高嶺聖子

―　その後の話　―

[宿舎からランディの家へと住処を移したとはいえ、
生活自体は今までとそこまで大きく変わるわけではない。
自分の個室が与えられて今までより広くなったのと
特に生活上の制限がなくなったことくらい…？

って言っても、不用意にうろつくと危ないって認識は
あたしの中に強く刷り込まれてたから、安全だって言われた街中くらいにしか出かけることはしてないけどね。

あと、家事（主に料理）全般も、宿舎に居た頃は主に食堂で食べたり外に食べに行ったりしてたけど
もうそういうわけにもいかないので
覚えなきゃいけないことのひとつ。

こっちの世界ってそもそも時間の流れ自体が
現代日本に比べるとだいぶゆったりしてて
なんかほんとにスローライフって感じ。
その分刺激は少ないかもだけど…
あたし、お嫁さんになるのが夢だっただけあって
割とこんな感じでチマチマ暮らすの嫌いじゃないし性に合ってる気がしてる。]

高嶺聖子

[ちなみにランディの方はというと
あたしの世話でたっぷり報奨金が入ったらしくて
暫くは家でのんびりするみたい。
なんかあたしの知識を元に新しい魔道具を作ったりしてる。>>106

…これ、完成したら特許取れるんじゃない？
若干チートな気がしなくもないけど。]

そうだなーー……あたし小物作るのは好きなんだけど、
ガチで商売したいって欲はあんまないんだよねえ。
自分の店ってのに憧れはあるし、
趣味として売るのはいいんだけどさ。
だからやるとしてもこぢんまりした感じかな。

[あくまで道楽レベルっつーか。
ランディも積極的に働いてほしいと言うより
あたしが退屈しないようにって言う気遣いっぽいから
（そこらへんつくづく出来た旦那だと思う）
そう言う形ならお店するのもありかも。]

高嶺聖子

（それに、子供できたらしばらく働いてる余裕ないかもだし…。）

[あたしがここに残ると決めた後も
あんまり積極的に職探ししてなかったのは
割とそこも大きかったりする。

あたし、こどもは絶対3人は欲しい！
し、ランディも出来るだけ沢山欲しいみたいな感じだし。
あたしたち全く避妊してないから、
いつデキてもおかしくないもんなー。

ちょうどこの間かほちゃんを交えて買い物に行って
下着を新調した時日の夜も…その…
いつもより激しく愛し合ったりしたし…ゴニョゴニョ。]

高嶺聖子

[まあそれはさておき。

今夜は皆を読んでBBQパーティの予定で
ランディは朝からせっせと準備をしてる。
あたしはというと

「△日の夜にうちでBBQパーティしまーす！
　友達から恋人まで気軽に誘って来てね！！
　部屋は大目にあるから泊まって帰ってもいいよ！
　お酒や食材の持ち込み・お土産大歓迎♡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　聖子」

[っていう感じの招待状を元旅人の皆に配って回った。
（皆の仕事先や住所はギルドの宿舎を出る時に聞いたことにしてほしい）]

高嶺聖子

[こんな時スマホあれば一瞬なのに、使えないの不便だね。
ちなみに多少文字の読み書きは覚えたけど
同郷なのをいいことにめっちゃ日本語だ。]

そーそー、
あたしの世界では純白のドレス着るのが一般的かなあ。
ランディの故郷だと結婚式ってどんな感じなん？

[なんて尋ねながら、あたしも野菜切ったり家の掃除したり、
細々した準備を手伝っていただろう。**]

高嶺聖子

[ランディの故郷の結婚の話を聞けば
やっぱりあたしの所とは色々違うみたい。>>136
手製で衣装を作るのも、ちょっとイイなって思うけど。

てかそういえばあたしランディんちに挨拶に行ってないんだよね。
結婚ってやっぱ親戚になるわけだし
お互いの家族への顔合わせみたいなのいるんじゃない？って思うので
ランディが嫌じゃなければそのうち行ってみたいとは思っている。]

スライム式トイレ！？！？
う、うわ……なんかヤだ……
魔道具ないとほんとに全部手作業だよね…

[想像してウッ…ってなってしまった。
色々田舎には田舎の不便さがあるんだろうな…。
スローライフっつっても完全自給自足生活は
元来都会っ子のあたし、やっていける気がしないので
今くらいの便利さで甘やかされて過ごしたい。]

高嶺聖子

はーー……白い糸がそもそも手に入れるのムズいんだ。
そこは盲点だったかも…。

楽しみにしてるけど、ないならないでも大丈夫だからね。
ランディの故郷式？で式上げるのも悪くなさそうだしさ。

[勿論あたしも純白ウェディングドレスに憧れはあるけどさ。
大好きな人の隣に立って、綺麗な衣装を着て、皆に祝ってもらう。
結婚式で大事なのってつまりそこだから、
結構どんな形でも満足できそうな気がしてる。
世界でひとつの指輪も貰っちゃったしね。

ま、ランディのことだから。
獲ってくるって言ったら獲って来るんだろう。
詩ちゃんと一緒に過ごしてればきっと何日かくらいすぐで、
また互いの近況話に花を咲かせることになるんだろう。]

高嶺聖子

ハネムーンもさ、しようね。


[ランディの胸に凭れ掛かって、
くすりと笑って体をすり寄せた。

来客が来るのを待ちながら、
そんな甘く穏やかな時間は続いていく。**]