【鳴】 市川夢助

　わかった。じゃあ、嫌だったら本当に言ってくれよ。
　もう、遠慮はなしだからな。

[相変わらずツンツンとした素振りだけれど、最後の一言が加えられているあたり、恥ずかしいだけなんだろうな、とは理解できる。
そっか、何も知らないんだな。
自分で恥ずかしくなるくらい大胆な誘い方をしておいてそれというのは、
男心をくすぐるギャップでもある。
俺も実際にこうするのは初めてだ。
膝立ちのまま詩音の元ににじり寄って、唇を塞いだ。
わざと大きめにぴちゃっと音を立てて離す。]

　…せっかくだからめいっぱい楽しもうぜ。

[にっと笑い、また唇を塞ぎながら手を湯の中に潜らせ突き出し、柔らかな胸を下からすくい上げる。半ば浮いているからそこまで重量は感じないが、たっぷりとした容積は感じられる。正面からぎゅっと軽めに抑えつけて餅をこねるようにたっぷり揉んでみた。]