thu) 01:44:27

小説家 サンシア

[住所を登録し、
地図に反映させたデータを見て問いかけたものの
実際は現地を見てみないと分からないだろう。
端末をしまった後、そうだ、と顔を見上げて]


 ね、カラントさん。


 後で、
 カラントさんのこと、抱きしめてもいい?


[今此処では流石にしない分別はあるけれど。
彼の話を聞いてからずっと、
したいなと思っていたことをしても良いかと問いかけた**]

(253) nadia 2024/06/06(Thu) 01:46:30

渡航者 カラント

― ホワイト・マーブル 到着日 ―

[ゆっくりと休んで翌日。個室のアナウンス>>#2に従ってシートベルトをつけて耐えること十分を過ごす。
そうして残りは1時間と少しでホワイト・マーブルに降り立つわけだが]

 思えば最初に聞いてた通りに行動しちまってたなぁ。ありがとな。他の従業員たちにもよろしく。

[自分はこういうのを求める傾向なんだが、気晴らし空間はあるかな。っていうのに対して教えてくれたキグルミ型ペンギンアンドロイド。乗務員係として何かと世話を焼いてくれていたアンドロイドへと挨拶を交わしたり。

後は特別誰かに挨拶もいいだろうと思いつつ、サンシアへと連絡をする。

混雑回避のために降りるのを合わせる>>#3っていうのはできないわけだし、忙しかったりもするともきけば、その日に行動を一緒にするわけではないのだが]

 『ところでな、サンシア。隣にいるっていったんだから、可愛いなとかそういうのいってくし、こっちからも抱きしめる>>253からそのつもりでな』

[そんな文字での通信を送った。その後ほ返信はしばらく未読となるだろう]

(254) S.K 2024/06/06(Thu) 01:47:49

渡航者 カラント

ー ホワイト・マーブル宇宙港 到着口 ー

 地上って、こんなだったなぁ。

[一か月ぶりでしかない大地だが管理されていない空気というものに懐かしさを感じつつ、手続きを済ませる。他荷物は業者が転居先まで運んでくれるようなので、自分はあらかじめ調べていた交通機関を使って向かうだけなのだが]

 ………おぉ…これがホワイトマーブルってやつか。…んなわけないか。

[到着口のゲートを通った先>>201。なんかえらいものをみた。
自分の記憶が正しければホワイト・マーブルの原住民の姿ではない。
他の異星人の可能性もあるわけだが―――]

(255) S.K 2024/06/06(Thu) 01:48:15

渡航者 カラント

 …ぁあ、あの時の。

[どうやらお迎えだったらしい。
あの堅く気難しそうな>>204乗客の人が恐竜の着ぐるみを抱きしめている。
なんでだろう、家族と再会したシーンだというのに、感動よりも違うものがこみあげてくる。]

[その後お説教?があったり、子供>>207とのやり取りがあったりした。
言葉の内容までは聞こえてはいないが、なんとなく雰囲気で伝わるというもの]

 皮なんて変え放題だってのに、見た目で考えてたなんてあほなことしてたなぁ。

[あの、スイッセスさんと二人で喋っている時に、一緒に喋ればよかったかもなーって思いながら、そういう風にすれ違ったり会話するではないが、あの時のと感じるのも縁ってやつだろう。
それ以上はジロジロ眺めることもなく家族と別れて――...のホワイト・マーブルでの生活は始まるのであった*]

(256) S.K 2024/06/06(Thu) 01:48:56

小説家 サンシア、メモを貼った。

(A0) 2024/06/06(Thu) 01:55:14

籠の鳥 ドルチェ


― *** ―

   ─────私ね、母親を殺したの。

     正確には見殺し、というべきかしら。

 

(257) alice0327 2024/06/06(Thu) 02:06:50

籠の鳥 ドルチェ


[詳しくは知らなかったけれど
 おかあさんは病を患っていたみたい。
 何かの発作だったのか、適切な処置をすれば
 延命できたのかどうか。

 私にはその判断なんて出来なかった。
 ただ、扉は開いていたから
 人を探すことくらいできたのに。

 なにも、しなかった。
 
 傍観者になることを選んだ。]
 

(258) alice0327 2024/06/06(Thu) 02:07:02

籠の鳥 ドルチェ


[本当の友人なんていなかったから。
 沢山のぬいぐるみにそう告げて。
 私は籠から飛び立つことを選んだ。

 幸いにも、私の事を不憫に思ったのか
 最低限の後押しをしてくれる人があの館にいたから
 私は、どうにかリベルテに乗ることが出来た。]
 

(259) alice0327 2024/06/06(Thu) 02:07:17

籠の鳥 ドルチェ


[きっと、許されることではないでしょう。
 また籠の中に逆戻りしたくはないから
 誰にも打ち明けることなんて出来ないの。

 情も罪もすべてあの青い星へ置いてきた。

 ここでの私は、ただのドルチェだから。]
 

(260) alice0327 2024/06/06(Thu) 02:07:30

籠の鳥 ドルチェ


― 到着の少し前 ―


[知らないことだらけだった。
 好き、が何かさえ知らなかった。

 そんな私と好き、が何か考えてくれた人もいて
 私の幸せを願ってくれた人もいて

 出会いに恵まれたからかしら。
 前ほど不安はないの。

 どう過ごそう、って楽しみで。]
 

(261) alice0327 2024/06/06(Thu) 02:07:46

籠の鳥 ドルチェ



   リーン、あなたもいい人生を。
   ここでだけではなくて。
   ホワイト・マーブルでもすれ違えたなら
   今日みたいに、お食事しましょう?

   あなたと過ごす時間が好きよ。
   リーンと、だから好き。

 

(262) alice0327 2024/06/06(Thu) 02:08:48

籠の鳥 ドルチェ


[寄り添うような優しい言葉を紡ぐ、
 あたたかい空気を纏うあなただからなのだ、と
 そうやって微笑んだ船内での思い出を胸に、
 ふと、外へと目を向ければ
 ホワイト・マーブルがくっきりと見える。

 地球とは違って白っぽく見える星。
 あっちは海も白いって船内の雑誌で読んだ。
 不思議ね、海は青いんだと思っていたのに。
 おとぎ話みたい。]
 

(263) alice0327 2024/06/06(Thu) 02:09:10

籠の鳥 ドルチェ


   
   あの星にも鳥は飛んでいるのかしら。

          自由に、飛べるのかしら。**

 

(264) alice0327 2024/06/06(Thu) 02:09:27

渡航者 カラント

― ホワイト・マーブルでの新生活 ―

[転居手続きやらもあれば遅れてやってきた荷物の荷解きもある。
空気を入れ替えるようにリビングの引き戸を開ければ宙からは白く見えたのに間近でみると地球よりは淡い水縹色の海に涼やかな影。そこから伸びるモザイクタイルの道から直接海へと降りれるそこは隣町の橋の下に住処のように作られた家屋であり、耳をすませばさざ波が聞こえてくる。

内装はといえば剥き出しの白い岩肌の壁に、それ以外も白で統一された壁紙仮眠用のベッドやら作業場用の長さが測れる机や椅子等や床は灯りと相性の良いグレイッシュカラーでまとめたもの。天上にはカラフルな資料が置かれスイッチの切り替えで降ろす仕組みとなっている。

そうしてもう反面は元はアトリエとして使われていた場所で、郊外であることや今時古臭く難儀な人間に安く貸してくれるということ借りたのだ。
絵具の香りが今も染みついているが白のスクリーンとジオラマ置き場となっている。
家自体は隣にあるし、玄関だけでなくリビングから出ていくこともできるのだが、こちらでも最低限生活と寝泊まりできる仕事場となっていた]

(265) S.K 2024/06/06(Thu) 02:45:02

渡航者 カラント

[ちなみに家のほうはというとアーバン風になっているが、そんな風に日々忙しく過ごしていたのでしっかり一週間近く>>252かかったわけだが]

 にしてもよ。海の写真とか送る前に普通にあえちまうなんて……なぁ。

[しっかり近かったらしい。なんなら引っ越しの忙しい合間に食事の手間を省くための外食や買い出し先であったし、ご近所>>252だったせいで、一週間後、なんて思っていた言葉は容易く崩れ去っていたのであった**]

(266) S.K 2024/06/06(Thu) 02:46:04

さすらいのライダー アーネスト

―― スイッセスさんのアパート ――
[部屋の中をきょろきょろと見回しながら。>>231
 サインを宝物と言ってくれるスイッセスさん。
 どうしよう、すごく嬉しい。
 そうやって安堵と嬉しさから笑顔を見せて。

 珈琲を淹れにいく前のスイッセスさんを呼び止めて麻袋を見せた。>>234
 同時に妹と男の撃退を語れば褒めてくれる。>>233
 アタイは少し気恥ずかしそうに笑って]


 へへっ……、ありがとーございますっ!


[スイッセスさんがアタイを褒めてくれるのが好きだ。
 それはあの船の中でも思っていたこと。
 今日また褒めてもらえて昔に戻ったみたいに懐かしくて、なぜか頬が赤くなった]

(267) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 05:40:16

さすらいのライダー アーネスト

[自家製ポプリを見せれば感極まった様子のスイッセスさん。>>234
 そこまで喜んでもらえるようなコトしたかなって、
 (妹曰く『愛がなきゃここまでやらない!』らしいが)]


 え、えぇっと。
 アタイにとってはそれだけ大事なものなんです。
 だから当然のことをしただけです。


[声が震え涙がこみ上げた様子のスイッセスさんをなんとか宥めようとそう声をかけつつ。

 情熱的ともとれるほど珈琲を淹れる意気込み。>>235
 それにくすぐったさを感じつつキッチンに消えていく彼を見送り、
 しばし珈琲ができるのをソファでお行儀よく待っていた。

 やがて漂ってくる香ばしい珈琲の匂いがした]

(268) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 05:40:45

さすらいのライダー アーネスト

[トレイに二人分の珈琲セットがあるのを見て、一緒に飲めるのが嬉しくて珈琲を飲む用意を整えてくれるスイッセスさんを幸せそうに眺めつつ。
 パナマ・ゲイシャ?
 初めて聞く豆の名前に首を傾げつつ。
 (後で調べたらけっこーなお値段の貴重な豆だと知り驚く後日談)

 召し上がれと言われれば珈琲の熱さに気を付けながらもまず一口――……]

 っ……!? す、スイッセスさん!!
 この珈琲すっっっごく美味しいですッ!
 今まで飲んだコトないくらいジューシーで甘くてっ、
 しかも花の香までするっ!!
 え、どうして? こんな美味しい珈琲初めて……!

 すごいなァ、スイッセスさんっ……!
 ホントに今まで飲んだ珈琲の中で一番美味しいですっ!


[一口だけで分かる違いに目を輝かせて美味しさを伝える。
 そうして丁寧に一口ずつ大事にゆっくりと飲んでいく]

(269) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 05:42:10

さすらいのライダー アーネスト

[いつもはミルクや砂糖を注ぐ時もあるけど、今日はストレートで飲む。
 だってそれくらい美味しい珈琲だったから。

 しばらく流れる穏やかな時間。>>236
 飲み終わってカップを置く頃、スイッセスさんが語りだす。
 アタイはその様子を困ったように見つめつつ]


 スイッセスさん……、あんまり自分を責めないであげてくださいネ。
 アタイ、スイッセスさんが苦しむトコあまり見たくないから……


[深々と頭を下げるスイッセスさんに、
 謝罪を受け入れると共に心配そうにそう声をかける。

 ――そうだ、アタイそれが一番気がかりだったんだ。
   ずっと最後の日の悲しそうな顔を思い出してた。>>187
   その理由はコレだったんだとようやく思い至る。

 優しいスイッセスさんが傷付いてないかな、って]

(270) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 05:43:05

さすらいのライダー アーネスト

[胸の上に手を添えるスイッセスさんを見守る。
 ホントにそこに心臓があるように思えたんだ。>>237

 だからスイッセスさんの言葉を静かに聞いて、
 もう一度友達に、と。
 ――特別だと。>>238

 その言葉にまた胸がドキりとする。
 特別、アタイ。スイッセスさんの特別になれるのかなって]


 スイッセスさん…………。
 あの、そっちのソファに行ってもいいですか?


[そう声をかけて立ち上がり、二人を隔てていたテーブルを迂回してスイッセスさんの座るソファの前に。
 拒まれない限り、彼の隣に寄り添うように腰かけよう]

(271) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 05:43:32

さすらいのライダー アーネスト

[そうして、まだ纏まらない想いのまま話し出す]


 ……アタイ、初めてだったんです。
 男の人からあんなふうに抱き締められるなんて……、

 最初はびっくりしました。
 それに混乱もして、
 スイッセスさんの知らない一面を知って怖くもなって、

 でも、でもっ……、


[――この先を言ってもいいものか、後戻りできなくなったとしても。
 でも、それでも。
 溢れる想いのままにスイッセスさんを真っすぐ見つめて]

(272) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 05:44:07

さすらいのライダー アーネスト

 
 不思議とイヤじゃありませんでした。
 ご、ごめんなさい。
 奥さんがいる人に、こんなコト言って……、

[少し罪悪感を感じながら目を伏せて、
 でも、ホントの気持ちを伝えなきゃってまたおずおずとスイッセスさんを見つめて]


 アタイ、男女の愛とか恋とか経験なくて、分からなくて――……
 でも、でもそれでも。
 スイッセスさんが教えてくれるなら、って。

 アタイの隣にいてくれたら、って。
 奥さんと同じみたいに、って。
 そうしたらどんなに幸せかな、って。


[戸惑うように、確かめるように、
 アタイの中にあった想いを少しずつ言葉にしていく]

(273) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 05:44:57

さすらいのライダー アーネスト

 
 スイッセスさん……。

[名前を呼んで、両腕を広げて見せて]


 ……また抱き締めてくれませんか? あの時みたいに。
 おじーちゃんとか、友達とか、
 そーゆーのじゃなくて、

 こ、恋人みたいにっ……!
 アタイ、スイッセスさんの特別になりたい。

[我ながらすごく恥ずかしいコトを言うなって思う。
 顔を耳まで真っ赤にしながらも広げた両腕は下ろさない。
 スイッセスさんを見つめる眼差しを逸らさない。

 そうして、抱き締めてくれたならきっとおずおずと両腕をスイッセスさんの腕に任せて身を委ねただろう。
 断られたら、その時はその時だ。**]

(274) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 05:47:00

曇硝子 スイッセス

――カフェ(過去軸)――

[彼女の謝辞は丁寧極まる。人に甘えすぎないよう考えてるのだろうか。私は彼女の年齢も職業も知らないが、自立している、しっかりしているという印象を受けた。

勿論無理強いすることなく彼女の提案通りにし、隣の席へと。ご相伴にあずかるとしよう。>>244

珈琲の香りとブラウニーの甘い香りが混ざりあう極上空間を共有する。]

(275) CClemon 2024/06/06(Thu) 09:02:01

曇硝子 スイッセス

[私が『宙色の鍵』について熱意を込めて語ると、彼女の声のトーンがやや変わる。>>245
てっきり彼女も目を輝かせてあの素晴らしい本の感想を言ってくれると信じていたのだが。

はて…?

その答えはすぐに判明した。]


  え?


  ……私の子?
  サンシア・ロメロ?
  それは――>>246


[みるみると繋がるピース。唐突に始まった本の話しも、私が感想を語ろうとすると何か思うような表情を浮かべたのも。それが、本の「作者」であるなら――。

私は壊れた機械のようにぶるぶると首を振った。アンドロイドだから故障を疑われるレベルで。彼女のにこやかな笑みは清々しく、ようやく言えたという感じのリラックスを醸し出している。
そうか、ずっと言い出せなくて彼女は…。]

(276) CClemon 2024/06/06(Thu) 09:02:48

曇硝子 スイッセス

  まさか、まさか貴女があの本の作者さんだなんて。
  目の前にいるなんて…!
  これは夢ですか?奇跡ですか?


[昨日感想を言い合ったツァリーヌを今すぐ呼びたい。彼はこのことを知っているのだろうか?
私の目は輝き、子供みたいにはしゃいで声が上擦る。]

(277) CClemon 2024/06/06(Thu) 09:03:07

曇硝子 スイッセス

  …とてもね、感動したのですよ。
  本の主人公は少年なので、私とは歳も身の上も異なります。
  でも彼が困難に立ち向かう決意をする時の心情が…
  凄くわかるなあ、って。

  妻が亡くなった後、私はパートナーを失った悲しみや、
  自らの今後の処遇という問題に立ち向かねばならず…
  でも、あんなに小さな少年だって頑張ったのだからと
  思えたのですよ…。

  私は独りではない、そんな気持ちになったのです。

(278) CClemon 2024/06/06(Thu) 09:06:14

曇硝子 スイッセス

  あのラスト…とても良かった。
  少年が未知の世界へ踏み出すところで、
  その先は描かれず、読者の想像に委ねられて
  いましたね?

  作者から与えられるものを受け取るのも
  楽しいのですが、そういった想像の余地がある、
  すべてを押し付けられないのも
  とても素晴らしくて…

  本を読み終えてしまっても、
  あの少年はまだ私の心の中にいて、
  一緒に頑張れるように想えたんです…

(279) CClemon 2024/06/06(Thu) 09:06:31

曇硝子 スイッセス

  ああ本当に、あの本に出逢えたことに
  感謝したい。
  いいえ、それを書いてくれた貴女にですね?

  ……て、あッ?!

  わ、私夢中になりすぎて?!
  すみません、すみません…!

(280) CClemon 2024/06/06(Thu) 09:06:46

曇硝子 スイッセス

[ツァリーヌからのめり込みすぎるなと有難い注意を戴いたのに、私はすっかり忘れて感想を捲し立てていた。彼女はびっくりしてしまったか、それとも。

そういえば作者は10年前に、若干15歳という若さにて文壇デビューを果たしたと作者紹介に書いてあったような。
名前は同じだし、よくよく考えれば年齢もあてはまり、売れっ子作家として一人前に道を歩んでいるのならしっかりしているのも納得で――

なにもかもが、腑に落ちる。
興奮から落ち着いて私の肩もすとんと落ちた。

そして、申し訳なさそうに少し目を細めて。]

(281) CClemon 2024/06/06(Thu) 09:07:00

曇硝子 スイッセス

  ……名乗っていただいたのに
  名乗るのを忘れるなんて。

  失礼いたしました。
  改めて…

  私はリッツ‐ルッカ社製アンドロイド、
  製造番号はRS‐63857。

  今の通り名はスイッセス・サイフォンです。
  貴女がデビューしたのと同じ、
  十年前に産まれました。

  素敵な作品を私の心に届けてくれた、
  貴女に出逢えて光栄です。

(282) CClemon 2024/06/06(Thu) 09:07:33

曇硝子 スイッセス

[スイッセスという名やアンドロイドであるのは告げてあるが、ここまではきちっと名乗っていなかったので、居住まいを正して。

それからの時間は、まだまだ私の口から溢れる本の感想を彼女に聞いてもらっただろうか。彼女から作家になった経緯や苦労などを語られたら、耳を傾けたろうか。
会話の最後は「部屋に戻り本を持ってきますので、もし大丈夫でしたらサインを下さい…!」とお願いしたろう。

大好きな本の作家さんに逢えて私は幸せの絶頂であった。
珈琲が冷めるのも忘れるほどの至福の時間に感謝を捧げたい――。]**

(283) CClemon 2024/06/06(Thu) 09:08:05

さすらいのライダー アーネスト

―― 映画・スリーヒーローズ ――
[君たちは知っているだろうか?
 日々ホワイトマーブルを表、裏から護るヒーローたちの存在をッ!

 ニンジャ・カラテの使い手ッ!
 孤高の女ライダーヒーロー!!!!>>1:240
 (フルフェイスの女ライダーが華麗に戦う映像。
  ドカッ!バキッ!ドカーン!!
  最後にフルフェイスを脱ぎ捨て不敵な笑みを見せる)

 普段は穏やかなカフェマスターの老紳士。>>1:263
 しかしてその正体は凄腕の元ヒーロー。太陽の使者サン!
 (カフェで穏やかに珈琲を淹れる老紳士のカット。
  次のシーンで熟練のカラテを駆使し悪党を一掃する戦士の顔になる)

 表の顔は大企業の社長!しかしその正体は悪の組織の幹部!>>1:298
 しかして家族の為に戦う悪のヒーロー!!
 漆黒のスーツに漆黒のマントで闇を往くッ!>>2:284>>2:287
 (悪の組織で陰謀を巡らせる「悪」のショット。
  切り替えで高層ビルの頂上で漆黒のマントをなびかせ街を見下ろす)]

(284) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 12:20:15

さすらいのライダー アーネスト

[彼らは「スリーヒーローズ」ッ!!
 ホワイトマーブルの子供たちの笑顔を護るヒーローだッ!!


 ある日、女ライダーはカフェマスター・サンと共に連続子供誘拐事件に巻き込まれる。
 (可憐な少女が悪党たちに囲まれ怯えているカット。
  ヒーローに救助された少女が無垢に微笑むシーン。
  意味深に腕に抱かれたテディベア)


 (悪党視点に切り替え。
  「早くあのガキを捕まえろ!あのテディベアが作戦の『鍵』だ!」)


 やがて舞台は船上での決戦に――……!!
 (戦うヒーローたちのカット。>>1:362

 そうして物語は感動のクライマックスへ……!
 (救命ボートの上で子供たちに囲まれるヒーローたち。>>2:67>>2:68
  戸惑う悪のヒーローのショット。>>2:107)]

(285) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 12:20:43

さすらいのライダー アーネスト

[果たしてヒーローたちは子供たちの笑顔を護ることができるのかっ!?
 (バッ!バッ!と3人のヒーローたちのショットが入る)
 「スリーヒーローズ」絶賛上映中。
 (ジャジャン・ジャン!!小気味のいいBGM
  大画面に映し出される「スリーヒーローズ」の作品タイトル)



 ――そんな映画もホワイトマーブルでは上映されているだろう。
 ちなみにアーネストもスタントマンとして女ライダーのアクションを担当していたりする。
 フルフェイスで戦うシーンはほぼアーネストだ。

 映画館への来場特別特典としてヒーローゴーグルも配布中。
 (本物よりもややチープな大量生産の素材)
 ヒーローカードもランダム配布だッ!!
 (スリーヒーローズの様々なショットが撮影されたカード。
  運が良ければ俳優のサイン付きのものもあり、プレミア価値が付く)

 今日も子供たちの笑顔がホワイトマーブルに溢れている。
 ああ、今日も平和な一日だなァ。**]

(286) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 12:22:06

曇硝子 スイッセス

――自宅――

[私は、彼女が珈琲に口をつける様をじっと見つめる。
どうしてこんなにも胸が満たされてしまうのか。
彼女の嬉しそうな顔を見るだけで。

老人ホームでも、入居者の皆が喜んで珈琲を飲んでくれる。
その笑顔に差なんてないと想っていたのに。

……彼女は。]


  お口にあったようで何よりです。
  特別な日に飲むためにとっておいたもので…

  貴女が来てくれたなら、
  今日はそれにふさわしい日だと
  思ったんですよ。

(287) CClemon 2024/06/06(Thu) 13:47:00

曇硝子 スイッセス

[豊かな香りに誘われ、私も彼女と一緒にパナマ・ゲイシャを堪能する。口に含むと舌先にコクが広がり、鼻孔はフルーティな香りに満たされて。
思わずうっとりする。

この素晴らしい豆を彼女に味わってもらえたことが本当に嬉しかった。
そして、珈琲が私に謝罪するきっかけと勇気をくれたのだ。]

誠意を込める。何かをしてしまったなら、相手に対して出来る事はそれだけだ。
謝罪は彼女に許しを強要してしまうのでは、とも懸念した。
それでも私が精一杯言葉を紡いだのは、彼女が…

どうしようもなく。
比べようもなく。

アーネストという女性がかけがえのない人だったから。
特別だ、と強く思ったから。]

(288) CClemon 2024/06/06(Thu) 13:47:35

曇硝子 スイッセス

[図々しいと突っぱねられるのも覚悟した。
しかし彼女はふわりとスカートの裾を揺らして立ち上がる。

あれよあれよと近づいてくる彼女。
すとんのその腰が私の隣に収まると、まるで昔からそこは彼女の特等席であったかのようだ。

そう、かつてはドロシーが座っていた場所。
今は誰も…座ることがなくなった場所に。]

  アーネスト、さん…

(289) CClemon 2024/06/06(Thu) 13:47:54

曇硝子 スイッセス

[私は拒みなどしない。むしろまたあの時のように心臓が激しく脈打ち、高揚している。ただ、本当にいいのか?私はまた彼女を傷つけてしまわないか?

そんな一抹の不安を払拭したのは……]


  ……


[まるで湧き出でる泉のような彼女の想い。溢れては、溢れては私を濡らす。
真白な飛沫があがり、冷たくて澄んだ水が私の心に染み入る。

染み入って…しとど、濡らす。
この降ってくる水滴に打たれる感覚を私は覚えていた。]

(290) CClemon 2024/06/06(Thu) 13:48:18

曇硝子 スイッセス

  ……アーネストさん。
  私は。

  ……私、は。


[大きく両手を広げて彼女は待っていてくれていた。私を受け入れようと、受け入れたいと。あの時にはすれ違った想いが今、一つに重なる……。

見れば、彼女の顔は恥らいに染まり真っ赤ではないか。
きっと勇気をふり絞り、こうしてくれているのだ。

人は畏れる。相手に拒まれることを。
何よりもそれは恐ろしい。

でも、手を延ばさねば何も掴めないのだ。
勇気を持って踏み出さなくては。

私は両腕を延ばし、彼女の背中を包み込む。柔らかで温かな人肌に触れる。]

(291) CClemon 2024/06/06(Thu) 13:49:09

曇硝子 スイッセス

  貴女の勇気に惹かれました。
  貴女の決心を応援したくなりました。
  貴女の笑顔が好きです。

  そして、こんなにも美しい貴女が…
  麗しい貴女が。

  ……貴女が好きです。
  一人の男として。

[シンデレラは魔法が解ければみすぼらしい姿になる。しかし、その心が、元々の容姿が美しいのなら、なんの問題もない。

彼女には魔法なんていらなかった。
私は微笑み、彼女と目線を絡める。
それはうっとりと重なって。]

(292) CClemon 2024/06/06(Thu) 13:49:39

曇硝子 スイッセス

  確かに私の胸の中には、永遠にドロシーがいます。
  でも彼女はもう、思い出の中にしかいてくれないんです。
  温もりを与えてははくれないんです…。
  
  ドロシーもきっと、私が一歩踏み出すことを
  喜んでくれると思います。


[亡くなる直前まで私の行く末を案じてくれたドロシーは、私がずっと亡き妻に囚われているのを望みはしないだろう。
私が彼女の幸せを願ったように、彼女もきっと。

抱き締める腕に力を込めた。
決して離さないように。
大切な大切な人を、その想いを全部逃がさぬように。]

(293) CClemon 2024/06/06(Thu) 13:49:54

曇硝子 スイッセス

  アーネストさん。
  ……アーネスト、と呼んでもいいですか?

  どうか私の隣にいてください。
  叶うならば、ずっと。

[様々な想いが去来する。アンドロイドであり人間ではない私が、彼女と恋に落ちる資格などあるのか。彼女を幸せに出来るのか。

でも。

二人の未来は、二人がこれから切り開いていくものだ。
どんな困難があろうとも。
彼女となら力強く歩んでいけると信じる。

私は祈るように目を閉じた。
この眩暈にも似た幸福に身を委ねて。]*

(294) CClemon 2024/06/06(Thu) 13:50:18

さすらいのライダー アーネスト

―― スイッセスさんのアパート ――
[珈琲の美味しさに夢中になって見つめられる視線に気付かない。
 特別な日に飲むもの。>>287
 そんな珈琲を用意してくれたコトがとても嬉しい]


 そんな大切なのをアタイのために……。
 ありがとうございます。スイッセスさん。


[そうして二人で珈琲を飲む穏やかな時間。

 それからスイッセスさんの話を聞いて、
 アタイは立ち上がってスイッセスさんの隣に座る。
 よかった、拒まれなかった。

 安堵と共にアタイは自分の想いを少しずつ言葉にして伝えていこう]

(295) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 15:57:04

さすらいのライダー アーネスト

[湧き上がる想いは、初めての想いは、
 どこまでも透き通って絶え間なく心を満たしていく。



   あたたかくて、優しくて、愛おしい――……]

(296) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 15:57:36

恋するライダー アーネスト

[両手を広げてスイッセスさんを招く。>>291
 そうすれば彼はアタイを抱き締めて包み込んでくれた。

 スイッセスさんの胸の中で彼の言葉を聞く。>>292
 すごく真っすぐな想いが胸に染み入る。

 一人の男として好きだと言われ、
 目線が絡めばうっとりと見惚れてしまい、
 微笑まれればまた顔が赤くなる。

 何か、何か言わなきゃってアタイは思い]


 あ……、アタイも、好き、ですっ…
 大好きですっ…、お、女としてっ……!


[言葉にするとまた顔が赤くなり、胸の鼓動が早くなる。
 こんな大胆な台詞。真っすぐに伝えてくれるスイッセスさんはすごい、ってそう思う]

(297) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 15:59:08

恋するライダー アーネスト

[奥さんの話になれば真面目に聞き入って。>>293
 スイッセスさんの言葉にアタイの中にわだかまっていた引け目や罪悪感が軽くなっていくのを感じた]


 アタイでも、いいんですね。
 スイッセスさんと一緒にいても、いいんですね……。

 ……よかった……、よかったァ……。


[気付けば瞳から涙が一筋流れ、抱き合う二人の服を濡らす。
 そのまま強く抱き締められたなら、
 アタイも同じように力を込めて抱き締め返す。

 少しでもこの愛しさを伝えたくて、強く強く]

(298) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 15:59:39

恋するライダー アーネスト

[呼び捨てにしていいか聞かれたら、>>294
 幸せそうに微笑んで頷こう。

 隣にいてくださいと願われたなら]


 はい……、ずっと、ずっと一緒にいます。
 あ、ぁ………、あなた……、

 っ〜……!! い、いえ、スイッセスさん……。


[アーネストと呼ばれたから、アタイも呼び名を変えてみよう。
 そう思い口にした呼び方に顔を真っ赤にしていつもの呼び方に戻る。

 「あなた」なんて、まるで結婚したみたいだ。
 そう思うだけで二人で仲良く新婚生活を送る想像をしてしまうから、困る]

(299) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 16:00:36

恋するライダー アーネスト


 
 も、もちろんっ、
 ずっとと言ってもアタイは人間だから……、
 永遠には無理です、けど。

 この命が尽きるまで、ずっと隣にいます。
 ずっと、ずぅっと……!


[誓うように、祈るように、愛を紡ぐ。

 そうしてスイッセスさんが目を閉じたなら、
 勇気を出してその唇に口付けをおくろう。

 愛しいあなたへ、誓いの口付けを。
 健やかなる時も病める時も、ずっと隣にいよう。*]

(300) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 16:01:40

ふたり旅 リーン

─到着の少し前に─

[もう間近までホワイト・マーブルは迫っていてくっきりとその姿が見えました。目を凝らせばそこで動いている人たちの姿を見ることができたかもしれません。
不思議な白い星。人間以外にもたくさんの生き物がいて、地球とは違う文化を、文明を、慣習を。築いている新しい世界。

わたしはドルチェの言葉に微笑みます>>262]

うれしい。また一緒にお食事できたらいいなあと思います。
わたしも、ここであなたと過ごす時間が好きでしたよ。

[もし叶うなら、連絡先を交換したかもしれないけれど、どうだったでしょう。そもそも地球で使っていた通信機器は、こっちで使えるのかどうかがわかりません。

使い物にならなかったらきっと、それはそれ。
出会えなかったら、それはそれ。

…でもわたし、なんとなく思うんです。またきっとドルチェとは会う機会があるんだって。連絡先も住んでいる場所も知らなくたって、何年かたって、ホワイト・マーブルでの暮らしにすっかり慣れたころ、偶然出会う、わたしとドルチェの姿が見える気がします。]

(301) aI 2024/06/06(Thu) 19:08:46

ふたり旅 リーン

…ドルチェも、これから素敵な人生を。
鳥のように、自由に。

[わたしたちはお互いの過去のことを知りません。だけどお互いの「今」のことなら、多少なりとも知っているつもりです。

枷だと思っていた何か… わたしにとっては、周りの偏見。そこから解き放たれて、自由を求めて「今」があること。ドルチェにとっての枷が何かはわからなくても、その「今」だけなら、わたしにだってわかるから。]

幸せになってくださいね。

[だからわたしは願います。過去のことではなく、これから先「未来」のことを。

やがて宇宙船からホワイト・マーブルに降り立てば、わたしとドルチェは別々の方向へ歩いていくかもしれません。どこまでも白く続く大地に、一歩一歩、互いの足跡を刻みながら。**]

(302) aI 2024/06/06(Thu) 19:09:00

曇硝子 スイッセス

――自宅――

[この腕はなんの為にあるのだろう。

重い荷物を持つため?
高い所の物を取るため?

違う。

この手はなんの為にあるのだろう。

掃除のモップを握るため?
珈琲を淹れるため?

――違う。]

(303) CClemon 2024/06/06(Thu) 21:04:30

曇硝子 スイッセス

[広げた腕が作る輪に彼女の細身が収まる。優しい掌は、大切なものを壊さぬように、慈しむように背中を包み込む。

じわじわと彼女の体温が私を温めて。
互いの存在が溶けあうような、蕩けるような時が過ぎる。

少し離れ見つめあえば瞬きすら惜しいと感じる。
その瞳に釘付けになる。

彼女の言葉はたどたどしかった。
まるで少女のように恥らいの色をほんり滲ませ、
私に想いを伝えてくれた。必死な様子がいじらしい。>>297

「女として」「男として」互いの認識が一致する。
それはまるで夫婦の契りのよう。]

(304) CClemon 2024/06/06(Thu) 21:04:58

曇硝子 スイッセス

  ……貴女が、いいんです。
  貴女でなければ嫌だ。

  今私の胸をこんなにも熱く躍らせ、
  ときめかせるのは…
  他の誰でもない、唯一無二の。

  …貴女だけなのだから。

[彼女が涙を零しているのに気付く。その水滴がぽたりと衣服を濡らすことを、まるで聖なる盃から零れる神酒のように感じる。

ただ抱かれるのではなく、彼女の腕にも力が入った。
それは支えられるだけのヒロインではない意思表示に近いか。>>298

そう、彼女は美しく儚くもあるが、強く逞しくもあり。
きっと私と対等の関係を望んでいると、私は思った。]

(305) CClemon 2024/06/06(Thu) 21:05:42

曇硝子 スイッセス

  ふふ。あなたでいいですよ。
  その呼び名が嬉しい。
  貴女の声で、その唇から漏れ出でる息で、
  そう呼ばれるのがとても…
  心地よいです。>>299

  ――ええ。
  共に笑い、共に泣き。
  そんな毎日を……。

  ありがとう、アーネスト。

  …貴女を愛し敬い、時に慰め助け、
  私が稼働し続ける限界まで…
  真心を尽くすと誓いましょう。>>300

(306) CClemon 2024/06/06(Thu) 21:06:59

曇硝子 スイッセス

[永遠は結局、人間同士であろうと叶わぬ事だ。

彼女がドロシーのように亡くなればまた、私は独りになるのかもしれない。
私よりも素敵な人間の男性の方が彼女を幸せに出来るのかもしれない。

だが、恋はそんな理屈を凌駕する。
全てを超えて二人を射抜く。
可愛らしいハートの矢で。

抱き合い続ける私たちを、窓から注ぐ西日が柔らかく照らす。

いつまでも、そう、いつまでも……。]**

(307) CClemon 2024/06/06(Thu) 21:08:08

小説家 サンシア

─ ホワイト・マーブル 到着日 ─

[色々あった一か月を経て、とうとうホワイト・マーブルに到着の日。

最後の案内をしてくれる乗務員アンドロイドの指示に従い下船して
ホワイト・マーブルの地に降り立ったわけだが]


 えぇと、まずはアーネストさんの妹さんとこに行くから
 待ち合わせ場所に行かないと…

[手荷物以外は全部窓口から自宅への配送を頼んで、
身軽な態勢を整え、移動しようと思ったら端末に何か届いたのに気づき。
調査会社からの確認かな、と差出人の確認も無く何の気なしに開いたわけだが]


 あれ、これカラントさん…って、え…?

[届いたのはカラントさんからの通信>>254で。
書かれていたそれを読んで、固まってしまったのはびっくりしたというよりは]

(308) nadia 2024/06/06(Thu) 21:23:41

小説家 サンシア


 …そっか

 魅力的って思ってくれてるってことは、
 可愛いとかも、思ってくれてるってことで…

 てゆか、私も抱きしめていいとか
 聞いたけど、けど…

[昨日抱きしめてもいいかと聞いたのは、
彼が過去を過去として完結させているのを知って、言葉が出なかった。
それでも過去の彼も含めて抱きしめたいと思ったから出た希望だったけれど
隣にいるということに特別な意味を置くのなら、彼からも抱きしめられるということで。
そんな当たり前のことに気付いていなかった、とも今更ながら気付いて]

              
         …うわぁ…

[自覚した事実に耳まで赤くなった顔を両手で覆い、あがりそうな声を抑え。
暫くした後に「はい」とだけ返信はしたものの、カラントさんに次会うまで返信の確認は出来ず仕舞いだった*]

(309) nadia 2024/06/06(Thu) 21:25:06

渡航者 カラント

― 某日 ―
[趣味でやっているジオラマ作りはこの時代で言う変わりものに好かれることもあった。
今日連絡が届いたのも前にもあった顧客であった。

最初はビジネス文句と思いきや、ちょこちょこあげていた動画の一つがよかったらしい。

 それは異なる星から現れた迷子の子供怪獣のもとにウルトラビジネスマンなパパがかけつけて説得して一緒に連れ帰るというもの。(なお、その際破壊された街並みは深く気にしないものとする。その辺りは面白く感じたからだ)

決して、とある時に発想を得たなんてことはないとは思う。まあそれはそれとして]]

 了解。他に注文は……っと。

[一部破壊された道路や橋にビル。そんな激しい跡地のようなものや、ビル群などを遠望したときの背景用に使いたいものらしい。夕暮れにしたり真夜中にしたりと、確かに雰囲気はでるだろう。またバイクはもちろんバスなどもあると嬉しいとのことだ。]

 スリーヒーローズかぁ。

[新しい案>>284 >>285 >>286が降ってきたのか原案などがあったのかは知らないが、趣味でとはいえそれが仕事となるならば拒否するつもりはなかった。

後日、アーネストより>>2:49スタント作品の宣伝として同じ題名を聞かされて思い出したり、その際に作られたジオラマの映像を送り返したりなんてことがあったが、その時は知らないことであった*]

(310) S.K 2024/06/06(Thu) 21:55:34

小説家 サンシア

─ ホワイト・マーブル到着後 ─

[思わぬ動揺はあったものの、
アーネストさんと一緒に調査会社の担当者との待ち合わせ場所に着いた時には冷静を取り戻し。

負担を少しでも掛けないよう、妹さんに会うのはアーネストさんだけ。
主治医の話を聞くのは私も同席するとして、病室の外まではアーネストさんに付き添った>>170

部屋の外まで漏れ聞こえる妹さんの悲痛な声>>171>>172
妹さんと面識の無い私でも悔しく苦しいもので。
彼女をずっと守り大事にしてきたアーネストさんの憤りの程は慮ることすら出来ない。

眠ってしまったからと言って出てきたアーネストさんと共に
妹さんの主治医からの説明を聞けば、その内容にやはり怒りを抱いたものの
他人である私に今出来ることは無く、
妹さんの付き添いをするアーネストさんを残し帰ることとなり

その足で調査会社との打ち合わせに入ったのは、
男への調査と、妹さんの警備の話]

(311) nadia 2024/06/06(Thu) 22:11:25

小説家 サンシア

 なるほど。

 警護の許可が出たのは、身内の方が付き添えるまで、だったんですね。
 それでは仕方ありません、ここまでの警護ありがとうござい……何か問題でも?

 あぁ、さっきの説明からして妹さんの所に男が来た時
 取り押さえる人員の配備が出来ない、ですか。
 それはアーネストさんが追い返されるでしょうから、
 皆さんにはこのまま引き続き男の居所の継続的な調査と
 この先妹さんが望んだ時に法的措置を取れるように手回しをお願いします。


[憤りを抑えながら私がこの時言った通りのことが、まさかたった数日後に起きるとは思っていなかったが
数週間後には妹さんの転院も済み、離婚も整い。
アーネストさんと妹さんが他者からの害を危ぶむことなくゆっくりとした時間を過ごせるようになった所で
調査会社とのやり取りも終了となっただろう]

(312) nadia 2024/06/06(Thu) 22:13:04

小説家 サンシア

[妹さんの転院は
アーネストさんからの連絡で知っただろうか。
ホワイト・マーブル到着時に入っていた病院に入院中は
妹さんの心身を考え、会わず仕舞いでいたけれど]


 アーネストさん。
 私も妹さんとお話出来るかな。

 アーネストさんの自慢の妹さんと、
 お友達になれたら嬉しいなって、思うんだけど。
 
 何よりね、自己紹介したいんだ。
 お姉さんの友達のサンシアですって、

[妹さんを助けてくれるアーネストさんを、助ける人間もちゃんといるよって妹さんに伝えたくて。

この願いが叶うなら、
妹さんと一緒に、アーネストさんの乙女なお話に盛り上がる未来もあるだろう*]

(313) nadia 2024/06/06(Thu) 22:14:08

一人旅 レット

[一歩、踏み出す。
宇宙船リベルテから、ホワイト・マーブルの大地へと。
私と言う存在は確かに此処に。
だから、だからこそ――、これからも歩いて行けるんだ。]

(314) mzsn 2024/06/06(Thu) 23:01:53

一人旅 レット

 ― ホワイト・マーブル宇宙港 ―

 もしもし、母さん?
 うん、大丈夫
 ちゃんと着いたよ

[既に到着口で待機しているらしい母さんと連絡を取りながら、小型端末片手、私は広い宇宙港の中を歩く。
肩からズリ落ち気味なバッグを時折よいしょと引っ張り上げ、サインボードを頼りに窓口へ。]

 荷物、ほとんど預けてあるから
 今から窓口で手続きするね

[ターミナルから出る前にする事は沢山。
荷物は自宅配送では無く、母が運転してきた車に詰め込む予定。
配送を頼む程では無いボリュームを思い出しながら、港内アンドロイドにカートの手配を頼んだ。]

(315) mzsn 2024/06/06(Thu) 23:02:22

一人旅 レット

[旅の終わりは想像よりも呆気ない。
私はターミナルのロビーから、白くて広い地平線を見渡す。]

 着陸場、遠いな…

[乗ってきた宇宙船リベルテは随分遠くに。
広いガラスの前に突っ立って、暫しの間懐かしい一時の家を眺めていた。けれど人を待たせている事を思い出せば、空のカートを押す私は急ぎ足でその場を後にする。
そのまま窓口で荷物を受け取れば、今度こそ到着口へ向かうのだ。]

(316) mzsn 2024/06/06(Thu) 23:02:41

一人旅 レット

[ホワイト・マーブル宇宙港を歩く私の色彩は、淡い花のように。
いままで着る機会の無かった柔らかな布地が空気を含めば、なんだかスースーして、それと少しくすぐったい。
慣れないそれではあるのだけれど、胸を張って歩けばなんて事は無いのだ。
だってこれは、私が選んだ私だから。]

 今、到着口出たよ

[端末越しそう言って、人混みの中に居るであろう母さんを探す。
白い靴でつま先立ちをすれば、少し高い身長はもう少し上へ。自分より背の低い女性を見つけるのは難しいなと、困った顔できょろきょろと何度も周りを見回す。]

 ちゃんと!居るってば!
 白い服と!ピンクのズボン!

[私を見つけられないと言う母さんに、私は着ている服の色を伝える。
服が変わったぐらいで娘を見つけられないなんて失礼しちゃう――、と思ったが、此処まで変わって居ればソレも仕方ないか。
襟足をアップにしたが故、スースーする首筋をたまに気にしながら大きく手を振れば、やっと母さんの顔を見つけられた。]

(317) mzsn 2024/06/06(Thu) 23:03:28

一人旅 レット

[本当は今すぐ駆け出したかったのだけれど、カートを押したままでは危ないから。だからゆっくりと歩み寄り、懐かしいその人にぎゅっと抱き付く。
シャンプーの香りは変わってしまったようだけれど――、嗚呼、間違いなく母さんだ。

転勤とハイスクールの日程がまるで合わず、5か月は離れて暮らしていた私達。
連絡その物は取っていたけれど、ラグのある映像通信とリアルは別物だから。]

 来たよ、母さん

[始めて来た土地だと言うのに、もうこんなにも懐かしい。
けれどすっかり変わった私に母さんは驚いた顔をしていて、「どうしちゃったの?」なんて聞いて来るから。

そんな彼女の顔がとっても可笑しくて、私はくすくすと笑ってしまう。その事に、母さんはまた驚く。]

 『レット、貴女――、』

 …笑うようになった
 そんな感じ、かな?

[私は今まで、ずっと世界を、自分を諦めたような顔をしていた。
けれど、もう違うの。]

(318) mzsn 2024/06/06(Thu) 23:04:14

一人旅 レット

 『服も、それに髪型も……、
  何か良い事でもあったのかしら』


[そう言って微笑む母さんの前で、私はくるりとターンしてみせる。それは何時かのアーネスト師匠のように。どう?私、カッコいいでしょう?そう言わんばかりに自信を持って。]

 良い事、沢山、沢山あったよ
 素敵な旅だった

[本当に良い旅だった。大切なモノを沢山詰め込んで、私と言う存在は此処に在る。]

 『…大きくなったわね』

[目を細める母さんに、私はふふんと胸を張って。]

 だって母さん、
 私、もう直ぐ19だよ?

[誕生日はもう、すぐそこ。
そう言って満面の笑みを贈れば、母さんは少し涙ぐんで、それでも笑ってくれた。
荷物カートを押しながら、私は思い出を語る。話しても話しても話足りないそれらと一緒に、私達は行くべき場所へ。帰るべき家へ。]

(319) mzsn 2024/06/06(Thu) 23:05:17

一人旅 レット

 ねえ母さん、
 私、新しい通信端末が欲しいな

[なんだか急に、地球に残してきた友達と連絡が取りたくなったから。
ラグがあるとはいえ、今の端末よりはずっとマシになるだろう。]

 それと、ジムにも通いたい

[自宅となるタワーマンション一角にある施設を思い出しながら。
やりたいことは他にも沢山ある。けれど、これから少しづつ始めて行けば良い。
だって、私の人生はまだ続くから!]

(320) mzsn 2024/06/06(Thu) 23:05:59

独り立ち レット

[私は、慣れない白い靴で歩き出す。
足取りも軽やかに、へたっぴなスキップを交えて。

私と言う存在は今、きちんと此処に在るから。
だからもう大丈夫。*]

(321) mzsn 2024/06/06(Thu) 23:06:20

恋するライダー アーネスト

[サンシアは船を降りてからとても世話になった。
 病院への付き添いや警備の指示に万が一の法的措置。
 数えたらキリがないほどだ。>>311>>312

 男を撃退して転院をする時はすぐにサンシアに連絡をした。
 
 場所はサンシアやカラントの住む付近から、
 電車に乗って3駅ほどの距離の場所にあったらしい。
 驚きつつも、友達が会おうと思えばすぐの所にいるのは嬉しいものだ。

 妹と話したいとサンシアが言うから。>>313
 アタイは喜んで承諾した]


 もちろんだよ! ちょうど妹にも話してたンだ。
 「おねーちゃんの友達でアンタを救ってくれたもう一人のヒーロー」ってね。
 妹もぜひ会いたいって言ってたよ。

[目を輝かせながらサンシアのヒーローっぷりを称賛する。
 もはやサンシアはアタイの戦友。

(322) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 23:09:27

恋するライダー アーネスト

―― とある日・海辺の病院 ――
[妹の体調が安定している日にサンシアを病室に招待する。
 妹はベッドから身を起こし身なりを整えた姿でサンシアに丁寧に頭を下げた。

 『おね…、姉から話をきいています。
  私を助けるために尽力してくださって感謝します。
  本当にありがとうございました』

 アタイといる時より緊張した面持ちの妹。
 それでも、どこか晴れやかな顔でサンシアを見て。

 『姉と友達になってくださってありがとうございます。
  ……あの、正直とても驚きました。
  姉がこんな風に誰かに頼る事ってありませんでしたから。
  サンシアさんが姉のヒーローになってくれたんですね。
  すごいなぁ……、あ、じゃなっくて!か、感謝します!』

 最後に幼く尊敬の念を滲ませた言葉を零しつつ、
 妹はそうやって初対面の時は努めて礼儀正しい態度と言葉遣いでサンシアを歓迎しただろう]

(323) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 23:09:53

恋するライダー アーネスト

[それから妹とサンシアは好きな時に話をしているようだった。
 何を話しているのかはアタイがいない時は分からないが、妹に友達ができてよかった、と。
 また一つ、サンシアへの感謝の念を増やすのだ。

 『あのね、サンシアさん!聞いてよー。
  おねーちゃん好きな人がいるみたいなんだよっ!
  珈琲飲んでる時に教えてもらったの。>>183>>184>>185

  船で出会った人でね。珈琲を淹れるのが上手い人!
  それで、優しい笑顔が大好きだって!
  その人に貰った珈琲豆。
  飲んだ搾りかすまで大事に取ってあるんだよ。

  絶対恋だよー。おねーちゃんの心の春っ!
  ねえ、サンシアさんはどう思う?』

 なんて、妹はサンシアと二人きりの時に話すが、
 おいバカやめろ、やめろーッ!!
 なんて、アタイがいたらきっとそう叫んだだろうが、あいにくとアタイはいなかったからね。*]

(324) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 23:11:49

渡航者 カラント

― 〇カ月後 ―

[自分の生活が変わっているといわれようとも、そんな言葉には意味はない。
価値は命の中にあって失くすことはなく、誰にも奪えないもの。

ホワイトマーブルにきて、隣にいることが多くなったサンシアのように真っ直ぐでいながら、達観して、ともすれば受け取ることに不慣れで自分が誰かに与えることにしか慣れていない子がいれば、自分の趣味という在りかたと、サンシアの好奇心というものからくるもの以外にも自分には価値があるのかもしれない。

そのように人に依ってできるものは醜いかもしれないが、元々俺は綺麗ごとで救われないものよりもグロテスクだろうと救われるもののほうが好む性質だ。

そんな誰かにもないものが誰しももっているのだろう。]

(325) S.K 2024/06/06(Thu) 23:29:30

渡航者 カラント

― 老人ホーム ―

 なぁ、わりぃんだけど教えてもらっていいか?

[その後姿は見覚えがあって、だが確信があるわけではなくて、どちらにしても仕事で来ているからと働くアンドロイドに話しかけて]

 猫好きの〇〇〇〇って人の依頼で荷物を届けにきたんだけどよ。場所がわからないから案内してもらっていいか?

 ……んで、ついでにだけどよ。たまたま同じ船に乗り合わせたときにできた友人に似てるんだけど。俺のことは覚えてるかい?

[失っても失っても、どうありたいかはその人の内側に宿って、奪われないままそこに在るものが、ここにもまた一人いたことを知ったのであった*]

(326) S.K 2024/06/06(Thu) 23:30:21

恋するライダー アーネスト

―― 某日 ――
[おっ、カラントからの着信だ。>>310
 なんだなんだ、と端末を開くと――……]

 わおっ!こいつァクールだネェ。
 ってかカラント、こんなコトも出来るのか。

[スリーヒーローズの撮影で使われていたジオラマの映像。
 街並みを見れば思い出す、あの戦い(仕事)の日々を。
 さっそく返事を送ろう。

 『アンタ個性光りすぎだろ。
  絵も描いてジオラマも作って、一体ドコに行くつもりやら。
  まっ!イイ仕事してるのは確かだけどネ。
  あ、映画のタダ券いる?
  二枚あっから誰かと行ってきなよ!
  んで、アタイの活躍をしかと目に焼き付けな!』

なんて、相変わらずの態度のメールを送った。*]

(327) sakura-mochi 2024/06/06(Thu) 23:59:11

小説家 サンシア

[アレクサンド・ロメロ。
彼が数十年に渡って書きあげた「冒険」は、一人の男の生涯そのものだ。

第一作目は青年期から始まり、
若さゆえの無謀と、希望に溢れた展開が
徐々に己の力の限界を学び、
挫折と諦めを経て、尚消えぬ熱意に再度旅立ちを選び、
若さを失いゆくことへの苦悩、それでも潰えぬ飽くなき渇望に
足掻き挑む気概は最後まで貫き通した
彼がそれまでに手に入れた最高の宝に囲まれて
寝台に横たわる彼の最期に添えられたのは



『長きに渡る枷から離れ 果て無き道へと旅立った
 我が生涯の友に感謝を捧げる

 願わくば 彼の軌跡が後に続くものの標とならん』

という一文だ]

(328) nadia 2024/06/07(Fri) 00:14:23

小説家 サンシア

[己が望み得られなかった生を、
代わりに生きてもらった男に対しての感謝であり
己の生の終わりを悟った男の最期の言葉であると知るのは、
生前の彼と作品を作り上げた者のみだ。

もう数十年前のことになる為、これに該当する人間は少なくなってはいるものの
当時の若手社員であり、最後の作品の編集を担当していた者が今は出版社の上層にいることで
アレクサンド・ロメロの名はまだ風化されず、

その曾孫を守る為の動きも早かった。

彼がいなかったら、、
サンシア・ロメロという名が広まることすらなく、
今目の前にいるスイッセス>>276に、
『宙色の鍵』が読まれることも無かっただろう]

(329) nadia 2024/06/07(Fri) 00:17:42

小説家 サンシア

─ 回想・日中 カフェ ─

 はい。
 私が作者の、サンシアです。

[これまでと打って変わって興奮した様子>>277に、
名乗れて良かったと思いながら頷きを返す。
感動した、と伝えてくれるスイッセスさんからの言葉>>278
私がそう伝わってくれたらいい、出来たら良いと願ったそのままを
受け取ってくれたと分かるもので。
読み終えても一緒に頑張れるように想えた>>279という言葉に
嬉しいという一言では表せないくらい嬉しくて、泣きそうになった]


 あ、いえ、
 違うんです、気になさらず…っ

[もしかしたら目が潤んでしまったのか、
慌てて謝られる声>>280に目を抑えたものの
申し訳なさそうに目を細められたのを見てこちらも慌てた]

(330) nadia 2024/06/07(Fri) 00:18:29

小説家 サンシア

[そんな私に、居住まいを正されたスイッセスさんから
式番まで含めた正式な紹介を受け。
光栄ですとまで言ってくれた相手に、私も向き直り]



 こちらこそ。

 実は、宙色の鍵は
 小説家としての私が初めて自分の為に生んだ物語なんです。

 同じ年を重ねた方に、読んで頂けて良かった。

[作家の私と、同じ年月を生きた彼に届く物語を書けて良かった。
そう言って笑った後、彼が話してくれる感想を聞き、
作家になった経緯や苦労などは流石に面白い話でもないから濁すものの、
スイッセスさんが作品内に抱いた疑問には何でも答えただろう。

勿論、サインを下さいというお願いも、
もし相手の方が望まれるなら、スイッセスさんが感想を言い合ったという方にもサインを認めるくらいには快く応じたのだった**]

(331) nadia 2024/06/07(Fri) 00:18:59

小説家 サンシア

─ ホワイト・マーブル移住後 ─

[アーネストさんは暫く病院に付き添いするだろうし、
妹さんも知らない人が周りに居ては気が休まらないだろうから
アーネストさんの着替えを届けたりとか、
調査会社との連絡や打ち合わせは私が引き受けるくらいで、
状況が変わるまでは積極的に関わらないことにした。

そんなわけでホワイト・マーブル移住初日はともかく、
次の日から暫くは生活の基盤を整える方に集中していたのだが]

 あ、ここ良い匂いしてる。
 バケット試しに買ってみよっかな。

[元々そんなに私物があるわけじゃなく、
家具も備え付けのものでほとんど賄えたから
時間を取られるのは大量にある資料の収納くらい。
急ぎの仕事も今は無いから、そこまで慌てる必要もなく初めての一人暮らしを楽しむ余裕があった。
仕事が詰まると時間を忘れがちだから
余裕のある内に近所の把握をしようと思って出た訳だが]

(332) nadia 2024/06/07(Fri) 01:28:26

小説家 サンシア


 …あれ?


[何の気なしに寄ったパン屋さんのイートインに、
見慣れた──とはまだ言い難い姿に気付いて足が止まった。

あの返事をした後、通信を開いても送っても無かったから
こちらから声を掛けるかどうか、すごく悩んだけれど]


 …久しぶり、っていうにはちょっと早かったね。

 こんにちは、カラントさん。
 隣、座るね?


[隣に居たいと願った人相手に、偶然会えた嬉しさの方が勝ったから。
頬を赤らめながら、カラントさんに声を掛けた*]

(333) nadia 2024/06/07(Fri) 01:31:21

小説家 サンシア

[そんなこんなで、思っていた以上に早くカラントさんとの交流も始まって。
アーネストさんから妹さんの転院が決まったと連絡が来た時>>322にはカラントさんのお家にもお邪魔するようになっていただろう。

本当ならシアターやジムで共通の交流があるアーネストさんにはカラントさんとのことを伝えるべきだろうけど、
流石に妹さんのことが落ち着くまで浮かれた話を伝えるのも、気が引けて言えなかった。

改めて言うには恥ずかしくて、中々切り出せなくなるとはこの時には思ってもいなかったわけだが]


 ほんと?良かった。

 それじゃ、妹さんの体調が良い時に呼んでくれる?
 しばらくは急ぎの仕事入れないから、いつでも良いよ。

[妹さんも会いたいと言ってくれてると聞いて、
妹さんの体調に合わせて会いに行くと約束をした通り。
数日後には、彼女と初めての対面をできることになった]

(334) nadia 2024/06/07(Fri) 02:18:41

小説家 サンシア

[新しい病院は、私が住んでいる所から3駅程の近さだった。
連絡を貰ってそれ程待たせること無く訪問した病室には
全体的に細く、けれどきっと前よりはふっくらとしたのだろう女性が
ベッドの上、半身を起こして待っていてくれて>>323]


 いえ、私が手を貸せたのは
 アーネストさんが助けてって言ってくれたからです。

 それも、妹さんが助けを求めてくれなかったらできなかったことですから、
 こちらこそ、助けてと声をあげてくれて、アーネストさんに伝えてくれてありがとう。

 そして、初めまして。
 私はアーネストさんの友達の、サンシアです。
 お名前を、伺っても良いですか?


[こうして妹さんからも名乗ってもらった後は、
ビューさんへと変わった呼び方に
アーネストさんが居ない時にもお話出来るくらい距離が縮んでいった]

(335) nadia 2024/06/07(Fri) 02:19:32

小説家 サンシア

[お気に入りのパン屋さんで売っていたシフォンケーキが美味しかったから。

今日はそんな理由の手土産付で訪れた病室で
ビューさんといつも通りの他愛ない話をしていたのだが]


 え?
 アーネストさんも?

[おねーちゃん好きな人いるんだよ>>324のタレコミに、
思わず返した声は自分も、と取れるものだったが
それに気づくよりアーネストさんの想い人についてを話したい熱意の方が強かっただろう。
船で出会った人で、珈琲を淹れるのが上手い人、という言葉に
浮かぶのは一人の男性──
落ち着いていて包容力もありそうで、私の作品を大切に扱ってくれた人だ。
彼がアーネストさんの想い人で、想いを受け取ってくれるなら
きっとアーネストさんは、誰より大切に思われるだろう]

(336) nadia 2024/06/07(Fri) 02:19:50

小説家 サンシア

 …その人ならきっと、

 アーネストさんのこと
 誰よりも幸せにしてくれるよ。


 それだけじゃない。
 幸せにも、なってくれる。



 そうなったら、
 私たちも、幸せになれるね。

[自分がそうであるように、アーネストも恋をしているなら。
そしてその恋の相手があの人なら、きっと悪いようにはならないだろう。

言葉にした通り幸せを感じる笑顔でビューさんに同意しながら、いい加減恥ずかしさに甘えず自分もカラントとのことを話さないとな、と内心で呟いた**]

(337) nadia 2024/06/07(Fri) 02:27:47

小説家 サンシア、メモを貼った。

(A1) 2024/06/07(Fri) 02:32:17

恋するライダー アーネスト

── 海辺の病院・妹とサンシア ──
[初対面の時、妹は緊張しつつもサンシアの言葉を真面目な表情で聞いて、何度も感謝の言葉を口にした。

 でも、自己紹介がまだだと気付いた時には>>335
 素に戻って慌てた様子を見せ


 『ああっ!自己紹介がまだでしたね!
  ご、ごめんなさいっ、お礼を言うのに必死で……!

  改めて、私の名前はビューです。
  今後ともどうかよろしくお願いしますっ!』


 なんて、勢いよくぺこりと頭を下げたのだ。
 そんなこんなでサンシアと妹との交流は始まった]

(338) sakura-mochi 2024/06/07(Fri) 12:42:03

恋するライダー アーネスト

[その後、何回か交流を重ねてすっかり打ち解ける妹。
 今日もサンシアが持ってきてくれた手土産のシフォンケーキを嬉しそうに受けとって、冷蔵庫に入れてあったオレンジジュースをお供に世間話に花を咲かせる。

 姉の恋愛話になれば自分のコトのように熱弁したりしてすっかり姉の恋路を応援モードだ。
 サンシアの言葉を聞けば。>>337

 『えっ!サンシアさんも知ってる人なんですかっ!?
  わあぁ……! お話、聞いてもいいですかっ?

  ふふっ、おねーちゃんに好きな人ができてよかった。
  実は心配だったんです。
  おねーちゃんが私たちのために頑張ってくれるのは嬉しいけど、それでおねーちゃんが普通の女の子みたいな恋愛や暮らしをする機会を犠牲にしてるんじゃないかって……、

  だから、その人がおねーちゃんを幸せにしてくれたらいいなぁ。
  ね、サンシアさん。
  私たちも、幸せになりましょうね』

 にっこり笑って甘いシフォンケーキを頬張る。
 穏やかで幸せな、そんな日常の一幕]

(339) sakura-mochi 2024/06/07(Fri) 12:43:23

恋するライダー アーネスト

[その数日後、
 サンシアが妹を訪ねると妹が興奮気味に熱く語り出すのだ。


 『サンシアさん!聞いて聞いてっ!
  おねーちゃんぜーったい!恋人できたよっ!!

  ある日行先も言わないでふらっと出かけた日があったんだけどね。
  その日から明らかに様子が変なの!

  毎日着てたライダースーツをやめてワンピースとかスカートとか女の子らしい服を着るようになったし、メイクやアクセサリーなんかもこだわるようになったし。
  急に思い出したみたいに顔を赤くしたり、幸せそうな顔で笑ってたりとかさ!
  顔つきも「恋する乙女」!みたいでねー。

  ぜーったい恋っ!!!!!
  あー今日はお赤飯たかなきゃっ』


なんて、自分の事のように姉の恋路(勝手に認定)を祝福するのだ。
そうしてサンシアとその喜びを共有しようとするのだ]

(340) sakura-mochi 2024/06/07(Fri) 12:45:49

恋するライダー アーネスト

[ちなみに、その数年後。
 体調が一般並みに回復してきた妹は、サンシアが手配してくれていた法的措置を使い元夫に今までの暴言・暴行への慰謝料請求の裁判を始める。

 辛いこともあった、昔を思い出してまた体調を崩す事もあった。


 それでも最後には裁判に勝利し多額の慰謝料を元夫から巻き上げる。
 そうして妹は手にした多額の慰謝料を元手にこの地でたくましく生きていくのだ。


 今度は自分の幸せのために、人生のために。
 自分を救うヒーローになるために。
 妹は姉の背を励みに前を向いてたくましく生きていく。

 こうしてまたこの地に新しいヒーローが生まれた。
 おめでとう!そしてありがとう。

 妹の旅路に幸多からん事を。**]

(341) sakura-mochi 2024/06/07(Fri) 12:46:41

恋するライダー アーネスト

── とある日の一幕 ──
[サンシアとカラントが付き合っていた!!
 その事実を知ったアタイは即座に。


 『こンの薄情モノーーーーー!!!

  えっ!カラントよく連絡取り合ってたよね?
  彼女いるって言ってたよね。(興味無くて流してたけど)
  共通の友人のサンシアとは聞いてないっ!

  ひどいっ!アタイだけ仲間外れにしたー!
  ちゃんと言えよ!もぉー!!
  アンタ言葉数少なすぎなんだよォッ!』


 などと、電話や直接会って伝えただろう。
 あったかもしれないそんな日常の一幕]

(342) sakura-mochi 2024/06/07(Fri) 13:21:16

恋するライダー アーネスト

[ちなみに、サンシアの場合はカラントのように怒ったりしない。
 驚きつつも妹の事情もあったのだ。
 その気遣いを感謝こそすれ怒ることなどない。

 少し驚きつつも優しく笑って。


 『そっか、教えてくれてありがと。
  アイツ、無骨で口数も少なくてさー
  たまに何考えてるのか分かんない時もあっけど、
  悪いヤツじゃないのは確かだからネェ。

  おめでと!幸せになりなよ。
  後、アイツの愚痴とかあったらいつでも聞くから!』


 なんて二人のコトを祝福するだろう。
 カラントの前では『なんでこんなヤツが良かったンだい?』なんて悪態をつく距離感で。*]

(343) sakura-mochi 2024/06/07(Fri) 13:21:35

ふたり旅 リーン

─その後─

[ホワイト・マーブルでの暮らしは、最初は簡単なものではありませんでした。

移住先を決定してから行ったわけではなかったため、まずは移住先の家を探すところから始まります。文化が違う、マナーも違う、なんなら言語が違うひとたちだって居たかもしれません。そういった地球での"普通”が通用するわけでもないひとのなかで、暮らしの仕方を覚えながら、わたしは毎日を過ごします。

家は、街のアパートメントなどであればすぐにでも入居ができたのですが、すこしだけこだわって場所を探しました。

手に入れたのはホワイト・マーブルの中でも比較的地球に近い植生の、自然豊かな場所でした。広がる筈の緑が、白く輝いて見えたのは、ホワイト・マーブルならではでしょうか。]

この場所がいいです。

[選んだのは、宙にも近い、丘の上の小さな家でした。]

(344) aI 2024/06/07(Fri) 13:25:40

ふたり旅 リーン

[昔むかしのおとぎ話。輪廻転生の物語。ふたりのちいさなきょうだいが幻の星を見つけにいく物語。きらめく幻の星、それを目指して歩いて行けば、ずっとずっと会いたかったひとがお星さまになってふたりを待っていました。>>0:37

わたしはいま、ひとりだけれど、宙に近いこの場所でなら、会いたい星に巡り合えるかもしれません。そんなメルヘンなおとぎ話をずっと信じているわけではないけれど、それでもこの場所がわたしにとっては相応しいのだと思いました。

何もない白い家に、2枚のハンカチを飾ります。贈ってくれた社長さんにはお礼は言えなかったけれど、いつか手紙を書こうと思います。幸い向こうは有名人でしたから、きっと、手紙は届いたはずです。]

(345) aI 2024/06/07(Fri) 13:25:53

ふたり旅 リーン

[わたしは、まだ何もないこの場所に、遠い未来の夢を見ます。

もう少しこの世界に慣れたなら、わたしたちの家をつくりましょう。庭にはカトレアとジャスミンを植えて、いつか香り一杯の花畑にしましょう。お庭にテーブルを置いたなら、いつかまた出会うはずのドルチェは遊びに来てくれるでしょうか。スイッセスさんの珈琲でティータイムも素敵です。

家のなかにはたくさんの本を並べましょう。もちろん記念すべき1冊目はあの絵本。それから庭で教えてもらった「冒険」の話や、大好きな作家さんの本も並べましょう。

あの長くて短い旅路の中で出会ったひとたち、ひとりひとりに想いを馳せます。なんといってもわたしが"リーン”になって、初めて会ったひとたちですから。忘れることなんてありません。]

(346) aI 2024/06/07(Fri) 13:26:17

ふたり旅 リーン

今日も一日が幸せでありますように。

[うんと背伸びをしたならば、わたしはふたりぶんの魂を抱きしめて、新しい世界に踏み出していきます。

宙を見上げて、思います。
あなたは、思い通りの色の空を今頃眺めているでしょうか。]

あなたも、幸せでありますように。

[多分一生届くことのない声を、ホワイト・マーブルの宙へと投げかけます。家の中からは甘いクッキーの焼ける匂いがしました。

今、わたしの目に映る空の色は ────────── **]

(347) aI 2024/06/07(Fri) 13:26:49

小説家 サンシア

[書けと言われたから書いた私の処女作は
曾祖父の著書の出版権を持つ会社から賞を貰った。

受賞の賞金は私の手元に来なかったものの、
三年間の作家契約は私のものとなって
結果、そのおかげで今いる私は守られた。

尊厳が踏みにじられそうになって、
無体を働かれる前になんとか逃げ出したけれど、
怖くてどうしたら良いか分からない私に
担当についてくれた人が、逃げて良いと言ってくれて。
作家としての立場を確立する為に書けるだけ書いて
自立する為の力を付けなさいと励まし、
支えると言ってくれた言葉通り
作家契約の更新と共に家出した私を引き受け、
共に暮らしながら自活できる術まで与えてくれたから]

(348) nadia 2024/06/07(Fri) 19:18:14

小説家 サンシア

[そのおかげで私の心は殺されずに済んだし、
家族の思惑を潰しまくった代わりに
血の繋がりだけの縁を切ることも出来て。

でも、それまでに間接的にも直接的にも向けられ続けたよこしまな悪意に、
大柄な身体や、大きな手は苦手になっていた。


勿論、非道を行うのは男性に限った話ではないし、
男性が全員そうではないことも知っている。
なので誰彼構わず避けることは流石にしなかったけれど、
新たに築いた人間関係は、以前より更に距離を保つようになった。

ろくに知らないのに、怖い、と押し付けるのは嫌だったから。
このまま誰にも近付かず、
物語を生み続けるだけで良いと思っていたのが
まさか、一人の人の隣にいたいと願って、
隣にいても良いと言ってもらえる日が来るなんて
地球にいた時には、思いも寄らなかった]

(349) nadia 2024/06/07(Fri) 19:18:32

小説家 サンシア

[そんな予想外から始まった新生活の拠点は
一人暮らしには大きな一軒家。

淡い橙色を基調とした煉瓦壁に、深みのある緑の屋根。
シンプルにクリーム色の壁紙で統一した部屋の中
一番目立つのは、オーディオルームと
壁にびっしりと本棚を並べた資料室だろう。
それ以外は必要最低限の家具家電と執筆用の机のみという
シンプルに書くことだけを想定した室内と、

連れてきてもらったカラントさんのおうちは、全然違った]



 ふわぁ…

 すごい、うちと全然違う…

 てゆか、あれ、あっちに置いてあるのってジオラマ?!
 カラントさん、あの、近くで見ても大丈夫なのってある?

(350) nadia 2024/06/07(Fri) 19:19:00

小説家 サンシア


[お互い荷解きやら何やらがあって、
家に連れてきてもらったのは早くても1週間は過ぎてから。
案内された自宅もだけれど、目を輝かせたのはやっぱりアトリエの方だった。
絵具や木、土などが混ざった独特な匂いは、意外と気にならなくて
カラントさんの隣と同じような、居心地の良さがあって。
わくわくとした様子を隠さない態度は、カラントにどんな表情を浮かべさせたか。
初めての訪問は、それでも長居せずに帰ったものの]


 …かえりたく、ないな。



[カラントの作る空間にずっといたい、と
彼自身の傍からも離れたくないという気持ちが、
訪れる回数を重ねるにつれ深くなって、
帰りたくないと我儘を言うことも、増えたのだった*]

(351) nadia 2024/06/07(Fri) 19:22:20

父親 ツァリーヌ

ー …アフターストーリー… ー

[…その後。恐竜のきぐるみを脱いで
ようやく現れた妻と再会し、
自動運転のレンタル車に乗って、私達は街の郊外に建つ少しばかり敷地のある我が家へと帰る。

正確には、私は初めて訪れるため、
帰宅というよりは初訪問という感じではあるが、家族のいる場所が、私のいる場所であると最も感じるのだから、帰宅ということでいいだろう。

息子たちがメイドロボにあやされてぐっすり眠っている。
助手席に座る妻は、黒く長い髪をかきあげ嬉しそうに笑っていた。

地球にいた時は、随分悪かった顔色が、血の気が通った色合いになっている。恐竜ごっこで興奮しただけという可能性もあるが、それだけできるようになったのは僥倖だった]

(352) sleepsheep 2024/06/07(Fri) 19:56:47

父親 ツァリーヌ


…………。なにかね?

『うふふ、ツァーリさん、
なんだか嬉しそうなんだもの。
何か旅の間にいいことがあった?』

[男は正面を向きながらも、パチリと瞬きをする。
また妙なことを言い出したと思うが、彼女は何でも分かってますと言わんばかりの顔で嬉しそうに微笑んでいた]

…………なぜそう思ったんだ?

『だって、貴方が何か話したそうにしてたり、
子どもたちと一緒の視線で遊んでくれたの、
初めてでしょう?
こんなに楽しそうにしてるの始めてみたかも』

……そうか?

[何か私は変わったのだろうか。よくわからない。しかし彼女がこの上なく嬉しそうにしているのはわかった]

(353) sleepsheep 2024/06/07(Fri) 20:05:24

父親 ツァリーヌ

…いいことは…あったな

…私とよく似た子供が、
何もないことを嘆いていた子供が、前を向いた

…子どもたちと向き合うきっかけをくれた
正義のヒーローがいた

…私の頭脳と渡り合う知性を持った音楽家がいた。

…人の心を理解するアンドロイドがいた。

…家族に愛される娘がいた。家族がいた。

…旅を続ける男がいた。

……他にも、たくさんいた。絵を描く男、
可憐な少女、利発そうな女性、扉を開ける鍵の小説…

(354) sleepsheep 2024/06/07(Fri) 20:12:33

父親 ツァリーヌ


…………
子供たちが、喜ぶことをしたいという
気持ちを知った。

(355) sleepsheep 2024/06/07(Fri) 20:14:06

渡航者 カラント

── とある日のアーネストとの一幕 ──

[それは唐突に巻き起こったものだ。
普段にはない電話での連絡]

 おう、急にどうして、びっくりしたぞ。

[こンの薄情モノーーーーー!!!>>342からはじまる声に耳が痛い]

 いや、サンシアから聞いてると思ったからよ。

[言わなかった理由といえばそれにつきる。ようは共通の知り合いがいたからであり、その共通の知り合いことサンシアとアーネストの仲もこちらにきてからも良好だ。
何やら心身を患ったらしいアーネストの妹のお見舞いにもいっているぐらいだ。
ちなみに事件詳細については知らないカラントだが入院しているという話を聞けばお見舞いの品をサンシア経由で届けてもらうことも自然としていただろう]

 悪かった悪かった。今度なんか奢るからそれで勘弁してくれ。

[明らかにあまり悪いと思っていない風のいいかただが、まあ少しぐらい?は反省したつもりという雑さだが、問題はないだろう。

その後に、アーネストがスイッセスとお付き合いしているということを知り、ほとんど同じようなやり取りがもう一度行われることになるのはまた別の話*]

(356) S.K 2024/06/07(Fri) 20:18:14

父親 ツァリーヌ


……だから、ほら。
貰い物ではあるが…

[私は、そう言って、正義のヒーローから受け取った
ゴーグルを装着してみる。
視界が赤い。自動運転でよかった。]

…お前たち、こういうの好きだろう。

[ちらりと目を横に向けると、妻は…
目を輝かせて…そして、ニッコリと笑っていた]


『うふふ、そうね!きっと子どもたちも好きよ。
かっこいい、私達のヒーロー様!』

(357) sleepsheep 2024/06/07(Fri) 20:18:48

父親 ツァリーヌ

ー さらにそのご… ほわんほわん ー

[ぼくのなまえは、あーべんと!
おとーとの、もるげんと、
ままとめいどままとくらしてた!]

『らいだーきーっく!かいじゅーぱーんち!』
『ぱーんちぃー。いっくー!』

[きょーも、ぼくらはおおいそがし!
だって、せいぎのみかたにやすみはないのだ!
わるものは いつもぼくらをねらってる!]

『あーーー!!!』

[そしてきょうもみつけた!
ぼくたちのへいわをみだすわるものを!]

(358) sleepsheep 2024/06/07(Fri) 20:22:12

父親 ツァリーヌ


『ぱぱあああああーーーーー!!!
しごといっちゃやだああああああーーーー!!!
びゃああああああーーーーー!!!!!』

あっ、こ、こら待て!!!
私はただ書斎に…!!!!!


[そう!わるものは、おしごと!
おしごとのときのぱぱは、
まるであくのおやだまみたいなかおをする!
きっと、おしごとがぱぱをのっとって、
ぼくたちのおうちを
めちゃくちゃにしようとしてるにちがいない!

ぼくはせいぎのみかただから、ぱぱがおしごとに
いかないようにぎゅっ!としてまもってあげるの!]

(359) sleepsheep 2024/06/07(Fri) 20:24:56

父親 ツァリーヌ

『おじごどいっぢゃやだあああああああ!』

[パパはどこかにおでんわをはじめた!>>39
おしごとめ!ぱぱとのじかんをうばうきだな!
ぶくううう!ぼくはもっとていこうする!!!!

ぱぱからでていけ、おしごとめ!!!

…そうおもってたら、パパはおおきくいきをついた
それで、ぼくをだきあげていったんだ]

…………わかったわかった。行かないから。
今日は日曜日だからな…もうすぐテレビも始まるしな…

今日は朝ごはんを食べたら、おやつを食べてもいいから

[ぱあああ!ぼくはおしごとにかった!
ぱぱがいっしょにてれびみてくれる!
やっぱりせいぎはかつのだ!やったー!
ぼくはいきようようと、御飯のおせきに、おすわりするのだった]

(360) sleepsheep 2024/06/07(Fri) 20:30:00

父親 ツァリーヌ


[ごはんをみんなでたべる。
もるげんと、ぱぱとままと、めいどままと。
おなかいっぱい!

けどまだたりない!おやつ、おやつ!

にちようのあさはとくべつなんだ。
だって、ぱぱが、いっしょにおかしをつくってくれるの!

まほうのおかし!ねりねりしたら、いろがかわるの!
パパは、おかしのまほうつかいなのかもしれない!]

…よいしょ、とほら、きれいな紫色になったぞー…と
おや…


[パパは、テレビでながれてるかめんライダーをみる。
いまは、かめんらいだーじゃなくて、べつのもの?をみてる。
仮面ライダーと、かっこいいおじいちゃんヒーローと…あくのせいぎのみかたのおはなしを!>>284>>285>>286]

(361) sleepsheep 2024/06/07(Fri) 20:35:05

父親 ツァリーヌ




…いくら何でも、似すぎだろう。


[くすくす笑う、ぱぱのかお。
ぱくっとねりねりをたべるぱぱはうれしそうで

ぼくのおかげで、
せかいはへいわになったのでした!

…少年は、それはそれは嬉しそうに、そうやって今日も無邪気に笑うのだ**:]

(362) sleepsheep 2024/06/07(Fri) 20:36:38

小説家 サンシア

[地球に居た頃には思いも寄らなかったことはもう一つ、
海辺の病院で初めましてとなったビューさんとの交流>>338

入院中で気持ちも滅入るだろうし
時間の自由が利く内はとなるべくビューさんとお話に伺って
何度目かの訪問時に彼女から切り出された話題>>339
私にとっても嬉しいことだったから]

 んー…
 お話しても良いんですけど
 私がここでどんな人か言っちゃうと、
 アーネストさんが惚気る分が減っちゃうんじゃないかしら。


[そう言って笑った後、
どうしても気になるようなら、
好きなものに真っすぐ向き合おうとする人だよとだけ話して
私たちも幸せになろうという彼女の言葉に頷いた
その数日後には恋人が出来た!と勢い込んだ様子>>340に、
身体に障らないかと心配しつつも一緒に微笑み喜びあった]

(363) nadia 2024/06/07(Fri) 20:39:23

小説家 サンシア

[とはいえ、そんなこんなもあったものの
アーネスト自身から聞いた訳ではないから

アーネストさんの妹さんが入院されていて
お話してる間に友達になったの、とは伝えていたものの
アーネストさんの恋?話はカラントさんには話さなかった。
その代わりに話すのは、別のこと]


 あのね、カラントさん、

 その、私…カラントさんの彼女って
 アーネストさんに言っても良い?


[そもそも言いふらすものでもないと思うけど、
周りに言われたくない人もいるらしいとは知っているから
確認に問いかけたのだが、カラントからはまだ言ってなかったのか?くらいの反応が返っただろう]

(364) nadia 2024/06/07(Fri) 20:39:41

小説家 サンシア

[というわけで、
ビューさんのお見舞いに丁度居合わせたアーネストさんに
直接カラントさんとのことを話したら、
優しい笑顔で祝福してくれたから>>343]


 うん、ありがと。

 アーネストさんも、いつでも話してね。
 …というか、
 愚痴以外も話してくれたらもっと嬉しいんだけど?


[こんな風に返したら、
アーネストさんはどんな顔をしてくれたか。
きっとビューさんが言っていた通りの、
恋する乙女の顔を見せてくれただろう]

(365) nadia 2024/06/07(Fri) 20:40:38

小説家 サンシア

[それから、カラントさんも一緒にアーネストさんと会ったのは
アーネストさんからチケットを貰った映画の席で>>327だろうか。

それならば観た映画>>284>>285>>286の感想でひとしきり盛り上がった後になるだろうけれど、
「なんでこんなヤツが良かったンだい?」とアーネストさんから聞かれたことにぱち、と瞬いた後]


 最初はね、
 カラントさんの絵が好きだなって思ったからだけど
 今はね、手とか、声とか、考え方とか、
 カラントさんの全部が好き。

 いっぱいドキドキして
 どうしたらいいかわかんなくなることも多いけど、
 カラントさんが傍にいてくれるだけで、
 安心できるし、息もしやすいの。

 
[カラント自身にも伝えていることだから、
照れも衒いも無く答えたのだが、二人の反応はどうだったろう**]

(366) nadia 2024/06/07(Fri) 20:40:58

渡航者 カラント

[近いとは思ったが生活圏内>>333に住んでいたサンシア。
結局その後に写真を送るよりも互いの家への案内で、それよりはやく家から見える海の光景を直に見ることになったり。
サンシアの家はやはり仕事と趣味を両立した蔵書とオーディオルームが圧巻ではあったが、物書きとして以上の余暇をあまりもっていないような家であったので、その点だけでいうと自分の家とは真逆だったのだろう]

 そりゃー、折角引っ越す以上、自分の理想図を叶えるほうがいいしな。

 まだ製作途中、あのあたりのごちゃついてる場所以外ならみていいし、なんならスクリーンでも映せるぞ。

[などと早速興味をしめしたジオラマについてのことを説明したり、それらを作ることもだが見ることも楽しめるようにできていたりというのもお披露目することになる]

(367) S.K 2024/06/07(Fri) 20:46:43

渡航者 カラント

[そんな感じで互いの新居のお披露目も終わって、隣で過ごすことも増えた。
お互いの時間もとりつつ、二人の時間も過ごしていたが、カラントは最初から注意していることがあった。

聞かされたサンシアの過去から、彼女は男性にトラウマ的なものを抱えている可能性が高そうだ。そう思えばこの変な距離の詰めかたと免疫のなさと理解してなさ加減にも多少納得がいく。

だから抱きしめるだとか、可愛いというぞ。とかいいはしたものの、あまり多くの熱を向けないようにしてきたし、色んな意味で慣れていくように相手をしっかりみながら控え目に過ごしていた。]

 (多分この言葉も、色っぽい意味合いじゃねーんだろうなぁ)

[そんなおかげで彼女が切ない表情を浮かべながらいう我儘>>351も、それは色のある誘いではないというぐらいあっさり認識できるようになってもいた]

(368) S.K 2024/06/07(Fri) 20:47:44

渡航者 カラント

[そんなサンシアを宥めたり、家へと送ったり、そんなこともあったし、絆された>>366というよりは今回は魔が差した。というほうが正しいかもしれない。
一度いい顔をすると、それが当たり前のように感じたんだろうか。―――まあ何がいいたいのかというと]

 なにを!当たり前のように!泊っていこうとしてんだよ!!

[仮眠用のベッドもあればソファーだってある。隣に家もあるがこのアトリエの空間だけでも寝食も問題なくこなせるそこに、家主に確認もせずに帰らず寝ようとするサンシアの毛布を引っぺがすことになるとは思ってもいなかったのであった*]

(369) S.K 2024/06/07(Fri) 20:48:10

小説家 サンシア

[カラントさんの新居は私のそれとは対照的で
空間そのものがカラントさんの個性と受け取れるものだった。

ジオラマを見せてもらったり、
スクリーンで映像を重ねて季節の変化を再現してもらったり>>367
あっという間に過ぎた時間を名残惜しく思いながら後にしたのだが]


 ……帰らなきゃダメ?


[二人で過ごす時間を重ねるにつれ、
離れたくない、帰りたくないという気持ちが大きくなって
もう少し、後少し、と帰宅の時間を伸ばすことが多くなった。
それはカラントの予想通り>>368の意味ではあったのだけど
でも、何の覚悟も無いまま男の人の、
好きな人の家に入り込んでいるわけではないし]

(370) nadia 2024/06/07(Fri) 21:25:46

小説家 サンシア



 …だって。


[当たり前だと思っているわけじゃない。
仕事の迷惑になる時なら、遠慮する。

でも、好きな人と一緒にいたくて、
近くにいたくて。
もっと近付きたいと思うのに、
どうしたらいいかわからなくて]


 ……離れたく、ない。


[被っていた毛布も取られてしまって心許ない手を、
カラントの頬に触れさせた後、シャツの胸元を握った*]

(371) nadia 2024/06/07(Fri) 21:27:36

渡航者 カラント

[仕事のときは熱心で、時に彼女が描く情景が煮詰まったときなどジオラマでその映像を見せるようなことだってできただろう。
そういう意味で彼女が仕事が忙しくても互いに邪魔しないようにしながら、ここにいることも珍しくなくなっていた。

そっちのほうでは付き合いやすいし理解も及ぶ。その辺り経験があるから時に達観した思考の冴えをみせるときもあるのだが、今回は迷子のような幼い様子もみせる。]

 なぁ、サンシア。

[別に警戒心を持てだとか、節度がどうのだとかをいう気はないし今までもいったことはなかっただろう。]

 …怖いのか?

[毛布の変わりに求めるように、ぺんだこのある手が頬に触れた後にシャツに伸びる中、意識して落ち着いた声で話す]

 どこかにいなくなりもしないし、傍にいるぞ。

[引っぺがした毛布は返さずに、脇に腰掛けて伸ばさなくても触れ合える距離に座る]

(372) S.K 2024/06/07(Fri) 21:58:41

渡航者 カラント

 でもな、どうしたらいいかわからないって顔してるやつをそのままでいいんだよ。なんていって寄りかからせるような効率のいいことはしたくねーんだ。

[自分からも手を伸ばした先はサンシアの肩。そっと手を乗せる。]

 それに俺は……サンシアにとっちゃいいことはなかったんだろうが、粗雑に扱われて蔑ろにされて、それでも自分の価値を示して一人で立ってるサンシアはとても魅力的だと思っている。

[不慣れとかそういうものじゃなく一番の問題は過去のせいで自分を雑に扱ってると思えてしまうところだ]

 傍にいてくれるのは嬉しいし、不安な表情はさせたくはないけどな。

 そんななりふり構わないとでもいうことしなきゃならないほど、サンシアは魅力がないわけじゃないって、自覚してからのほうが俺は好ましいとも思ってる。

 …わかるか?

[落ち着いた声音のまま、自分のもとへと寄せるようにサンシアを凭れかからせていうのであった*]

(373) S.K 2024/06/07(Fri) 21:58:54

恋するライダー アーネスト

── 海辺の病院・サンシアと ──
[ビューのお見舞いに来てくれたサンシアと話をする。>>365
 カラントと付き合っているという言葉に驚きつつも祝福をおくり。

 アタイにも話してほしい、愚痴以外にも、なんて。
 何やら聞きたげなサンシアの気配を察し]


 あ、あー………、アタイかい?
 ど、どうだろうネェ? あはは……


[なんて笑顔で誤魔化そうとするけれども。
 やばい、なんか勘付かれてる。

 そう言えば今日のアタイの服装は花柄のワンピースだし、首元には愛弟子から貰ったネックレスと、指先にはピンクのネイルでお洒落をしている。
 妹の視線もどことなく微笑ましげだし、
 ううぅーーーーーん………!]

(374) sakura-mochi 2024/06/07(Fri) 22:09:31

恋するライダー アーネスト

[アタイは観念してサンシアと妹に打ち明ける事にした。
 気恥ずかしそうに頭をかきながら]


 実は、サ。恋人ができたんだ。
 スイッセスさんって言って船の中で出会った人なんだけど。

 すごく優しくて、アタイを大事にしてくれて。
 それから、それからっ……、
 
 ……、ま、まァそんなトコだよっ!

[顔を真っ赤にして照れつつもそう告げる。
 その顔はまさに「恋する乙女」そのものだったろう。
 すると妹から待ってましたとばかりにクラッカーぱぁんされた。
 どうやらこの時の為に用意していたらしい。

 『きゃー!おめでとー!』
 そう心から祝福してくれる妹の頭をうりうり]

(375) sakura-mochi 2024/06/07(Fri) 22:11:06

恋するライダー アーネスト

[それはそれとしてカラントは後でシメる。
 サンシアと付き合っていると教えてくれなかったヤツだ。

 妹やサンシアと話し終わって一人になれば、
 超速でカラントに電話してやる。>>342

 悪びれずしれっと説明するカラントに。>>356]

 今!まさに!サンシアから聞いたッ!

[そう言えば、かるーく謝られた。
 こいつぅーと思いつつもカラントはこんなヤツかと思えばまあ許してやるかとも思う。ウマイ飯も奢ってくれるらしいし]


 じゃーソレで許してやるよ。ありがたく思いな。


[雑な反省を雑に受け取り、その時は電話を切った]

(376) sakura-mochi 2024/06/07(Fri) 22:12:45

恋するライダー アーネスト

[──その時のアタイは知らなかった。
 まさかアタイの身にも同じコトが起こるなんて……。

 スイッセスさんと恋人なのがバレて今度はアタイがシメられる番だ。
 悪かった悪かったとカラントに謝りつつ]


 だ、だってさァ、恥ずかしかったんだよォ……、
 この年で恋なんて初めてとかサァ……、
 なんて言っていーか分かンなかったんだよォ……

 頼む、許しとくれ!ウマい飯奢ってやるから!!
 アタイだって許しただろ? なっ!なァっ?


[パァンと両手を合掌して必死に謝る、そんなある日]

(377) sakura-mochi 2024/06/07(Fri) 22:15:17

恋するライダー アーネスト

── 後日・映画館にてサンシアとカラントと ──
[船以外では久しぶりに三人で訪れた映画館。
 デートの邪魔かとも思うが、まァいいか。
 二人とも近所みたいしココ以外でもよく会うんだろう。

 アタイは映画が終わってから二人の感想を聞いたり、
 撮影の裏話なんかを話したりしながら。

 流れでカラントのどこがいいかとサンシアに聞き。
 返ってくる返事があんまりにも真っすぐだったから>>366]


 カラント……、
 サンシアのコト泣かしたらグーパンすっからね?


[こんなに真っすぐで純粋な子、アタイは知らない。
 傷付けたら容赦しないよ、と。
 カラントに拳を握りしめ軽く忠告。
 ……まっ、この二人なら大丈夫そうだけど。*]

(378) sakura-mochi 2024/06/07(Fri) 22:17:04

小説家 サンシア

[名前を呼ばれて>>372、少しだけ肩が揺れる。
ソファに腰掛けた彼が、静かに問いかけてきたのは]



 …こわい?


[いなくならないし、傍にいると言い聞かせるように、
でも寄りかからせることはしたくないという声と
肩に乗った手から伝わる熱>>373を鋭敏になった肌で感じて。

過去の経緯を含めた今の私を
魅力的だと思っていると伝えてくれる彼に
引き寄せられるまま凭れ掛って、
続けられる言葉を聞いた後]


 それは、わかる、けど…

(379) nadia 2024/06/07(Fri) 22:18:30

小説家 サンシア



 ……なりふり構ってない、
 わけじゃない、よ?


[顔を上げれば、
先程よりもずっと近くなった距離でカラントと目が合う。
更に顔を寄せて、自分から唇を重ねた後]


 …好きな人と、

 もっと近くなりたいって、
 ちゃんと、思ってる。


[真っ赤になった顔を逸らさず、
まっすぐ見つめたまま、カラントの返事を待った*]

(380) nadia 2024/06/07(Fri) 22:18:54

渡航者 カラント

[自分がいっていることに理解を示す>>279ところと、そうじゃない>>380ところ。
そうか?と首をかしげてみるのは、顔を間近で見つめて、そこに触れやすいような体勢になっていたのだろう。
触れた感触と状況を認識して目を瞬かせ、すっと細める。
これまでは控え目にしていて攻撃的で、身を乗り出すような積極的眼差しだ]

 じゃあ、こういえるな。

[触れるほど近く、サンシアの耳に寄せた口。響く声がサンシアの鼓膜を揺らす]

 可愛いぞ。

 ……ほら、自分でもいってみろ。私は可愛い。って、豊かな感情と素直さも魅力的です。って…

[思えば自分もその点については遠慮していたからこそ、遠慮しすぎていたかもしれない。それもあるから理解させるように囁いて]

 帰りたくないなら、もう一緒に住むか?

[もちろん、自分のことをちゃんといえたらであるが、彼女はどこまで応えられただろうか*]

(381) S.K 2024/06/07(Fri) 22:51:18

小説家 サンシア

[自分から口づけたのは勿論だけど、
恥ずかしさに顔を逸らすことなく真っすぐに見つめたのも初めてで。

カラントさんの目が瞬いて、細まる>>381のも間近に見ながら
返事を待っていたら、耳元に顔を寄せられて]


 ひぁ…っ?


[低く響いた声と、言われた言葉両方に鼓動を跳ねさせながら
そのまま続けて促される声は、
耳を擽る吐息と違った動揺を呼ぶもので]


 え、ぇ…

[言ってみろと言われても、
自分で言うには自惚れが過ぎる言葉に躊躇いは強くある。
でも、言わないというのは許してくれない強引さが声の響きにあって]

(382) nadia 2024/06/07(Fri) 23:13:08

小説家 サンシア



 わ……私、かわいい…?


[それでも、自分で言うのは恥ずかしすぎたから、
問うような語尾になってしまったのは言い直させられただろうか。
続けて、ほら、と促されるままにもう一文も声に出して]



 豊かな感情と、
        素直さも、魅力的、です…


[自分でこんなことを言うという羞恥心と、
カラントとこんなに密着していることへの動悸の早さに涙目になってしまって。

言えたご褒美とばかり向けられた問いかけに、
言葉を返す余裕もなく、それでも一緒にいたいという気持ちを頷きで示した*]

(383) nadia 2024/06/07(Fri) 23:13:22

渡航者 カラント

 そうだぞ。

[いってみろ>>383と自分でしておいて、自分でいったら、それをさも当たり前のように肯定を返す]

 そうだな、よく理解してるな。

[その口ぶりは自分で言わせているなんてことのない態度で肩に手を回していた手はそっと美しい菫色の髪を撫でて]

 今日は泊まっていけ。

[今までの絆された。魔が差した。とかでの言葉ではない。
自惚れでも構わないし、まだよくわからっていなくても構わない。そもそも泊っていくということに元々拒否をする気はないし、自分を肯定できることを一つでも増えていってもらえるなら、拠り所とすることだってなくなるだろう]

 ……明日から忙しいわけだしな。

[短い期間で二度目の転居をするのは大変だろう。
頷くサンシアへと、今日は少しだけ我慢をやめて、自分からもそっと唇を交わした*]

(384) S.K 2024/06/07(Fri) 23:32:42

有象無象 シャム

― 某老人ホーム ―


[彼の話を興味深く聞く。
思えば、アンドロイドとこうも長く話をしたのは人生で初めてといえるかもしれない。

しかしまあ人間臭い。
どういう暮らしをしてきたらこんな風に行動する様になるのだろうか。
雇ってくださいと土下座した、給料がいいのでクビになるまで働く予定、であれば壊れるまでずっとここで働くのも辞さないということか。

話は続き、地球に居る間の話を彼が少しだけ漏らす>>225
なるほど、主人が亡くなって、寄る辺なくこの星に来たということか。

と、少しだけしんみりした気持ちは、次のビーチに行きたいという発言で笑いに代わる。]

(385) wallander 2024/06/07(Fri) 23:39:37

有象無象 シャム

 
はは、よくわからんが、塩水大丈夫なのか?
いや、俺の認識が古すぎるのかもな
そうだな、壊れるまでここで働くのも悪くないと思うぞ
でも、ビーチに行くのもきっといいだろう

あんたには、老い先短いとかそういう感覚もないんだろうな
だから焦って何かをする必要もない…
…いや、地球ではそうでもなかったのかな
人間と一緒に生きていくのも大変だろう
皆あんたを置いていくのだろうから
けれど、人間の俺としては、あんたのようなアンドロイドに、これからも人間と共に生きてほしいと思うよ
我儘で悪いな

もしかしたら、また会うこともあるかもしれないな
その時はよろしく頼むよ


[と、言って軽く手を上げるとその場を離れただろう。]*

(386) wallander 2024/06/07(Fri) 23:41:08

有象無象 シャム

― 宇宙港ターミナル ―

[ホワイト・マーブルで数十日を過ごした後、自分は再びターミナルへと大きなキャリーバックを持って訪れた。
ここに着いた瞬間ターミナルで予約した地球への連絡船が本日出発するのだ。]


おいおい、俺は手付金丸ごと失ったんだぞ


[端末に、地球からの仲間のメッセージがやっと届き、思わず突っ込みを入れる。
まさか煽りに乗るとは思わなかった、老人ホームに入居なんぞ絶対耐えられないとわかっていた、本人はわからんものなの?
など、更なる煽りが加えられたメッセージにもう苦笑しかない。
けれども、俺も息子も帰ってくるのを楽しみにしてる、という一言に、素直に笑った。]

(387) wallander 2024/06/07(Fri) 23:44:05

有象無象 シャム

 
本当に、地球に着いたらやりたいことが一杯あるな


[失踪した主人を探す旅にでる。
「冒険」シリーズの作者の次なる作品を読む。
アンドロイドの友人の一つや二つも作ってみたい。
全部できる。
まだ自分には全部やることができるのだ。]


これは、暫くはここに戻ることもないかもしれんなあ…


[特にどこを見ることもなく振り返る。
いつか本当に自分の全ての興味や気力が尽きたとき、最後にたどり着く星はここかもしれない。
少しばかり遠い星、だけれども、まるで地球のような、知り合った人たちが一生懸命生きている身近な星。
ずっと燻る惜しい気持ちを振り切るように、踵を返すと搭乗口の方へと歩みを進めた。]**

(388) wallander 2024/06/07(Fri) 23:45:32

小説家 サンシア

[よく理解してるな>>384、と
まるで私が自分から言い出したみたいに言う人に
何て言いかえしたら良いか言葉が出てこず、
うぅ…とかあぅ…とか声にならない声を上げながら
撫でられるままに身を任せて。
泊まっていけ、という声にも頷きを返すくらいの余裕しかなかったわけだが]


 …ぁ…

[明日から忙しい、という言葉に
そうか、と思い至って小さな声を上げる。
一緒に暮らすなら、また転居となるわけだし
生活用品は少ないとはいえ、蔵書やデータはかなりの数があるわけで
あれをまた纏めて、倉庫なりを近くに借りる必要もあったりすると思うと
手続き含めやることはかなり増えるわけで]

(389) nadia 2024/06/07(Fri) 23:45:50

小説家 サンシア



 カラ…

[何から手を付けようか、と問うよりも
カラントさんの顔が近付いたのに気づくのが早くて。

さっきの自分がしたことを、
今度はカラントさんからしてくれるのだと分かったら
また声が出せなくなった。

代わりに目を閉じて、
大きな背に手を回すことで応え、
明日からのことは明日に任せることにして

今は、好きな人と近づける幸福に身をゆだねた**]

(390) nadia 2024/06/07(Fri) 23:46:03

籠の鳥 ドルチェ



― ホワイト・マーブル ―


[知らない星、知らない人と知らないものに溢れた場所。

 地球でさえ知らないことだらけだったのだから
 ここではもっと知らないことだらけ。

 でもね、知らなくてもそんなに変だとは思われなかったの。
 他所から来た人だから。

 それに、知らないっていけないことではないって
 知らないなら探せばいい、知ればいいって。
 教えてくれた人のおかげで、
 私は今日も知らない、を知っているに変える日々を送る。

 暮らすために働いて、合間を縫って旅をする。]
 

(391) alice0327 2024/06/07(Fri) 23:46:09

籠の鳥 ドルチェ


[あの時一緒に選んだ服が目印よね。>>134
 私、あなたとどこかですれ違えるってずっと思ってるの。
 だから、知らないを探す旅路の途中、
 柔らかな色を纏うあなたがいないか見ているの。

 もしもどこかで会えたなら。

 似合ってるよ、って微笑んで。
 あの時よりずっと、好きがわかったよって。

         レットのおかげだって伝えたい。]
 

(392) alice0327 2024/06/07(Fri) 23:46:34

籠の鳥 ドルチェ


[あの日、レットと選んだ服の一つ、
 明るいオレンジのニットに
 真っ白なカーゴパンツを身に着けて
 海のよく見える街の一角に借りた
 小さな部屋の中、私は綴る。]


   あの時はありがとう。
   今度、食事に行かない?


[あの日に交換した連絡先に>>301
 今はもう、すっかり操作にも慣れた端末で送る誘い。
 
 慣れたつもりで送って、仮に届かなくたって大丈夫。
 
 私達、またどこかで巡り合えるから。]
 

(393) alice0327 2024/06/07(Fri) 23:48:19

籠の鳥 ドルチェ



   今ね、とっても幸せなの。
   空がこんなに広いんだと知ることが出来て。

           あなたは、どうかな。


[船旅で出会ったひとたちの未来を想って。
 あなたが幸せでありますようにと。

 船旅から今日まで想いつづけて、
 その想いが、私達を繋いでくれたら。

       幸せなことよね、とっても。]
 

(394) alice0327 2024/06/07(Fri) 23:48:33

渡り鳥 ドルチェ



[籠から逃げた鳥は宙を渡り、

         今日も自由に、飛んでいる。]**
 

(395) alice0327 2024/06/07(Fri) 23:48:54

小説家 サンシア

[地球を飛び立つ所から始まった一か月の宇宙の旅と、
ホワイト・マーブルに着いてからの日々の間に色んなことがあった。

その中でも、
これから先の人生を共にするだろう人も、
もう会えないかもしれない人も、
一度も会えず仕舞い、言葉を交わさずに終わった人も

皆一緒に、
同じ船の中で過ごしたあの時間は
私にとっても掛け替えのない体験であり、

自分だけの『自由』を得られた経験を基に
認められたのは、

ホワイト・マーブルに着いて
二度目の転居を終えて、しばらくした後]

(396) nadia 2024/06/07(Fri) 23:50:58

小説家 サンシア

『これから先も私は書き続けるだろう。

これまでも書いてきたように、

平凡な壮年の男性であったり、
AI搭載の機械であったり、
老いて光を失くした女性であったり
自分が選んだ道を進む少年であったり

色んな人生を進むものの物語を書くだろう』



『私にとって掛け替えのない出会いがあったように
 この本との出会いが、
 貴方にとってかけがえのない出会いとあれるように』

(397) nadia 2024/06/07(Fri) 23:51:48

小説家 サンシア

『たとえ過去に置き去られようと、
 何度だって頁を開けば

 変わらぬものがあると伝え続けるために
 何度だって、貴方の前に赴こう。


 どれだけ時が隔てようと、
 どれ程世界を跨ごうと、


   夜間飛行で追い越して───』


[あの船で出会った人、
言葉を交わさずとも同じ空間を過ごした人、
一度も出会うことなく、すれ違うことも無かった人。

その中の誰かの手に届いてくれたら良い。
そんな思いを認めた、初めてのエッセイが出版された**]

(398) nadia 2024/06/07(Fri) 23:53:15

ふたり旅 リーン

─いつか─

[>>393お食事のお誘いがあれば、もちろんうれしくなって飛び上がって、一度深呼吸してから、文面を確かめたりなんかして。そうして賛成の意とともにわたしは送ります]

わたしも、とっても幸せなの
わたしの居場所を見つけたから

[窓を開ければカトレアとジャスミンの良い香りがしました。

次に会いに行くときには、いつもよりすこしだけ、あなたの隣に相応しいような明るい色の服を着ていきましょう。まだ人の目を気にする性格は治ってないけれど、でも、それもきっと生まれ変わったわたしの一部だから。

わたしはあなたに渡すために花を一輪摘みました。「幸せ」という花言葉も持つジャスミンの花を。]

わたしの、一番大切な花なの。実はね…

[あなただから話す、わたしの秘密 **]

(399) aI 2024/06/07(Fri) 23:59:48



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