26 ― 境界の先への手紙 ―
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エンデの民にご挨拶してもろてる…有り難や
無事を祈られおる…
(-446) uiro 2024/10/03(Thu) 01:03:32
──出しそびれていた手紙。
マーチェンドから届いていたもの。
「美術家」がゲッカに居るかもしれないという話。
昔のエンデの話と、災いが綺麗な街を奪ったお話。
それから、彼の故郷たるペリエンスと身の上の話。
彼もまた、故郷に思うところがあり、
そこに残され、二度と会うことが無くなった人へ
少なからずの未練があったと。
ひとりきりにしたくなかったと悔いる文字は、
痛いほどの感情が篭っていた。
(312) uiro 2024/10/03(Thu) 02:21:23
その文章には私のお願いを
あまりにもあっさりと快諾したものが続いて。
それはそれで、私の抱えていた懸念
──最後の最後に訪れる孤独と恐怖、
それを感じずに居られるだろうか、と。
大変なことを頼んでしまったと思いながら、
悪化する病状に思考を揺蕩わせて日々を暮らした。
( まさか間に合ってしまうとは、
思ってもいなかったのだけれど )
(318) uiro 2024/10/03(Thu) 02:32:56
だからこれは、私が死んでいた場合に
彼が読むであろうと思って、書いてあった遺書。
(319) uiro 2024/10/03(Thu) 02:34:19
マーチェンド様へ
ご足労いただきありがとうございます。
そして顔を合わせてのお話が叶わぬこと、
本当に申し訳なく思っています。
あとの懸念というならば、
私が腐り果てているような姿でないことを
ただただ祈るばかりです。
半地下の妙な建物であるここの奥は、
納骨堂──カタコンベとなっていて、
エンデから出ることが叶わなかった住人は、
皆、そこに眠っています。
(-455) uiro 2024/10/03(Thu) 02:40:02
お手紙も貴方の話も、ありがとうございました。
独り逝く者からの思いとしては、きっと義母さんは
あなたが事故に巻き込まれるようなことがなくて
良かった、と…… 思っているやもとは思います。
人は思い出される限り、その存在が確かに居たと、
そう未来に刻み込むことがかないます。
姿は無くとも、居たという記憶だけは残される。
だから、思い出してあげてください。
苦しい後悔ばかりではなく、楽しかったことも。
実をいうと私も他の人とのお話でこの思考に
思い至ったところがあるのですが。
お裾分けです。
(-456) uiro 2024/10/03(Thu) 02:49:27
そしてこの地、エンデにまで来てくださった時点で
私の思う憂いはすべて晴れています。
あなたに手紙を送ることがかなってよかった。
あなたが思う以上に、私はあなたに助けられています。
家の中にあるものは何でも持っていってくださって
構いません。
お金になりそうなものは少ないですが、抽斗の中に。
ああ、でも、私が誰かとやり取りしていた手紙は、
遺体と一緒に埋めてくださると嬉しいです。
あなたに幸福を。
コルデリア
(-457) uiro 2024/10/03(Thu) 02:55:08
出されなかったし、渡されなかったもの。
当然だ。まだ生きてしまっているのだから。
人の足音が近づいてくる。
ぜえ、ひゅうと息をしている私へと声がかかる。
人からのことばはいつぶりだったろうか。
聞きながら、降ってくる言葉を不思議に思う。
この星を出るぞ、と。 彼はそう言った。
私はそれを頼んだ覚えはない。
覚えはない、が──
(320) uiro 2024/10/03(Thu) 02:59:56
( ── つれだして、ほしかったのかな、私 )
最初にマーチェンドの元に届いた手紙。
あきらめながら、達観した振りをして、
たすけてのひとつも言えなかった嘆き。
これが都合の良い夢ならば、
いや、もしもそうでなくっても──
(321) uiro 2024/10/03(Thu) 03:04:17
「 ゴホッ、── は、い
コルデリア、です、マーチェンド、さん 」
もうひとり別の声がした気はするが、
彼以外にも誰かが来ているのだろうか。
蚊のなくような息も絶え絶えの声で、
やっと、それだけを話して伝えて。
持ち上げるならば、抵抗することもない。
痩せ細った手足は存外軽々と持ち上がるだろう。
時折身をかがめて咳込むが、どうにか落ちぬよう
掴まろうとする気概は有ったようだ。
(322) uiro 2024/10/03(Thu) 03:11:27
背負われたそのまま脱力して、そのまま、身を任せる。
ヒュウヒュウと鳴る喘鳴に紛れて、
小さい声で、ぽつり。
「 ……ゴホッ、……どうして、? 」
(323) uiro 2024/10/03(Thu) 03:18:39
揺れる背の上、途切れ途切れの微睡みのなか、
それでも至近距離の彼の声はよく響いた。
どうやらいっぱいいる、らしい。
心配をしてくれている人、助けたいと思っている人
現にこうして目の前にまで来てくれているのだ、
その言葉に嘘は無いのだろう。
一度手が離れて、滅びゆく小惑星に残って、
そうして段々とひとが居なくなって、
全部、私に繋がる縁は途切れたと思っていた。
…… たったの数枚の手紙でこんな場所にまで、
誰かが来てくれるなんてことも、
その向こうに居る人たちが存外に大勢いて、
私のことを案じていたなど、考えもしなかった。
(338) uiro 2024/10/03(Thu) 09:36:47
私も私だ、あの日に全部断ち切った気でいて、
未練がましく手紙なんて書いているから。
泥の手紙の主に散々煽られたこと、
なにひとつ言い返す言葉もない。本当は。
「 ………… 」
もうじき死ぬから、どうせ無駄になりますよ。
なんてことを言えないくらいの気迫に、
黙りこくったまま、すこし後ろを振り返った。
緑が溢れ返る終いの小惑星。すきだった私の故郷。
今やっとすこしだけ、あの日この小惑星を去った
かれらの気持ちが理解できる気がした。
(339) uiro 2024/10/03(Thu) 09:40:41
「 …………いいの? 」
咳きこむ間に問うたのは、何に対してだったか。
私はここから去ってもいいのか。
生きることを望んでもいいのか。
差し伸べられた手を掴んでいいのか。
いいよ、と 納骨堂のほうからなにか聞こえた、
そんなような気がした。
私の都合のいい、気のせいなのかもしれないが。
(340) uiro 2024/10/03(Thu) 09:41:39
ゲッカの山主。かつて遠くに行った友人。
それから眼前のマーチェンド。
彼らを信じられないわけじゃ無い。
ただ、要らぬ手を掛けさせる自分が嫌で、──
── そういうのがよくないのだったか。
助けたかった側の人たちの言葉が、
届いていた手紙から、今なら少なからずわかる。
「 ごめん、なさい、…… あり がとう 」
切れ切れにそう呟いたのは、届いたかはわからないが。
(342) uiro 2024/10/03(Thu) 09:47:43
かくしてこの日、エンデの星から
生きている人の姿は消え去った。
(343) uiro 2024/10/03(Thu) 09:48:53
/*
おつかれ!!!さまです!!!!
いろいろありがとうございます…おれはたすかった
ガァドはうっかり手紙受け取ったらブチ切れていい(?)
ご挨拶。ういろと申します
RP村結構ご無沙汰しちゃってる者なんですがやっぱ楽しいですねやった〜。
またなにかご縁がありましたらよろしくおねがいします。
皆様お付き合いいただきありがとうございました!
(-467) uiro 2024/10/03(Thu) 09:51:45
/*
マーチェンドは本当にありがとうございます、お疲れ様です。
なんだか美味しい役どころいただいてしまって…へへ…
トルパはいいぞ!使ってくださりありがとうございます✌︎('ω'✌︎ )
(-468) uiro 2024/10/03(Thu) 09:54:23
(-470) uiro 2024/10/03(Thu) 09:57:22
(-471) uiro 2024/10/03(Thu) 10:00:03
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