25 【R18】異世界の門と恋の彼方
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ギルド員 ベアトリクス は ギルド員 ベアトリクス の名前を書いた紙を箱に入れた。
ギルド員 ベアトリクス
はい、―――それでは。
[ギルド長の促しにベアトリクスは頷き、
ゆっくりと合図の手を挙げる。
僅かに月の光が差し込む厳かな雰囲気の中、
魔導士たちが手をかざし何か呪文を唱えると
室内のマナが呼応して震え、空気が揺らいだ。
部屋には魔法陣が描かれ
その上に光で出来た大きな門が現れる。
儀式が無事に成功したことを確認し、
ベアトリクスはあなたたちに向き直った。]
ギルド員 ベアトリクス
こちらが帰還の門になります。
この門を潜ればあちら側―――
旅人の方々が住まう世界に帰ることが出来るでしょう。
帰還する場合は、どうぞこのまま真っ直ぐお進みください。
……また、もしかしたらこの世界を気に入り、
こちらで生活したいと仰る方も
いらっしゃるかもしれません。
その場合も私たちはその意志を尊重いたします。
ギルドの保護下からは外れることになりますが。
とはいえ、この門が開くのは
そもそもイレギュラーなこと。
余程のことがない限りもう帰還の術はないでしょう。
よく考え、どうか後悔のないように選択をなさってください。
ギルド員 ベアトリクス
[帰還の門が現れているのは時間にして数十分ほどだ。
あまり悠長に悩む時間は、もう残されていないが…。]
また、もし門を潜らず、こちらに残る場合でも
せめて残してきた方々に
別れの挨拶くらいはしたいと
お思いの方もいらっしゃるでしょう。
時間の都合上引き合わせて差し上げることは叶いませんが
もし言伝などございましたら私がお預かりいたしますわ。
[そう告げ、ベアトリクスは旅人一人一人に
羊皮紙とペン、それに小物が入る程度の袋を渡してくれる。
魔法の力自体は門を潜れば消えてしまうものの、
門の力に転送魔法を結びつけることで
狙った場所に届けるくらいはできる。
せめてものアフターサービスであると
ベアトリクスは告げる。]
ギルド員 ベアトリクス
良い旅路を。
[それだけを告げ、ベアトリクスは静かに
皆の様子を見守っている。
異世界の門と恋の彼方。
世界の門を超えて出会った二人の向かう先が
どこであるにせよ。**]
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