46 ― Blood on Letters ― (2025/07/14(Mon) 21:00:00 に更新) RSS
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【墓】 E：旋風 カペーシア
ー 引越し準備 ー
[今日は大学で講義のない日だった。そのため、今日は荷物の運び出しのための準備をしないといけない。
全く困ったものだ
家はさっさと決められたから良かったものの、
それに比較して積まれている荷物の量があまりに多い
人間なんかに関わったせいで、
余計な重み/思い出はふえてばかりだ。]
う〜〜〜〜、だめになってるやつは
捨ててかなきゃなのかな〜〜〜
う〜〜〜けどこのくまちゃんかぁいいしぃ〜〜〜
やだ〜〜〜すてたくない〜〜〜
[様々な時代の匂いがする部屋の中で、
部屋がどんどん散らかっていく。
歴史の重みが床をきしませる。
これは時間がかかりそうだ]
【墓】 E：旋風 カペーシア
これはいるもの…これはいらないもの…
こっちはとっときたいもので…
あーこれ、かりっぱであいつ死んじゃったやつじゃん…
返しにいけないんだから、どうすればいーのよ…
[積み上げられた荷物の中からいらないものを
選別していくがうまく行かない。
自分で買ったものはそこまで愛着がないため構わないのだが、問題は『貰ったもの、借りたもの』だ。このふたつについては、…やっぱどうしても捨てる気になれない。一番お古のワンピースはもうびりびりで布切れみたいになってるのに。戦争に巻き込まれたものは、もう半分骨董品というか、焼けてゴミの塊みたいなもんになってるのに
アタシの中の何かが、それを捨てるのを許してくれない。
この前大学のマブからもらったモーラ様のCD、
これもとっとかなきゃいつか廃盤になるかも
思い出ばっか。嵩んでいく。高くなってく。]
【墓】 E：旋風 カペーシア
…あーもー！やめやめー！
一旦中止！！！気分転換しよ！！！
なんかお手紙来てないかな〜！
[結局のところ、何をおいていくか選別しきれなかったカペちゃんは、郵便受けを開けに行く。届いた手紙は2通…と大量のDM。DMはいつもどおりぽいぽいっと捨てときまして。残りは『お仲間』…モーラとブレンダンさんから届いた手紙だった]
【墓】 ギタリスト モーラ
[バンドメンバーと飛行機に乗り込む前。
グリッサからのメールが端末に来ているのに気付く。
他愛ないやり取りの中に、粋という言葉が俺に似合うと言われ「わかってるじゃねェか」と笑いつつ。
海外遠征の際には王子様とライブに来てくれると聞き──……、
と、いい所でメンバーのマルカトから端末を取り上げられた]
「モーラさん！飛行機の中は端末は機内モードっすよ！
そうじゃないと飛行機落ちるっすよ？」
！？
マジか、しょうがねェ……返事は後にするか。
[あの大きな鉄の塊が飛ぶだけでも驚きだが、端末一つの扱いで飛行機は落ちるらしい。
（若干オーバーなマルカトの言葉を鵜呑みにしつつ）
俺は後で返事を書くかといつものトランクとギターを預けて飛行機に乗り込む]
【墓】 ギタリスト モーラ
[何回か旅で乗った飛行機だが、やはり飛ぶ度に高揚感があった。
ぐんぐんと離れていく地上と昇っていく天空。
眷属の鴉もこんな心地で飛んでいるのかと思ったりもする]
おおー！やっぱ飛行機ってなァ粋だな！！
あっという間にお天道様に手が届く距離だぜェ。
最初に乗った時は生きた心地がしなかったが、
慣れると気分爽快だな！！
[わいわいとメンバーたちと騒ぎながら空の旅を楽しむ。
そういえばこのタイミングで眷属を呼ぶとどうなるのか？
やはり飛行機と並走して飛んでくれるのか？
それとも、地上に降りてから来てくれるのだろうか？
好奇心から考えはするものの、実行するほど鬼（吸血鬼）ではない。
俺は眷属を大事にする粋な吸血鬼。]
【墓】 ギタリスト モーラ
[しばらくは空の上の旅になるだろう。
俺はなるべく光の当たらない通路側に座り。
窓側はマルカトに譲ってバンドの新曲音源を聞きながら曲作りの案をまとめていく]
最近考えたヤツだけどよォ。
『愛を伝える為に何度でも蘇る吸血鬼』なんて曲どうだ？
ダークさの中に熱さを感じる曲にしてサ。
まあ今は楽器がないから地上で考えようぜ。
[手紙をやり取りしたアイツら、元気してっかな。
そう思いながら、地上に降りた時の体調も考え少し仮眠で目を閉じた]
【墓】 E：旋風 カペーシア
[まず開いた一通目！
開いた瞬間に両目に飛び込んできたのは
真っ赤で達筆な筆の文字！！！
前よりも豪快！！！前よりもど派手！！！！
カペちゃん、合点がいきました。
さては、カペちゃんのあまりの可愛さ、愛くるしさに
負けず嫌いが発動したな！！！(予想！)
しかも、追伸でついてきてくれてる言葉の
愛くるしいギャル文字フィーバーをほめてくれる
このノリノリ感！
カペちゃんビビッときちゃいましたね
こいつ！カペちゃんのギャル友にふさわしい！と！！！
(ギャル友とはなにかって？考えるな感じろ)]
【墓】 E：旋風 カペーシア
[次に続いたのは彼の生い立ちだ。
どうやら、彼は東の国にいるらしいが、
そちらではどうも吸血鬼の存在自体が珍しいらしい
孤独になりやすい生き物であるということに理解を示してくれて、お友達になってくれるという頼もしい言葉をつけてくれたことが、なんとも頼もしい！
隠れ潜んで生きている身としては、吸血鬼同士の繋がりがあまり得られないので、こうして文通仲間ができたことはまぢうれぴ♡異常の喜び。激マブ〜〜〜！である！！！
着の身着のまま、風の吹くまま。
実は蘇った吸血鬼なんです設定で上手いこと食事を得られているらしい彼の生き様はなんとも自由でフリーダム！それに何より、人間の仲間たちに囲まれて楽しそうだと感じた。
そのことから…彼が、人間をそこまで嫌ってないことも感じ取る。なんというか、のびのびしてる。楽しそうにしてる。嬉しそうにしてる姿が、目に浮かぶ。…こんなに自由な彼だからこそ、きっと、あんなに激しく、自由な歌を作ることができるんだっておもった]
【墓】 E：旋風 カペーシア
フフ、ちょっとお返事書いちゃおっかな〜
アタシのこと、知りたいって言ってるもんね
なら、お返ししなけりゃギャルが廃るってもんよっ♡
[カペちゃんは早速かわいいかわいいマーカーペンを取り出しまして。灰色に染めた便箋に言葉を走らせます。
どんな言葉かって？そりゃもう！ギャルギャル100%に！！！]
【墓】 E：旋風 カペーシア
ふっふっふー
頼んだよ〜☆眷族コウモリちゃん！！！
東の果てまでとんでいけ〜〜〜☆
[したためた手紙を封筒に入れて、最後に竜巻模様のシールを貼ればカペちゃん印のお手紙の完成！彼女は思いっきり空へ向かって飛び立たせる。
…ちなみに、彼女は知らない。
今そのモーラたやが、飛行機に乗っている事実を。
元いた場所辺りに送った眷族コウモリたやはそれはそれはこんらんするだろう。
ちきちき☆お手紙、無事に届くかなレースの開始である！]
【墓】 E：旋風 カペーシア
[さて、二通目の封筒の文字には見覚えがあった。
しかし宛先は『カレン・クレセンツ』宛ではなく、
まごう事なき、若くして老いることのない吸血鬼宛。
その文面は丁寧ながら親しみを込めてくれているような、
少々砕けた、柔らかな言葉と感謝の言葉で綴られている。
…そしてそれは、彼がこの人間嫌いの気持ちを
「誰かの痛みに心を寄せられる人」と捉えてくれたから]
…そんなんじゃない…と思うけど
分かんないな、あたしただ、痛いのは嫌なだけ、だし
なんか、ちょっとこそばゆいかも…
この人、すっごいなんつーか…素直？な人なんだなあ…
[背中をくすぐるような感覚に、なんとも不可思議感を覚えつつ、ひとまず読みすすめていけば、彼はその生い立ちを話してくれる。一度死んだこと、死んで妻に会いに行って、拒絶されたこと、…人間としてもとの生活を取り戻したかった心情。心。……そして、カペちゃんの言葉から、得た気付き]
【墓】 E：旋風 カペーシア
…ばか、そーだよ。
いいんだよ、亡霊になって会いに行ったって
『人間のままの自分』なんかにこだわることないよ
むしろ、あたしたちは、こうなっちゃった以上は
人間たちより、先へ先へ生きなきゃいけないんだから。
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