26 ― 境界の先への手紙 ―
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部屋に戻ったベアーはさっそく返事を書いた。
「が、ぁ、ど、へ……」
いつものように間違いないようにゆっくりと大きい字で。
でも今日はちょっと違った。
手紙に物語の続きを書きたくて仕方がないのだ。
でもそれは我慢、会った時に話すと約束したのだから、続きは書かないで直接話せるときまで内緒にしなければ。
住所を書いた封筒に手紙を入れ、切手をペタリ。
後は定期船が来るのを待つだけだ。
「へへへ……はやくものがたりのつづききいてものがたりのつづきおしえたいな」
わくわくしながら封筒に封をするのであった。
(171) tanuki 2024/10/01(Tue) 16:28:32
(-286) tanuki 2024/10/01(Tue) 16:29:30
いつもの封筒にいつもの便箋……。
おなじみのベアーからの手紙だ。
『がぁどへ
ものがりよんでくれたのうれしいです
ほんとうはものがたりのつづきかきたいけどあうときまでがまん!
ものがたりはみんなにいろいろきいてつくりました
いちばんさいしょのはいもむしのものがたりそっくりになっちゃったからやめました
そっくりのものがたりはだめなものがたりだからやめました
はなのものがたりにしたらがぁどがよろこんでくれたのではなのものがたりにしてよかった!
がぁどのものがたりもいっぱいききたいです
なぞのものがたりはちょっとよんだからちょっとしってる
はやくがぁどにあってものがたりぜんぶききたいです
べあーより』
(-290) tanuki 2024/10/01(Tue) 16:40:45
/*
>>-289
おっちゃんは何となく実際にキメラを作る部署にいた人だから、実験体たちに情が湧いて離れられなくなってしまった人かな?と思ってます。
絵は……あれですね、輸送中にスプリンクラーの水かぶったせいでインクが滲んで何描いてるかわからなくなっちゃったのかもしれません。(本文だけ受け取り了解ですの意味)
(-291) tanuki 2024/10/01(Tue) 16:44:28
こちらは何とも味気ない、茶封筒に入った、罫線のない白い紙に書かれた手紙だ。
ベアーの字とは違う意味で癖が強い字で書かれている。
『初めまして、ベアーから手紙を読ませていただきました。
あなたが今いるところはベータベースによると船を発着できるような場所はないようです。
ですので、あなたをそこから出すためには上空から輸送用コンテナを下ろし、そこに入ってもらうという手段がいいのではないかと思います。
また、外に出てから行く当てがないのならリジェットXで暮らすというのはどうでしょうか?ここには少し変わった住人しかいません。泥の人が一人増えるくらい何ともありません。
私もあなたの書く物語の続きが気になるのです。
人違いかもしれませんが、あなたが送った物語はもしかするとウィラード・ヴァンダインシリーズの新作ではないかという可能性がありまして、作者は亡くなったと聞いて落胆していたところ生原稿と思しきものが手紙ととして送られてきてこれはもうそうかもしれないというアレがアレしてもうアレなのでぜひ来ていただけると私が嬉し
あなたが良ければ輸送コンテナと船の手配はこちらでします。
ご一考よろしくお願いします。』
(-293) tanuki 2024/10/01(Tue) 17:04:03
/*
>>-298
強火ファンの研究員「あああああああああああああああああ(床を転げ回る」
(-299) tanuki 2024/10/01(Tue) 18:13:48
/*
俺は全員の幸せを願いながらみんなの頭にタンポポ乗せてくわ…
(-335) tanuki 2024/10/01(Tue) 21:22:13
その手紙が来たのは送ってからさほど日が経ってない頃だ。
ベアーはいつものように仕事を……、今日の仕事は温室にある花の種に水をやり、花壇を作るためにいっぱい土を掘った。
花の種が土の中からちょこんと小さな芽を出していたので、今日のベアーは一日中嬉しいになっていた。
届いた手紙を中庭にあるベンチに座って読む。
「……ほめられた……」
いっぱい色んなことを教えて貰って作った物語、それを褒めてもらえるのはとても嬉しいことなのだ。
「よし!いっぱいものがたりつくる!」
単純素直なベアーは褒めの言葉にやる気がみなぎり、新しく物語を作る気持ちがどんどん湧いてきた。
どんな物語を作ろうか、そう考えながら声に出しながら手紙を読んでいたベアーの動きが止まった。
(205) tanuki 2024/10/01(Tue) 23:18:38
「も、う、す、ぐ、あ、い、に、い、け、そ、う……」
もう一度読む。
「がぁどがくるの!?」
なんということだ!
ガァドが来るということはガァドが来るのだ。
物語の続きを教えて貰うことも、物語の続きを教えることもできる。
一緒に物語を作ったりもできるかもしれない。
これはベアーにとってとてもすごいことで、とてもすごいのだ。
「わ、わ!
たいへんだ……たいへんだ!!!」
居てもたってもいられなくなり、思わず駆けだすベアー。
その日の夜、興奮しすぎたベアーは熱を出したのだった。
(206) tanuki 2024/10/01(Tue) 23:38:07
――一方その頃
Z軸の座標が狂った場所で回転する研究員がいた。
手紙を読んでおかしくなったのだ。
手紙が来てからの研究員の行動は早かった。
輸送用の船に話をつけ、コンテナもレンタルする。
丁度しじまのうみの付近の荷物を集配する船があったため、その船に都合をつけ、回収してもらうことになったのだ。
(207) tanuki 2024/10/01(Tue) 23:56:30
決行日、輸送用にしては小型の船がしじまのうみの上空に現れた。輸送船はのろしが上がる場所を見つけるとそろそろとコンテナを下ろす。
コンテナの中には一枚の紙があった。
――リジェットX到着には数日かかります。
食料が必要かどうかわかりませんが、一応水と保存食を入れておきます。
多少の揺れはありますが、大きな揺れはないと思います。
睡眠時には寝袋をベルトで固定してからお休みください。
不便をおかけします。
そんなことが癖の強い字で書いてあった。
(208) tanuki 2024/10/02(Wed) 00:04:37
そうして出発した輸送船はあちこちのリージョンを回り、荷物を入れ、荷物を下ろしを繰り返し、リジェットXに辿り着いた。
微かに揺れながら下ろされるコンテナ。
コンテナが開けられた時、きっと多くの命がガァドを出迎えるだろう。
(209) tanuki 2024/10/02(Wed) 00:07:16
(-353) tanuki 2024/10/02(Wed) 00:12:22
(-408) tanuki 2024/10/02(Wed) 21:54:24
爆発爆散 ベアーは、疼躊化葬 コルデリアの頭にたんぽぽを乗せた。ソッ……
(A14) 2024/10/02(Wed) 21:55:00
その日もリジェットXはいつもと変わりはない。
ベアーは畑の草を採り、温室にある苗に達に水をやっているし、ゼラチナスは体の不純物を取り除くメンテナンスを受けている。
マチェットも研究員の手伝いで実験データを精査をし、定期船が来た時には丁度手が空いていたので研究員の代わりに荷物を受け取った。
通販会社の箱に学会の封筒、食料配送サービスの箱、そして自分宛の手紙。
マチェットはそれぞれの宛先の部屋に届いたものを置いていく。
そして自分の部屋にも。
結局、その日マチェットが手紙を読めたのは日が傾いたころだった。
ペーパーナイフで開封し、中の手紙を取り出して目を通す。
いつもと同じ品のいい便箋。
文章を読むたびに、マチェットは
――ああ、この人は誠に善き人だ。
という気持ちになる。
(296) tanuki 2024/10/02(Wed) 23:30:57
手紙を読み終えるとマチェットは手紙に記された日付を部屋にある端末のスケジュールアプリに登録し、リージョン内のローカルネットワークで研究員たちに共有し、これまでの経緯を説明した。
今までリジェットXに人が来たことは何度かある。
廃リージョン巡りをするもの好きな連中だ。
そういう時は研究員たちは実験体たちを隠し、訪問者に「このリージョンは廃棄されたが人が暮らしている」と説明していた。
だが今回は違う、ベアーに招待された人物が来るのだ。
今までの訪問者とは違い、こちらから招いた相手に失礼なことはできない。
話を共有すると研究員たちも好意的な反応を示し、気が付けば歓迎の宴を開くという話になっていったのには、さっすがのマチェットにも想像できなかった。
ともあれ、リジェットXの研究員たちはXdayまでどこか落ち着きなく過ごすのである。
(297) tanuki 2024/10/02(Wed) 23:31:40
『蓬儡さんへ
日程ありがとうございます。
私たちにまでお土産があると聞いて、大変うれしく思います。
こちらの方ではささやかながら歓迎のパーティするつもりでいます。
私たち……ベアーが作った野菜を使った料理をぜひ、召し上がってください。
あなたがとても善き人で良かったと心から思っています、
あなたが訪れるその日を今から心待ちにしています。
マチェット』
(-427) tanuki 2024/10/02(Wed) 23:32:10
『追伸
今は使っていない通信機器がいっぱいあるのでご安心を。
折角なので、映像を撮れる通信機器の使い方をお教えできれば、と思っています。
蓬儡さんの住んでいる場所がどんな所か、私たちは知りたいのです。
映像を送っていただけたら、きっとベアーだけではなく、私たちも、研究員も喜ぶでしょう。
ぜひ使い方を覚えていってください。』
(-428) tanuki 2024/10/02(Wed) 23:32:36
/*
たんぽぽを置いてクールに去るぜ!(挟まっちゃった)
(-429) tanuki 2024/10/02(Wed) 23:33:19
爆発爆散 ベアーは、たんぽぽを置いた。
(A16) 2024/10/02(Wed) 23:33:36
(-431) tanuki 2024/10/02(Wed) 23:38:41
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